有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CLXN
大倉工業株式会社 研究開発活動 (2017年12月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループにおける研究開発の基本方針は、コア・コンピタンスとしての「加工技術」の向上及び「機能材料」の開発であり、これらは競争戦略である「差別化・特殊化」を達成するための鍵と捉えております。
この基本方針のもと、当社グループの強みである押出・延伸等のプラスチック加工技術を基礎に、より競争力のある製品を生み出すべく経営資源を集中し、グループ一体となって取り組んでおります。
当社グループの研究開発活動は、R&Dセンターを中心に各事業部門が密接に連携を取りながら、短期的成果の実現と中期的先行開発のバランスに配慮し、効率的に新たな技術や製品開発に取り組んでおります。
また、各種研究機関、大学、企業とのプロジェクト、共同研究もR&Dセンターを中心に推進しております。
当連結会計年度における主な活動内容は次のとおりであります。
[R&Dセンター]
今後も伸長が期待される「環境・エネルギー」「ライフサイエンス」「情報電子」、及び3つの分野を横断する自動車用途向け部材をターゲットに、当社の持つ要素技術をより高度化・深化させ、事業に繋がる新製品を開発するべく取り組んでおります。
医療市場では、Quality of Lifeの概念のもと、低侵襲医療への取り組みや医療従事者の負荷低減への要求から、先端医療技術を導入したスマート手術室化が進んでおります。当連結会計年度では、スマート手術室で使用される先端医療機器の滅菌工程を削減し、効率的に使用するためのプロテクトフィルムの開発に着手しました。
自動車市場では、自動車の電動化が進む中、電池の消耗を削減し快適な空間を提供する部材が求められております。当連結会計年度では、前連結会計年度に着手しました省エネルギー化に貢献する部材の開発を継続して実施し、ユーザーで評価をいただく段階へ進めました。
情報電子市場では、電子黒板やデジタルサイネージなどの市場が伸張しており、今まで検討してきました大型用途に対応したタッチパネル用部材の販売が具現化しました。また、品質をさらに向上させるための製造技術も開発し、成果を特許出願しました。
また、香川県先端技術活用型研究開発支援事業にて産業技術総合研究所と共同開発しております植物由来の素材であるセルロースナノファイバーを活用した機能性フィルムの基礎検討及び具体的用途探索を取り進めました。
[合成樹脂事業]
食品パッケージの市場では、シェルフライフを延長し廃棄ロスを削減するためにガス充填を行ったMAP(Modified Atmosphere Packaging)システムの採用が日本国内で増加しております。当連結会計年度では、ユーザーからのさらなる長期保管の要望により、ガスバリアー性フィルムの防曇性能を強化した製品の販売を開始しました。
また、容器包装リサイクル法の基本方針に示されているリデュース推進のため、ボトル容器からスタンドパウチ包装への要望が高まり、業務用洗浄剤メーカーと強酸・強アルカリ・アルコール等の洗浄剤に耐性のある高機能ラミネート基材の開発を進めております。
さらに、包装機メーカーとタイアップして開発した、従来のパレットシュリンク包装に替わる省エネルギータイプのパレット包装用フィルムの販売を2018年から開始します。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は9億4千4百万円であり、各セグメントに配分できないR&Dセンターの研究開発費用5億7千3百万円が含まれております。
なお、当連結会計年度末における特許権及び実用新案権の総数は139件であります。
経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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