有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DQRB
トレイダーズホールディングス株式会社 事業等のリスク (2018年3月期)
当社の経営成績、事業運営及び財務状態その他に関する事項のうち、投資家の投資判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項として、以下のようなリスクがあげられます。これらのリスクは複合、連鎖して発生し、様々なリスクを増大させる可能性があります。
当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めてまいります。
なお、本項目に記載の事項は必ずしもすべてのリスクを網羅したものではなく、また、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)外部環境によるリスク
① 競争激化に伴うリスク
外国為替取引事業における競争は激しく、手数料の無料化、取引スプレッドの縮小、取引単位の少額化、取引システムの差別化等競争が激化した結果、収益性の低下及びコスト負担の増大が事業者の経営を圧迫しております。今後、業界の競争環境が当社グループの対応を上回る速度で進んだ場合、当社グループの体質改善及びサービスの強化が追いつかないことにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においては、ZEエナジーが特許を有する木質バイオマスによるガス化発電装置製造に関する技術分野は、日本国内においては競合他社が比較的少ない状況です。しかしながら、今後、外国企業の日本市場への参入や他社において技術が向上し木質バイオマスによるガス化発電装置と同等の小型発電設備が開発された場合、競争激化により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 規制等に関するリスク
外国為替取引事業においてトレイダーズ証券は、証券取引事業及び外国為替取引事業(第一種、第二種金融商品取引業及び投資助言・代理業)を営むに当たり、内閣総理大臣の登録を受けるとともに、自主規制機関である日本証券業協会、金融先物取引業協会、第2種金融商品取引業協会及び日本投資顧問業協会に加入しており、金融商品取引法その他の法令のほか、これら自主規制機関の規則に服しています。個人投資家向けの外国為替証拠金取引・店頭バイナリーオプション取引については顧客保護のための様々な規制強化がなされてきました。トレイダーズ証券では、内部管理統括責任者の指揮の下、全社的な内部管理態勢の強化と法令遵守、コンプライアンス意識の徹底等の実行に取組み、制度改正への適時対応に努めております。しかしながら、法令諸規則の改正に対して、当社グループが的確に対応できなかった場合、あるいは、監督官庁等から法令諸規則違反を指摘され、行政処分等を受けるに至った場合には、顧客からの信用失墜を招き、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、トレイダーズ証券が取り扱う外国為替取引商品に対する規制強化により、当社グループの想定を上回る取引量の減少が生じ収益性の低下が進んだ場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、仮想通貨交換業を営むみんなのビットコインは、資金決済に関する法律その他の法令諸規則等に服しています。仮想通貨取引サービスを提供する事業者として、適切な経営管理態勢の構築、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の構築、利用者保護措置に係る管理態勢の構築、システムリスク管理態勢及び外部委託先管理態勢の構築等を適正かつ確実に遂行していく必要がありますが、こうした態勢整備等が不十分であり、的確に対応できなかった場合には、顧客からの信用失墜を招き、事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。みんなのビットコインは、2018年3月末現在、みなし登録業者として仮想通貨取引サービスを提供しておりますが、2018年4月25日付で、関東財務局より経営管理態勢の構築、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の構築、帳簿書類の管理態勢の構築、利用者保護措置に係る管理態勢の構築及びシステムリスク管理態勢及び外部委託先管理態勢の構築に関して業務改善命令を受け、改善対応策を提出し、必要な措置を早期に講じておりますが、今後、当該措置が不十分とみなされ登録が認められない場合や登録が認められないと自主的に判断し、登録の申請を取り下げる場合には、以降、仮想通貨交換業を営むことができなくなり、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においてZEエナジーは、再生可能エネルギー発電設備建設等に関し、建設業法、建築基準法、国土利用計画法、都市計画法、さらには環境、労働関連の法令等、さまざまな法的規制を受けております。ZEエナジーでは法令遵守、コンプライアンス意識の徹底等の実行に努めておりますが、違法な行為があった場合は、業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
③ 再生可能エネルギーの固定価格買取制度に係る買取価格の変動リスク
2012年7月1日より施行された固定価格買取制度は再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、電気事業者等が一定期間固定価格で買い取ることを義務付ける制度であり、政府が定める固定価格買取制度における買取価格の変動が売電価格に直接反映されるため、ZEエナジーの顧客が再生可能エネルギー源による発電設備の導入を検討する際の同社の工事請負価格、又は同社の持分法適用会社、ZEデザインが直接発電設備を所有し売電する際の売上に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該制度の買取価格引き下げ、又は廃止が決定した場合、当社グループの利益が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 経済環境、市況の変化に伴うリスク
