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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DAFP

有価証券報告書抜粋 愛知製鋼株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー株式の総数等


当社グループは、「素材業のDNA」を活かした用途・商品開発と展開、来るべきスマート社会を見据えた次世代事業の着実な育成と強化をめざして、自動車向け特殊鋼及びステンレス鋼の開発、特殊鋼を素材とする自動車部品用鍛造品の開発、さらには電子機能材料・部品及び磁石応用製品の開発等を中心に積極的な研究開発活動を行っております。
当連結会計年度の研究開発費は、3,777百万円、研究開発人員は約250名であります。
なお、セグメント別の研究の目的、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。

(1) 鋼(ハガネ)カンパニー
自動車部品用の新しい特殊鋼やステンレス鋼の研究及び製造方法の開発を行っております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
特殊鋼における製造プロセスの革新として、
①新連続鋳造機を起点とした取組みをさらに発展(前後工程スルーでの品質ロス低減、生産効率向上活動の実施)
②最新精整ライン設置、稼動開始により、出荷リードタイム短縮と検査能力向上を図り高度化する顧客ニーズへの対応力を向上
自動車向けの燃費向上に重要なエンジン部品(クランクシャフト、コンロッド)及び駆動伝達部品(ギヤ、シャフト)の軽量化に貢献する高強度な素材・プロセスの研究開発として、
③エンジン部品(クランクシャフト、コンロッド)開発において、従来に比較して疲労強度を20%向上した高強度クランク用鋼及び2013年に開発した世界最高強度を有する高強度コンロッド用鋼のクラッキング性を向上することでコンロッドの製造工程省略につながる高強度クラッキングコンロッド用鋼を開発し、さらに実用化に向けた開発を加速
④HV、EV用を視野に入れた駆動伝達部品(ギヤ、シャフト)開発において、JIS鋼に比較して30%の面圧強度を向上した高強度歯車用鋼のMo含有量を低減した省Mo型高強度ギヤ用鋼を開発し、さらに実用化に向けた開発を加速。低コスト化に寄与するMo含有量を低減した歯車用鋼のレパ-トリを拡充
冷間工具鋼開発として、
⑤従来のSX105Vより強度アップした材料で、SX105Vよりも高いハイテン用金型用として板金プレス金型用フレームハード鋼(冷間工具鋼)SX105スーパーを開発。2018年夏の販売に向け、生産準備中。
サステイナブル社会に貢献するステンレス鋼の開発及び市場創出として、
⑥将来の需要増が見込まれるエネルギー・インフラ分野を狙ったステンレス鉄筋バーや二相系ステンレス形鋼の商品レパートリーの拡充及びステンレス部材ビジネスの拡大
⑦水素社会に対応する高圧水素用ステンレス鋼AUS316L-H2の拡販と水素社会のさらなる拡大に向けた省合金化による低コスト化を実現する高圧水素用ステンレス鋼AUS305-H2の実用化開発
鋼(ハガネ)カンパニーに係る研究開発費は2,560百万円であります。

(2) 鍛(キタエル)カンパニー
自動車部品用の鍛造品製造プロセス開発、製造方法の開発を行っております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
”魅せる工場づくり”として
①世界一”きれい”な鍛造工場を目指した工場美化活動を、モデル工場から他工場へヨコテン
将来のグローバル展開及び次世代車の需要拡大を見据えて
②ディファレンシャルリングギヤ(※1)用熱間ローリングミル(※2)ラインを1ライン建設着工(稼動時期:2019年3月予定)
(1)新開発の縦型ローリングミル採用による品質向上、保全性向上
(2)国内トップレベルの高歩留り(※3)・高速生産ライン
(3)電動サーボによる数値制御で作業者のスキルに依存しない製造
(4)FIA(※4)炉を採用することでエネルギー効率を高め、省エネルギー・CO2削減を図るとともに物流改善により生産リードタイムを短縮
③誘導加熱用コイルの保温性能向上による省エネルギー・低CO2化
④金型用熱風ヒーター開発による鍛造条件安定化(量産化完了)
⑤成形時に発生するスケール回収技術開発による環境改善(量産化完了)
鍛(キタエル)カンパニー に係る研究開発費は36百万円であります。

※1 ディファレンシャルリングギヤ:車が曲がるときの内側と外側の車輪の速度差を吸収する差動機構に使用されるリング状のギヤ
※2 ローリングミル :ドーナツ状に成形した製品を圧延し外径を広げる工法で、当社が得意とする工法の1つ
※3 歩留り :製品をつくるために必要な材料の重量と製品の重量の比
※4 FIA(Forging Isothermal Annealing):熱間鍛造時の保有エネルギーを利用した熱処理


(3) スマートカンパニー
車載電子機器用放熱部品の開発、MIセンサの開発、モータ用磁石の開発、歯科用磁性アタッチメントの開発等を行っております。さらに当連結会計年度は、次世代への開発姿勢を明確に打ち出し、その取組みを加速するため、2018年1月に組織改変を実施、来るべきスマート社会に対する布石として開発リソーセスの集中をいたしました。具体的には、旧組織の先端・機能商品開発部を、モノづくり・未来創生本部に移設、再編、強化し、未来創生開発部を発足。電池材料、自動運転システム、医療センシング、地球環境・バイオなどの研究、開発にも注力しております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。
モータ用磁石開発では、次世代自動車向け高効率モータ用磁性材料技術開発(NEDO委託業務研究組合)に引き続き参画し、当連結会計年度から2年契約にて、NEDOから委託を受けた開発業務の「モータ実装環境下の磁性材料評価・解析技術の開発」に取り組んでおります。
MIセンサの開発では、2017年9月に総合スポーツ用品メーカと共同で、野球ボール回転解析システムのボール内蔵センサモジュール開発に成功しました。また、自動車関係では、車両底部に取り付けたMIセンサモジュールにより、走路に沿って敷設された磁気マーカの微弱な磁力から自車位置を高精度に計測する自動運転支援システムを開発し、同年11月の滋賀県東近江市の道の駅「奥永源寺渓流の里」で国土交通省が実施した自動運転サービス実証実験への参画を皮切りに、数々の公道実証実験に参画し、良好な結果を収めています。当社は今後も、2018年2月に出資した先進モビリティ株式会社と共に自動運転バスの実証実験などに数多く参画し、高齢者が多く住む地域へ新たな交通手段を提供し、生活の足を守るとともに交通事故の未然防止につなげ、自動運転の安全性向上に貢献できるよう、鋭意開発に取り組んでまいります。
スマートカンパニーに係る研究開発費は1,179百万円であります。

経営上の重要な契約等株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01234] S100DAFP)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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