有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DC9R
SWCC株式会社 研究開発活動 (2018年3月期)
当社グループは、電線線材事業、電力システム事業、巻線事業、コミュニケーションシステム事業、デバイス事業、その他新しい分野における新技術・新製品の研究開発を各事業子会社の技術開発部門が中心となって積極的に推進している。
当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額10億46百万円であり、その成果は次のとおりである。
(電線線材事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
被覆線では、平成31年に施行される特定有害物質の使用を制限したRoHS2指令に対応した材料を使用しての製造を2017年1月から開始しており、規制対応の確認を継続している。また、変電所等に情報通信技術の導入が進んだことで雷害対策の重要性が高まっており、雷害対策のひとつとしてリッツ線を使用した接地線、および専用端子を接続工法も含め確立した。
線材では、従来用途だけではなく、精密加工部品や強加工が必要な部品にも使用できる高品位無酸素銅線“MiDIP® OFC(ミディップ オーエフシー)”をブランド化して拡販を継続実施している。また、銅銀合金線では医療機器関連、測定機器部品用等のニーズがあり、顧客と共同開発を継続実施している。
道路交通分野では、高速道路等のトンネル照明のLED化に対応すべく極コネクターを開発し、“ショウタッチ®”のラインナップに追加した。
当事業に係る研究開発費は15百万円である。
(電力システム事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
当社グループでは、小型・軽量・環境に配慮した電力用機器製品を“SICONEX®(サイコネックス)”ブランドとして展開している。国内市場向けでは、耐震性・環境面・省力化に優れた点が評価され、ダイレクトモールド機器用ブッシングおよびケーブルヘッドの適用機会が大幅に増加し、154kV級のケーブルヘッドの納入を開始した。
66kV級、154kV級SICONEX®製品の標準仕様化を電力会社向けに推進し、採用数が大幅に拡大した。
当事業に係る研究開発費は2億30百万円である。
(巻線事業)
当事業における研究開発活動は、㈱ユニマックを中心に進められている。
自動車分野では従来用途に加え、駆動モーターやリアクトルといった新しい用途向けに対応を進めてきた結果、高耐熱性および優れた耐加工性を実現した。また、システムの高電圧化に伴う絶縁特性(PDIV特性)に優れたポリイミド平角線を開発した。
細物平角線でも自動車関連分野の電子部品に採用されており、スマートフォン等の通信機器用電子部品に搭載された極細平角線とともに増量が予定されているため、さらなる信頼性確保に向けて設計・開発を実施している。
当事業に係る研究開発費は6百万円である。
(コミュニケーションシステム事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
光通信ケーブルでは、スマートフォンの普及や動画サイトの充実とともに、手軽に動画を見る機会が増えており、通信機器の高速・大容量化の要求が高まっている。今後、さらなる高速・大容量化を実現するため、第5世代移動無線通信システム(5G)が検討されており、これら無線基地局用に使用される光通信ケーブルの開発を継続実施している。道路のトンネル内で使用されるLCX(漏えい同軸)ケーブルでは、FMラジオ放送の帯域拡大に対応したケーブルの開発を行い、広範囲の帯域の通信に対応できるV-Low帯域対応漏洩同軸ケーブルや各種ケーブル・コネクタをラインナップして販売を実施している。
電子ワイヤでは、IoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)による、工場のネットワーク化が発展することに伴い、ネットワークケーブルとして産業イーサネットケーブル、フィールドバスケーブルの開発を実施している。また、今後需要の拡大が見込まれる、産業機器用センサケーブルやカスタム対応のインターフェースケーブル等の開発も実施している。
当事業に係る研究開発費は88百万円である。
(デバイス事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
免震事業では、長周期長時間地震動や法的改正および市場の要求に応えた免震部材の耐久性や品質管理の取り組みを、複数の大学・設計事務所・建設会社や、国から審査を委託された機関とともに実証した。これらは、日本建築学会での研究発表や公的機関による性能評定の取得、また、当社の設計、材料、製法、検証方法の改善等の成果につなげている。
また、30年経過した免震建物の振動試験を行う共同研究に参加して、免震建物および免震部材の経年変化を確認し問題がないことを検証した。その成果が(一社)日本免震構造協会から評価され、2017年度に第18回日本免震構造協会賞の普及賞を受賞した。