外国為替取引事業においては、主にハイリスクの金融デリバティブ取引を個人投資家に提供しているため、日本経済あるいは世界の経済環境の動向や、市況の影響を大きく受ける傾向があります。相場の急変で顧客に損失が生じた場合には、顧客資金が減少し、その後の取引量が大きく減少することがあります。また、相場動向によっては顧客の投資意欲が減退し、リスク回避的な投資行動をとることで、当社グループの収益性が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においては、市況の変化により建設資材価格等が請負契約締結後に予想を超えて大幅に上昇し、それを請負金額に反映することが困難な場合は、建設コストの増加につながり当社グループの利益が悪化し、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 災害の発生によるリスク
地震、津波、風水害等の大規模自然災害や感染症の大流行が発生し、当社グループの従業員や保有資産への被災の他、再生可能エネルギー関連事業において、受注環境の変化、建設資機材や燃料等の価格高騰及び電力供給不足等が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、国内において当社及び当社グループ子会社は、同一建物内に所在しており、当該建物に固有の災害や通信障害、あるいは広域にわたる自然災害、情報・通信システム、電力供給等のインフラストラクチャーの障害等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ カントリーリスク
当社グループは、海外に子会社を有し事業活動を行っているため、外国政府による規制、政治的な不安定さ及び資金移動の制約等に起因したカントリーリスクが存在します。事業活動が、当該国・地域の政治・経済・社会の不安定さにより派生する事象に直面した場合、債権の回収や事業活動の継続に甚大な支障が生じる可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2)当社グループの事業戦略、経営基盤に関するリスク
① 事業戦略の選択に伴うリスク
当社グループは、トレイダーズ証券における外国為替取引事業を中核としつつ、木質バイオマスガス化発電装置の製造販売を主要業務とするZEエナジー、金融システムの開発を主要業務とするNextop.Asia、インドネシアで商品先物仲介業等を展開するPJB、投資事業及び金融ソリューション事業に特化した活動を行うトレイダーズインベストメント、さらに、仮想通貨交換業を営むみんなのビットコイン等、新たな収益源獲得のため有望とみなした新規事業を立ち上げ、ビジネス展開できるよう努めております。しかしながら、新規ビジネスにおいては様々な理由により採算が取れないまま終了となる場合があります。このような場合、多額の固定資産除却損あるいは事業整理損を計上する等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
再生可能エネルギー関連事業に関しては、第1四半期連結累計期間において、ZEエナジーを完全子会社した際に発生したのれんについて、同社の業績が当初策定の計画を下回って推移していたこと及び同社の取引状況等を勘案して今後の事業計画を見直し回収可能価額を検討した結果、当初想定していた収益が見込めなくなったと判断し、のれんの減損処理を行いました。ZEエナジーの事業が今後も収益を生み出せずに採算が取れないまま終了となる可能性もあり、そうなった場合には事業整理損を計上するなどにより、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 新サービスの提供・既存サービスの撤退、新商品の開発又はシステム開発等に伴うリスク
外国為替取引事業においては、多様化する顧客ニーズへの対応を図るため、新サービス・新商品の導入や既存サービスの改善、見直しを行っております。また、当社グループは、インターネットを利用した取引システムによるサービスの提供をメインとしており、今後もシステム開発・拡充等を継続的に実施していくことがグループの中長期的な企業価値向上に重要であると判断し、外国為替取引システム開発及び保守・運用に至るまでの内製化を行う体制を構築し、常にシステムの安定稼働と開発リスクの低減に努めております。さらに、当連結会計年度より仮想通貨取引システムの開発を開始しており、外国為替取引システムに次ぐ収益源に育成する計画です。
しかしながら、新商品・新サービスをスタートさせるまでのコスト負担、システム開発費用の増加、あるいは既存サービスの終了に伴う固定資産除却損あるいは事業整理損等の計上等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 自己資本規制比率が低下するリスク
トレイダーズ証券は、第一種金融商品取引業者として、金融商品取引法等の法令により、財務状態の健全性を維持するために、自己資本規制比率(固定化されていない自己資本をリスク相当額(市場リスク、取引先リスク及び基礎的リスク等)で除した比率)の適正水準の維持(120%以上)が求められています。当連結会計年度末(2018年3月31日)時点におけるトレイダーズ証券の自己資本規制比率は195.9%となっております。
外国為替トレーディング損益は相場動向に強く影響を受けるため、業績の下振れにより自己資本規制比率が著しく低下した場合には、資金繰りリスクやレピュテーションリスクが生じ、当社グループの事業に悪影響を与える可能性があります。さらに、法令で定められた自己資本規制比率を維持できなかった場合には、金融監督当局から早期是正措置の発動等による業務改善命令、業務停止命令あるいは金融商品取引業登録の取消等の行政処分を受ける可能性があります。
