有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D1K5
J.フロント リテイリング株式会社 事業等のリスク (2018年2月期)
生産、受注及び販売の状況メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループはリスクを環境変化の中での「不確実性」と定義し、プラス面(機会)、マイナス面(脅威)の両面があるとしています。従って、マイナス面のリスク(不確実性)に対して適切にリスクヘッジする一方、マーケットの変化を見極め、プラス面のリスク(不確実性)に対して積極的なリスクテイクができれば今後の企業の持続的成長につながると考えています。
当社グループは、リスクマネジメント委員会を開催し、定期的にリスク(不確実性)について論議し、リスク(不確実性)の洗い出し及び評価を行い、優先順位をつけて戦略に反映すると共に、個別の対応策の立案・実施・モニタリングを行っています。
リスクマネジメント委員会において当社を取り巻くリスク(不確実性)として、「戦略リスク」「ファイナンスリスク」「オペレーションリスク」「ハザードリスク」の4つのカテゴリーから138項目のリスク(不確実性)を当社グループにおけるリスク(不確実性)として認識しました。
今回、138項目のリスク(不確実性)の中で、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク(不確実性)を22項目記載しています。
今回記載している22項目のリスク(不確実性)のうち、当社グループへの影響が特に大きいと考える15項目は「企業リスク」として抽出して優先的に取り組んでいます。
以下、前段では15項目の「企業リスク」の中で最重要と考える6項目の「企業リスク」の内容を記載しています。後段では22項目のリスク(不確実性)の中から「企業リスク」以外のリスク(不確実性)について記載しています。
また、前段で記載している6項目以外の「企業リスク」である「既存事業の成熟に係るリスク」「人材・要員構造に係るリスク」「モノ消費からコト消費への移行に係るリスク」「都市回帰と地方・郊外の縮小に係るリスク」「新規参入による競合に係るリスク」「取引先の転換に係るリスク」「外国人の拡大に係るリスク」「不祥事に係るリスク」等があり、今回記載していませんが、6項目のリスク(不確実性)同様に戦略課題として取り組んでいます。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスク(不確実性)はこれらに限られるものではありません。
(1)企業リスク(最重要リスク)
①消費増税、五輪後の不況発生に係るリスク
2019年の消費増税による消費不況や、オリンピック開催後の反動不況など、直近に複合的な不況が起こる可能性は高く、駆け込み需要や買い控え対策などへの対応策を早期に構築することが出来なければ脅威となります。
一方で、政策変更や法的規制の施行及び緩和・撤廃は視点を変えれば機会となります。例えば消費税増税による教育費の無償化は、教育費から一般消費への出費の振替など、若年層夫婦世帯の消費拡大につながる可能性があります。このようにリスクを捉える視点を変え、発想を転換することで当社グループの新たな消費者獲得の機会に転換することが可能となります。
②顧客の変化、特に少子高齢化・長寿命化に係るリスク
少子高齢化、長寿命化は今後確実に実現する最大の環境変化であり、近い将来「人生100年時代」となることは確実です。この大きな変化への対応は不可欠であり、かつ競合との競争激化が必至であることから対応が後手に回れば脅威となります。
一方で、少子高齢化・長寿命化に伴う高齢者市場のマーケット規模の拡大は確実です。この大きなマーケットの変化に対応するために、当社グループとして、早期にテクノロジーを活用した新しい顧客情報基盤の構築・活用により、ライフスタイルの変化に適応した品揃えやサービスの拡大ができれば成長の機会が拡大します。
③所得の二極化に係るリスク
一億総中流幻想は消滅し、所得が二極化することにより、既存事業を支えてきた従来の中間層の減少は避けられず、ビジネスモデルの転換をはかることが出来なければ脅威となります。
一方で、当社グループが得意としている富裕層マーケットのポテンシャルを再定義し、外商部門の活動範囲を量的・質的に拡大することと、物販だけではなくハイエンドなサービスまで提供できれば新しい成長の機会が拡大します。苦戦している中間層マーケットは、従来型のボリューム売場を圧縮し、中間層マーケットのニーズに対応する新しい商材・サービスを導入することができれば再成長の機会が拡大します。同時に、一人の消費者が様々な消費行動を行うという「一人二極化消費」への対応も重要となります。こうした消費の変化を的確に捉えるために、過去の消費の延長線上の顧客セグメントから脱し、新たな顧客が持つ新しい消費行動に対応できる商材、サービス、販売方法などが構築できれば成長の機会が拡大します。
④シェアリングエコノミーの進展に係るリスク
