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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CG80

有価証券報告書抜粋 ヤマハ発動機株式会社 研究開発活動 (2017年12月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、「感動創造企業」を企業目的とし、その実現のために「モノ創りで輝き・存在感を発揮し続ける会社」として成長を続けるとともに、変化するお客様の夢を追求しています。信頼性に裏打ちされた心からの楽しさと、人を惹きつける洗練された個性を、先駆的で独創的な発想で実現する事をヤマハらしい技術開発と考え、その「ヤマハらしさ」を具現化した商品・技術を生み出していく事をミッションとしています。
「豊かな生活」「楽しい移動」「人・社会・地球にやさしい知的技術」という3つの領域への挑戦を続け、パワーソース、車体・艇体・機体、それらの最適制御技術を進化させながらイノベーションによって独創的な提案を行い、高性能・軽量・低燃費・コンパクトなどのコア技術を追求しながら論理と感性を紡いだ「モノ」で具現化し、デザインの個性を大事にしてさらにお客様を魅了する形・質感・艶をつくり込むために積極的な研究開発活動を行っています。
また、ヤマハらしい「モノ」を届けることにより世界各地のお客さまと強く結び付くことを目指し、当社を中心にグローバルな研究開発体制を構築して、国内、海外関係会社との密接な連携のもとで研究開発活動を推進しています。更には成長戦略を進めていく中でこれまでの「種まき」が具体化しつつあり、中でも既存領域のロボティクス・産業用ヘリコプターから新領域の探索を進める中で出てきたメディカル機器・ドローンについては、事業として生まれつつあります。

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は、992億円となりました。セグメントごとの研究開発費及び研究開発活動の成果は次のとおりです。

〔二輪車〕
当連結会計年度の研究開発費は665億円となりました。主な成果は以下のとおりです。
・インド市場でのさらなる販売拡大を目指し、走りの楽しさと燃費・環境性能の両立を具現化する“BLUE CORE(ブルーコア)”の 250cc新エンジンの搭載、軽量ボディ、先進性をアピールするLEDヘッドライト及びLCDメーターなどを特徴とした、新製品「FZ25」の開発
・ビッグスクーターへと繋がるスポーティスクーターカテゴリーをアセアン地域に構築することを目指し、“BLUE CORE”エンジンに静かな始動性と発電ロス低減を実現する当社初のスマート・モーター・ジェネレーターを織り込んだスクーター「GDR155」の開発
・初のアフリカ向け戦略車として、空冷4ストロークの“BLUE CORE”110ccエンジンを搭載し、徹底した現地調査のもと各国の交通環境や業務用途に配慮し、優れた燃費、タンデム時でも快適なフラットシートやボード型タンデムフットレスト、積載性に優れたリアキャリアなど、高い実用性を持った次世代ベーシックストリートモデル「CRUX Rev(クラックス レヴ)」の開発
・“Master of Scooter(マスターオブスクーター)”をコンセプトに、当社スクーター初の電子制御スロットルや新設計の軽量アルミフレーム、リンク式リアサスペンションなどの採用で走行性能を高め、水冷・直列2気筒530ccエンジンを搭載したオートマチックスポーツコミューター「TMAX530」の開発
・“信頼性と走りの楽しさを備え、より快適に長距離ツーリングを楽しめるモデル”を望む近年の市場の声を反映
し、ヤマハ株式会社と共同で作り込みを行ったオーディオシステムを装備する情報システム“インフォテイメント”、上質な仕立てとダイナミックなパワーを融合させたボディデザイン、鼓動感を楽しめるYCC-T(電子制御ス
ロットル)搭載の新エンジン、駐車時に便利な電動前後駆動装置 “SURE-PARK”(市販車世界初・当社調べ)な
どを備えた、空冷Vツイン1,854ccエンジン搭載のクルーザーカテゴリーにおけるフラッグシップモデル「Star
Venture(スターベンチャー)」の開発