④ 財務・会計処理に伴うリスク
当社グループは、投資有価証券を保有しており、市場価格の下落又は当該投資先の財政状態及び経営成績の悪化、資産の陳腐化等を起因とする評価損あるいは減損損失が発生する可能性があります。また、建物、器具備品、リース資産及びソフトウエア等の固定資産について、資産の陳腐化、稼働率の低下、戦略変更による処分等が生じた場合には、除却・減損処理による特別損失の計上が必要となる可能性があります。
また、連結純資産及び資金残高に関しましては、今後、重要な営業損失の計上又はマイナスの営業キャッシュ・フローが継続的に発生した場合、純資産及び資金残高に大きな減少が生じ、さらに信用度の低下により資金調達活動に重要な支障が生じた場合には、当社グループの財務状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
再生可能エネルギー関連事業に関しては、第1四半期連結累計期間において、ZEエナジーが、木質バイオマスガス化発電装置の売買契約の契約解除により、多額の契約解除損失を計上しました。当該契約解除を起因とする他の案件の契約解除又は新規案件の契約不成立等により、将来的に損失の発生が生じる場合又は同事業から収益が生み出されない場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当連結累計期間において債務超過に陥った期間がありました。当連結会計年度末において債務超過は解消しましたが、当社グループの業績が悪化した場合、債務超過に陥る可能性があります。
(3)事業活動、顧客取引に関するリスク
① オンライン取引のシステム障害に伴うリスク
外国為替取引事業において主要商品である金融デリバティブ取引の大半や仮想通貨取引事業は、顧客からインターネットを通じて受注し、一連のコンピュータ処理システム及び第三者への接続を通じて取引を執行しております。当社グループでは、サーバー等の増強、基幹システムのサーバー類のデータセンターへの移設、システムの改善等を随時行い、あわせてシステム障害時の業務フローの整備等、安全性を確保すべく、システム運営及び保守に努めております。しかしながら、これらのシステムに障害、誤作動が発生し機能不全に陥った場合、顧客からの注文が受付けられなくなる事態、又はカウンター・パーティーに対するカバー取引を適時に執行できなくなる事態が発生し、顧客からの信用失墜を招くとともに損害賠償請求を受ける可能性が発生します。また、多額のトレーディング損失が発生することにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 資金繰りリスク
外国為替取引事業においては、顧客及びカウンター・パーティーとの間で取引の売買代金又は証拠金等の受け払い、信託銀行への顧客資産の分別信託金の預託等、日々多額の資金移動を行っており、厳格な資金繰り管理を行っておりますが、業績不振により資金が減少した場合には、資金繰りが逼迫する可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においては、第1四半期連結累計期間において、木質バイオマスガス化発電装置の売買契約の契約解除により、ZEエナジーが既に受領した売上代金を発注者に返還する必要が生じ、ZEエナジーでは同金額を支払う資金が不足していたため、当社がZEエナジーに融資を行い発注者へ支払いを行うという事態が発生しました。今後、同様の契約解除が発生した場合及びZEエナジーの業績不振等により将来的に収益が計上されない場合、当社グループの資金繰りが逼迫する可能性があります。
当社グループでは、金融機関等、外部からの借入、エクイティ・ファイナンス、あるいはカウンター・パーティーとの外国為替必要証拠金差入額の交渉等により、調達手段の安定化・多様化を図っておりますが、業績の回復が遅れ、経済情勢の変動等の要因により、資金調達が困難になった場合、又は通常より著しく不利な条件での資金調達等を余儀なくされた場合、当社グループの資金繰り及び業績に大きな影響を与える可能性があります。
③ 市場リスク
外国為替取引事業においては、顧客との外国為替証拠金取引について随時、カウンター・パーティーとカバー取引を行うことによって為替変動リスク(市場リスク)を回避しております。しかしながら、為替相場の急変により適時にカバー取引が行えない場合、予期し得ない損失によって当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ カバー取引先(カウンター・パーティー)のリスク
外国為替取引事業においては、顧客との外国為替証拠金取引について、複数の金融機関等を相手方としてカバー取引を行い、証拠金を差入れています。しかしながら、これらの各金融機関等が固有の事情により破綻もしくは信用力が悪化した場合には、トレイダーズ証券が差入れた証拠金が回収できなくなる等、連鎖的に当社グループが損失を被る可能性があります。
⑤ 受注先及び発注先の信用リスク
再生可能エネルギー関連事業において、景気の減速や再生可能エネルギー関連市場の縮小等により、発注者、協力業者、共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、資金の回収不能や施工遅延等の事態が発生し、当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 顧客立替金が発生するリスク及び同債権が貸倒れとなるリスク
