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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100EZCN

有価証券報告書抜粋 クミアイ化学工業株式会社 研究開発活動 (2018年10月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、農薬および農業関連事業セグメントにおいて、農業用および非農耕地における除草剤、殺虫剤、殺菌剤及び植物成長調節剤について国内外の市場に適合する自社化合物を含む新製品の研究開発に注力しております。

国内におきましては、2018年2月28日に新規除草成分「エフィーダ」(農薬一般名:フェンキノトリオン)の単剤が日本で登録となりました。当社では、自社の新規除草成分「フェンキノトリオン」のブランド名を「エフィーダ」と命名し、本剤のブランド化を進めております。本剤は、水稲栽培で問題となっている広葉、カヤツリグサ科雑草に高い効果を示し、多収米、飼料用米等にも高い安全性を有する除草剤で、多様な品種、栽培体系でも安心して使用できる除草剤です。単剤登録後、自社原体「ピリミノバックメチル」との混合剤である「ベルーガ1キロ粒剤」、速効性を兼ね備えた「エンペラー1キロ粒剤、豆つぶ250、ジャンボ」が登録となりました。今後、「エンペラーフロアブル」も登録となる予定であり、4剤型を取りそろえて多様なニーズに応えてまいります。また、本剤を含有する除草剤は他の農薬メーカーからも販売される予定で、水稲用除草剤の混合母剤として「エフィーダ」の販売最大化に向けて開発・普及活動を強化いたします。

水稲殺菌殺虫剤分野では箱処理剤として、新規殺虫成分「ピラキサルト」(農薬一般名:トリフルメゾピリム)を配合した箱粒剤が登録となりました。ピラキサルトは稲の重要害虫であるウンカ類(セジロウンカ、トビイロウンカ、ヒメトビウンカ)全てに極めて高い効果と長期の残効性を示す新規作用性の殺虫剤であり、既存の農薬に抵抗性を示す個体にも効果を発揮します。当社製品として本剤を含む殺虫2成分の混合剤「ゼクサロンパディート箱粒剤」、いもち病防除剤と殺虫2成分の3種混合剤「アンコール箱粒剤」、いもち病、紋枯病防除剤に殺虫2成分を加えたフルスペック4種混合剤の「フルスロットル箱粒剤」が登録となり、充実した水稲箱処理剤のラインナップで地域に即した様々なご要望に応えてまいります。

海外におきましては、自社新規除草剤成分である「エフィーダ」について、ヨーロッパにおいてセルティスヨーロッパと共同で開発することに合意いたしました。日本で水稲用除草剤として開発した「エフィーダ」はムギ類にも高い安全性を有し、ムギ類の栽培で問題となる各種広葉雑草に高い除草効果を示すことから、ヨーロッパでのムギ類生産に貢献できるものと期待しております。
また、トウモロコシ、ダイズ、コムギなどに適用可能な自社開発畑作用除草剤「アクシーブ」(農薬一般名:ピロキサスルホン)は、2018年には新たにニュージーランド、韓国で原体が登録となり、登録取得国は11ヶ国となりました。韓国では、今後製剤登録を取得していく予定です。引き続き南米、アジアを中心に開発を進め、グローバル展開を加速し、畑作用除草剤「アクシーブ」のブランド確立を図ってまいります。

韓国では水稲用除草剤「フェノキサスルホン」混合剤の製品開発を進めました。また、水稲用除草剤「ノミニー」は登録国が世界58か国となり、2017年度に登録を取得したイランでも販売が開始されるなど、世界の穀物安定生産に大きく貢献しております。今後も、除草剤、殺菌剤分野を中心に自社開発有効成分の登録、上市に向けた世界各国での開発を積極的に行ってまいります。

当社グループは研究開発型企業として、自社で農薬有効成分の開発を行い、農薬製品を上市しております。今後も継続して新規有効成分の創製に注力し、除草剤、殺菌剤、殺虫剤の各分野で次のパイプラインとなる化合物の創出をめざします。

