有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CKNI
協和キリン株式会社 研究開発活動 (2017年12月期)
事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、「ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。」というグループ経営理念のもと、医薬分野及びバイオケミカル分野において研究開発を行っております。
当社は、バイオテクノロジーを基盤とし、医薬を核にした日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指しており、探索・創薬研究、臨床開発等をより効率的かつスピーディーに行うことを目的に、研究開発体制の整備・再構築を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は492億円となっており、報告セグメントごとの研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1) 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
当連結会計年度における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
・日本においてカルシウム受容体作動薬KHK7580(一般名:エボカルセト)の維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を効能・効果とする承認申請を4月に行いました。また、副甲状腺がん及び副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を10月に開始しました。
・日本においてRTA402(一般名:バルドキソロンメチル)の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を9月に終了しました。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする承認再申請の準備中です。
がんカテゴリー
・日本においてソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象として開発を進めていたc-Met阻害剤ARQ197(一般名:チバンチニブ)の開発を中止しました。
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、全身治療歴を有する成人の皮膚T細胞性リンパ腫を適応症とする承認申請が欧州において10月に、全身治療歴を有する皮膚T細胞性リンパ腫を適応症とする承認申請が米国において11月にそれぞれ受理されました。また、日本において、再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした効能効果及び用法用量に関する承認事項一部変更承認申請を11月に行いました。
免疫・アレルギーカテゴリー
・抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563(一般名:ベンラリズマブ)は、日本において気管支喘息を適応症とした承認申請を、本剤の権利の導出先であるアストラゼネカ社が2月に行いました。また、同社が実施している国際共同試験計画の一環として、気管支喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本及び韓国において、慢性閉塞性肺疾患を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本において、それぞれ実施中です。
・抗IL-17受容体A完全ヒト抗体KHK4827(日本製品名「ルミセフ」)は、体軸性脊椎関節炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本、韓国等において4月に開始しました。また、乾癬を対象とした第Ⅲ相臨床試験を韓国において実施中です。さらに、日本において在宅自己注射の対象薬剤として9月に適用されました。
・日本においてゼリア新薬工業㈱との共同開発である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」の用法・用量追加の承認を5月に取得しました。
中枢神経カテゴリー
・アデノシンA2A受容体拮抗剤KW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)の米国におけるパーキンソン病を対象とした再申請について、2018年中の実施に向けて準備中です。
・日本において、抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)の、HTLV-1関連脊髄症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を6月に開始しました。
その他
・抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23(一般名:ブロスマブ)は、欧州において小児X染色体遺伝性低リン血症を適応症とした承認を申請中です(2016年12月申請受理)。また、米国において成人・小児X染色体遺伝性低リン血症を適応症とした承認申請が10月に受理されました。さらに、成人X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を北米、欧州、日本及び韓国において、小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を北米、欧州、オーストラリア、日本及び韓国において、それぞれ実施中です。加えて、腫瘍性骨軟化症又は表皮母斑症候群を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国、日本及び韓国において実施中です。
・中国においてトロンボポエチン受容体作動薬AMG531(日本製品名「ロミプレート」)の慢性特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。また、日本及び韓国において再生不良性貧血を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験を実施中です。
・日本において遺伝子組換えアンチトロンビン製剤(日本製品名「アコアラン」)の新規含量規格である「アコア
ラン静注用1800」の製造販売承認を9月に取得しました。
なお、当事業の研究開発費は461億円であります。
(2) バイオケミカル事業
・各種アミノ酸に加え、核酸やペプチドといった高付加価値製品の省資源・高効率な発酵生産プロセスの研究開発に引き続き注力しております。
・国内外の大学研究機関との共同研究を通して得られた機能性や安全性データに基づき、アミノ酸等、発酵生産物の栄養生理機能探索や用途開発を行い、製品の付加価値を高めております。