・インドネシア最大需要カテゴリーの低価格スクーターの販売拡大を目指して、現行スクーター「MIO(ミオ)」をプラットフォーム展開し、定評の“BLUE CORE”エンジンなどを継承するとともに、スリムなフロントパネルや優雅なボディデザイン、余裕ある足元スペースと布地調内装などを採用した、小柄な女性にも扱いやすい「MIO S」の開発
・走行環境変化の影響を受けにくく、旋回時の高い安定感を生み出すリーニングマルチホイール(LMW)テクノロジーに、その基本性能を高める“新ステアリング機構”を加え、安定感に支えられた走行性、余裕ある乗り味、斬新なスタイルなどを備えた、847cc水冷・直列3気筒エンジン搭載の、当社の成長戦略のひとつ“ひろがるモビリティの世界”を推進する「NIKEN(ナイケン)」の開発

〔マリン〕
船外機、ウォータービークル、ボート、プール、漁船・和船等の研究開発を行っており、当連結会計年度の研究開発費は131億円となりました。主な成果は以下のとおりです。
・世界的に需要が高い100馬力前後のカテゴリーに向け、新世代の4ストローク直列4気筒エンジンをベースに、オフセットクランクシャフトの採用など、軽量・コンパクト設計を徹底し、これまで重量バランス等により搭載出来なかったボートへの搭載を可能として、用途の幅を広げるとともに燃費向上も実現しながら、環境規制対応では世界で最も厳しいと言われている、米国カリフォルニア州大気資源局(CARB)の温室効果ガス規制2008年度基準における、最高基準値(スリースター)をクリアした、4ストロークの90馬力船外機「F90C」、125馬力の「F125A」、及び80馬力の「F80D」の開発
・革新的な減速・後進システム「RiDE」の搭載と超軽量素材「NanoXcel2(ナノエクセル2)」を採用し、クルーザーとしての走行性能と快適性を追求した「MJ-FX Cruiser SVHO」をベースに、マリンジェットの遊びの可能性を広げる各種装備品をパッケージ化した、ウォータービークルのバリエーションモデル「MJ-FX Limited SVHO」の開発
・釣りやすさを追求したデッキスペースとレイアウト、釣り機能性を高める各種装備、深めのデッドライズ(船底勾配)等によりスピード性と凌波性、乗り心地などを高次元で実現した艇体、VOLVO社製ディーゼルエンジンを採用した、ディーゼルインボード仕様のフィッシングボート「DFR-33」の開発
・多様な電子機器との接続を可能にすることで、これまで複数のメーターやモニターが並んでいた煩雑なダッシュパネルをシンプルにまとめ、複数の大型船外機を搭載するボートの操船時に、電子機器の操作や操船の面において利便性を高めることでユーザーに快適性を提供する、タッチスクリーンカラーディスプレイ「CL7」の開発

〔特機〕
四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル(ROV)、ゴルフカー、スノーモビル、発電機、汎用エンジン等の研究開発を行っており、当連結会計年度の研究開発費は106億円となりました。主な成果は以下のとおりです。
・2015年に導入した2人乗りの「Wolverine(ウルヴァリン)」に続く、4人乗りROVの新製品として、優れた静粛性と快適性、パワーを併せ持つ新開発の847cc・2気筒エンジン、スリムでコンパクトな車体と軽快なハンドリング、荷物スペース拡大が可能なシートアレンジ機能などを特徴とした、「Wolverine X4」の開発
・業務で長時間使用されるお客様の使い勝手向上を目指し、ステアリング操作の軽快感と軽量感の向上、快適性向上に貢献するEPS(電動パワーステアリング)、優れたハンドリング性能を引き出す新設計スキー、新設計スピードメーター等を採用したスノーモビル「VK Professional II EPS」の開発


