有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DHKK
株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 研究開発活動 (2018年3月期)
当社グループは、自動車電池、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池、その他の事業について、基盤技術から製品・製造技術に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
自動車電池の研究開発は、国内においては、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、㈱GSユアサ エナジーの技術開発部門などがそれぞれ実施しております。また、海外においては、海外生産拠点の技術開発部門、㈱GSユアサの技術開発部門、GS Yuasa Asia Technical Center Ltd.などがそれぞれ実施しております。産業電池電源の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、産業電池生産本部技術部、電源システム生産本部開発部、特機本部技術開発部、ライティング本部製造部、㈱ユアサメンブレンシステムの技術生産部などがそれぞれ実施しております。車載用リチウムイオン電池の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、リチウムイオン電池事業部開発本部、㈱リチウムエナジー ジャパンの技術部、㈱ブルーエナジーの技術開発部などがそれぞれ実施しております。その他事業の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱ジーエス・ユアサ テクノロジーの技術部などがそれぞれ実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は111億70百万円であります。
当連結会計年度における各事業別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
(1)自動車電池
自動車電池においては、国内、海外における自動車用鉛蓄電池、二輪車用鉛蓄電池に関する研究開発を実施しております。
国内自動車用鉛蓄電池の分野では、アイドリングストップ車用鉛蓄電池の主要劣化モードであるサルフェーションを格段に抑制する技術を開発し、アイドリングストップ車両及び一般車両を兼用する「ECO.R Revolution」シリーズの販売を開始しました。また、欧州車両向けEN規格(欧州統一規格)電池は日本車への採用が広がっており、一昨年に販売を開始した「ECO.R ENJ」シリーズのラインナップ拡充を図っています。
国内二輪車用鉛蓄電池の分野では、レジャー用バイク、一般生活用のコミューターバイクなど、各車両用途に適応した新技術の開発を進めております。二輪車においてもアイドリングストップ車などの環境対応車両への関心が高まってきており、当社グループの高い耐久性能と充電受入性能を実現した二輪車用鉛蓄電池が採用されております。
海外自動車用鉛蓄電池の分野では、海外で生産及び使用される充電制御車やアイドリングストップ車用鉛蓄電池の製品・製造技術の開発を進めており、2015年に株式取得をしたトルコのInci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiにおいて、欧州市場向けのアイドリングストップ車用鉛蓄電池の開発を進めております。また、中国の天津杰士電池有限公司での国内補修向けやGSユアサ日本製の海外輸出向けにアイドリングストップ車用鉛蓄電池の新商品を投入し、更なる販売拡大を図ります。
海外二輪車用鉛蓄電池の分野では、東南アジア地域での輸出向け中型二輪車の生産拡大に伴い、中型二輪車用の中容量クラスの制御弁式鉛蓄電池を開発し、同地域のそれぞれの生産拠点において順次生産を開始しております。また、今後も大きな成長が見込まれるインド市場向けに、コミューターバイク用に加えてアイドリングストップ車用の制御弁式鉛蓄電池を開発し、品種の拡大を図るとともに、新車採用されております。
この分野に係る研究開発費は、26億15百万円であります。
(2)産業電池電源
産業電池及び電源装置事業では、産業用鉛蓄電池、電源装置、太陽光発電用パワーコンディショナ、産業用リチウムイオン電池、特機、照明、環境関連機器に関する研究開発を実施しております。
産業用鉛蓄電池の分野では、大容量蓄電システム向けサイクル用据置鉛蓄電池において、世界最高水準のサイクル寿命性能である超長寿命タイプの「SLR形」電池のラインナップ拡充に取り組んでおります。1000AhのSLR-1000に加えて、2017年度にはSLR-500を発売しました。2018年度には、新たに小容量タイプを発売する予定です。また、バッテリー式フォークリフト用鉛蓄電池において、電池性能を大幅に向上させる添加剤を新たに開発し、これを用いた製品を2018年度には市場に展開する予定であります。
電源装置分野では、産業用リチウムイオン電池を搭載した直流電源装置「TRUSTAR-LIM」を開発しました。鉛蓄電池やアルカリ蓄電池搭載品と同様、消防法認定品であるため、消防用設備等のバックアップ電源としても使用できます。また、産業用リチウムイオン電池を搭載した交流無停電電源装置「BACSTAR-LIM」シリーズもリニューアルしており、停電や災害から重要機器を守るための直流電源装置や交流無停電電源装置のラインアップを充実させることで、安心・安全な社会の実現に貢献します。
