有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CKHW
株式会社小野測器 研究開発活動 (2017年12月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの研究開発活動は、将来を見据えた基礎的な計測制御技術の研究と、ユーザのニーズに応じた新製品の開発活動を並行に進めていくことを基本方針としております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は14億6千5百万円でありました。特に音響・振動に関わる計測およびデータ処理についてのニーズや、自動車開発用の各種試験機についてのニーズは相変わらず多く、これらの分野に関する新製品を継続して開発するとともに、将来の技術シーズの獲得のための基礎的研究も強化してまいりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの主な研究開発成果は、次のとおりであります。
当社グループでは従来より多岐にわたる機械工学向けの計測器を開発しており、その対象は各種センサ類、回転・速度、寸法・変位、音響・振動、トルク、自動車関連、ソフトウェア等の分野に広がっております。当連結会計年度では、新しい計測ニーズに対応するためのシーズ技術の研究、計測・解析技術の高度化のためのアルゴリズムの研究、センシングの高精度化、高分解能化のためのハードウェアの開発等に取組みました。
当連結会計年度の主要な成果としましては、音響振動分野では、4chビームフォーミングシステムのソフトウェアや時系列解析ソフトウェア等の機能向上を行いました。また、測定中に音を聞きながら計測、分析、録音が可能な新型騒音計を発売、さらに従来は設置が困難であった空間にも、音場への影響を与えず使用できる超小型マイクロホンを開発しました。寸法・変位計測分野ではレーザ安全クラス2に適合し、安全で高感度検出を実現したレーザ内面速度計の販売を開始しました。自動車計測の分野では、コンパクトと高機能を両立し、エンジンルーム内への搭載を可能とした車載型流量検出器および車載型流量計をリリースしました。また、自動車開発において重要なトルク計測において、高応答でトルク値を出力するディジタルインターフェースを用意したトルク演算表示器を新たに開発しました。
また、品質向上を目指して開発プロセスにCMMI(Capability Maturity Model Integration)、ISO9001を適用すると共に、常に高品質なものづくりを可能とするような製造プロセスを実現するための地道なプロセス改善も続けております。CMMIにおいては、2016年6月に最高位のレベル5を達成しました。今後もこれらの活動を継続し、翌連結会計年度も複数の分野において新型の計測器およびソフトウェアを順次市場投入する予定としております。
当セグメントにおける研究開発費の金額は、7億8千8百万円であります。
特注試験装置の主なユーザは自動車メーカおよびその関連メーカとなります。当連結会計年度では、環境負荷低減のための各種パワートレーン開発に寄与するべく、様々な台上試験機(エンジン、駆動系、EV/HEV、FCV等)のベースとなるプラットフォーム製品(FAMSシリーズ)の標準化・シリーズ化を継続し、ハイエンドタイプを追加しました。また、排出ガス対策、燃費低減のためのECU適合試験を支援するソフトウェアの高度化を実現しました。
また、2015年4月に稼働した自動車試験分野の実験棟(栃木県宇都宮市)において、各種試験の受託業務などを行うほか、新たな付加価値の創造を目指してシーズ技術の研究や、計測・制御技術の高度化のための研究開発を継続して実施しております。
当セグメントにおける研究開発費の金額は、6億7千7百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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