シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DCIX

有価証券報告書抜粋 京セラ株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社は各部門での新技術開発、新製品開発に加え、グループ内の経営資源の融合により将来の核となる事業の創出に取り組んでいます。特に今後の成長が見込まれる「情報通信市場」、「自動車関連市場」、「環境・エネルギー市場」、並びに「医療・ヘルスケア市場」における付加価値の高い新技術、新製品の研究開発に注力しています。
IoTの普及に伴う様々な市場での新たな事業機会の獲得に向けて、通信技術等を活用した新製品、新技術開発を強化しています。さらに、生産性向上等に貢献するAIやロボットの一層の活用に向け研究開発を強化し、取り組んでいます。
各レポーティングセグメントにおける主な活動は次のとおりです。
(1)産業・自動車用部品
当セグメントでは、主に産業機械や自動車関連市場向けに各種製品やシステムの研究開発を行っています。
創業以来培ってきたファインセラミックスの材料・プロセス・設計技術をさらに高める基礎研究に取り組むとともに、これらのコア技術を活かし、幅広い市場向けに新製品の開発を進めています。好調な半導体製造装置市場向けには、微細配線、三次元構造等、高集積化の進む次世代装置に向けた部品や材料開発に取り組むとともに、高温対応を可能にする優れた熱伝導性や機械特性を持つ窒化物セラミックスの開発を、外部の企業と共同で開始する等、社外リソースも積極的に活用しています。
また、ファインセラミック技術を活かし、環境・エネルギー市場で新たなクリーンエネルギー供給システムとして普及が期待されるSOFC(Solid Oxide Fuel Cell、家庭用固体酸化物形燃料電池)向けセルスタックの高効率化の開発を進めるとともに、産業用SOFCシステムや、次世代の各種高効率デバイスに向けた部品の開発を強化しています。
ADAS等の進展に伴い事業機会の拡大が見込まれる自動車関連市場向けには、車載カメラシステムによる高度な画像センシング技術の実現に向けてソフトウェアの開発を強化する等、高付加価値製品の開発を進めています。また、同市場に加え、各種産業市場向けに超低消費電力製品や高透過率製品等の差別化したTFT液晶ディスプレイや、TFT成膜技術を応用した商品の開発を行っています。
自動車関連市場向けに加え、産業機械や建築市場への事業領域の拡大を図っている機械工具は、自動車やエネルギー・インフラ、航空機分野等の幅広い市場で金属加工に使用されます。当社は、ユーザーの生産性向上に寄与する高品質・高精度な切削工具の開発を材料技術から強化していることに加え、京セラグループの有する多様な技術の活用により、製品力を高めた電動・空圧工具の新製品開発を図っています。
(2)半導体関連部品
スマートフォンやタブレット端末等のデジタルコンシューマ機器市場においては、機器の高機能化と同時に小型・薄型化のニーズが高まっています。これに伴い、機器に搭載される電子部品の小型化や半導体の微細化が進んでいます。また、情報通信ネットワーク市場においてはIoTの進展も加わり、高速かつ大容量の通信インフラの構築が、自動車市場においては電装化の進展や低消費電力化への一層の対応が求められています。更に、これらの主要市場に共通して、各種センサーの需要が増加しています。このような市場動向に対応し事業拡大を図るため、当社は独自の材料、設計、加工技術を活かし、付加価値の高い新製品の開発に努めています。
セラミックパッケージ事業においては、微細配線が可能で、かつ高強度、高剛性の超小型・薄型の電子デバイス用パッケージや、より高い周波数に対応した光通信用パッケージ、放熱性や高い耐久性を有するLED用パッケージ等の開発に取り組んでいます。
有機多層パッケージ事業においては、高速信号・広帯域メモリー接続に対応し、狭ピッチかつ薄型・高精細なフリップチップパッケージやモジュール基板の開発を強化しています。また、有機多層ボード事業においても高周波対応の新材料を用いた製品開発に取り組んでいます。
これらの事業を材料技術で支えるケミカル事業では、情報通信市場や自動車関連市場向けに絶縁信頼性等の電気特性の向上に加え、熱硬化・光反応性や形状・応力安定性等の高機能化への要求に対応する新規材料の合成や新たな材料配合技術等の開発を強化しています。
(3)電子デバイス
スマートフォンをはじめとする通信端末では、高機能化に加えマルチバンド化により部品の小型化と高信頼性が要求されています。当社は、これらの市場要求に応える小型高容量で温度や湿度への信頼性を高めたセラミックコンデンサや小型低損失かつ高信頼性のSAWデバイス、並びに小型高特性の水晶部品や狭ピッチ・低背で高速伝送を可能にするコネクタ、高効率なアンテナ等の開発を進めています。
自動車や産業機器市場向けには、高温信頼性や耐圧性を高めたセラミックコンデンサやコネクタ、ディスクリート及びパワーモジュールを含むパワー半導体に加え、各種コントロールデバイス等の開発を行っています。
各部品の一層の特性向上に加え、各部品を組み合わせた高付加価値モジュールの開発も進めています。
