有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D6BB
日本鋳造株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しており
ます。
当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は56百万円であります。
(1)素形材関連開発
2017年度は、当社素形材商品の中で競争力が高くかつ将来の発展性が期待される超精密分野向けの低熱膨張材
商品「LEX」に関する開発を中心に、新規材料や改良材の開発および既存材への機能付加等を推進しました。
1. 新規材料
① 金属3D積層造形向けLEX-ZERO(ゼロ膨張材)
LEX材に金属3D積層造形技術を適用すると熱膨張特性や低温安定性の向上が図れることを見出しました。この現象を利用した金属3D積層造形プロセスを前提とする合金設計法を考案し、それに基づいた組成合金材で金属3D積層造形し、諸特性を評価しました。その結果、「ゼロ」膨張でかつ、低温安定性が
標準のLEX-ZEROに比べ大幅に向上した画期的な材料を開発することができました。
② 低炭素系中温用LEX材の開発
現行の中温(20~400℃)用LEX 40Kは高炭素系材料であるため、溶接性や低熱膨張性に課題があります。そこで、これらの課題を解消する目的で低炭素系の中温用LEX材の開発を行いました。その結果、
20~400℃間の平均熱膨張係数がLEX 40Kより大幅に低減した材料を開発しました。この材料は低炭素であるため熱間加工性にも優れ、鍛造により内部品質を鋳造材に比べ飛躍的に改善することが可能であり
ます。
2. 改良材・付加機能材
① 高ヤング率LEX材
液晶露光装置には高ヤング率低熱膨張の部材が適用されており、部材熱膨張係数(α)が1.75 ppm/℃クラスの機種向けにLEX-18Eを開発済みでありますが、競合他社が独占しており参入できていません。そこで次世代機種への参入を目指し、LEX-18Eをベースに、ヤング率≧145GPaかつα≦1.0ppm/℃を目標と
するLEX-10E材料を開発しました。
② LEX-ZEROへの表面溶射コーティング
半導体製造装置の一つであるプラズマエッチング装置部材へのLEX-ZEROの適用には、耐プラズマ性が要求されます。溶射メーカと共同で部材表面に特殊溶射層を与える試験を行いました。その結果、被溶射性、被膜の密着性、耐プラズマ性は非常に良好で、LEX-ZEROへの特殊溶射は実用的であることが確認
され、商品化を進めています。
(2)エンジニアリング関連開発
利用者サイドに立った提案を念頭におき、既存商品の高機能化、高付加価値化を主体とした研究開発を行いました。今後、道路の防災・減災対策に貢献できる耐震補強分野の技術開発や道路の老朽化対策に貢献できる商品開発を
積極的に推進します。
① 機能分離型支承による耐震・免震・制震設計
近年の耐震補強の分野でも、既設支承に加えて耐震デバイスを設置する方法、すなわち、機能を分離した方法が広く採用されています。橋梁用制震部材として機能分離支承の商品ラインナップを充実化させるため、新
たに鋼材系や粘性系ダンパーの開発を実施し、製品化しています。
また、低降伏点鋼を使用したレンズ型せん断パネルダンパーやシリンダー型ダンパーを橋梁用耐震補強部材として、既設橋梁耐震ストッパーや上揚力対応装置等に適用し、今後、顧客ニーズに満足する既存商品の改良
や新商品開発に努めています。
② Disk Rubber Bearing支承(商品名:DRB支承)
固定可動形式橋梁に適用するコンパクト化したゴム支承の商品化を行い、受注が増えています。本技術を更なる活用のため、一般財団法人・土木技術センターの建設技術審査証明書を取得しています。今後、更なる適
応拡大及びコストダウンの研究を進め、拡販を図ります。
(3)建材関連開発
露出型弾性固定柱脚のNCベースは、下ナット方式のメカニズムが評価され、大スパン構造物、大型倉庫、公共設備、病院、ホテルなど多岐に渡る建物に採用され、開発を続けてきたPシリーズを販売開始しました。また、JFEスチール殿の建築構造用高強度鋼材(550N/mm2TMCP鋼材)が適用される鋼板製ベースプレートを開発し、鉄骨構造の軽
量化が図れる高強度柱材に対応可能で、製造期間も短縮されました。
今後、従来の鋳鋼型から開発した鋼板タイプへの切り替えを推進し、更に顧客ニーズにマッチした製品を開拓し
ます。
ます。
