有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100KFZ5 (EDINETへの外部リンク)
株式会社キャピタル・アセット・プランニング 事業の内容 (2020年9月期)
当社グループは、当社及び連結子会社である株式会社インフォームの計2社で構成されております。
1990年4月の設立以来、当社はIT(Information Technology)とFT(Financial Technology)の統合による、金融リテールビジネスの業務プロセスを最適化するためのシステムを開発・提供することを企業ミッションとしております。
このミッションに基づき、当社では金融商品、保険商品の販売に関するビジネスルール及び法令諸規則に適合しながら、金融機関とその顧客にとって有用な情報の提供及び効率的な販売を実現させるシステムの開発を手がけております。
金融ビジネスの遂行に必要なシステムは多岐に渡りますが、当社事業は金融機関等の営業担当者及びその管理者、並びにその顧客が直接使用するシステムの開発・提供に特化していることが特徴です。当社では当該システムを「フロントエンドシステム」と称しております。
また連結子会社である株式会社インフォームとは、顧客基盤や技術力・開発力など経営のリソースを融合し、既存事業の拡大に向けた協業を通じて企業価値のさらなる向上を図っております。
なお、当社グループの事業は「システム開発事業」の単一セグメントであります。
前記の企業ミッションを具現化した、当社グループが開発・提供している主なシステムの名称及びその内容は以下の通りであります。
名 称 | 内 容 | |
金融資産の合理的な選択に資するためのシステム | ||
① ライフプランシステム | 個人の生涯資金収支をシミュレーションし、加入すべき生命保険額を定量化するなどして、金融商品、保険商品の選択に活用するシステム。金融商品の購入を検討する顧客の年齢、収入及び家族構成等の属性に応じたライフイベントを見据え、世帯主の死亡等の不測の事態が発生した場合のリスクをシミュレーションすることができる。 | |
② エステートプラン(※) システム | 個人が保有する金融資産及び不動産を基に、想定相続財産、想定納税額及び最適贈与額を試算して可視化するシステム。金融機関が金融商品の購入を検討する顧客に対して保険商品、信託商品及び各種相続サービスを提案することに活用できる。 | |
③ 資産形成アドバイス システム | バンキングアプリケーション、アカウントアグリゲーション及びライフプランニングの各機能を統合することにより、将来の資産形成のために投資に回せる金額を算出し、最小限の入力でパーソナライズされた生涯資金繰りを予想し、終身保険と収入保障保険の組合せや、人生100年の時代に備え、老後資金枯渇を回避するためのポートフォリオを提案する。 | |
金融機関による金融商品の販売に関する業務プロセスの合理化及び最適化に資するためのシステム | ||
④ 設計書システム | 生命保険の見積書を効率的に作成するシステム。金融商品を購入する顧客のライフプランに基づき、加入すべき生命保険の種類、保険金額、保障期間、保険料及び告知事項を可視化し、特約等を付加した場合の保険料及び解約返戻金の見積りを算出して表示することができる。 | |
⑤ 申込書システム | 個人が加入する生命保険の種類、保険金額、保障期間、保険料及び告知事項を表示した生命保険の申込書をタブレット型パソコン等のデジタル電子端末上に表示するシステム。申込書のデータがデジタル保存されて管理されるため、申し込み手続きにおける不備抑制や管理業務の簡略化を実現することができる。 | |
⑥ 生命保険申込手続時ペーパーレスシステム | 生命保険の販売に必要とされる業務を全てペーパーレス化するシステム。タブレット型パソコン等のデジタル電子端末上において、生命保険加入者のニーズ把握、ニーズに基づく商品提案、契約締結及び営業担当者の上席者等による業務管理等を効率的に行うことができる。 |
(※)エステートプランとは、万一に備え、土地・建物、金融商品、自社株等の資産を評価し、相続、事業承継等の対策の提案をすることです。
なお、当社グループでは上記のシステムを金融機関やシステムの利用者(たとえば金融機関の営業担当者及び金融商品を購入する顧客等)の要望に応じて複合的に組み合わせて開発・提供しております。
(主な実績例)
① ソニー生命保険株式会社向けに開発・提供したシステム
当社グループは2012年10月にソニー生命保険株式会社向けにシステムを開発・提供いたしました。同社向けに開発したシステムは、当社グループが開発・提供するシステムを複合的に組み合わせることによって、生命保険の販売プロセスを最適化させた事例です。具体的には、下表に記載の機能をシステム化して同社の販売管理業務に組み入れることにより、生命保険の加入者による商品の「検討」「選択」「申込」「契約成立」及び「(金融機関が行う)購入後のフォロー」等、保険商品の販売において必要な業務をシステム上で対応できるようにしたほか、同社の販売業務の効率化に寄与しました。
同社向けのシステムに組み込んだ主な機能及びその特徴は以下の通りです。
主な機能 | 特 徴 | |
生命保険の販売フローに係る機能 | ||
ライフプラン機能 | 生命保険の加入者及びその家族のライフプランに応じて将来必要となる資金、死亡時の保障額をシミュレーションする。 | |