また、主に商業印刷市場向けに展開しているインクジェットプリントヘッドでは、デジタル印刷で要求される高速化、高画質化に加え、耐久性を高めた製品開発に取り組んでいます。更に、デジタルヘルスケア等の医療・ヘルスケア市場向けに圧電技術等を応用した製品開発を進めています。
(4)コミュニケーション
通信端末事業については、防水、防塵、耐衝撃性等に優れた通信端末の開発を強化するとともに、端末のプラットフォームやモジュールの共通化を進め、特長ある端末の開発及び開発期間の短縮に努めています。
情報通信サービス事業においては、IoTの普及を支援する製品開発に積極的に取組んでいます。IoTの活用による顧客ニーズの複雑化・高度化に伴い、多様な端末やネットワークから集まるデータの収集・管理・活用を行うプラットフォームや、セキュリティソフトの開発にも取り組んでいます。企業等のビジネス分野で利用が拡大するAIについても、画像解析やテキスト解析等にディープラーニングを活用したプラットフォームやソフトウェアの開発を強化しています。
また、当社が有している部品や端末、システム技術の融合により、テレマティクスや、低消費電力で広い範囲の無線通信に対応したLPWA(Low Power Wide Area、低消費電力広域ネットワーク)等のIoT市場向け通信モジュールの開発を強化するとともに、LPWA技術によるワイヤレスネットワークシステム網の拡大や、利便性の向上に向けた開発を外部機関との連携も含め積極的に進めています。
(5)ドキュメントソリューション
当セグメントでは、当社の特長である環境性と経済性に優れたプリンター及び複合機の開発を進め、競合他社との差別化を図っています。機器については、長寿命で廃棄物が少ないプリンターや複合機の開発に注力し、廃棄される消耗部品は極少におさえ、お客様のランニングコストの低減と、地球環境にやさしい製品の提供に努めています。また、高画質かつ省エネルギーを追求したトナーの改良にも継続的に取り組んでおり、付加価値の向上に努めています。
ドキュメントソリューションサービス関連では、モバイル機器やクラウド環境、並びに顧客が所有するドキュメント管理システムとの連携によって、情報共有や業務効率に貢献するアプリケーションソフトウェア等の開発を進めています。また、M&Aを通じて、企業内の情報を電子化し、包括的かつ効率的に管理・運用するECM(Enterprise Contents Management)事業やドキュメント関連業務の受託サービスであるドキュメントBPO(Business Process Outsourcing)事業等を強化し、既存事業との融合による新サービスの開発に取り組んでいます。
(6)生活・環境
ソーラーエネルギー事業においては、単結晶及び多結晶シリコン太陽電池セルの変換効率や、モジュールの出力及び耐久性の向上、並びに様々な形の屋根や水面、農地等への設置を可能にする製品開発等により、製品の性能品質及び設置自由度の向上に努めています。また、売電から自家消費へと電力使用ニーズが変化する中で、太陽光発電システムで得られた電力の活用を可能にする効率的なエネルギーマネジメントシステムや、蓄電システムの大容量化や小型化等、周辺機器やシステムの開発にも注力しています。さらに、電力自由化に伴うデマンドレスポンスやバーチャルパワープラント市場での事業拡大に向けた技術開発も進め、トータルエネルギーソリューションビジネスへの事業領域拡大に向けて開発を強化しています。
医療機器事業では、主に人工関節や歯科インプラントを展開しており、生体親和性の高いファインセラミックスをベースに、ユーザーの負荷を軽減する製品開発を積極的に進めています。具体的には、人工関節の摩耗を抑え長寿命化を実現する表面処理技術や、抗菌性を高めた製品等を社外機関とも連携して開発に取り組んでいます。

(百万円)

研究開発費前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)
産業・自動車用部品10,72810,571△1.5
半導体関連部品3,7433,550△5.2
電子デバイス9,29710,89817.2
部品事業計23,76825,0195.3
コミュニケーション2,9533,84930.3
ドキュメントソリューション21,67422,2592.7
生活・環境3,1574,26835.2
機器・システム事業計27,78430,3769.3
その他3,8592,878△25.4
研究開発費計55,41158,2735.2
(売上高比率)(3.9%)(3.7%)
(注)当連結会計年度よりレポーティングセグメントの区分を変更しています。この変更に伴い、前連結会計年度の研究開発費についても同様の区分に組み替えて表示しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記17」に記載のとおりです。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01182] S100DCIX)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。