太陽光発電用パワーコンディショナの分野では、中規模の太陽光発電設備に最適な、壁掛タイプの太陽光発電用パワーコンディショナ「単相ラインバックαⅣ」(10kVA )を開発しました。高い変換効率や優れた耐久性能により、さまざまなニーズに対応できると共に、停電時にも太陽電池で発電した電力を有効に使用することができる自立運転出力回路も内蔵しています。
産業用リチウムイオン電池の分野では、瞬時に大電流充放電が可能な高出力タイプの「LIM25H-8」モジュールが港湾向けガントリークレーンや無人搬送車などに採用されており、省エネ化や排ガス削減に寄与することによって、環境負荷低減に貢献しております。
特機の分野では、各種の電池を応用した機器や小型電源装置、バッテリー充電器、テスターの研究開発を行っております。また、将来の市場拡大を目指して酸素センサーや水素発生装置の開発に取り組んでおります。
照明の分野では屋外、工場などを中心にLED照明器具のラインナップ拡充に取り組んでおります。
環境関連機器の分野では、MBR(膜分離活性汚泥法)向けにファウリング(目詰まり)の少ない膜や安価な膜の開発を進めており、アジア市場に向けて拡販しております。また、水素発生器向けグラフト膜セパレータを開発し、2018年度から販売を計画しています。
この分野に係る研究開発費は、20億55百万円であります。
(3)車載用リチウムイオン電池
車載用リチウムイオン電池事業では、リチウムイオン電池基礎研究、車載用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。
リチウムイオン電池基礎研究の分野では、中大型電池の信頼性、安全性及びエネルギー密度の向上を目的として様々な研究を実施しております。また、リチウムイオン電池のさらなる性能向上を図るため、次世代正極、次世代負極材料の探索並びにその性能改善を進めております。さらにポストリチウムイオン電池の研究を実施しております。
車載用リチウムイオン電池の分野では、EV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、HEV(ハイブリッド車)用リチウムイオン電池を増産するとともに、品種展開と増産対応に向けてさらなる改良と信頼性、安全性の向上に取り組んでおります。
この分野に係る研究開発費は、60億86百万円であります。
(4)その他
その他事業では、航空宇宙用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。
航空用途では米国ボーイング社787型機に搭載されるリチウムイオン電池を納入中です。宇宙用途では、液体燃料ロケット「H-ⅡA」、「 H-ⅡB」や「イプシロン」に当社のロケット用リチウムイオン電池を納入しています。2016年12月には、宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機」によって、宇宙ステーションの電源として搭載される当社のリチウムイオン電池の輸送が開始されております。
この分野に係る研究開発費は、4億12百万円であります。
自動車電池の研究開発は、国内においては、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、㈱GSユアサ エナジーの技術開発部門などがそれぞれ実施しております。また、海外においては、海外生産拠点の技術開発部門、㈱GSユアサの技術開発部門、GS Yuasa Asia Technical Center Ltd.などがそれぞれ実施しております。産業電池電源の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、産業電池生産本部技術部、電源システム生産本部開発部、特機本部技術開発部、ライティング本部製造部、㈱ユアサメンブレンシステムの技術生産部などがそれぞれ実施しております。車載用リチウムイオン電池の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、リチウムイオン電池事業部開発本部、㈱リチウムエナジー ジャパンの技術部、㈱ブルーエナジーの技術開発部などがそれぞれ実施しております。その他事業の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱ジーエス・ユアサ テクノロジーの技術部などがそれぞれ実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は111億70百万円であります。
当連結会計年度における各事業別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
(1)自動車電池
自動車電池においては、国内、海外における自動車用鉛蓄電池、二輪車用鉛蓄電池に関する研究開発を実施しております。
国内自動車用鉛蓄電池の分野では、アイドリングストップ車用鉛蓄電池の主要劣化モードであるサルフェーションを格段に抑制する技術を開発し、アイドリングストップ車両及び一般車両を兼用する「ECO.R Revolution」シリーズの販売を開始しました。また、欧州車両向けEN規格(欧州統一規格)電池は日本車への採用が広がっており、一昨年に販売を開始した「ECO.R ENJ」シリーズのラインナップ拡充を図っています。
国内二輪車用鉛蓄電池の分野では、レジャー用バイク、一般生活用のコミューターバイクなど、各車両用途に適応した新技術の開発を進めております。二輪車においてもアイドリングストップ車などの環境対応車両への関心が高まってきており、当社グループの高い耐久性能と充電受入性能を実現した二輪車用鉛蓄電池が採用されております。