2018年3月31日現在、トレイダーズ証券が提供する外国為替証拠金取引は、個人顧客については約定代金の4~100%を必要証拠金として預託を受けており、また、顧客が建玉を維持するためには必要証拠金の一定割合を維持していただく取り決めとしています。トレイダーズ証券は自動ロスカット制を採用しており、相場が大幅に急変した場合には顧客に必要証拠金を超える損失が生じトレイダーズ証券の立替金となることがあり、顧客に対する立替金債権等を回収できない場合には、顧客に対する債権の一部又は全部について貸倒れの損失を負うことで、当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 金融商品仲介業務に関するリスク
トレイダーズ証券は、証券取引事業において金融商品仲介制度を用いております。金融商品仲介制度では、トレイダーズ証券(所属金融商品取引業者)と金融商品仲介業者との間で締結した業務委託契約に基づき、金融商品仲介業者が業務委託を受けた有価証券の売買等の媒介、募集・売出の取扱いを行い、所属金融商品取引業者は、金融商品仲介者に対する管理・監督責任を負います。
トレイダーズ証券では、所属する金融商品仲介業者への定期的な検査及びヒアリングを実施し、さらにコンプライアンス研修等を通じて事故の未然防止に努めておりますが、これらの管理・監督活動等をもってしても十分な監督が行き届かず、金融商品仲介業者が不適切な勧誘行為等を行った場合には、顧客から損害賠償請求あるいは監督当局による行政処分を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)オペレーショナルリスク、その他のリスク
① オペレーショナルリスク
当社グループの役職員が正確な事務処理を怠り、あるいは内部統制が有効に機能しない等の事情によって、事務処理能力が低下し、十分かつ適切なサービスが提供できなくなった場合には、事故に基づく顧客又は取引先からの損害賠償請求、監督官庁からの行政処分等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 技術・品質上の重大事故や不具合等による瑕疵等のリスク
再生可能エネルギー関連事業において、設計、施工段階における技術・品質面での重大事故や不具合が発生し、その修復・改良に多大な費用負担や施工遅延が生じ、受注した木質バイオマスガス化発電装置等の製品を納品できない等の契約不履行に陥った場合には、当社グループの事業及び業績や企業評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 役職員の不正行為によるリスク
当社グループは、役職員に対する法令遵守意識の徹底、内部管理体制の整備、また、内部通報制度導入により、経営管理部もしくは外部の弁護士に通じるホットラインの設置等を通じ、役職員による不正の探知及び未然防止に努めておりますが、これらによっても防げない不正行為もしくは予測し得ない不正行為等によって当社グループに著しい損害や信用失墜が生じ、トレイダーズ証券が業務停止、課徴金の徴収その他の行政処分を受けることとなった場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 外部業者への業務委託に伴うリスク
当社グループは、外国為替取引関連システムの運営及び保守、顧客資産の分別保管業務その他の一部もしくは全部を当社グループ外の業者に委託しております。このため、何らかの理由で、当社グループの事業上重要な業務委託先との取引関係が変化した場合には、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報漏えいによるリスク
当社グループは、顧客情報をはじめとする大量の個人情報及び機密情報等を取り扱っており、これらの情報漏えい等を防止することは重要な経営課題であると認識しております。しかしながら、個人情報等の漏えい等が生じ、損害賠償請求や監督官庁による行政処分を受けた場合には、損害賠償額の支払いや対応コスト等の発生、あるいは顧客、取引先、株主等からの信用が低下すること等によって、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 顧客からの訴訟提起によるリスク
外国為替取引事業においてトレイダーズ証券は、顧客サービスの拡充と法令遵守に努めておりますが、顧客に対する説明不足又は顧客との認識の相違等によって顧客に損失が発生した場合には、トレイダーズ証券が訴訟を提起される可能性があります。当該損害がトレイダーズ証券の過失又は不法行為によるものと認定された場合には、損害賠償義務を負うこととなり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
再生可能エネルギー関連事業においてZEエナジーは、発注者又は仕入業者等の取引先との間で結んだ契約等に従い、円滑な取引を行うよう努めておりますが、取引先に対する説明不足、取引先との認識の相違、発電装置等の引き渡し遅延等による取引先との契約不履行等の理由によって取引先に損失が発生した場合は、ZEエナジーが訴訟を提起される可能性があります。損害賠償額の支払いや対応コスト等の発生、あるいは取引先、株主等からの信用が低下すること等によって、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 犯罪による収益の移転防止に関するリスク
「犯罪による収益の移転防止に関する法律」は、特定事業者による顧客等の本人特定事項等の確認、取引記録等の保存、疑わしき取引の届出等の措置を講ずることにより、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止を確保し、もって国民生活の安全と平穏を確保するとともに、経済活動の健全な発展に寄与することを目的としております。
トレイダーズ証券は、同法の定めに基づき本人特定事項の確認を実施するとともに、取引記録等の保存、疑わしき取引の届出等の措置を講じております。しかしながら、トレイダーズ証券の業務方法が同法に準じていないという事態が発生した場合、金融監督官庁による行政処分等を受けることがあり、その場合、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に重大な影響を与える可能性があります。