シェアリングエコノミーの進展に伴い、所有資産の共有化と活用に伴う資産価値の向上は大きな消費の流れであり、今後さらに拡大していくことは確実です。それに伴い、当社グループの中核事業である物販に関わるマーケットを侵食され大きな脅威となる可能性があります。
一方で、既存の物販に加えて、商品のシェアリングへの取り組みや、当社グループが所有する都心立地の活用に向け、オフィス、ショールーム、エンターテイメント施設、公共施設利用など、さまざまな潜在需要を掘り起こすことができれば当社グループの資産の使用価値が向上し成長の機会が拡大します。
また、シェアリングエコノミーが雇用に与える影響も大きく、プロフェッショナル人材などをはじめとした雇用を前提としない人事制度に対応できる体制を構築することで働き方改革につなげることが可能となります。
⑤テクノロジーの進化に係るリスク
テクノロジーの進化のスピードは加速度的に上がっており、サイバーテロなどの懸念すべき事案が多発していることもありテクノロジーの進化に合わせたデジタルセキュリティに対する取り組みを確実に強化しなければ脅威となります。またテクノロジーの進化によるRPA(Robotic Process Automation)などの活用による生産性の向上に乗り遅れれば脅威となります。
一方で、テクノロジーを既存のビジネスと組み合わせ、新たなビジネスモデルへと転換できれば成功につながる機会が拡大します。デジタルを活用した顧客基盤の構築による顧客生涯価値の最大化や、顧客IDに紐付く支払等のデータを活用し、新たな価値を生み出すことでマネタイズするビジネスモデルの構築、店頭の決済機能の進化への対応による利便性の向上などによる店頭売上の拡大が実現できれば成長に向けた機会が拡大します。
⑥CSRの重要性アップに係るリスク
企業価値の主要な要素としてESG視点のCSRへの取り組みの重要性は今後益々高まることは避けられず、環境、社会、ガバナンスの3つの課題への対応は必須となります。なかでも環境問題への対応は企業としては決して避けては通れない課題であり、グループとしての推進が遅延することになれば大きな脅威となります。
一方で、従来型CSRの考え方の範疇に留まらず「CSV(Creating Shared Value)共通価値の創造」の発想へ転換し、企業活動を通じた社会的課題の解決が出来れば、売上の拡大に加え、顧客及び投資家に対するレピュテーションの向上に結びつけることができ当社グループの持続的成長に向けた機会が拡大します。
(2)その他重要リスク
以下、リスクマネジメント委員会で認識された138項目のリスク(不確実性)の中から、前述の6項目以外のリスクについて記載しています。
①減損に係るリスク
当社グループは、事業活動上、店舗用土地・建物を始めとする事業用固定資産を保有しています。これらの資産につき経済状況の悪化や競合状況の激化などにより収益性の低下や地価の下落が発生した場合、減損を認識しなければならず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
一方で、事業活動を推進するに当たり減損リスクを意識することで、資産収益性を高める取組みを加速し、結果としてキャッシュフロー創出力を高めることにつながる可能性があります。
②資金調達に係るリスク
当社グループは、出店、改装、M&A等に関する資金を金融機関からの借入及び社債・コマーシャルペーパーの発行などにより金融市場からの直接調達しています。金融市場の変化やその他の要因により、金融機関が貸付枠や信用供与枠額などの条件を変更した場合や、当社グループの財政状態が悪化し格付機関が信用格付を大幅に引き下げた場合、経済不況により投資家の意欲が減退した場合などには、当社グループが必要な資金を必要な時期に適切と考える条件で調達できず、資金調達が制限されると共に資金調達コストが増加する可能性があります。
一方で、資金管理を的確に行うとともに金融機関からの借入や金融市場からの直接調達のポートフォリオを適切に組むことで効率的・効果的な資金調達を実現することが可能となります。
③金利の変動に係るリスク
当社グループは金融債権や有利子負債を保有しており、それらの金利の変動は、支払利息や受取利息、金融資産・負債の価値に影響し、当社グループの業績および財務状況が悪化する可能性があります。
一方で、長期金融や有利子負債のポートフォリオマネジメントを適切に行うことにより支払い利息の削減や受取利息の増加、金融資産の拡大につなげることに取り組んでいます。
④株式相場の変動に係るリスク
当社グループは金融資産の一部として国内企業等の株式を保有していますが、株価下落などの株式価値の減少により、親会社の所有者に帰属する部分が減少する可能性があります。また当社グループのお得意様営業の中核である富裕層の資産減少にもつながる事からお得意様営業関連の売上が減少する可能性があります。
一方で、保有株式のポートフォリオマネジメントを適切に行うことで、株式価値の変動影響額を最小限に押さえることが可能となります。
⑤為替の変動に係るリスク
