有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DEVC
川崎重工業株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
当連結会計年度は、「中計2016」で掲げた開発目標の早期実現に向け、事業部門と本社技術開発本部とが一体となって当社グループの持ち得る技術を結集し、技術のシナジーや最新の情報通信技術(ICT/IoT)も活用しながら、研究開発に取り組みました。
また、国のエネルギー基本計画に盛り込まれている「水素を本格的に利活用する社会」の実現を見据え、日本・豪州政府機関や関係各社とも連携して、水素の製造から輸送・貯蔵、利用までのサプライチェーンの早期構築に向けた取り組みにも注力しています。
当連結会計年度における研究開発費は454億円であり、各事業セグメント別の主な研究開発の内容及び費用は以下のとおりです。
船舶海洋事業
コア・コンピタンスである低温・高圧ガス技術や環境負荷低減技術を強化するとともに、LNGと重油双方を燃料とする二元燃料エンジンを搭載した新船型LNG運搬船や、LNG/LPG燃料推進船・LNG燃料供給船の開発、AUV※などの水中機器の開発、船陸間通信によるビッグデータを活用した船舶運航管理支援システム「SOPass」の機能向上に向けた開発に取り組んでいます。また、水素サプライチェーンの構築に向け、世界初となる液化水素運搬船の実証船開発に注力しています。
当事業に係る研究開発費は8億円です。
(※ AUV: Autonomous Underwater Vehicle)
車両事業
台車主構造にCFRPを採用した鉄道車両用台車「efWING※」の機能・生産性向上及び海外展開を見据えた開発に取り組んでいます。また、ICT/IoTを活用した車両・軌道の状態監視などによる効率的なメンテナンス技術の開発を推進しています。更に、鉄道車両の高速化に向けた軽量化・低騒音化・乗り心地の向上に取り組むとともに、次世代標準車両における低コスト化技術の開発にも注力しています。
当事業に係る研究開発費は8億円です。
(※ efWING: environmentally friendly Weight-Saving Innovative New Generation Truck)
航空宇宙事業
次期航空機事業への展開を目指し、P-1固定翼哨戒機/C-2輸送機の近代化・派生型、回転翼機の近代化・派生型、及びロケット衛星フェアリングなどの宇宙機器・システムなどの研究開発を実施するとともに、それらの開発に不可欠な基盤技術の強化を図りました。また、ボーイング777Xなど、次世代民間航空機の生産効率を向上させる自動化・ロボット化技術の開発のほか、革新生産技術の開発やICT/IoTを活用したスマートファクトリー化への取り組みを進めています。
当事業に係る研究開発費は40億円です。
ガスタービン・機械事業
エネルギー分野では、100MW級CCPP(コンバインドサイクル発電プラント)の開発など、海外展開を見据えた製品開発に加え、ガスタービンの高効率化や、ガスエンジンの更なる効率・信頼性向上、低コスト化に向けた技術開発、更には水素専焼ガスタービンの開発にも注力しています。
航空機エンジン分野では、ギア及び燃焼器関連技術や革新的な加工技術に関する研究開発に取り組んでいます。
舶用分野では、舶用推進システムの更なる性能向上など、製品競争力強化に向けた開発を進めています。
当事業に係る研究開発費は38億円です。
プラント・環境事業
水素サプライチェーンの構築に向けて、産業用として初となる純国産独自開発の水素液化システムの開発や、液化水素貯蔵・揚荷基地の技術実証を推進しているほか、CO2分離回収システムの実用化開発を実施しています。また、世界的な資源有効利用、環境重視のニーズの高まりに対応し、バイオマスボイラの開発や、新型セメント排熱ボイラの改良検討を継続実施するとともに、ごみ焼却発電プラントについて、ICT/IoTを活用した燃焼制御/運転支援技術の開発や、高温・高圧ボイラの実用化などに取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は14億円です。
モーターサイクル&エンジン事業
Kawasakiのブランド力強化を目指し、高出力・強烈な加速力に加え、日常での扱いやすさと優れた燃費性能を実現する次世代のバランス型スーパーチャージドエンジンを搭載した「Ninja H2 SX」、最新技術・装備を満載した「Ninja H2 SX SE」や、往年の名車、通称「Z1」へのこだわりを持ちながら最新の技術を投入した「Z900RS」、「Z900RS CAFE」、世界中で愛されるベストセラー「Ninja 250」の全面刷新と「Ninja 400」の同時開発、更に米国市場で人気を博する四輪製品ラインアップに取り回しを向上させた「MULE PRO-FXR」を追加するなどの新機種開発を行いました。また、かつてない新しいライディング体験の提供を目指し、人工知能を活用したモーターサイクルの開発も継続推進しています。
当事業に係る研究開発費は158億円です。
精密機械事業
ショベル分野における圧倒的なシェア維持を目指し、油圧ポンプ・モータ、コントロール弁などの高性能化や、燃費と操作性の更なる向上を目指した新たな油圧システムの開発に取り組んでいます。また、ショベル以外の建設機械分野や農業機械分野への拡販を見据え、マーケットニーズに応じた小型軽量・高効率・高機能な油圧ポンプ・モータ、コントロール弁の開発並びにシリーズ展開を進めています。
ロボット分野では、遠隔操縦による人間とロボットの協調作業を通してAI学習し、熟練技術者の動きを再現することで技能伝承も可能とする新ロボットシステム「Successor」を開発しました。また、双腕型スカラロボット「duAro」の適用拡大に向けた高機能化の取り組みなどに加え、将来市場の大きな伸びが期待される医療・ヘルスケア分野への展開を目指し、医療用ロボットの研究開発にも取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は54億円です。
本社部門・その他
本社技術開発本部は、当社グループの更なる企業価値向上を目指し、事業部門と一体となって「新製品・新事業」の開発に取り組むとともに、将来に向けた基盤技術の育成・強化を進めています。
また、ICT/IoT活用によるものづくり革新や新たなサービス事業の創出についても、事業部門と協力して取り組み、製品ライフサイクル全体での競争力強化を進めています。
更に、日本・豪州における各種液化水素インフラの開発・実証を推進するとともに、商用化に向けた技術開発を積極的に推進しています。
これら本社部門に係る研究開発費は130億円です。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02127] S100DEVC)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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