有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D8DH
西日本旅客鉄道株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
運輸業における研究開発活動につきましては、鉄道事業の存立基盤である安全の確保やお客様へのサービス向上に向けた継続的な取り組みに加え、ヒューマンファクターの観点から安全性向上に資する研究を行うとともに、将来の経営環境を見据え、安全性やサービスの向上を図りながら持続的に鉄道・交通サービスを提供していくため、さまざまなパートナーとともに日々イノベーションを追求し、新たな価値創造にチャレンジする「技術ビジョン」を策定し、その方向性に沿った研究開発活動を進めることとしました。
その中で、鉄道固有の技術に関する基礎的課題の解明、最先端技術の基礎研究等については、特に公益財団法人鉄道総合技術研究所と密接な連携を図り効率的な研究開発を推進しております。同研究所には、「研究開発等に関する協定」に基づき、運営費として当連結会計年度は29億円を支払っております。
(当連結会計年度 研究開発費総額83億円)
当連結会計年度の主な研究開発は、次のとおりであります。
(1) 鉄道オペレーションのシステムチェンジに向けた技術開発
さらなる安全性の向上、保守作業の省力化や設備の簡素化等による固定的経費の低減のほか、電力の削減等の省エネルギーにつながる鉄道オペレーションのシステムチェンジに寄与する技術開発を進めております。
・車上主体列車制御システム(無線式)の開発
・バッテリー電車の開発
・次世代総合運行管理システムを構成する技術開発(気象災害対応システムの開発)
・地上での検査を車上化することによるメンテナンスの質的向上(センサーネットワークの開発)
(2) 喫緊な課題解決の技術開発
乗務員・指令員・駅係員のヒューマンエラー防止と異常時の作業負担軽減、保守係員の安全確保、新幹線のさらなる安全性向上等喫緊に解決すべき課題解決に向けた技術開発を進めております。
・新保安システムの開発
・GPS式携帯を活用した列車接近警報装置の開発
・新幹線保守用車保安度向上装置の開発
(3) 鉄道を支える基盤技術開発
設備の長寿命化や検査、工事の機械化、装置化によるメンテナンスコストの削減、車両・施設・電気部門間の境界問題の解消等、鉄道を支える基盤となる技術の研究開発を進めております。
・レーザーを用いたコンクリート欠陥検出装置の開発
・3Dモデルを用いた橋梁維持管理システムの開発
・電車線路の塩害対策
(4) ヒューマンファクターに関する研究
・列車内閉じ込めに遭遇した乗客の心理状態に関する研究
・踏切での踏切横断に関する実態調査
・効果的な踏切標識に関する研究
・駅での歩きスマホに関する研究
なお、流通業、不動産業及びその他につきましては、特記すべき事項はありません。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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