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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D9PF

有価証券報告書抜粋 株式会社不動テトラ 研究開発活動 (2018年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー株式の総数等

当社グループは、各事業における独自の技術とノウハウを有する分野を中心に、研究開発活動を行っている。
なお、当社グループの研究開発費は特定の事業に区分することが困難なため、土木事業、地盤改良事業及びブロック事業ごとの研究開発費を記載していない。当連結会計年度における研究開発費の総額は4億47百万円であり、活動の主な成果は次のとおりである。

(1) 土木事業

当分野では、環境修復技術及び陸海の土木施工技術について研究開発活動をおこなっている。
①環境修復技術
シアン汚染土壌浄化工法、フッ素含有土壌浄化工法に加えて、当社が特許を保有する土壌還元法を利用したVOCs(揮発性有機化合物)汚染土壌の浄化工法の改良を継続的に行っている。また、大規模な市場と見ている自然由来汚染土処理について、対策工法の開発に着手している。
②土木施工技術
国土交通省が推進する「CIM」に対応するため、陸上分野においては3次元モデルに施工管理情報を一元化することで情報共有することを目的とする「CIM」をトンネル工事2件、高速道路工事1件において導入し有効性の検証を実施した。
港湾分野においては、ドローンやナローマルチビームを使用して水上や水中の消波工全体形状を3次元で捉える試みを行った。施工時には取得した3次元データをもとに消波ブロック据付システムを使用したICT施工を行うことで施工の効率化を図った。今後は高感度水中ソナーを利用するなど、水中部の誘導据付けが可能となるシステム開発を進めていく。

(2) 地盤改良事業

当分野では、砂杭系及び固化処理系等の地盤改良工法について、付加価値向上やコスト削減及び環境対策等の多様な視点から研究開発活動を行っている。ここでは、当年度のトピックスを示す。
①多目的試験フィールドの整備
研究開発において実物大のスケールで実験を行う場合、通常は土地を借りて実施するが、適切な地盤条件や施工条件の土地を確保することが開発のネックの一つとなっていた。そこで、総合技術研究所内に深さ8mの地盤を造成できる多目的試験フィールドを整備した。これにより、適切な地盤条件での実験や改良体深部からの掘り起こしが可能となり、開発のスピードアップを目指して、鋭意実験を行っている。
②砂杭系工法
「SAVEコンポーザーHA」を前年度にNETIS登録し、硬質地盤への適用拡大と支持層への着底管理の確実性を向上させた。将来的にAIを利用した施工システムを目指して、現場での各種データ収集を行っている。また、盛り上り土の有効活用を図るトータルリソイルシステムの現場試験を継続し、データを蓄積することにより、ほぼ実用化の段階に入った。
③固化処理系工法
前年度NETIS登録した「CI-CMC-HA工法」を多くの現場で適用している。さらに貫入能力を向上させた新型オーガーモーターを開発し、硬質地盤への適用拡大を図っている。
高圧噴射(ジェット)系の固化処理工法である「FTJ工法」においては、撹拌翼の性能向上を図り、砂質地盤において直径3m以上の固化改良体の造成を可能としている。
④ICTや生産性向上に関わる技術
施工状況を随時アニメーションで確認できる「リアルタイム施工管理システム」と施工情報を3次元で表示できる「3次元モデル化システム」とを組み合わせた「Visios-3D」を開発し、前年度に「CI-CMC工法」の施工機に搭載した。当年度は14件の現場に適用され、「施工状況の見える化」を進めている。
また、所定深度にセンサーを取り付けたプラスチックボードを地盤中に打設することで、「FTJ工法」の噴射距離を計測する技術を開発し、「見える化」とともに品質の向上を図っている。
さらに、AR技術を利用して、GNSS等を装備したログローダーを用いて、敷鉄板を目印なしに所定位置に設置する技術を開発し、生産性(能率)及び安全性の向上を進めている。

(3) ブロック事業

当分野では、東日本大震災を踏まえた「津波に対する防災・減災」及び、大型港湾等で課題となっている「港内長周期波対策」に係るブロックの適用技術の開発を継続することに加えて、全国的に既設ブロックの老朽化が進んでいることから、防波堤・護岸に使用されているブロックの維持補修に関わる手法の開発に着手した。
①津波に対する防災・減災
津波の越流があっても倒壊しにくい「粘り強い構造」の防波堤に関する当社の研究成果は、国土交通省や水産庁の設計指針に織り込まれており、当社製品が全国の港湾、漁港で採用されている。当年度は、従来明確にされていなかった津波の流れに対する設計手法の確立に向け、(一社)漁港漁場新技術研究会の取り組みの一環として実験方法の検討を行った。今後この方法を当社製品に適用し、設計に用いるブロックの特性値を明確にすることにより、津波が越流しないが流れが厳しい場所等での当社ブロックの採用拡大が期待される。
②港内長周期波対策
港湾内の船舶の航行・係留に支障を及ぼす長周期波への対策として考案した、当社ブロックを用いた「没水型長周期波対策工」が前々年度以降継続して採用されている。当年度には、潮位変化に対する設計手法を提案した。
③ブロック維持管理手法
既設の防波堤や護岸のブロックについては、長年の風浪で沈下や飛散が起こり本来の消波機能を十分果たせない箇所が増加していることから、嵩上げ等の維持補修を合理的に実施する技術についての研究を開始した。当年度には、ドローンを利用した消波工の沈下形状の把握並びに、3Dプリンターを活用した嵩上数量の自動計算、嵩上げブロックの据付検討を行った。今後のブロックを用いた構造物の長寿命化事業において当社ブロックの採用拡大が期待される。

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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00097] S100D9PF)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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