制振・制音事業では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた首都圏再開発や既存建物改修案件向け振動制御製品の需要が高まっており、特定天井基準に対応した各種防振装置や
4Dシアターを含めたシネマコンプレックスの製品開発を実施している。
精密デバイス事業では、複写機・プリンター・軽印刷機に使用されるカラーおよびモノクロ用定着ローラ、加圧ローラ、ベルト、パッド、コイル等の開発を継続し、省エネルギー・環境対応・超高画質化など年々高まる顧客要求に応える製品の市場投入を継続して行っている。また、低コスト要求に応えるために製造工程の省人化を図った生産革新ラインを構築して稼働を開始した。さらに当社独自のスポンジローラを開発し量産準備を進めている。
ワイヤハーネス関係では、自動車用ハンドルヒーターやシートヒーターの端末加工の技術を応用し、成長が期待される産業機器向けの自動化・省人化システム用センサー、モーター等や医療機器向けの高齢化社会に対応した医療・介護・介助向け等の製品開発を実施している。
当事業に係る研究開発費は1億27百万円である。
(その他)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
エネルギーロス削減が期待される超電導ケーブルシステムに関しては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として「戦略的省エネルギー技術革新プログラム/実用化開発」に2017年6月に採択された「プラント内利用のための低コスト型三相同軸超電導ケーブルシステムの開発」を進めている。
工場や自動車から発生する排熱から電気エネルギーを取り出し再利用する熱電変換素子の開発では、NEDOの委託研究である「クリーンデバイス社会実装推進事業/熱発電デバイスによる中温度域独立給電型センシングモジュールの用途開拓」において試作したシリサイド系熱電変換モジュールのさらなる耐久性向上に取り組んできた。排熱発電の用途として想定される自動車用途、工業用途への適用を考慮した開発・評価を継続実施している。
環境負荷低減のため自動車の軽量化が進められており、当社グループでは、アルミ合金線技術を活かした細径・高強度電線の開発を進めてきており、顧客が要求する高い機械的強度を確保した細径電線の製品化を完了した。また、自動車の電動化が急速に進む中で当社製品の採用を拡大するために各種合金・加工方法・絶縁被覆の次世代環境対応製品の開発を実施している。さらに、リッツ線とそのコイル化技術を用いて、非接触給電システムの開発を実施している。用途は、主に電気自動車やプラグインハイブリッド車向けであったが、産業用自動走行システムへの採用が拡大している。
これらの事業に係る研究開発費は5億78百万円である。
当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額10億46百万円であり、その成果は次のとおりである。
(電線線材事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
被覆線では、平成31年に施行される特定有害物質の使用を制限したRoHS2指令に対応した材料を使用しての製造を2017年1月から開始しており、規制対応の確認を継続している。また、変電所等に情報通信技術の導入が進んだことで雷害対策の重要性が高まっており、雷害対策のひとつとしてリッツ線を使用した接地線、および専用端子を接続工法も含め確立した。
線材では、従来用途だけではなく、精密加工部品や強加工が必要な部品にも使用できる高品位無酸素銅線“MiDIP® OFC(ミディップ オーエフシー)”をブランド化して拡販を継続実施している。また、銅銀合金線では医療機器関連、測定機器部品用等のニーズがあり、顧客と共同開発を継続実施している。
道路交通分野では、高速道路等のトンネル照明のLED化に対応すべく極コネクターを開発し、“ショウタッチ®”のラインナップに追加した。
当事業に係る研究開発費は15百万円である。
(電力システム事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
当社グループでは、小型・軽量・環境に配慮した電力用機器製品を“SICONEX®(サイコネックス)”ブランドとして展開している。国内市場向けでは、耐震性・環境面・省力化に優れた点が評価され、ダイレクトモールド機器用ブッシングおよびケーブルヘッドの適用機会が大幅に増加し、154kV級のケーブルヘッドの納入を開始した。
66kV級、154kV級SICONEX®製品の標準仕様化を電力会社向けに推進し、採用数が大幅に拡大した。
当事業に係る研究開発費は2億30百万円である。
(巻線事業)
当事業における研究開発活動は、㈱ユニマックを中心に進められている。
自動車分野では従来用途に加え、駆動モーターやリアクトルといった新しい用途向けに対応を進めてきた結果、高耐熱性および優れた耐加工性を実現した。また、システムの高電圧化に伴う絶縁特性(PDIV特性)に優れたポリイミド平角線を開発した。
