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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D7M4

有価証券報告書抜粋 JFEホールディングス株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループ(当社および連結子会社)は、世界最高の技術をもって社会に貢献することを企業理念とし、顧客ニーズを先取りした独自新商品の開発、高品質な商品を効率的に生産する技術の開発、地球環境保全に寄与する商品および製造技術の開発、ならびにグループ全体としてのシナジーを活かした開発により、常に業界をリードし、新たな分野を開拓していくというグループ共通の開発コンセプトの下、各事業会社が創造性にあふれる研究開発を展開しています。

グループ全体の研究開発戦略の策定や横断的に取り組むべき重要課題の選定・推進については、当社社長を議長とする「技術開発会議」の場で、各事業会社が一体となって取り組んでいます。
今後も、経営環境の変化に柔軟に対応しつつ高い収益力を確保するとともに、市場・社会からの高い信頼を獲得し、将来の経営基盤を育成・発展させるべく、積極的な研究開発に取り組んでいきます。
また、各事業会社において、AI・IoT・ビッグデータ等のデータサイエンス技術の活用を推進するための部門横断組織を設置し、またロボティクス技術を積極的に活用して、製造設備の生産性や商品・サービスの付加価値向上に向けた研究開発等にも積極的に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発費は34,714百万円であり、主要事業内訳は鉄鋼事業31,372百万円、エンジニアリング事業3,341百万円であります。
なお、当連結会計年度における主な事業別の研究の目的、主要課題および研究成果は以下のとおりです。

(1) 鉄鋼事業
鉄鋼事業では、10年先を見据えてお客様や社会のニーズを先取りした新商品・利用技術開発、世界最高水準の地球環境技術や省資源技術の開発を加速するとともに、プロセス革新による画期的新商品の創出と高品質商品製造技術の確立を強力に推進しております。
以下、当連結会計年度の主な研究成果を挙げます。


高炉分野では、フェロコークス製造のパイロットプラントを西日本製鉄所(福山地区)に建設することを決定しました。フェロコークスは、一般炭と低品位鉄鉱石の混合成型・乾留により製造され、高炉内の還元効率を飛躍的に高めることができます。このパイロットプラントは、製造量300トン/日の中規模製造設備で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」)による「環境調和型製鉄プロセス技術の開発/フェロコークス活用製銑プロセス技術開発」プロジェクトとして建設します。今後、実証研究を経て、5年後を目途に製銑プロセスのエネルギー消費量の約10%を削減する技術の確立を目指します。また、㈱神戸製鋼所および新日鐵住金㈱等とともに、NEDOによる「環境調和型製鉄プロセス技術の開発/水素還元活用製鉄プロセス技術開発(PhaseI STEP2)」プロジェクトとして、新日鐵住金㈱の君津製鉄所構内に試験高炉を建設し、水素を活用した高炉からのCO2排出削減技術と高炉ガスからのCO2分離回収技術の検証試験を完了しました。10年後を目途に高炉からのCO2排出量を約30%削減する技術確立と実機1号機の実用化、30年後目途の普及を目指します。
JFEスチール㈱の設備メンテナンスにおいて、AI技術を全社導入することを決定しました。国内業界で初めての取り組みになります。ものづくり企業の競争力の維持・向上のため、技能伝承、生産性向上等攻守両面で、AI技術等のデータサイエンス活用は必要不可欠と考えています。急速な発展を遂げているデータサイエンス技術に関して、「データサイエンスプロジェクト部」を新設し、更なる新技術の開発と実用化を進めてまいります。


