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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DF4C

有価証券報告書抜粋 株式会社リコー 事業等のリスク (2018年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動


有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクの一部を以下で取り上げていますが、すべてのリスクを網羅している訳ではありません。当社グループの事業は、現在は未知のリスク、あるいは現時点では特筆すべき、又は重要と見なされていない他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 技術変化への対応力
当社グループは事務機器分野において、複写機や複合機、プロダクションプリンター、プリンター及びデジタル印刷機等を提供しております。この分野における技術の変化は急激であり、また製品のライフサイクルは非常に短くなっております。当社グループの製品は大半がこの分野に属しており、当社グループの成功はこうした技術変化への対応力にかかっております。この分野で競争力を維持するために、当社グループは研究開発活動に多くの経営資源及び資金を投入しております。このような投資にも関わらず、新製品の開発工程や技術内容は極めて複雑かつ不確実であり、以下を始めとする様々なリスクに晒されております。
・当社グループの製品や技術がお客様のニーズを満たす、あるいは市場から認められるかどうか、当社グループが正確に予測できる保証はありません。
・既存製品の機能を併せ持ったさらに先進的な製品の投入が、こうした各既存製品の販売実績に悪影響を及ぼさないという保証はありません。
・当社グループが新製品や技術に必要な原材料や部品を仕入先から低価格で調達できる保証はありません。
・当社グループが市場機会を捉えるのに失敗し、その結果損失を被ることのないように、新製品の販売プロセスを管理できる保証はありません。
・当社グループがすべての新規開発製品の販売に成功する保証はありません。
・当社グループが業界の変化に十分対応できる保証はありません。
上記のリスクを含め、当社グループがこの分野に関連するいずれかのリスクへの対応に失敗した場合、当社グループの将来の成長及び収益性が低下し、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 競合の激化
当社グループが関連するそれぞれの事業分野において、競合他社との競争激化、低価格品への需要シフト、製品ライフサイクルの短縮化、代替製品の出現等が考えられます。
当社グループは、事務機器分野におけるリーディングカンパニーとして新製品の導入や高品質、高付加価値製品の提供等により、顧客満足を得るべく努めておりますが、将来、効率的に競争を継続できる保証はありません。当社グループが競争力を維持できず、価格低下圧力に晒され、あるいは潜在的な顧客の獲得に失敗した場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) グローバルな事業活動
当社グループは事業活動の相当部分を日本以外の米国、欧州及び中国を含むその他地域で行っております。こうした海外市場で事業を行う際には、以下のような特有のリスクがあります。
・好ましくない政治的又は経済的要因
・為替レートの変動
・予想外の税制変更、又は移転価格税制等の国際税務リスク
・予想外の法的、又は規制面の変化
・知的所有権の保護制度の未整備
・社員の採用と雇用維持及びマネジメントの難しさ
・インフラの未整備
グローバルな事業活動におけるリスクに当社グループが十分に対処できない場合、事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 主要市場における経済動向
当社グループ製品に対する需要は日本、米国、欧州及び中国を含むその他地域等の当社グループの主要市場における景気変動の影響を受けます。主要市場の景気後退及び消費の落込みは当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。