当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は56百万円であります。
(1)素形材関連開発
2017年度は、当社素形材商品の中で競争力が高くかつ将来の発展性が期待される超精密分野向けの低熱膨張材
商品「LEX」に関する開発を中心に、新規材料や改良材の開発および既存材への機能付加等を推進しました。
1. 新規材料
① 金属3D積層造形向けLEX-ZERO(ゼロ膨張材)
LEX材に金属3D積層造形技術を適用すると熱膨張特性や低温安定性の向上が図れることを見出しました。この現象を利用した金属3D積層造形プロセスを前提とする合金設計法を考案し、それに基づいた組成合金材で金属3D積層造形し、諸特性を評価しました。その結果、「ゼロ」膨張でかつ、低温安定性が
標準のLEX-ZEROに比べ大幅に向上した画期的な材料を開発することができました。
② 低炭素系中温用LEX材の開発
現行の中温(20~400℃)用LEX 40Kは高炭素系材料であるため、溶接性や低熱膨張性に課題があります。そこで、これらの課題を解消する目的で低炭素系の中温用LEX材の開発を行いました。その結果、
20~400℃間の平均熱膨張係数がLEX 40Kより大幅に低減した材料を開発しました。この材料は低炭素であるため熱間加工性にも優れ、鍛造により内部品質を鋳造材に比べ飛躍的に改善することが可能であり
ます。
2. 改良材・付加機能材
① 高ヤング率LEX材
液晶露光装置には高ヤング率低熱膨張の部材が適用されており、部材熱膨張係数(α)が1.75 ppm/℃クラスの機種向けにLEX-18Eを開発済みでありますが、競合他社が独占しており参入できていません。そこで次世代機種への参入を目指し、LEX-18Eをベースに、ヤング率≧145GPaかつα≦1.0ppm/℃を目標と
するLEX-10E材料を開発しました。
② LEX-ZEROへの表面溶射コーティング
半導体製造装置の一つであるプラズマエッチング装置部材へのLEX-ZEROの適用には、耐プラズマ性が要求されます。溶射メーカと共同で部材表面に特殊溶射層を与える試験を行いました。その結果、被溶射性、被膜の密着性、耐プラズマ性は非常に良好で、LEX-ZEROへの特殊溶射は実用的であることが確認
され、商品化を進めています。
(2)エンジニアリング関連開発
利用者サイドに立った提案を念頭におき、既存商品の高機能化、高付加価値化を主体とした研究開発を行いました。今後、道路の防災・減災対策に貢献できる耐震補強分野の技術開発や道路の老朽化対策に貢献できる商品開発を
積極的に推進します。
① 機能分離型支承による耐震・免震・制震設計
近年の耐震補強の分野でも、既設支承に加えて耐震デバイスを設置する方法、すなわち、機能を分離した方法が広く採用されています。橋梁用制震部材として機能分離支承の商品ラインナップを充実化させるため、新
たに鋼材系や粘性系ダンパーの開発を実施し、製品化しています。
また、低降伏点鋼を使用したレンズ型せん断パネルダンパーやシリンダー型ダンパーを橋梁用耐震補強部材として、既設橋梁耐震ストッパーや上揚力対応装置等に適用し、今後、顧客ニーズに満足する既存商品の改良
や新商品開発に努めています。
② Disk Rubber Bearing支承(商品名:DRB支承)
固定可動形式橋梁に適用するコンパクト化したゴム支承の商品化を行い、受注が増えています。本技術を更なる活用のため、一般財団法人・土木技術センターの建設技術審査証明書を取得しています。今後、更なる適
応拡大及びコストダウンの研究を進め、拡販を図ります。
(3)建材関連開発
露出型弾性固定柱脚のNCベースは、下ナット方式のメカニズムが評価され、大スパン構造物、大型倉庫、公共設備、病院、ホテルなど多岐に渡る建物に採用され、開発を続けてきたPシリーズを販売開始しました。また、JFEスチール殿の建築構造用高強度鋼材(550N/mm2TMCP鋼材)が適用される鋼板製ベースプレートを開発し、鉄骨構造の軽
量化が図れる高強度柱材に対応可能で、製造期間も短縮されました。
今後、従来の鋳鋼型から開発した鋼板タイプへの切り替えを推進し、更に顧客ニーズにマッチした製品を開拓し
ます。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01236] S100D6BB)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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