有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D672
アステラス製薬株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
当社は、2018年3月期を最終年度とする「経営計画2015-2017」において、「製品価値の最大化」「イノベーションの創出」「Operational Excellenceの追求」の3つを戦略課題として掲げ、中長期にわたる持続的な成長に向けた取り組みを進めてきました。
このうち、持続的な成長の源泉となるイノベーションの創出のために、新薬創出力の一層の強化とともに、新たな機会へも積極的に挑戦しました。これまで注力してきた領域に加え、新たな疾患領域である筋疾患や眼科領域、次世代型ワクチンや細胞医療等の新技術や新治療手段に対しても、外部パートナーとの提携機会を活用しながら、イノベーション創出のための投資を行いました。当連結会計年度における主な取り組みは以下のとおりです。
・2017年4月、国立大学法人京都大学と、京都大学内に先端医療の実現を目指すオープンイノベーションの新たなスキームとしてアライアンス・ステーションを開設し、その枠組みの実施基盤として、京都大学大学院医学研究科に先端医療基盤共同研究講座を設置しました。
・2017年5月、臨床開発段階のパイプラインの更なる拡充を図るため、オジェダ社(ベルギー)の買収を完了し、当社の完全子会社としました。本買収により、更年期に伴う血管運動神経症状を対象として開発中のNK3受容体拮抗薬fezolinetant(一般名、開発コード:ESN364)を獲得しました。
・2017年5月、国立大学法人東京大学医科学研究所と、コメ型経口ワクチン「MucoRice」を活用した共同研究の対象範囲を、これまでのコレラ、毒素原性大腸菌に加え、ウイルス性腸管下痢症(例:ノロウィルス)にも拡大する契約を締結しました。さらに同年12月には、東京大学医科学研究所、国立大学法人千葉大学、株式会社朝日工業社と、「MucoRice-CTB」の実用化を目指した共同研究契約を締結しました。
・2017年10月、田辺三菱製薬株式会社、第一三共株式会社と、オープンイノベーションの一環として、ドラッグリポジショニング化合物ライブラリーを用いた新たな疾患治療薬の探索プログラムJOINUS(ジョイナス)を共同で実施することに合意し、同プログラムを始動しました。
・2017年10月、当社の再生医療や細胞医療研究の国際的拠点であるアステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシン(米国)が、細胞医療において免疫拒絶を抑えた多能性幹細胞を作製する技術であるユニバーサルドナー細胞技術を有しているユニバーサル セルズ社(米国)と新規の細胞医療について全世界における研究・開発・商業化に関する独占的ライセンス契約を締結しました。さらに2018年2月、当社はユニバーサル セルズ社を買収し、当社の完全子会社としました。
・未だ有効な治療法が確立されていないミトコンドリア関連疾患領域における共同研究・開発の提携先であったマイトブリッジ社(米国)について、2017年11月、同社との共同研究・開発提携契約に基づき、当社は同社を完全子会社化する独占的オプション権を行使し、2018年1月に同社は当社の完全子会社となりました。
・2018年2月、国立大学法人鳥取大学と、免疫賦活遺伝子搭載腫瘍溶解性ウイルスの開発・商業化に関する全世界における独占的ライセンス契約を締結しました。
臨床開発においては、より優先度の高いプロジェクトに経営資源を集中することにより、開発のスピードアップを図っています。
・前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジ(一般名:エンザルタミド)に関し、2017年9月に、非転移性去勢抵抗性前立腺がん患者を対象とした第Ⅲ相PROSPER試験で、主要評価項目である無転移生存期間の延長が達成されました。本試験のデータに基づき、非転移性去勢抵抗性前立腺がんへの追加適応に関し、欧州及び米国において2018年1月にそれぞれ承認申請を行いました。また、追加剤形として承認申請していたイクスタンジの錠剤に関し、同年2月、「去勢抵抗性前立腺癌」の適応症で日本における承認を取得しました。
・選択的FLT3/AXL阻害薬ギルテリチニブ(一般名、開発コード:ASP2215)に関し、2017年7月に米国、2018年1月に欧州、同年3月に日本において、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定をそれぞれ受けました。さらに、米国においては2017年10月に、成人の再発又は難治性FLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病の治療として、ファストトラック指定を受けました。また、日本及び米国において2018年3月に、同適応症でそれぞれ承認申請を行いました。
その他、当連結会計年度における主な開発の進展は以下のとおりです。
・MSD株式会社が製造販売する選択的DPP-4阻害剤ジャヌビア(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)と当社が製造販売する選択的SGLT-2阻害剤スーグラ(一般名:イプラグリフロジン L-プロリン)の配合剤であるスージャヌ配合錠に関し、「2型糖尿病」の適応症について、日本において2017年5月にMSD株式会社が承認申請を行い、2018年3月に同社が承認を取得しました。
・過活動膀胱(OAB)治療剤コハク酸ソリフェナシン(一般名)5mgへのOAB治療剤ミラベグロン(一般名)の追加併用に関し、米国において2017年6月に承認申請を行いました。