〔産業用機械・ロボット〕
サーフェスマウンター(※1)、産業用ロボット等の研究開発を行っており、当連結会計年度の研究開発費は41億円となりました。主な成果は以下のとおりです。
・ クラス世界最速46,000CPH(※2)の高速性と、小型チップから大型部品まで対応可能な汎用性を両立する理想のコンセプト「1ヘッドソリューション」を追求し、小型・高速・省スペースに部品対応力を兼ね備えたサーフェスマウンターの新製品「YSM10」の開発
・ハイエンド・ハイブリッド光学式外観検査装置「YSi-V 12M TypeHS」の後継機として、さらなる高速・高精度化を実現するとともに、16年頃から市場での採用が急激に増えている薄型・高集積のWLCSPやFOWLP(※3)部品に対応可能な検査能力を実現した「YSi-V 12M TypeHS2」の開発
・ロボット制御に加え、搬送系制御、周辺入出力制御、HMI(※4)、機器間の通信など、自動化生産ラインにおけるあらゆる要素をひとつに統合し、1台で全てのロボット及び周辺機器を包括的に集中・協調・同期制御ができるFA(ファクトリーオートメーション)統合コントローラ「YHX」シリーズの新製品として、最大255個のモータを含む64台のロボットの制御が行えるホストコントローラユニット「YHX-HCU-HP」の開発

※1 サーフェスマウンター=エレクトロニクス製品に組み込まれる電子回路基板に、各種の電子部品を搭載
する生産設備
※2 1ビーム1ヘッドクラスの表面実装機における最適条件下での搭載能力(CPH)比較
2017年1月10日当社 調べ
CPH=チップパーアワー、単位時間当たりで実行可能な搭載部品の総数。各種条件での処理能力を示す
※3 WLCSP=ウェーファーレベルチップサイズパッケージ、内部配線の無い半導体の一部が露出したままの、
ほぼ最小となる半導体パッケージ
FOWLP=ファンアウトウェーファーレベルパッケージ、半導体チップからの配線を半導体工程で形成する
ことでパッケージ基板が不要となり、安く薄くできる
※4 HMI=ヒューマンマシンインターフェイス、人間と機械が情報をやり取りするための手段や、そのための
装置やソフトウェアなどの総称

〔その他〕
電動アシスト自転車、自動車用エンジン、産業用無人ヘリコプター、電動車いす等の研究開発を行っており、当連結会計年度の研究開発費の合計額は49億円となりました。主な成果は以下のとおりです。
・より多くの方に利用いただけるように、漕ぐ力が弱い方でもアシストが反応するように制御を改良(※5)した上で、ひと漕ぎあたりのアシスト走行距離を従来モデル比最小0.1倍~最大2倍まで実現(※6)。世界初(当社調べ)の電動アシスト片流れ制御(※7)を搭載し、横に傾斜している道でも片流れを抑止して真っ直ぐに走行できるようにした、車いす用電動アシストユニット「JWX-2」と電動アシスト車いす「JWスウィング」の開発
・二重反転ローターの特徴を活かした設計と、軽量カーボン製ボディにより、1フライトあたり1ヘクタールの連続散布(平地での連続散布を想定)と、当社産業用無人ヘリコプターに匹敵する散布品質を実現し、農業関係者の求める高品質な散布、使い勝手の良さ、そして高い信頼性といったニーズに応える、2018年販売予定の産業用マルチローター(通称ドローン)のプロトタイプ「YMR-01」の開発
・遠隔操作(免許不要)ができ、水田を滑走しながら除草剤を船底から散布する全長約1.6mの無人ボート「WATER STRIDER(ウォーターストライダー)」の開発
・サーフェスマウンターの超高速・高精度なピック&プレース技術を応用し、新薬開発(創薬)や抗がん剤の効果を検査する際など、手動では困難であった速度と精度での目的の細胞(塊)(※8)の選択、高密度培養プレートへの移動や撮像、画像情報の取得・データ化といった、薬効を評価する試験工程の一部を担う細胞(塊)のピッキング&イメージングシステム「CELL HANDLERTM(セルハンドラー)」の開発

※5 独立行政法人国立病院機構八雲病院、アクティブバランスシーティング研究会代表 西村重男氏と
共同開発
※6 福祉技術研究所株式会社 代表取締役 市川洌氏と共同開発
※7 国立大学法人東京大学先端エネルギー工学専攻 堀洋一研究室と共同開発
※8 単一細胞若しくはその集合体

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02168] S100CG80)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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