設計書作成機能 | ライフプラン機能に基づく必要保障額に対し多様な保険種類、保険金額、保険料の種々のプランを提示する。 | |
申込・告知手続のペーパーレス機能 | 設計書に基づき、保険商品の申込手続及び告知手続をデジタル電子端末上で行う。 | |
生命保険即時成立機能 | ペーパーレス告知手続に基づき即時に医療査定結果を生命保険の加入者に提示し、保険会社が引受可能かを即時に案内する。 | |
業務管理に係る機能 | ||
顧客管理機能 | 顧客情報をシステム上で一元的に管理。専用ホームページを介して生命保険加入者は既契約内容の閲覧や営業担当者への相談を行うことができる。 | |
営業社員の活動管理機能 | 営業社員の活動予定、営業社員の顧客との面談実績及び上席者への勤務報告の内容をシステム入力して管理する。 | |
ワークフロー機能 | 上記全ての機能を営業社員の上席者等が確認及び決裁できる機能。営業部門並びに人事部門及び契約締結を管掌する部門との間で情報をリアルタイムで共有する。 |
当社グループが開発・提供したシステムによって、同社の販売業務の効率化に寄与した具体的な事象としては、事務手続き・業務の省力化(紙コストの削減、査定日数の短縮、事務不備の減少等)によって、営業社員とその顧客との面談時間が増加・確保されたことが挙げられます。
② ライフプランシステムとエステートプランシステムの機能を統合したWealth Management Workstation(通称:WMW)の開発・提供
当社グループは2009年11月に、個人が保有する預貯金、有価証券(企業オーナーの場合の自社株式を含む)、保険商品及び不動産等の資産の時価評価並びに時価評価された資産をベースに最新の税制に対応した相続税納税予想額の算出を可能とするWMWの提供を開始しました。当社グループは当システムを金融機関、会計事務所、独立系ファイナンシャルプランナー及び独立系プライベートバンカーに販売しており、その顧客が当システムを利用します。個人の年齢、性別、家族構成、全ての資産及び負債を当システムに登録し、資産全体を「見える化」することで、その個人が保有する資産構成上の配分の問題点及び将来の相続税納税予想額を把握することができます。このため、相続税の納税可能性、財産分割に係わる的確な対応策の検討及び検討すべき保険商品、金融商品の選択を容易なものとします。(収益モデル)
当社グループは主に金融機関、会計事務所、独立系ファイナンシャルプランナー及び独立系プライベートバンカーからシステム開発を受託し、システムの設計・開発・実装、当社グループが保有するシステムの使用許諾及び保守運用等を実施することにより、対価として主に受託開発収入及び使用許諾収入(保守運用収入含む)を得ております。システムインテグレータ(注1)が金融機関等と当社グループとの間に介在し、システムインテグレータより上記の収入を得ることもあります。これらの事業を推進するにあたり、当社グループは協力会社にシステム開発プロセスの一部を外注することがあり、その場合は当社グループから当該協力会社に受託開発に係る費用及び保守運用に係る費用を支払っております。
その他、当社グループが提供するシステムの利用者を対象に財産管理に関するコンサルティングサービスを行い、対価としてコンサルティング収入等を得ております。
なお、主に使用許諾収入は、当社グループが提供するライフプランシステム及びエステートプランシステム等の前提となっている、最新の税制・社会保障制度を網羅的に反映したCAPライブラリ(注2)の提供によって発生しております。
(注1) システムインテグレータとは、顧客の業務内容を分析し、要求に合わせたシステムの設計、構築、保守などの業務を一括に行う企業のことです。
(注2) CAPライブラリとは、公的年金、社会保険料計算等の計算エンジン、統計データ、グラフ描画・帳票作成機能を有する当社グループのシステムのことです。
(金融機関等との取引における収益獲得タイミング)
生命保険の設計書システム、申込書システム、生命保険契約ペーパーレスシステム等、金融機関の業務プロセスに関わるシステムを開発して提供する場合、各種システムの初期基盤を構築する時に受託開発収入を得て、その後はシステムの機能変更及び新しい保険商品をシステムに組み込む際等において受託開発収入を得ております。この他、当社グループが保有するシステムの使用許諾及び保守運用の実施によって、対価として定期的に使用許諾収入及び保守運用収入を得ております。
一方、WMWをはじめとする金融商品の購入を検討する個人が直接使用するシステムを開発し、これを使用許諾及び顧客仕様に合わせてカスタマイズして提供する場合、金融機関等から、システム納品時に一時使用許諾収入及び受託開発収入を収受するとともに、その後、定額及び取引先の金融機関の使用者数などの一定の条件に従って使用許諾収入を得ております。
[事業系統図]
当社グループ及び顧客等との関連を系統図で示すと以下のとおりとなります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E32619] S100KFZ5)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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