当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めてまいります。
なお、本項目に記載の事項は必ずしもすべてのリスクを網羅したものではなく、また、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)外部環境によるリスク
① 競争激化に伴うリスク
外国為替取引事業における競争は激しく、手数料の無料化、取引スプレッドの縮小、取引単位の少額化、取引システムの差別化等競争が激化した結果、収益性の低下及びコスト負担の増大が事業者の経営を圧迫しております。今後、業界の競争環境が当社グループの対応を上回る速度で進んだ場合、当社グループの体質改善及びサービスの強化が追いつかないことにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においては、ZEエナジーが特許を有する木質バイオマスによるガス化発電装置製造に関する技術分野は、日本国内においては競合他社が比較的少ない状況です。しかしながら、今後、外国企業の日本市場への参入や他社において技術が向上し木質バイオマスによるガス化発電装置と同等の小型発電設備が開発された場合、競争激化により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 規制等に関するリスク
外国為替取引事業においてトレイダーズ証券は、証券取引事業及び外国為替取引事業(第一種、第二種金融商品取引業及び投資助言・代理業)を営むに当たり、内閣総理大臣の登録を受けるとともに、自主規制機関である日本証券業協会、金融先物取引業協会、第2種金融商品取引業協会及び日本投資顧問業協会に加入しており、金融商品取引法その他の法令のほか、これら自主規制機関の規則に服しています。個人投資家向けの外国為替証拠金取引・店頭バイナリーオプション取引については顧客保護のための様々な規制強化がなされてきました。トレイダーズ証券では、内部管理統括責任者の指揮の下、全社的な内部管理態勢の強化と法令遵守、コンプライアンス意識の徹底等の実行に取組み、制度改正への適時対応に努めております。しかしながら、法令諸規則の改正に対して、当社グループが的確に対応できなかった場合、あるいは、監督官庁等から法令諸規則違反を指摘され、行政処分等を受けるに至った場合には、顧客からの信用失墜を招き、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、トレイダーズ証券が取り扱う外国為替取引商品に対する規制強化により、当社グループの想定を上回る取引量の減少が生じ収益性の低下が進んだ場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、仮想通貨交換業を営むみんなのビットコインは、資金決済に関する法律その他の法令諸規則等に服しています。仮想通貨取引サービスを提供する事業者として、適切な経営管理態勢の構築、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の構築、利用者保護措置に係る管理態勢の構築、システムリスク管理態勢及び外部委託先管理態勢の構築等を適正かつ確実に遂行していく必要がありますが、こうした態勢整備等が不十分であり、的確に対応できなかった場合には、顧客からの信用失墜を招き、事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。みんなのビットコインは、2018年3月末現在、みなし登録業者として仮想通貨取引サービスを提供しておりますが、2018年4月25日付で、関東財務局より経営管理態勢の構築、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の構築、帳簿書類の管理態勢の構築、利用者保護措置に係る管理態勢の構築及びシステムリスク管理態勢及び外部委託先管理態勢の構築に関して業務改善命令を受け、改善対応策を提出し、必要な措置を早期に講じておりますが、今後、当該措置が不十分とみなされ登録が認められない場合や登録が認められないと自主的に判断し、登録の申請を取り下げる場合には、以降、仮想通貨交換業を営むことができなくなり、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においてZEエナジーは、再生可能エネルギー発電設備建設等に関し、建設業法、建築基準法、国土利用計画法、都市計画法、さらには環境、労働関連の法令等、さまざまな法的規制を受けております。ZEエナジーでは法令遵守、コンプライアンス意識の徹底等の実行に努めておりますが、違法な行為があった場合は、業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
③ 再生可能エネルギーの固定価格買取制度に係る買取価格の変動リスク
2012年7月1日より施行された固定価格買取制度は再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、電気事業者等が一定期間固定価格で買い取ることを義務付ける制度であり、政府が定める固定価格買取制度における買取価格の変動が売電価格に直接反映されるため、ZEエナジーの顧客が再生可能エネルギー源による発電設備の導入を検討する際の同社の工事請負価格、又は同社の持分法適用会社、ZEデザインが直接発電設備を所有し売電する際の売上に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該制度の買取価格引き下げ、又は廃止が決定した場合、当社グループの利益が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 経済環境、市況の変化に伴うリスク