・経口大環状抗菌剤フィダキソマイシン(一般名)に関し、感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)の適応症について、日本において2017年7月に承認申請を行いました。
・高コレステロール血症治療剤レパーサ(一般名:エボロクマブ)に関し、追加剤形であるレパーサ皮下注420mgオートミニドーザーについて、当社とアムジェン社(米国)の合弁会社であるアステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社が、日本において2017年8月に承認を取得しました。
・便秘型過敏性腸症候群治療剤リンゼス(一般名:リナクロチド)に関し、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)の追加適応症について、日本において2017年9月に承認申請を行いました。
・前立腺がん治療剤ゴナックス(一般名:デガレリクス酢酸塩)に関し、日本において2017年11月に追加剤形として12週間徐放性製剤の承認申請を行いました。
・CD19とCD3に二重特異性を有するT細胞誘導抗体製剤ブリナツモマブ(遺伝子組換え)(一般名、開発コード:AMG103)に関し、アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社が、日本において2018年1月に再発又は難治性のB細胞性急性リンパ性白血病の治療薬として承認申請を行いました。
・2型糖尿病治療剤スーグラ(一般名:イプラグリフロジン L-プロリン)に関し、日本において2018年1月に1型糖尿病の適応追加の承認申請を行いました。
・ムスカリン受容体拮抗剤コハク酸ソリフェナシン(一般名、開発コード:YM905)経口懸濁液に関し、2歳から18歳以下の小児患者における神経因性排尿筋過活動の治療薬として、欧州において2018年2月に承認を取得しました。
・抗体-薬物複合体enfortumab vedotin(一般名、開発コード:ASG-22ME)に関し、米国において2018年3月に、チェックポイント阻害剤による治療歴のある局所進行性又は転移性尿路上皮がん患者の治療に対して、ブレークスルーセラピー(重篤な疾患に対する治療薬の開発と審査の迅速化のための制度の適用)指定を受けました。
なお、ファイザー社(米国)と共同で進めていたエンザルタミド(一般名、開発コード:MDV3100)の進行性トリプルネガティブ乳がんを対象とした開発、及び上皮成長因子受容体(EGFR)変異選択的チロシンキナーゼ阻害剤ナコチニブ(一般名、開発コード:ASP8273)の非小細胞肺がんを対象とした開発について、2017年7月にそれぞれ中止を公表しました。
また、バイカル社(米国)とのサイトメガロウイルス血症予防ワクチンに関する技術導入契約について、2018年2月に当社が解約権を行使したため、同年8月に終了する予定です。
なお、当連結会計年度の研究開発費は2,208億円(対前連結会計年度比6.1%増)、対売上高研究開発費比率は17.0%となりました。
このうち、持続的な成長の源泉となるイノベーションの創出のために、新薬創出力の一層の強化とともに、新たな機会へも積極的に挑戦しました。これまで注力してきた領域に加え、新たな疾患領域である筋疾患や眼科領域、次世代型ワクチンや細胞医療等の新技術や新治療手段に対しても、外部パートナーとの提携機会を活用しながら、イノベーション創出のための投資を行いました。当連結会計年度における主な取り組みは以下のとおりです。
・2017年4月、国立大学法人京都大学と、京都大学内に先端医療の実現を目指すオープンイノベーションの新たなスキームとしてアライアンス・ステーションを開設し、その枠組みの実施基盤として、京都大学大学院医学研究科に先端医療基盤共同研究講座を設置しました。
・2017年5月、臨床開発段階のパイプラインの更なる拡充を図るため、オジェダ社(ベルギー)の買収を完了し、当社の完全子会社としました。本買収により、更年期に伴う血管運動神経症状を対象として開発中のNK3受容体拮抗薬fezolinetant(一般名、開発コード:ESN364)を獲得しました。
・2017年5月、国立大学法人東京大学医科学研究所と、コメ型経口ワクチン「MucoRice」を活用した共同研究の対象範囲を、これまでのコレラ、毒素原性大腸菌に加え、ウイルス性腸管下痢症(例:ノロウィルス)にも拡大する契約を締結しました。さらに同年12月には、東京大学医科学研究所、国立大学法人千葉大学、株式会社朝日工業社と、「MucoRice-CTB」の実用化を目指した共同研究契約を締結しました。
・2017年10月、田辺三菱製薬株式会社、第一三共株式会社と、オープンイノベーションの一環として、ドラッグリポジショニング化合物ライブラリーを用いた新たな疾患治療薬の探索プログラムJOINUS(ジョイナス)を共同で実施することに合意し、同プログラムを始動しました。
・2017年10月、当社の再生医療や細胞医療研究の国際的拠点であるアステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシン(米国)が、細胞医療において免疫拒絶を抑えた多能性幹細胞を作製する技術であるユニバーサルドナー細胞技術を有しているユニバーサル セルズ社(米国)と新規の細胞医療について全世界における研究・開発・商業化に関する独占的ライセンス契約を締結しました。さらに2018年2月、当社はユニバーサル セルズ社を買収し、当社の完全子会社としました。
・未だ有効な治療法が確立されていないミトコンドリア関連疾患領域における共同研究・開発の提携先であったマイトブリッジ社(米国)について、2017年11月、同社との共同研究・開発提携契約に基づき、当社は同社を完全子会社化する独占的オプション権を行使し、2018年1月に同社は当社の完全子会社となりました。