(5) 為替レートの変動
当社の海外子会社の現地通貨建ての業績は各会計年度の平均レートを用いて円換算され、連結損益計算書及び連結包括利益計算書に計上されます。現地通貨建ての資産・負債は各決算日現在の為替レートを用いて円換算され、連結財政状態計算書に計上されます。従って、業績、資産・負債は為替レートの変動に左右されます。
さらに、営業損益は為替レートの変動の影響を非常に受けやすくなっております。当社グループは、生産活動及び販売活動の相当部分を日本以外の米国、欧州及び中国等その他地域等で行っており、外貨建て収益及び費用の比率が高いためです。当社グループは米ドル、ユーロ及び円等の主要通貨の短期的な変動の影響を最小限に抑えるため、金融機関と為替予約等のヘッジ取引を行っておりますが、為替水準の中・長期的な変動により将来の調達、生産、物流及び販売活動が困難になり、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 部品や原材料の調達
当社グループは部品や原材料を外部調達しており、幅広いサプライヤーから部品や原材料の供給を受けることで、質の確保はもとより、安定した価格及び量の確保を行っております。しかし、当社グループの製品は原油を原料とする部品や原材料を多数使用していることから、原油価格の高騰により、製造原価が上昇する可能性があります。また、サプライヤーに不測の事態が生じた場合やサプライヤーの部品や原材料に品質問題あるいは供給不足が発生した場合には、当社グループの生産活動が中断される可能性があります。当社グループがこれらの影響を販売価格に転嫁できなかった場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 公的な規制
当社グループは事業を展開している各国の政府の様々な規制及び認可手続きの影響を受けます。例えば、事業と投資計画の承認を得る必要があるほか、輸出規制と関税、並びに通商、独占禁止、特許、消費者と事業への課税、為替管理及び環境やリサイクル法等の規則や規制下にあります。当社グループは、CSR推進組織を設置し、遵法に関する社内的な諸活動を従業員に実施させ、これらの規則や規制に違反することを未然に防止しております。しかしながら、仮に当社グループがこうした規制のいずれかに準拠できない、又は必要な認可を得られない場合、各国での活動は制約される可能性があります。さらに、仮に規制に適合できても、それが費用の増加につながることも考えられます。従って、こうした規制は当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的所有権の保護
当社グループは数多くの知的所有権を保有し、ライセンス供与しております。当社グループが必要、又は望ましいと判断した場合、他社の知的所有権を利用するため、新たにライセンスを導入いたします。当社グループがこうした知的所有権の保護、維持、あるいは取得に失敗した場合、経営成績及び競争力に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは知的所有権の対象となる発明に対して、その発明者に相当の報奨金を支給する等、適切な対応をとっております。しかしながら、将来、発明者から発明の報奨金について対価を請求する訴訟を起こされる可能性があります。

(9) 人材の確保
当社グループの中長期的な成長は従業員個々人の力量に大きく依存するため、適切な時期に優秀な人材を確保し雇用を維持することが必須であると認識しております。当社グループでは継続的に優秀な人材の確保と育成に注力しておりますが、優秀な人材の確保が計画どおり進まなかった場合や既存の優秀な人材が社外に流出した場合には、当社グループの将来の成長、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 確定給付制度債務
確定給付制度債務及び年金制度の資産に関し、一定の会計方針に基づいて当社グループはこれらの給付費用を負担し、政府の規制に従って資金を拠出しております。現時点では、直ちに多額の資金は不要ですが、株式や債券市場等の予測し得ない市況変動により制度資産の収益性が低下すれば、追加的な資金拠出と費用負担が必要になる可能性があります。こうした追加的な資金拠出と費用負担が、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11) 気候変動に関する影響
当社グループは気候変動の影響によるリスクに晒されております。例えば、環境ラベルの規制強化や炭素税の導入等法規制の影響による製品・サービスの製造販売コストの増加に加え、持続可能な社会を志向する市場の変化に即応できないことなど脱炭素社会への「移行リスク」があります。また、異常気象による罹災が及ぼす操業停止・サプライチェーンの寸断から生じる製品サービス供給の停止による「物理的リスク」があります。
当社グループは気候変動に関する緩和策として、中長期の経営計画に沿った2030年・2050年の環境目標をグローバルレベルで設定し目標達成に向けて3年ごとに策定される環境行動計画の中でPDCAを回しております。また、再生可能エネルギーを積極的に活用すべく国際的なイニシアチブであるRE100に日本企業として初めて参加いたしました。しかしながら気候変動対策が遅れた場合、脱炭素社会への移行リスクや物理的リスクにより、経営成績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 環境規制
当社グループの事業は有害物質の排出、使用及び処理、廃棄物処理、製品のリサイクル及び土壌と地下水の汚染等を管理する様々な環境法及び規制の制約を受けております。当社グループは現在及び過去の生産活動の中で環境責任というリスクに直面しております。将来の環境法遵守又は環境改善のための追加的な義務に関連した費用が当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(13) ファイナンス事業
当社グループは当社グループ製品の販売及びリースに伴い、一部のお客様に対してファイナンス事業を行っております。ファイナンス契約の締結前及びファイナンス期間中は定期的に、お客様の信用度及び信用の供与額を評価しています。信用リスクの集中、与信の未払い等の潜在的リスクも最小限に抑える必要があると考えているため、こうした評価によって、信用供与の程度を調整しております。このようなモニタリングを行っておりますが、お客様の債務不履行は完全には予測できないため、信用供与額をすべて回収できる保証はありません。
これに加えて、当社グループがお客様と締結するこうしたファイナンス契約は固定金利の長期営業債権になります。しかし、当社グループはこうしたファイナンス契約用の資金を変動金利による短期借入での調達のほか、長期確定の債権に対する金利変動リスクをヘッジする目的で、契約期間にあわせた固定金利による調達も行っておりますが、こうした金利差を完全にヘッジすることはできません。
仮に当社グループがファイナンス事業のこうしたリスクに十分に対処できない場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(14) 製造物責任
当社グループは当社グループ製品及びサービスに関連した欠陥や問題に対し責任を負う可能性があります。欠陥によっては、重大な賠償責任を負うことも考えられ、それが当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、高度で複雑な技術を利用した製品及びサービスの提供が増加していくのに伴い、このような欠陥が発生する頻度は高まる可能性があります。当社グループの責任の拡大につながる可能性がある欠陥の潜在的な増加は経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、万が一、欠陥が発生した場合における社会的評価の低下は、お客様の当社グループの製品及びサービスに対する購買意欲を低減させる可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態は悪影響を受ける可能性があります。