薄板分野では、自動車部品用の高い加工性を有する高強度鋼板を「JEFORMA®」(JFE Excellent FORMAbility)として、国内業界で初めてシリーズ化しました。「JEFORMA®」シリーズは、お客様のニーズに応えるべく、伸びの高いType1、伸びおよび伸びフランジ性が高いType2、更に伸びが高いType3の3タイプで、それぞれ590~1180MPa級までラインナップしました。また、CO2排出量削減や燃費向上を目的とした車体軽量化のニーズに対し、「JFEトポロジー最適化技術」を開発いたしました。与えられた設計空間から要求特性に対し、最も効率のよい材料のレイアウトを求めることができます。今後もEVI(Early Vendor Involvement)活動をさらに深め、お客様との協業に注力し、お客様のニーズに合ったソリューションを提案することで、最先端の車体開発に貢献してまいります。
5%アルミ-亜鉛系高耐食溶融めっき鋼板「エコガルNeo®」を開発し、生産を開始しました。GI同等の溶接性・加工性を維持しながら、表面外観を向上させた鋼板であり、強度は490MPa級まで製造可能です。これにより、電機・建材・自動車向けに、幅広く適用できる商品ラインナップとなりました。
鋼材分野では、ケミカルタンカーのカーゴタンクに使用可能な、二相ステンレス鋼「SUS329J3L」を合せ材とする「TMCP型SUS329J3Lステンレスクラッド鋼板」を開発し、一般財団法人日本海事協会より製造法承認を取得しました。圧延時にTMCP技術を適用することで、優れた耐食性と機械的特性を両立させております。今後とも、高機能・高品質な鋼材の供給を通じて、船舶の更なる経済性、安全性、信頼性向上に努めてまいります。
建材分野では、JFEシビル㈱および㈱ブリヂストンとともに、新たな制振装置「間柱型粘弾性ダンパー」を共同開発しました。風揺れ等の微小振動、大地震による建物の揺れや変形を低減し、建物の構造種別に関わらず適用が可能です。今後も安心・安全を支える制振・免震商品ならびに利用技術の開発を通じて、社会に貢献してまいります。


JFEスチール㈱が世界で初めて実用化に成功した「CO2排出量削減に適した製鉄原料製造プロセス(Super-SINTER®)の開発」が第7回ものづくり日本大賞の製造・生産プロセス部門で内閣総理大臣賞を受賞、また、「革新的構造・施工技術『構造アレスト』で実現した安全・環境性能に優れるメガコンテナ船」が同じく製品・技術開発部門で内閣総理大臣賞を、ジャパン マリンユナイテッド㈱および㈱IHIとともに受賞しました。
この他、「省エネと衝突性能を両立させた1.5ギガパスカル級自動車用冷延鋼板」が、一般財団法人省エネルギーセンターから、2017年度省エネ大賞製品・ビジネスモデル部門の資源エネルギー庁長官賞を受賞しました。当社が世界で初めて開発・実用化した省資源型Si傾斜磁性材料「JNHFコア®」および「JNSFコア®」が、公益財団法人新技術開発財団から「第49回市村産業賞貢献賞」を受賞しました。また、「高靱性電縫鋼管マイティーシーム®の超音波オンライン検査技術」が、2017年度全国発明表彰文部科学大臣賞を受賞しました。

(2) エンジニアリング事業
エンジニアリング事業では、「モノとサービスの融合で、他社に先駆け新たな価値を提供」という方針に基づき、研究開発を推進しています。当連結会計年度は、主力事業である環境、エネルギー分野に加え、今後益々の発展が期待されているICT分野に重点的な投資を実施しました。具体的には、環境プラントの発電量最大化に関する技術、AI技術を用いた廃棄物発電施設の運転・管理、製作所や施工現場の省力化・効率化に関する技術等に取り組んでおります。
さらに、各種プラントの統合監視センター「グローバルリモートセンター(以下、GRC)」を開設し、商品ごとに実施している各種遠隔監視サービスをGRCに集約するとともに、AI・ビッグデータを活用しプラント運転の負荷低減や自動化を行い、プラント運営のソリューションを全世界に提供する体制を構築しました。
開発成果は社外からも高く評価されており、環境プラント分野においては、対向流燃焼を適用した低NOx型ストーカ式焼却炉の開発にて「日本エネルギー学会学会賞(技術部門)」を受賞しました。また、アクア分野においては断層用水道鋼管にて「グッドデザイン賞」を、エネルギー分野においてはBOG再液化設備「MiReLiS®」(ミレリス)にて「日本ガス協会技術賞」及び「省エネルギーセンター省エネ大賞経済産業大臣賞」をそれぞれ受賞しました。



事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01264] S100D7M4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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