外国為替取引事業においては、主にハイリスクの金融デリバティブ取引を個人投資家に提供しているため、日本経済あるいは世界の経済環境の動向や、市況の影響を大きく受ける傾向があります。相場の急変で顧客に損失が生じた場合には、顧客資金が減少し、その後の取引量が大きく減少することがあります。また、相場動向によっては顧客の投資意欲が減退し、リスク回避的な投資行動をとることで、当社グループの収益性が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においては、市況の変化により建設資材価格等が請負契約締結後に予想を超えて大幅に上昇し、それを請負金額に反映することが困難な場合は、建設コストの増加につながり当社グループの利益が悪化し、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 災害の発生によるリスク
地震、津波、風水害等の大規模自然災害や感染症の大流行が発生し、当社グループの従業員や保有資産への被災の他、再生可能エネルギー関連事業において、受注環境の変化、建設資機材や燃料等の価格高騰及び電力供給不足等が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、国内において当社及び当社グループ子会社は、同一建物内に所在しており、当該建物に固有の災害や通信障害、あるいは広域にわたる自然災害、情報・通信システム、電力供給等のインフラストラクチャーの障害等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ カントリーリスク
当社グループは、海外に子会社を有し事業活動を行っているため、外国政府による規制、政治的な不安定さ及び資金移動の制約等に起因したカントリーリスクが存在します。事業活動が、当該国・地域の政治・経済・社会の不安定さにより派生する事象に直面した場合、債権の回収や事業活動の継続に甚大な支障が生じる可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2)当社グループの事業戦略、経営基盤に関するリスク
① 事業戦略の選択に伴うリスク
当社グループは、トレイダーズ証券における外国為替取引事業を中核としつつ、木質バイオマスガス化発電装置の製造販売を主要業務とするZEエナジー、金融システムの開発を主要業務とするNextop.Asia、インドネシアで商品先物仲介業等を展開するPJB、投資事業及び金融ソリューション事業に特化した活動を行うトレイダーズインベストメント、さらに、仮想通貨交換業を営むみんなのビットコイン等、新たな収益源獲得のため有望とみなした新規事業を立ち上げ、ビジネス展開できるよう努めております。しかしながら、新規ビジネスにおいては様々な理由により採算が取れないまま終了となる場合があります。このような場合、多額の固定資産除却損あるいは事業整理損を計上する等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
再生可能エネルギー関連事業に関しては、第1四半期連結累計期間において、ZEエナジーを完全子会社した際に発生したのれんについて、同社の業績が当初策定の計画を下回って推移していたこと及び同社の取引状況等を勘案して今後の事業計画を見直し回収可能価額を検討した結果、当初想定していた収益が見込めなくなったと判断し、のれんの減損処理を行いました。ZEエナジーの事業が今後も収益を生み出せずに採算が取れないまま終了となる可能性もあり、そうなった場合には事業整理損を計上するなどにより、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 新サービスの提供・既存サービスの撤退、新商品の開発又はシステム開発等に伴うリスク
外国為替取引事業においては、多様化する顧客ニーズへの対応を図るため、新サービス・新商品の導入や既存サービスの改善、見直しを行っております。また、当社グループは、インターネットを利用した取引システムによるサービスの提供をメインとしており、今後もシステム開発・拡充等を継続的に実施していくことがグループの中長期的な企業価値向上に重要であると判断し、外国為替取引システム開発及び保守・運用に至るまでの内製化を行う体制を構築し、常にシステムの安定稼働と開発リスクの低減に努めております。さらに、当連結会計年度より仮想通貨取引システムの開発を開始しており、外国為替取引システムに次ぐ収益源に育成する計画です。
しかしながら、新商品・新サービスをスタートさせるまでのコスト負担、システム開発費用の増加、あるいは既存サービスの終了に伴う固定資産除却損あるいは事業整理損等の計上等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 自己資本規制比率が低下するリスク
トレイダーズ証券は、第一種金融商品取引業者として、金融商品取引法等の法令により、財務状態の健全性を維持するために、自己資本規制比率(固定化されていない自己資本をリスク相当額(市場リスク、取引先リスク及び基礎的リスク等)で除した比率)の適正水準の維持(120%以上)が求められています。当連結会計年度末(2018年3月31日)時点におけるトレイダーズ証券の自己資本規制比率は195.9%となっております。
外国為替トレーディング損益は相場動向に強く影響を受けるため、業績の下振れにより自己資本規制比率が著しく低下した場合には、資金繰りリスクやレピュテーションリスクが生じ、当社グループの事業に悪影響を与える可能性があります。さらに、法令で定められた自己資本規制比率を維持できなかった場合には、金融監督当局から早期是正措置の発動等による業務改善命令、業務停止命令あるいは金融商品取引業登録の取消等の行政処分を受ける可能性があります。
④ 財務・会計処理に伴うリスク