(15) 他社との業務提携、合弁事業及び戦略的投資
当社グループはお客様のニーズの変化に対応して様々な製品・サービスを提供するため、必要に応じて他社との業務提携、合弁事業、戦略的投資を行っております。これらの施策は双方の経営資源を有効に活用し、タイムリーに新技術・新製品を開発・販売する上で有効な手段であると考えております。しかしながら、業務提携・合弁事業において、財政状態やその他の理由により、当事者間で利害の不一致が生じた場合には、提携を維持できなくなる可能性があります。また、買収等戦略的投資については、事業、技術、製品及び人材等の統合において、期待する成果や効果が得られない可能性があり、また時間や費用等が想定以上にかかる可能性があります。従って、これらの施策の成否は当社グループ事業に重大な影響を及ぼし、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(16) 情報セキュリティ
当社グループは事業の過程において技術、営業に関しての機密情報を保持し、また多くの個人情報を有しております。これらの情報の外部への不正な流出を防止するため、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステムの継続的な改善を図るとともに、情報の取り扱いに関する制度の徹底を図る社員教育や、情報へのアクセス管理等、内部管理体制についても強化しておりますが、予期せぬ事態により情報が流出する可能性は皆無ではありません。このような事態が生じた場合、社会的信用の失墜や損害賠償責任のために多額の費用負担等の可能性があります。また、当社グループの機密事項が第三者に流出した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。


(17) 災害等による影響
当社グループは、地震、火災、台風、洪水等の災害や新型インフルエンザ等の感染症の流行の発生時にも、事業を継続し、企業としての社会的責任を遂行するために、定期的な設備点検、防災訓練の実施及び社員の安否確認システムの構築等、事業継続計画(BCP)を整備し影響の回避に努めています。しかし、大規模な地震、その他事業の継続に支障をきたす災害、事故の影響等が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(18) のれん、有形固定資産及び無形資産の減損
当社グループは、企業買収の際に生じたのれん、事業用の様々な有形固定資産及び無形資産を計上しております。これらの資産については、今後の業績計画との乖離等によって、期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(19) Ricoh India Limited
Ricoh India Limited (以下、リコーインド)は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 34 後発事象」に記載の通り、2018年1月29日に会社更生手続開始の申立を行い、手続開始が決定されています。これに伴いInterim Resolution Professional と呼ばれる暫定管財人が任命されました。今後、リコーインドは会社更生の処理が進められます。リコーインドの金融債権者により構成される債権者委員会及び裁判所の決定内容によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

従業員の状況研究開発活動


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