・2018年2月、国立大学法人鳥取大学と、免疫賦活遺伝子搭載腫瘍溶解性ウイルスの開発・商業化に関する全世界における独占的ライセンス契約を締結しました。
臨床開発においては、より優先度の高いプロジェクトに経営資源を集中することにより、開発のスピードアップを図っています。
・前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジ(一般名:エンザルタミド)に関し、2017年9月に、非転移性去勢抵抗性前立腺がん患者を対象とした第Ⅲ相PROSPER試験で、主要評価項目である無転移生存期間の延長が達成されました。本試験のデータに基づき、非転移性去勢抵抗性前立腺がんへの追加適応に関し、欧州及び米国において2018年1月にそれぞれ承認申請を行いました。また、追加剤形として承認申請していたイクスタンジの錠剤に関し、同年2月、「去勢抵抗性前立腺癌」の適応症で日本における承認を取得しました。
・選択的FLT3/AXL阻害薬ギルテリチニブ(一般名、開発コード:ASP2215)に関し、2017年7月に米国、2018年1月に欧州、同年3月に日本において、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定をそれぞれ受けました。さらに、米国においては2017年10月に、成人の再発又は難治性FLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病の治療として、ファストトラック指定を受けました。また、日本及び米国において2018年3月に、同適応症でそれぞれ承認申請を行いました。
その他、当連結会計年度における主な開発の進展は以下のとおりです。
・MSD株式会社が製造販売する選択的DPP-4阻害剤ジャヌビア(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)と当社が製造販売する選択的SGLT-2阻害剤スーグラ(一般名:イプラグリフロジン L-プロリン)の配合剤であるスージャヌ配合錠に関し、「2型糖尿病」の適応症について、日本において2017年5月にMSD株式会社が承認申請を行い、2018年3月に同社が承認を取得しました。
・過活動膀胱(OAB)治療剤コハク酸ソリフェナシン(一般名)5mgへのOAB治療剤ミラベグロン(一般名)の追加併用に関し、米国において2017年6月に承認申請を行いました。
・経口大環状抗菌剤フィダキソマイシン(一般名)に関し、感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)の適応症について、日本において2017年7月に承認申請を行いました。
・高コレステロール血症治療剤レパーサ(一般名:エボロクマブ)に関し、追加剤形であるレパーサ皮下注420mgオートミニドーザーについて、当社とアムジェン社(米国)の合弁会社であるアステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社が、日本において2017年8月に承認を取得しました。
・便秘型過敏性腸症候群治療剤リンゼス(一般名:リナクロチド)に関し、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)の追加適応症について、日本において2017年9月に承認申請を行いました。
・前立腺がん治療剤ゴナックス(一般名:デガレリクス酢酸塩)に関し、日本において2017年11月に追加剤形として12週間徐放性製剤の承認申請を行いました。
・CD19とCD3に二重特異性を有するT細胞誘導抗体製剤ブリナツモマブ(遺伝子組換え)(一般名、開発コード:AMG103)に関し、アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社が、日本において2018年1月に再発又は難治性のB細胞性急性リンパ性白血病の治療薬として承認申請を行いました。
・2型糖尿病治療剤スーグラ(一般名:イプラグリフロジン L-プロリン)に関し、日本において2018年1月に1型糖尿病の適応追加の承認申請を行いました。
・ムスカリン受容体拮抗剤コハク酸ソリフェナシン(一般名、開発コード:YM905)経口懸濁液に関し、2歳から18歳以下の小児患者における神経因性排尿筋過活動の治療薬として、欧州において2018年2月に承認を取得しました。
・抗体-薬物複合体enfortumab vedotin(一般名、開発コード:ASG-22ME)に関し、米国において2018年3月に、チェックポイント阻害剤による治療歴のある局所進行性又は転移性尿路上皮がん患者の治療に対して、ブレークスルーセラピー(重篤な疾患に対する治療薬の開発と審査の迅速化のための制度の適用)指定を受けました。
なお、ファイザー社(米国)と共同で進めていたエンザルタミド(一般名、開発コード:MDV3100)の進行性トリプルネガティブ乳がんを対象とした開発、及び上皮成長因子受容体(EGFR)変異選択的チロシンキナーゼ阻害剤ナコチニブ(一般名、開発コード:ASP8273)の非小細胞肺がんを対象とした開発について、2017年7月にそれぞれ中止を公表しました。
また、バイカル社(米国)とのサイトメガロウイルス血症予防ワクチンに関する技術導入契約について、2018年2月に当社が解約権を行使したため、同年8月に終了する予定です。
なお、当連結会計年度の研究開発費は2,208億円(対前連結会計年度比6.1%増)、対売上高研究開発費比率は17.0%となりました。
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 事業等のリスク
- 研究開発活動
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00920] S100D672)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。