当社グループは、投資有価証券を保有しており、市場価格の下落又は当該投資先の財政状態及び経営成績の悪化、資産の陳腐化等を起因とする評価損あるいは減損損失が発生する可能性があります。また、建物、器具備品、リース資産及びソフトウエア等の固定資産について、資産の陳腐化、稼働率の低下、戦略変更による処分等が生じた場合には、除却・減損処理による特別損失の計上が必要となる可能性があります。
また、連結純資産及び資金残高に関しましては、今後、重要な営業損失の計上又はマイナスの営業キャッシュ・フローが継続的に発生した場合、純資産及び資金残高に大きな減少が生じ、さらに信用度の低下により資金調達活動に重要な支障が生じた場合には、当社グループの財務状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
再生可能エネルギー関連事業に関しては、第1四半期連結累計期間において、ZEエナジーが、木質バイオマスガス化発電装置の売買契約の契約解除により、多額の契約解除損失を計上しました。当該契約解除を起因とする他の案件の契約解除又は新規案件の契約不成立等により、将来的に損失の発生が生じる場合又は同事業から収益が生み出されない場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当連結累計期間において債務超過に陥った期間がありました。当連結会計年度末において債務超過は解消しましたが、当社グループの業績が悪化した場合、債務超過に陥る可能性があります。
(3)事業活動、顧客取引に関するリスク
① オンライン取引のシステム障害に伴うリスク
外国為替取引事業において主要商品である金融デリバティブ取引の大半や仮想通貨取引事業は、顧客からインターネットを通じて受注し、一連のコンピュータ処理システム及び第三者への接続を通じて取引を執行しております。当社グループでは、サーバー等の増強、基幹システムのサーバー類のデータセンターへの移設、システムの改善等を随時行い、あわせてシステム障害時の業務フローの整備等、安全性を確保すべく、システム運営及び保守に努めております。しかしながら、これらのシステムに障害、誤作動が発生し機能不全に陥った場合、顧客からの注文が受付けられなくなる事態、又はカウンター・パーティーに対するカバー取引を適時に執行できなくなる事態が発生し、顧客からの信用失墜を招くとともに損害賠償請求を受ける可能性が発生します。また、多額のトレーディング損失が発生することにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 資金繰りリスク
外国為替取引事業においては、顧客及びカウンター・パーティーとの間で取引の売買代金又は証拠金等の受け払い、信託銀行への顧客資産の分別信託金の預託等、日々多額の資金移動を行っており、厳格な資金繰り管理を行っておりますが、業績不振により資金が減少した場合には、資金繰りが逼迫する可能性があります。
また、再生可能エネルギー関連事業においては、第1四半期連結累計期間において、木質バイオマスガス化発電装置の売買契約の契約解除により、ZEエナジーが既に受領した売上代金を発注者に返還する必要が生じ、ZEエナジーでは同金額を支払う資金が不足していたため、当社がZEエナジーに融資を行い発注者へ支払いを行うという事態が発生しました。今後、同様の契約解除が発生した場合及びZEエナジーの業績不振等により将来的に収益が計上されない場合、当社グループの資金繰りが逼迫する可能性があります。
当社グループでは、金融機関等、外部からの借入、エクイティ・ファイナンス、あるいはカウンター・パーティーとの外国為替必要証拠金差入額の交渉等により、調達手段の安定化・多様化を図っておりますが、業績の回復が遅れ、経済情勢の変動等の要因により、資金調達が困難になった場合、又は通常より著しく不利な条件での資金調達等を余儀なくされた場合、当社グループの資金繰り及び業績に大きな影響を与える可能性があります。
③ 市場リスク
外国為替取引事業においては、顧客との外国為替証拠金取引について随時、カウンター・パーティーとカバー取引を行うことによって為替変動リスク(市場リスク)を回避しております。しかしながら、為替相場の急変により適時にカバー取引が行えない場合、予期し得ない損失によって当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ カバー取引先(カウンター・パーティー)のリスク
外国為替取引事業においては、顧客との外国為替証拠金取引について、複数の金融機関等を相手方としてカバー取引を行い、証拠金を差入れています。しかしながら、これらの各金融機関等が固有の事情により破綻もしくは信用力が悪化した場合には、トレイダーズ証券が差入れた証拠金が回収できなくなる等、連鎖的に当社グループが損失を被る可能性があります。
⑤ 受注先及び発注先の信用リスク
再生可能エネルギー関連事業において、景気の減速や再生可能エネルギー関連市場の縮小等により、発注者、協力業者、共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、資金の回収不能や施工遅延等の事態が発生し、当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 顧客立替金が発生するリスク及び同債権が貸倒れとなるリスク
2018年3月31日現在、トレイダーズ証券が提供する外国為替証拠金取引は、個人顧客については約定代金の4~100%を必要証拠金として預託を受けており、また、顧客が建玉を維持するためには必要証拠金の一定割合を維持していただく取り決めとしています。トレイダーズ証券は自動ロスカット制を採用しており、相場が大幅に急変した場合には顧客に必要証拠金を超える損失が生じトレイダーズ証券の立替金となることがあり、顧客に対する立替金債権等を回収できない場合には、顧客に対する債権の一部又は全部について貸倒れの損失を負うことで、当社グループの財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 金融商品仲介業務に関するリスク