海外自動車用鉛蓄電池の分野では、海外で生産及び使用される充電制御車やアイドリングストップ車用鉛蓄電池の製品・製造技術の開発を進めており、2015年に株式取得をしたトルコのInci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiにおいて、欧州市場向けのアイドリングストップ車用鉛蓄電池の開発を進めております。また、中国の天津杰士電池有限公司での国内補修向けやGSユアサ日本製の海外輸出向けにアイドリングストップ車用鉛蓄電池の新商品を投入し、更なる販売拡大を図ります。
海外二輪車用鉛蓄電池の分野では、東南アジア地域での輸出向け中型二輪車の生産拡大に伴い、中型二輪車用の中容量クラスの制御弁式鉛蓄電池を開発し、同地域のそれぞれの生産拠点において順次生産を開始しております。また、今後も大きな成長が見込まれるインド市場向けに、コミューターバイク用に加えてアイドリングストップ車用の制御弁式鉛蓄電池を開発し、品種の拡大を図るとともに、新車採用されております。
この分野に係る研究開発費は、26億15百万円であります。
(2)産業電池電源
産業電池及び電源装置事業では、産業用鉛蓄電池、電源装置、太陽光発電用パワーコンディショナ、産業用リチウムイオン電池、特機、照明、環境関連機器に関する研究開発を実施しております。
産業用鉛蓄電池の分野では、大容量蓄電システム向けサイクル用据置鉛蓄電池において、世界最高水準のサイクル寿命性能である超長寿命タイプの「SLR形」電池のラインナップ拡充に取り組んでおります。1000AhのSLR-1000に加えて、2017年度にはSLR-500を発売しました。2018年度には、新たに小容量タイプを発売する予定です。また、バッテリー式フォークリフト用鉛蓄電池において、電池性能を大幅に向上させる添加剤を新たに開発し、これを用いた製品を2018年度には市場に展開する予定であります。
電源装置分野では、産業用リチウムイオン電池を搭載した直流電源装置「TRUSTAR-LIM」を開発しました。鉛蓄電池やアルカリ蓄電池搭載品と同様、消防法認定品であるため、消防用設備等のバックアップ電源としても使用できます。また、産業用リチウムイオン電池を搭載した交流無停電電源装置「BACSTAR-LIM」シリーズもリニューアルしており、停電や災害から重要機器を守るための直流電源装置や交流無停電電源装置のラインアップを充実させることで、安心・安全な社会の実現に貢献します。
太陽光発電用パワーコンディショナの分野では、中規模の太陽光発電設備に最適な、壁掛タイプの太陽光発電用パワーコンディショナ「単相ラインバックαⅣ」(10kVA )を開発しました。高い変換効率や優れた耐久性能により、さまざまなニーズに対応できると共に、停電時にも太陽電池で発電した電力を有効に使用することができる自立運転出力回路も内蔵しています。
産業用リチウムイオン電池の分野では、瞬時に大電流充放電が可能な高出力タイプの「LIM25H-8」モジュールが港湾向けガントリークレーンや無人搬送車などに採用されており、省エネ化や排ガス削減に寄与することによって、環境負荷低減に貢献しております。
特機の分野では、各種の電池を応用した機器や小型電源装置、バッテリー充電器、テスターの研究開発を行っております。また、将来の市場拡大を目指して酸素センサーや水素発生装置の開発に取り組んでおります。
照明の分野では屋外、工場などを中心にLED照明器具のラインナップ拡充に取り組んでおります。
環境関連機器の分野では、MBR(膜分離活性汚泥法)向けにファウリング(目詰まり)の少ない膜や安価な膜の開発を進めており、アジア市場に向けて拡販しております。また、水素発生器向けグラフト膜セパレータを開発し、2018年度から販売を計画しています。
この分野に係る研究開発費は、20億55百万円であります。
(3)車載用リチウムイオン電池
車載用リチウムイオン電池事業では、リチウムイオン電池基礎研究、車載用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。
リチウムイオン電池基礎研究の分野では、中大型電池の信頼性、安全性及びエネルギー密度の向上を目的として様々な研究を実施しております。また、リチウムイオン電池のさらなる性能向上を図るため、次世代正極、次世代負極材料の探索並びにその性能改善を進めております。さらにポストリチウムイオン電池の研究を実施しております。
車載用リチウムイオン電池の分野では、EV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、HEV(ハイブリッド車)用リチウムイオン電池を増産するとともに、品種展開と増産対応に向けてさらなる改良と信頼性、安全性の向上に取り組んでおります。
この分野に係る研究開発費は、60億86百万円であります。
(4)その他
その他事業では、航空宇宙用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。
航空用途では米国ボーイング社787型機に搭載されるリチウムイオン電池を納入中です。宇宙用途では、液体燃料ロケット「H-ⅡA」、「 H-ⅡB」や「イプシロン」に当社のロケット用リチウムイオン電池を納入しています。2016年12月には、宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機」によって、宇宙ステーションの電源として搭載される当社のリチウムイオン電池の輸送が開始されております。
この分野に係る研究開発費は、4億12百万円であります。
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