当社グループの取引先には、為替変動の影響を受ける海外ブランドが多数あります。したがって、為替相場の動向により店頭の商品価格が変動し、業績が悪化する可能性があります。また、中国をはじめとする訪日外国人の来店客数及び購入金額は為替相場の変動に影響を受け店舗の売上が減少する可能性があります。
一方で海外ブランドの取引先を分散することや、海外ブランドと国内ブランドの適切な店頭展開のバランスを取ること、インバウンド向け品揃え、サービスを拡充することで店頭の魅力化とそれに伴う業績の向上につなげることが可能となります。
⑥情報管理に係るリスク
当社グループはお客様からお預かりしている個人情報を取り扱っており、また他企業等の機密情報を受け取ることがありますが、これらの情報が不正または過失により外部に流出する可能性があります。
また当社グループの営業機密が不正または過失により流出する危険もあり、その結果当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑦法規制及び法改正に係るリスク
当社グループは大規模小売店舗の出店、独占禁止、下請取引、消費者保護、各種規制、環境リサイクル関連等において法規制の適用を受けています。
こうした法律、規制、政策、会計基準等の新たな施行、変更およびその影響を予測することは困難であり、これらの法規制や法改正により、事業活動が制限を受ける場合、費用の増加や売上収益の減少を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑧災害等に係るリスク
当社グループの本社および主要な店舗等は国内にあり、地震、津波等の自然災害、火災、停電等の事故、テロ行為等の違法行為等により事業活動の停止や施設の改修に多額の費用が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、ソフトウエア・ハードウエアの欠陥、コンピュータウィルスやネットワークへの不正侵入などによりシステム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことにより当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
一方、過去の経験に根ざしたグループにおけるBCP計画の確立や自然災害に対応できる店舗作り、グループ全体でのデジタルセキュリティ対策の構築を進めることができれば影響を最小化することが可能となり、同時に次の災害に対する備えを高度化することができます。
当社グループは、リスクマネジメント委員会を開催し、定期的にリスク(不確実性)について論議し、リスク(不確実性)の洗い出し及び評価を行い、優先順位をつけて戦略に反映すると共に、個別の対応策の立案・実施・モニタリングを行っています。
リスクマネジメント委員会において当社を取り巻くリスク(不確実性)として、「戦略リスク」「ファイナンスリスク」「オペレーションリスク」「ハザードリスク」の4つのカテゴリーから138項目のリスク(不確実性)を当社グループにおけるリスク(不確実性)として認識しました。
今回、138項目のリスク(不確実性)の中で、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク(不確実性)を22項目記載しています。
今回記載している22項目のリスク(不確実性)のうち、当社グループへの影響が特に大きいと考える15項目は「企業リスク」として抽出して優先的に取り組んでいます。
以下、前段では15項目の「企業リスク」の中で最重要と考える6項目の「企業リスク」の内容を記載しています。後段では22項目のリスク(不確実性)の中から「企業リスク」以外のリスク(不確実性)について記載しています。
また、前段で記載している6項目以外の「企業リスク」である「既存事業の成熟に係るリスク」「人材・要員構造に係るリスク」「モノ消費からコト消費への移行に係るリスク」「都市回帰と地方・郊外の縮小に係るリスク」「新規参入による競合に係るリスク」「取引先の転換に係るリスク」「外国人の拡大に係るリスク」「不祥事に係るリスク」等があり、今回記載していませんが、6項目のリスク(不確実性)同様に戦略課題として取り組んでいます。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスク(不確実性)はこれらに限られるものではありません。
(1)企業リスク(最重要リスク)
①消費増税、五輪後の不況発生に係るリスク
2019年の消費増税による消費不況や、オリンピック開催後の反動不況など、直近に複合的な不況が起こる可能性は高く、駆け込み需要や買い控え対策などへの対応策を早期に構築することが出来なければ脅威となります。
一方で、政策変更や法的規制の施行及び緩和・撤廃は視点を変えれば機会となります。例えば消費税増税による教育費の無償化は、教育費から一般消費への出費の振替など、若年層夫婦世帯の消費拡大につながる可能性があります。このようにリスクを捉える視点を変え、発想を転換することで当社グループの新たな消費者獲得の機会に転換することが可能となります。
