有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DGFT
いすゞ自動車株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
当社グループでは世界中のお客様に、心から満足していただける商品とサービスを提供していくため、先進国向けにはトラック・バスやピックアップトラック、ディーゼルエンジンにおける最新技術の研究開発を、また、新興国向けにはそれぞれの国・地域のニーズに対応した最適な商品開発を進めている。
当社グループの研究開発活動は、当社の開発部門(当連結会計年度末のスタッフの人数は2,396名)を中心に、先進技術、基礎技術の研究に取り組み、開発技術力の強化を図っている。
当社グループを取り巻く事業環境は、中長期的には、EV(電動化)、コネクテッド技術、自動運転などの先進技術の投入が進むと予想され、過去トレンドとは異なる大きな環境変化が顕在化していくことと考えられる。またお客様のニーズも多様化しており、近い将来、クルマや部品などのハードだけでは、お客様のご期待に十分に応えられる時代ではなくなってくることが想定される。
このような環境変化に対して、当社グループの研究開発活動は、「人々の生活環境、社会の生産活動を支えるCV(商用車)・LCV(ピックアップトラックおよび派生車)とパワートレイン(エンジン、トランスミッションおよび駆動系のコンポーネント)のエクセレントカンパニーとして、広く愛される会社」の実現と、そのため策定された「中期経営計画」(2019年3月期から2021年3月期まで)の戦略遂行の取り組みとして、既存商品ラインナップの強化及び新商品投入を支えるとともに、先進技術開発のスピードも加速していく。
当連結会計年度に市場に投入された研究開発活動の成果としては、大型トラック「ギガ」および中型トラック「フォワード」を改良し、2016年排出ガス規制に適合させるとともに、先進安全装置の性能の向上を図った。具体的には、シフト・クラッチ操作が自動で行えるトランスミッション「スムーサーGx」を搭載した新しい「ギガ」に、道路勾配に応じたギア制御機能を追加。また、「フォワード」は、燃費性能を大幅に高めた車種の発売や、先進安全装置を搭載した車種のさらなる拡充を図るなど、それぞれの商品力に一層の磨きをかけた。
さらに、小型トラック「エルフ」については、新開発の高過給エンジン「4JZ1」を搭載したことなどにより、2016年排出ガス規制に適合させながら燃費性能の向上を実現した。この新型エンジン「4JZ1」は、従来と異なり商用車専用エンジンとしてシリンダーヘッド、シリンダーブロックなどエンジンの基本骨格をすべてリニューアルするとともに、最新の燃料制御システムを採用し、世界で最も厳しい排ガス規制とされている「ポストポスト新長期排出ガス規制」への対応と燃費向上を実現。これに加え、排出ガス浄化装置のレイアウトを改良することで商用車としての架装性も大きく改善し、法規制対応と商品力強化の双方を高いレベルで実現した。
このほか、前回の中期経営計画期間(2016年3月期から2018年3月期まで)から取り組んできた開発成果として、グローバルの事業基盤構築を推し進めた結果、新興国向け商用車の開発拠点「いすゞ・グローバル・CVエンジニアリング・センター」の成果物である新興国向けトラックや、中国発の大型トラックやインドネシア発の軽量トラック等、海外拠点発のトラック等の、アジア、及びその周辺国への投入が実現。一方LCV事業の強靭化についても、市場やお客様の多様化するニーズに対応するべく、従来からの、どのような悪路でも走破できるタフな性能という長所は残しつつ、環境性や安全性、快適性といった機能の向上を目指し開発に取り組んでいる。
一方、先進技術の分野においても、2016年以降、日野自動車株式会社と共同開発を進めてきた高度運転支援技術・ITS技術の分野では、視界支援、路車間通信、加減速支援、プラットフォーム正着制御の4つの技術を開発。これらの技術は、両社で共同開発中のハイブリッド連節バスをはじめ、2018年度以降の新製品に順次搭載し、実用化を進めていく。
今後、本中期経営計画においても、スピードアップに向けて適宜こうしたアライアンスを活用することも念頭におきつつ、改めて隊列走行、自動運転、先進安全、コネクテッド技術、高効率ICE(内燃機関)の5つを重点技術開発領域とし、商用車メーカーとして提供すべき3つの価値、すなわち「安心・安全性」、「経済・利便性」、「環境性」の追求のため、この5つの領域での技術力をさらに磨いていく。
同時に、EVや高効率ICEについては、商用車に求められる経済合理性や使い勝手等を踏まえ、当面、電気、ディーゼル、天然ガスの3つのパワートレインをラインナップとして保有しつつ、お客様それぞれの用途・ニーズに応じた商品提供と、それを支える研究開発を続けていく。特にディーゼルに関しては、当社グループが強みとする領域であり、お客様からのご期待に応えていくため、さらなる効率化やクリーン化等の取り組みを通じ、引き続きグローバルディーゼルエンジン市場を牽引していく。
またIT技術の分野では、デジタルイノベーションの推進を課題として掲げ、「攻めのIT」すなわち新たな価値創造と、「守りのIT」すなわち業務オペレーションの革新、この双方のデジタルイノベーションによって 持続的な事業成長モデルを構築していく。このうち「攻めのIT」、すなわち、新たな事業価値創造につながるIT活用としては、商用車テレマティクス「MIMAMORI」(車両の運行・動態管理ができるクラウド型システム)と、これに販売会社による高度純正整備をパッケージとした仕組み「PREISM(プレイズム)」に代表されるようなITコネクテッド技術を活用したサービス分野での事業展開を先行して取り組んできており、端末を標準搭載する車型の拡大をすすめることで、お客様からお預かりする車両情報は飛躍的に拡大すると考えられる。今後は、これらの情報に加え、車両以外の情報についても幅広く収集し、分析技術も高めることで、お客様の利便性や快適性の向上を支える新しいソリューションを創出していく。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は968億円である。