当社グループでは環境負荷低減型農薬の開発に積極的に取組んでおります。そのひとつとして、水稲用の水面施用製剤「豆つぶ剤」があります。「豆つぶ剤」は当社独自の製剤技術を生かした軽量・省力的な剤型であり、「ガンガン」、「ベンケイ」、「アトトリ」をはじめとする除草剤から殺菌剤「オリブライト」、「コラトップ」、殺虫剤「スタークル」、殺虫殺菌混合剤「ワイドパンチ」まで、豆つぶ剤を水溶性フィルムでパックした「ジャンボ剤」とあわせて、農家の方々のニーズに応じた製品ラインアップをとりそろえています。
また、微生物農薬「エコシリーズ」も環境にやさしい微生物農薬として積極的に研究開発を進めています。「エコショット」の有効成分バチルス・ズブチリスD747株を含有する製剤は、ブラジル、イタリア、アメリカなど8か国で登録、販売されており、今後、韓国、台湾などでも拡大を図る予定です。

当社グループでは農薬開発で培った周辺技術を活用し、バイオテクノロジー分野にも注力して研究開発を行なっています。「パルセレクト」は、安全性に配慮した植物由来の新規な除草剤耐性遺伝子(変異型ALS遺伝子)を用いた植物形質転換選抜マーカーセットであり、植物バイオテクノロジーベンチャーとの業務提携を通じて販売しております。また、これらの植物バイオ技術を用いて形質転換受託ビジネスを行っております。
さらに、研究開発型企業として最先端技術を開発・導入する目的で、大学や国立研究開発法人などとの共同研究に積極的に取り組んでいます。その一例として、「農業データ連携基盤協議会」、経済産業省のエネルギー・環境新技術先導プログラム「ファインケミカルズ製造のためのフロー精密合成の開発」、「ライフ インテリジェンス コンソーシアム」などに参画し、研究機関から新たな技術の導入を図るとともに研究機関との情報交換などによって研究力の向上に努めております。

以上のように、当社グループでは、環境にやさしく自然と調和した新たな製品および技術を創出していく取り組みを今後も継続してまいります。

当社の国内研究拠点については、研究開発のさらなるスピードアップと効率化のため、これまでの4研究所体制から生物科学研究所と化学研究所の2研究所体制へと組織再編し、生物科学研究所内に農薬研究センター、生命・環境研究センター、化学研究所内に製剤技術研究センター、プロセス化学研究センター、創薬研究センターを設置してより専門性の高い研究体制といたしました。当社グループは、理研グリーン(株)のグリーン研究所を加えて、新規有効成分の探索から生物評価、安全性・環境科学評価、製剤技術開発、工業的製造法の研究まで一貫した研究をよりスピーディに効率よく進めてまいります。

また、米国におきましては、ケイ・アイケミカルU.S.A.,Inc.がミシシッピー試験場を有し、韓国では開発業務を担う組織としてクミカコリア(株)があります。これら各拠点の有機的かつ効率的な運営に努め、自社新規化合物開発、自社独自製剤技術を用いた新製品開発のスピードアップ及び品質保証を含む当社グループの研究開発技術の質的向上を図っております。

化成品事業セグメントにおいては、クロロトルエン・クロロキシレン系化学品、農薬原体製造で培った有機合成技術を駆使した医農薬中間体や電子材料、高耐熱樹脂等に使用されるビスマレイミド類をはじめとする精密化学品、様々な分野で使用されているウレタン樹脂製工業製品の原料であるウレタン硬化剤、防菌・防カビ剤、衛生薬品等の産業薬品、発泡スチロールを主体とした化成品について、当社グループの保有原料及び独自の技術・設備を生かした市場競争力のある製品開発に取り組んでおります。

その他セグメントにおいては、酵素類、生菌剤、ファフィア酵母(飼料添加剤)等のバイオ製品について、当社グループの技術力を生かした高付加価値製品の開発に取り組んでおります。

なお、当連結会計年度における研究開発経費の総額は52億4千7百万円であり、各セグメント毎の内訳は以下のとおりであります。
①農薬及び農業関連事業 47億8千9百万円
②化成品事業 4億3千9百万円
③その他 1千9百万円

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00828] S100EZCN)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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