トレイダーズ証券は、証券取引事業において金融商品仲介制度を用いております。金融商品仲介制度では、トレイダーズ証券(所属金融商品取引業者)と金融商品仲介業者との間で締結した業務委託契約に基づき、金融商品仲介業者が業務委託を受けた有価証券の売買等の媒介、募集・売出の取扱いを行い、所属金融商品取引業者は、金融商品仲介者に対する管理・監督責任を負います。
トレイダーズ証券では、所属する金融商品仲介業者への定期的な検査及びヒアリングを実施し、さらにコンプライアンス研修等を通じて事故の未然防止に努めておりますが、これらの管理・監督活動等をもってしても十分な監督が行き届かず、金融商品仲介業者が不適切な勧誘行為等を行った場合には、顧客から損害賠償請求あるいは監督当局による行政処分を受ける可能性があり、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)オペレーショナルリスク、その他のリスク
① オペレーショナルリスク
当社グループの役職員が正確な事務処理を怠り、あるいは内部統制が有効に機能しない等の事情によって、事務処理能力が低下し、十分かつ適切なサービスが提供できなくなった場合には、事故に基づく顧客又は取引先からの損害賠償請求、監督官庁からの行政処分等により、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 技術・品質上の重大事故や不具合等による瑕疵等のリスク
再生可能エネルギー関連事業において、設計、施工段階における技術・品質面での重大事故や不具合が発生し、その修復・改良に多大な費用負担や施工遅延が生じ、受注した木質バイオマスガス化発電装置等の製品を納品できない等の契約不履行に陥った場合には、当社グループの事業及び業績や企業評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 役職員の不正行為によるリスク
当社グループは、役職員に対する法令遵守意識の徹底、内部管理体制の整備、また、内部通報制度導入により、経営管理部もしくは外部の弁護士に通じるホットラインの設置等を通じ、役職員による不正の探知及び未然防止に努めておりますが、これらによっても防げない不正行為もしくは予測し得ない不正行為等によって当社グループに著しい損害や信用失墜が生じ、トレイダーズ証券が業務停止、課徴金の徴収その他の行政処分を受けることとなった場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 外部業者への業務委託に伴うリスク
当社グループは、外国為替取引関連システムの運営及び保守、顧客資産の分別保管業務その他の一部もしくは全部を当社グループ外の業者に委託しております。このため、何らかの理由で、当社グループの事業上重要な業務委託先との取引関係が変化した場合には、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報漏えいによるリスク
当社グループは、顧客情報をはじめとする大量の個人情報及び機密情報等を取り扱っており、これらの情報漏えい等を防止することは重要な経営課題であると認識しております。しかしながら、個人情報等の漏えい等が生じ、損害賠償請求や監督官庁による行政処分を受けた場合には、損害賠償額の支払いや対応コスト等の発生、あるいは顧客、取引先、株主等からの信用が低下すること等によって、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 顧客からの訴訟提起によるリスク
外国為替取引事業においてトレイダーズ証券は、顧客サービスの拡充と法令遵守に努めておりますが、顧客に対する説明不足又は顧客との認識の相違等によって顧客に損失が発生した場合には、トレイダーズ証券が訴訟を提起される可能性があります。当該損害がトレイダーズ証券の過失又は不法行為によるものと認定された場合には、損害賠償義務を負うこととなり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
再生可能エネルギー関連事業においてZEエナジーは、発注者又は仕入業者等の取引先との間で結んだ契約等に従い、円滑な取引を行うよう努めておりますが、取引先に対する説明不足、取引先との認識の相違、発電装置等の引き渡し遅延等による取引先との契約不履行等の理由によって取引先に損失が発生した場合は、ZEエナジーが訴訟を提起される可能性があります。損害賠償額の支払いや対応コスト等の発生、あるいは取引先、株主等からの信用が低下すること等によって、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 犯罪による収益の移転防止に関するリスク
「犯罪による収益の移転防止に関する法律」は、特定事業者による顧客等の本人特定事項等の確認、取引記録等の保存、疑わしき取引の届出等の措置を講ずることにより、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止を確保し、もって国民生活の安全と平穏を確保するとともに、経済活動の健全な発展に寄与することを目的としております。
トレイダーズ証券は、同法の定めに基づき本人特定事項の確認を実施するとともに、取引記録等の保存、疑わしき取引の届出等の措置を講じております。しかしながら、トレイダーズ証券の業務方法が同法に準じていないという事態が発生した場合、金融監督官庁による行政処分等を受けることがあり、その場合、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に重大な影響を与える可能性があります。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E03819] S100DQRB)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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