②顧客の変化、特に少子高齢化・長寿命化に係るリスク
少子高齢化、長寿命化は今後確実に実現する最大の環境変化であり、近い将来「人生100年時代」となることは確実です。この大きな変化への対応は不可欠であり、かつ競合との競争激化が必至であることから対応が後手に回れば脅威となります。
一方で、少子高齢化・長寿命化に伴う高齢者市場のマーケット規模の拡大は確実です。この大きなマーケットの変化に対応するために、当社グループとして、早期にテクノロジーを活用した新しい顧客情報基盤の構築・活用により、ライフスタイルの変化に適応した品揃えやサービスの拡大ができれば成長の機会が拡大します。
③所得の二極化に係るリスク
一億総中流幻想は消滅し、所得が二極化することにより、既存事業を支えてきた従来の中間層の減少は避けられず、ビジネスモデルの転換をはかることが出来なければ脅威となります。
一方で、当社グループが得意としている富裕層マーケットのポテンシャルを再定義し、外商部門の活動範囲を量的・質的に拡大することと、物販だけではなくハイエンドなサービスまで提供できれば新しい成長の機会が拡大します。苦戦している中間層マーケットは、従来型のボリューム売場を圧縮し、中間層マーケットのニーズに対応する新しい商材・サービスを導入することができれば再成長の機会が拡大します。同時に、一人の消費者が様々な消費行動を行うという「一人二極化消費」への対応も重要となります。こうした消費の変化を的確に捉えるために、過去の消費の延長線上の顧客セグメントから脱し、新たな顧客が持つ新しい消費行動に対応できる商材、サービス、販売方法などが構築できれば成長の機会が拡大します。
④シェアリングエコノミーの進展に係るリスク
シェアリングエコノミーの進展に伴い、所有資産の共有化と活用に伴う資産価値の向上は大きな消費の流れであり、今後さらに拡大していくことは確実です。それに伴い、当社グループの中核事業である物販に関わるマーケットを侵食され大きな脅威となる可能性があります。
一方で、既存の物販に加えて、商品のシェアリングへの取り組みや、当社グループが所有する都心立地の活用に向け、オフィス、ショールーム、エンターテイメント施設、公共施設利用など、さまざまな潜在需要を掘り起こすことができれば当社グループの資産の使用価値が向上し成長の機会が拡大します。
また、シェアリングエコノミーが雇用に与える影響も大きく、プロフェッショナル人材などをはじめとした雇用を前提としない人事制度に対応できる体制を構築することで働き方改革につなげることが可能となります。
⑤テクノロジーの進化に係るリスク
テクノロジーの進化のスピードは加速度的に上がっており、サイバーテロなどの懸念すべき事案が多発していることもありテクノロジーの進化に合わせたデジタルセキュリティに対する取り組みを確実に強化しなければ脅威となります。またテクノロジーの進化によるRPA(Robotic Process Automation)などの活用による生産性の向上に乗り遅れれば脅威となります。
一方で、テクノロジーを既存のビジネスと組み合わせ、新たなビジネスモデルへと転換できれば成功につながる機会が拡大します。デジタルを活用した顧客基盤の構築による顧客生涯価値の最大化や、顧客IDに紐付く支払等のデータを活用し、新たな価値を生み出すことでマネタイズするビジネスモデルの構築、店頭の決済機能の進化への対応による利便性の向上などによる店頭売上の拡大が実現できれば成長に向けた機会が拡大します。
⑥CSRの重要性アップに係るリスク
企業価値の主要な要素としてESG視点のCSRへの取り組みの重要性は今後益々高まることは避けられず、環境、社会、ガバナンスの3つの課題への対応は必須となります。なかでも環境問題への対応は企業としては決して避けては通れない課題であり、グループとしての推進が遅延することになれば大きな脅威となります。
一方で、従来型CSRの考え方の範疇に留まらず「CSV(Creating Shared Value)共通価値の創造」の発想へ転換し、企業活動を通じた社会的課題の解決が出来れば、売上の拡大に加え、顧客及び投資家に対するレピュテーションの向上に結びつけることができ当社グループの持続的成長に向けた機会が拡大します。
(2)その他重要リスク
以下、リスクマネジメント委員会で認識された138項目のリスク(不確実性)の中から、前述の6項目以外のリスクについて記載しています。
①減損に係るリスク
当社グループは、事業活動上、店舗用土地・建物を始めとする事業用固定資産を保有しています。これらの資産につき経済状況の悪化や競合状況の激化などにより収益性の低下や地価の下落が発生した場合、減損を認識しなければならず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
一方で、事業活動を推進するに当たり減損リスクを意識することで、資産収益性を高める取組みを加速し、結果としてキャッシュフロー創出力を高めることにつながる可能性があります。
②資金調達に係るリスク