当社グループの研究開発活動は、当社の開発部門(当連結会計年度末のスタッフの人数は2,396名)を中心に、先進技術、基礎技術の研究に取り組み、開発技術力の強化を図っている。
当社グループを取り巻く事業環境は、中長期的には、EV(電動化)、コネクテッド技術、自動運転などの先進技術の投入が進むと予想され、過去トレンドとは異なる大きな環境変化が顕在化していくことと考えられる。またお客様のニーズも多様化しており、近い将来、クルマや部品などのハードだけでは、お客様のご期待に十分に応えられる時代ではなくなってくることが想定される。
このような環境変化に対して、当社グループの研究開発活動は、「人々の生活環境、社会の生産活動を支えるCV(商用車)・LCV(ピックアップトラックおよび派生車)とパワートレイン(エンジン、トランスミッションおよび駆動系のコンポーネント)のエクセレントカンパニーとして、広く愛される会社」の実現と、そのため策定された「中期経営計画」(2019年3月期から2021年3月期まで)の戦略遂行の取り組みとして、既存商品ラインナップの強化及び新商品投入を支えるとともに、先進技術開発のスピードも加速していく。
当連結会計年度に市場に投入された研究開発活動の成果としては、大型トラック「ギガ」および中型トラック「フォワード」を改良し、2016年排出ガス規制に適合させるとともに、先進安全装置の性能の向上を図った。具体的には、シフト・クラッチ操作が自動で行えるトランスミッション「スムーサーGx」を搭載した新しい「ギガ」に、道路勾配に応じたギア制御機能を追加。また、「フォワード」は、燃費性能を大幅に高めた車種の発売や、先進安全装置を搭載した車種のさらなる拡充を図るなど、それぞれの商品力に一層の磨きをかけた。
さらに、小型トラック「エルフ」については、新開発の高過給エンジン「4JZ1」を搭載したことなどにより、2016年排出ガス規制に適合させながら燃費性能の向上を実現した。この新型エンジン「4JZ1」は、従来と異なり商用車専用エンジンとしてシリンダーヘッド、シリンダーブロックなどエンジンの基本骨格をすべてリニューアルするとともに、最新の燃料制御システムを採用し、世界で最も厳しい排ガス規制とされている「ポストポスト新長期排出ガス規制」への対応と燃費向上を実現。これに加え、排出ガス浄化装置のレイアウトを改良することで商用車としての架装性も大きく改善し、法規制対応と商品力強化の双方を高いレベルで実現した。
このほか、前回の中期経営計画期間(2016年3月期から2018年3月期まで)から取り組んできた開発成果として、グローバルの事業基盤構築を推し進めた結果、新興国向け商用車の開発拠点「いすゞ・グローバル・CVエンジニアリング・センター」の成果物である新興国向けトラックや、中国発の大型トラックやインドネシア発の軽量トラック等、海外拠点発のトラック等の、アジア、及びその周辺国への投入が実現。一方LCV事業の強靭化についても、市場やお客様の多様化するニーズに対応するべく、従来からの、どのような悪路でも走破できるタフな性能という長所は残しつつ、環境性や安全性、快適性といった機能の向上を目指し開発に取り組んでいる。
一方、先進技術の分野においても、2016年以降、日野自動車株式会社と共同開発を進めてきた高度運転支援技術・ITS技術の分野では、視界支援、路車間通信、加減速支援、プラットフォーム正着制御の4つの技術を開発。これらの技術は、両社で共同開発中のハイブリッド連節バスをはじめ、2018年度以降の新製品に順次搭載し、実用化を進めていく。
今後、本中期経営計画においても、スピードアップに向けて適宜こうしたアライアンスを活用することも念頭におきつつ、改めて隊列走行、自動運転、先進安全、コネクテッド技術、高効率ICE(内燃機関)の5つを重点技術開発領域とし、商用車メーカーとして提供すべき3つの価値、すなわち「安心・安全性」、「経済・利便性」、「環境性」の追求のため、この5つの領域での技術力をさらに磨いていく。
同時に、EVや高効率ICEについては、商用車に求められる経済合理性や使い勝手等を踏まえ、当面、電気、ディーゼル、天然ガスの3つのパワートレインをラインナップとして保有しつつ、お客様それぞれの用途・ニーズに応じた商品提供と、それを支える研究開発を続けていく。特にディーゼルに関しては、当社グループが強みとする領域であり、お客様からのご期待に応えていくため、さらなる効率化やクリーン化等の取り組みを通じ、引き続きグローバルディーゼルエンジン市場を牽引していく。
またIT技術の分野では、デジタルイノベーションの推進を課題として掲げ、「攻めのIT」すなわち新たな価値創造と、「守りのIT」すなわち業務オペレーションの革新、この双方のデジタルイノベーションによって 持続的な事業成長モデルを構築していく。このうち「攻めのIT」、すなわち、新たな事業価値創造につながるIT活用としては、商用車テレマティクス「MIMAMORI」(車両の運行・動態管理ができるクラウド型システム)と、これに販売会社による高度純正整備をパッケージとした仕組み「PREISM(プレイズム)」に代表されるようなITコネクテッド技術を活用したサービス分野での事業展開を先行して取り組んできており、端末を標準搭載する車型の拡大をすすめることで、お客様からお預かりする車両情報は飛躍的に拡大すると考えられる。今後は、これらの情報に加え、車両以外の情報についても幅広く収集し、分析技術も高めることで、お客様の利便性や快適性の向上を支える新しいソリューションを創出していく。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は968億円である。
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