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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DGWK

有価証券報告書抜粋 日本製紙株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー株式の総数等


当社グループでは、「総合バイオマス企業」への事業構造転換、既存事業の競争力強化のため、新規事業の早期創出と、パッケージング・紙加工事業、木材・ケミカル事業、エネルギー事業などの成長分野の拡大、洋紙・板紙の収益力向上に貢献する研究開発をスピードアップを図りながら進めています。研究開発体制については、当社グループの競争力向上につながる技術開発を迅速に進めていく観点から体制を再編し、王子地区(東京都北区)にある研究開発本部の基盤技術研究所(2017年6月にアグリ・バイオ研究所と総合研究所とを統合)の洋紙・板紙の研究開発機能と、CNF研究所を2017年9月に富士工場に移転しました。更に、段ボールの需要の拡大傾向に併せて2017年10月に基盤技術研究所に段ボール研究室を設置しました。今後、グループ内の研究資源を最大限に活用し、イノベーションを推進して研究開発のスピードアップを進めていきます。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、6,013百万円(人件費含む)であり、各事業部門別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、以下のとおりです。

(1)紙・パルプ事業

国内市場の成熟化と海外市場の成長、原材料の需給逼迫と価格高騰、深刻化する地球環境問題などの様々な課題に対峙するため、基盤技術研究所、CNF研究所及びパッケージング研究所が中心となり、以下のような取り組みを行っています。当事業に係る研究開発費は4,332百万円です。
① 植林事業についての技術開発
事業活動の基幹となる原材料確保のため、自社植林木の生産性向上を目指し、技術開発を積極的に進めています。特にブラジルなどにおいては、精英樹の開発として優良クローン選抜技術の開発、成長性と土壌要因の関連調査、迅速なバイオマス量測定技術の開発による林業技術の改良などの取り組みを推進しています。また、森林資源が豊富で、スギが多く利用されている九州地区の再造林に向け、成長に優れ、花粉量が少ないスギ特定母樹からの挿し木苗を本格的に生産するため、大規模な採穂園の造成、早期増殖の取り組みを開始しました。特定母樹の取組みは全国に展開する予定です。
②品質とコストの更なる改善
洋紙及び板紙の競争力強化のため、新製品開発や需要家のニーズに応えた品質改善を継続し、また製造工程の操業性改善をより効率的に行うために、生産現場とより密接に連携を図ながら、品質向上とコスダウンの技術開発を迅速に進めていきます。
軽量でありながら嵩高で印刷適性の優れている紙が求められています。原紙や塗工処方を工夫し、当社独自技術を活かすことにより、低坪量でありながら、嵩高で軟らかいめくり感をもち、印刷再現性を向上させた「b7ライト」を開発し、販売を開始しました。
収益改善に資する技術開発として、低級古紙の利用技術の開発、自製填料の高度利用技術の開発など独自技術開発も推進しています。
③ 将来に資する技術開発など
「総合バイオマス企業」としての新規事業創出については、木材をベースとした新素材、パッケージなどのプラスチック代替新規紙材料の開発や、セルロースナノファイバー、バイオリファイナリー、エネルギーに関する研究開発に取り組んでいます。
新素材としては、微粒子化した無機物と紙の原料であるパルプ(セルロース繊維)を相互に定着・複合させる当社独自の技術によって、無機物の特徴・特性を備えた機能性材料ミネラルハイブリッドファイバー(ミネルパ®)を開発しました。「消臭抗菌」、「難燃」、「X線遮断」、「抗ウイルス」などの機能を有しています。今後は、2018年10月に実証生産設備(富士)を立ち上げ、事業化に向けた本格的なサンプル供給体制を整え、更なる用途開発を推進し、商品化を進めていきます。
パッケージなどのプラスチック代替新規紙材料については、顔料やバインダーを主成分とする塗料を塗工する当社の独自技術を応用し、酸素、水蒸気に対して従来にない優れたバリア性を持った紙製包装材料「シールドプラス®」を開発し、販売を開始しました。
セルロースナノファイバー(セレンピア®)については、2017年度に量産設備(石巻、江津)及び実証生産設備(富士)の稼働により、用途に応じたCNF製造技術と本格的な供給体制を早期に確立し、CNFの市場創出の技術開発を推進します。
また、セルロースナノファイバーの国際標準化や安全性評価についても、当社が主体的に産官学連携で取り組んでいます。
バイオリファイナリー関連では、木材の高度利用技術の開発として、木材から化学品原料までの一貫製造プロセスに関する研究開発を行い、特にリグニンの利活用を推進しています。
さらに、エネルギー事業に係る技術開発として、木質バイオマスを半炭化(トレファクション)して得られる新規固形燃料については、タイに実証生産設備を設置し、一貫製造技術開発を進めています。

(2) 紙関連事業
液体用紙容器については当社が、各種化成品については当社及び株式会社フローリックが中心となって研究開発を行っています。当事業に係る研究開発費は1,680百万円です。
液体用紙容器の分野につきましては、環境と衛生性、ユニバーサルデザインに配慮した製品及びそのシステム(充填機等)の開発を主要課題にしてきました。NPパックでは、付加価値向上とユーザビリティー性向上を目指し、環境に配慮した口栓付き紙容器が充填できる新型充填機を4台導入し、2018年3月より順次製品化しています。また、これまでの「詰め替え式」のパウチ容器に代わる、「差し替え式」の紙パック容器の開発を推進しています。
化成品の分野につきましては、自動車プラスチック部材用水系及び溶剤系プライマー、インキ添加剤等の機能性コーティング樹脂、及び合成系水溶性高分子の開発等を行いました。
その他、スマートフォンやタブレット端末等の中小型ディスプレー用途のハードコートフィルムの開発を行いました。さらに、クリーン精密塗工及びハードコート技術を応用した新製品開発に取り組みました。

(3)木材・建材・土木建設関連事業

該当事項はありません。

(4)その他

該当事項はありません。

経営上の重要な契約等株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E11873] S100DGWK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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