当社グループは、出店、改装、M&A等に関する資金を金融機関からの借入及び社債・コマーシャルペーパーの発行などにより金融市場からの直接調達しています。金融市場の変化やその他の要因により、金融機関が貸付枠や信用供与枠額などの条件を変更した場合や、当社グループの財政状態が悪化し格付機関が信用格付を大幅に引き下げた場合、経済不況により投資家の意欲が減退した場合などには、当社グループが必要な資金を必要な時期に適切と考える条件で調達できず、資金調達が制限されると共に資金調達コストが増加する可能性があります。
一方で、資金管理を的確に行うとともに金融機関からの借入や金融市場からの直接調達のポートフォリオを適切に組むことで効率的・効果的な資金調達を実現することが可能となります。
③金利の変動に係るリスク
当社グループは金融債権や有利子負債を保有しており、それらの金利の変動は、支払利息や受取利息、金融資産・負債の価値に影響し、当社グループの業績および財務状況が悪化する可能性があります。
一方で、長期金融や有利子負債のポートフォリオマネジメントを適切に行うことにより支払い利息の削減や受取利息の増加、金融資産の拡大につなげることに取り組んでいます。
④株式相場の変動に係るリスク
当社グループは金融資産の一部として国内企業等の株式を保有していますが、株価下落などの株式価値の減少により、親会社の所有者に帰属する部分が減少する可能性があります。また当社グループのお得意様営業の中核である富裕層の資産減少にもつながる事からお得意様営業関連の売上が減少する可能性があります。
一方で、保有株式のポートフォリオマネジメントを適切に行うことで、株式価値の変動影響額を最小限に押さえることが可能となります。
⑤為替の変動に係るリスク
当社グループの取引先には、為替変動の影響を受ける海外ブランドが多数あります。したがって、為替相場の動向により店頭の商品価格が変動し、業績が悪化する可能性があります。また、中国をはじめとする訪日外国人の来店客数及び購入金額は為替相場の変動に影響を受け店舗の売上が減少する可能性があります。
一方で海外ブランドの取引先を分散することや、海外ブランドと国内ブランドの適切な店頭展開のバランスを取ること、インバウンド向け品揃え、サービスを拡充することで店頭の魅力化とそれに伴う業績の向上につなげることが可能となります。
⑥情報管理に係るリスク
当社グループはお客様からお預かりしている個人情報を取り扱っており、また他企業等の機密情報を受け取ることがありますが、これらの情報が不正または過失により外部に流出する可能性があります。
また当社グループの営業機密が不正または過失により流出する危険もあり、その結果当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑦法規制及び法改正に係るリスク
当社グループは大規模小売店舗の出店、独占禁止、下請取引、消費者保護、各種規制、環境リサイクル関連等において法規制の適用を受けています。
こうした法律、規制、政策、会計基準等の新たな施行、変更およびその影響を予測することは困難であり、これらの法規制や法改正により、事業活動が制限を受ける場合、費用の増加や売上収益の減少を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑧災害等に係るリスク
当社グループの本社および主要な店舗等は国内にあり、地震、津波等の自然災害、火災、停電等の事故、テロ行為等の違法行為等により事業活動の停止や施設の改修に多額の費用が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、ソフトウエア・ハードウエアの欠陥、コンピュータウィルスやネットワークへの不正侵入などによりシステム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことにより当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
一方、過去の経験に根ざしたグループにおけるBCP計画の確立や自然災害に対応できる店舗作り、グループ全体でのデジタルセキュリティ対策の構築を進めることができれば影響を最小化することが可能となり、同時に次の災害に対する備えを高度化することができます。
生産、受注及び販売の状況財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
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- 従業員の状況
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- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E03516] S100D1K5)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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