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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D6S3

有価証券報告書抜粋 荒川化学工業株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー株式の総数等

当社グループにおいて研究開発活動は、当社、ペルノックス㈱および山口精研工業㈱がおこなっております。
顧客ニーズに対し提案型の製品開発をおこなうとともに、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」というビジョンに基づき鋭意研究開発活動を展開しております。2016年度から機能本部制に移行し、研究開発本部を設置、環境の変化や顧客ニーズに対して速やかに、機動的に対応できる体制にしております。事業分野は製紙薬品事業、コーティング事業、粘接着事業および機能性材料事業であり、その研究テーマは多岐にわたっております。
研究開発スタッフは254人でありますが、これは総従業員数の約2割に当たります。
当連結会計年度の研究開発費は32億20百万円であり、主な研究成果は次のとおりであります。なお、研究開発費には、報告セグメントに配賦しない中長期での成長の源泉となる新規研究開発費用3億74百万円を含んでおります。

(1) 製紙薬品事業

当事業では、紙へのにじみ止め性を付与するサイズ剤や紙の強度を向上させる紙力増強剤など、紙の機能を向上させる薬品について研究開発を行っております。顧客ニーズや年々変化する紙の抄紙環境に適応させ、紙の更なる高機能化並びに薬品の低コスト化に注力しております。また海外展開についても積極的に進めており、今後更に海外向け製品の開発に注力する予定であります。
サイズ剤では、中性抄紙系で高い効果を示す当社のオンリーワン製品である新規内添サイズ剤の実績化が進みました。また、新たな乳化技術にて製品安定性を改良した表面サイズ剤「ポリマロンEシリーズ」の顧客評価も進んでおります。更に中国の抄紙条件に適合させた表面サイズ剤「ポリマロンKシリーズ」の開発も進んでおります。
紙力増強剤では、紙力効果を更に向上させるため、新たに見出した高分子量化技術を駆使した製品を開発し、国内、海外で実績化が進みました。また、高分子量化技術を水平展開した表面紙力増強剤「ポリマセットHPシリーズ」、多層抄きの紙の層間強度を高めつつ排水負荷を低減する層間スプレー用紙力増強剤「ポリマジェットシリーズ」の顧客評価も進んでおります。
さらに、紙パルプ技術協会主催「第60回 紙パルプ技術協会 年次大会」において、「佐々木賞」を受賞しました。これは当社の分析による両性紙力増強剤のパルプ繊維への定着状態の可視化技術とこれまでの紙パルプ業界への貢献が評価されたものであります。
当事業に係る研究開発費は7億3百万円であります。

(2) コーティング事業

当事業では、印刷インキや塗料、粘着・接着剤用途において、顧客ニーズに対応した高機能化およびコスト低減を実現する製品の研究開発をおこなうとともに、顧客のグローバル展開に合わせた海外向け製品の開発にも積極的に取り組んでおります。また、ディスプレイ用途を中心とした光硬化型機能性コーティング剤や各種機能を付与したフィルム用コーティング剤などの研究開発にも注力しております。
印刷インキ用樹脂では、原料面からの研究開発に加え、印刷インキの製造、印刷工程の合理化や環境負荷の低減、高付加価値化に繋がる製品、さらには海外市場向け製品の研究開発も進め、実績化が進みました。
塗料用樹脂では、防錆塗料用途向けに原料組成の見直しを行ない、環境や法規制への対応を進めました。特に、低VOCである水系塗料用樹脂の開発を進め、表面処理剤への用途展開も視野に開発を進めております。
機能性コーティング剤「アラコート」は、帯電防止コーティング、蒸着用アンカー、ハードコート用アンカーでの実績拡大が進みました。さらに自己修復性など市場が求める各種機能を付与した製品の開発を進め、電子材料用途、自動車関連用途への展開を図っております。
光硬化型機能性コーティング剤「ビームセット」、「オプスター」ではフィルムハードコーティング剤分野において、ハードコート特性の改善とともに、防汚性、帯電防止性、屈折率制御などの機能性を付与した製品の開発を進めたことで実績化が進みました。ディスプレイ用途に加え自動車関連用途への展開を目指すとともに、光学用粘着剤や電子材料分野向けの製品開発にも取り組んでおります。
当事業に係る研究開発費は7億98百万円であります。

(3) 粘接着事業

当事業では、粘着・接着剤用途において多様化する粘着・接着剤用樹脂に対する顧客ニーズに対応した高機能性製品の開発に取り組んでおります。
ロジンエステル、超淡色ロジンなどのロジン誘導体はタッキファイヤーとして多く使用されております。VOC、臭気の低減という環境課題に対して製造プロセスの最適化により低沸点成分の除去やロジン特有の臭気を大幅に低減させた製品開発を進めております。光学用途への展開では、透明性、耐熱性、耐候性に優れたロジン誘導体の開発を行い、また、新たな用途として、相溶化剤、フィラー分散剤、可塑剤等のプラスチック添加剤としての展開を進めております。
環境配慮型水系エマルジョン型粘着付与樹脂では、グローバル展開に向けて温度・湿度等の幅広い使用条件下に対応できる接着性能の向上を目指し開発が進んでおります。
当事業に係る研究開発費は3億円であります。

(4) 機能性材料事業

当事業では、半導体・電子部品およびディスプレイ用途を中心として、精密部品洗浄剤や洗浄システム、はんだ関連材料、熱可塑性ポリイミド樹脂、機能性ファインケミカル材料の研究開発をおこなっております。ペルノックス㈱においては、車載用電子部品、各種センサー部品、半導体向けの絶縁封止材料や導電性材料の実績をベースに、LEDやパワー半導体モジュール用に耐熱や信頼性に優れたエポキシ樹脂やシリコーン樹脂製品を開発しております。また、山口精研工業㈱においてはハードディスク用アルミ基板やSAWフィルター用基板向けの精密研磨剤の研究開発をおこなっております。
精密部品洗浄剤「パインアルファ」では、洗浄工程で発生する排水を減少させることで環境負荷を低減できる水系・再生型洗浄剤の開発を進め、実績拡大しました。はんだ関連材料では、フローはんだ付け用のポストフラックス「パインフラックス」で、環境に配慮したハロゲンフリータイプを開発し、顧客認証を取得することができました。
また、溶剤可溶型低誘電ポリイミド樹脂「PIAD」では、高周波回路基板用途を中心に開発を進め、実績が拡大しました。
精密研磨剤製品では、ハードディスクのデータ保存容量増加に伴い、アルミ基板の品質を向上すべく研磨剤の性能向上に注力し、実績が拡大しました。
当事業に係る研究開発費は10億42百万円であります。

なお、当連結会計年度末における取得済特許権保有件数は、国内542件、海外233件、出願中のものは国内185件、海外203件であります。

経営上の重要な契約等株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01048] S100D6S3)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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