・素材開発に関する知見を活かし、キリングループ共同で立ち上げた新ブランド「iMUSE」に使われているプラズマ乳酸菌の素材としての新たな開発研究を開始いたしました。
・高品質アミノ酸と培養技術に関する知見を活かし、再生医療向けの細胞培養培地に関する研究を行っております。
なお、当事業の研究開発費は31億円であります。
当社は、バイオテクノロジーを基盤とし、医薬を核にした日本発の世界トップクラスの研究開発型ライフサイエンス企業を目指しており、探索・創薬研究、臨床開発等をより効率的かつスピーディーに行うことを目的に、研究開発体制の整備・再構築を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は492億円となっており、報告セグメントごとの研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1) 医薬事業
当社では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
当連結会計年度における主な後期開発品の開発状況は次のとおりであります。
腎カテゴリー
・日本においてカルシウム受容体作動薬KHK7580(一般名:エボカルセト)の維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を効能・効果とする承認申請を4月に行いました。また、副甲状腺がん及び副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を10月に開始しました。
・日本においてRTA402(一般名:バルドキソロンメチル)の2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を対象とした第Ⅱ相臨床試験を9月に終了しました。
・中国において持続型赤血球造血刺激因子製剤KRN321(日本製品名「ネスプ」)の透析施行中の腎性貧血を効能・効果とする承認再申請の準備中です。
がんカテゴリー
・日本においてソラフェニブ治療歴を有するc-Met高発現の切除不能肝細胞癌を対象として開発を進めていたc-Met阻害剤ARQ197(一般名:チバンチニブ)の開発を中止しました。
・抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、全身治療歴を有する成人の皮膚T細胞性リンパ腫を適応症とする承認申請が欧州において10月に、全身治療歴を有する皮膚T細胞性リンパ腫を適応症とする承認申請が米国において11月にそれぞれ受理されました。また、日本において、再発又は難治性の皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした効能効果及び用法用量に関する承認事項一部変更承認申請を11月に行いました。
免疫・アレルギーカテゴリー
・抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563(一般名:ベンラリズマブ)は、日本において気管支喘息を適応症とした承認申請を、本剤の権利の導出先であるアストラゼネカ社が2月に行いました。また、同社が実施している国際共同試験計画の一環として、気管支喘息を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本及び韓国において、慢性閉塞性肺疾患を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本において、それぞれ実施中です。
・抗IL-17受容体A完全ヒト抗体KHK4827(日本製品名「ルミセフ」)は、体軸性脊椎関節炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を日本、韓国等において4月に開始しました。また、乾癬を対象とした第Ⅲ相臨床試験を韓国において実施中です。さらに、日本において在宅自己注射の対象薬剤として9月に適用されました。
・日本においてゼリア新薬工業㈱との共同開発である潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」の用法・用量追加の承認を5月に取得しました。
中枢神経カテゴリー
・アデノシンA2A受容体拮抗剤KW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)の米国におけるパーキンソン病を対象とした再申請について、2018年中の実施に向けて準備中です。
・日本において、抗CCR4ヒト化抗体KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)の、HTLV-1関連脊髄症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を6月に開始しました。
その他
・抗線維芽細胞増殖因子23完全ヒト抗体KRN23(一般名:ブロスマブ)は、欧州において小児X染色体遺伝性低リン血症を適応症とした承認を申請中です(2016年12月申請受理)。また、米国において成人・小児X染色体遺伝性低リン血症を適応症とした承認申請が10月に受理されました。さらに、成人X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を北米、欧州、日本及び韓国において、小児X染色体遺伝性低リン血症を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験を北米、欧州、オーストラリア、日本及び韓国において、それぞれ実施中です。加えて、腫瘍性骨軟化症又は表皮母斑症候群を対象とした第Ⅱ相臨床試験を米国、日本及び韓国において実施中です。
・中国においてトロンボポエチン受容体作動薬AMG531(日本製品名「ロミプレート」)の慢性特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施中です。また、日本及び韓国において再生不良性貧血を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験を実施中です。
・日本において遺伝子組換えアンチトロンビン製剤(日本製品名「アコアラン」)の新規含量規格である「アコア
ラン静注用1800」の製造販売承認を9月に取得しました。
なお、当事業の研究開発費は461億円であります。
(2) バイオケミカル事業
・各種アミノ酸に加え、核酸やペプチドといった高付加価値製品の省資源・高効率な発酵生産プロセスの研究開発に引き続き注力しております。
・国内外の大学研究機関との共同研究を通して得られた機能性や安全性データに基づき、アミノ酸等、発酵生産物の栄養生理機能探索や用途開発を行い、製品の付加価値を高めております。
・素材開発に関する知見を活かし、キリングループ共同で立ち上げた新ブランド「iMUSE」に使われているプラズマ乳酸菌の素材としての新たな開発研究を開始いたしました。
・高品質アミノ酸と培養技術に関する知見を活かし、再生医療向けの細胞培養培地に関する研究を行っております。
なお、当事業の研究開発費は31億円であります。
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