細物平角線でも自動車関連分野の電子部品に採用されており、スマートフォン等の通信機器用電子部品に搭載された極細平角線とともに増量が予定されているため、さらなる信頼性確保に向けて設計・開発を実施している。
当事業に係る研究開発費は6百万円である。
(コミュニケーションシステム事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
光通信ケーブルでは、スマートフォンの普及や動画サイトの充実とともに、手軽に動画を見る機会が増えており、通信機器の高速・大容量化の要求が高まっている。今後、さらなる高速・大容量化を実現するため、第5世代移動無線通信システム(5G)が検討されており、これら無線基地局用に使用される光通信ケーブルの開発を継続実施している。道路のトンネル内で使用されるLCX(漏えい同軸)ケーブルでは、FMラジオ放送の帯域拡大に対応したケーブルの開発を行い、広範囲の帯域の通信に対応できるV-Low帯域対応漏洩同軸ケーブルや各種ケーブル・コネクタをラインナップして販売を実施している。
電子ワイヤでは、IoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)による、工場のネットワーク化が発展することに伴い、ネットワークケーブルとして産業イーサネットケーブル、フィールドバスケーブルの開発を実施している。また、今後需要の拡大が見込まれる、産業機器用センサケーブルやカスタム対応のインターフェースケーブル等の開発も実施している。
当事業に係る研究開発費は88百万円である。
(デバイス事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
免震事業では、長周期長時間地震動や法的改正および市場の要求に応えた免震部材の耐久性や品質管理の取り組みを、複数の大学・設計事務所・建設会社や、国から審査を委託された機関とともに実証した。これらは、日本建築学会での研究発表や公的機関による性能評定の取得、また、当社の設計、材料、製法、検証方法の改善等の成果につなげている。
また、30年経過した免震建物の振動試験を行う共同研究に参加して、免震建物および免震部材の経年変化を確認し問題がないことを検証した。その成果が(一社)日本免震構造協会から評価され、2017年度に第18回日本免震構造協会賞の普及賞を受賞した。
制振・制音事業では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた首都圏再開発や既存建物改修案件向け振動制御製品の需要が高まっており、特定天井基準に対応した各種防振装置や
4Dシアターを含めたシネマコンプレックスの製品開発を実施している。
精密デバイス事業では、複写機・プリンター・軽印刷機に使用されるカラーおよびモノクロ用定着ローラ、加圧ローラ、ベルト、パッド、コイル等の開発を継続し、省エネルギー・環境対応・超高画質化など年々高まる顧客要求に応える製品の市場投入を継続して行っている。また、低コスト要求に応えるために製造工程の省人化を図った生産革新ラインを構築して稼働を開始した。さらに当社独自のスポンジローラを開発し量産準備を進めている。
ワイヤハーネス関係では、自動車用ハンドルヒーターやシートヒーターの端末加工の技術を応用し、成長が期待される産業機器向けの自動化・省人化システム用センサー、モーター等や医療機器向けの高齢化社会に対応した医療・介護・介助向け等の製品開発を実施している。
当事業に係る研究開発費は1億27百万円である。
(その他)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
エネルギーロス削減が期待される超電導ケーブルシステムに関しては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として「戦略的省エネルギー技術革新プログラム/実用化開発」に2017年6月に採択された「プラント内利用のための低コスト型三相同軸超電導ケーブルシステムの開発」を進めている。
工場や自動車から発生する排熱から電気エネルギーを取り出し再利用する熱電変換素子の開発では、NEDOの委託研究である「クリーンデバイス社会実装推進事業/熱発電デバイスによる中温度域独立給電型センシングモジュールの用途開拓」において試作したシリサイド系熱電変換モジュールのさらなる耐久性向上に取り組んできた。排熱発電の用途として想定される自動車用途、工業用途への適用を考慮した開発・評価を継続実施している。
環境負荷低減のため自動車の軽量化が進められており、当社グループでは、アルミ合金線技術を活かした細径・高強度電線の開発を進めてきており、顧客が要求する高い機械的強度を確保した細径電線の製品化を完了した。また、自動車の電動化が急速に進む中で当社製品の採用を拡大するために各種合金・加工方法・絶縁被覆の次世代環境対応製品の開発を実施している。さらに、リッツ線とそのコイル化技術を用いて、非接触給電システムの開発を実施している。用途は、主に電気自動車やプラグインハイブリッド車向けであったが、産業用自動走行システムへの採用が拡大している。
これらの事業に係る研究開発費は5億78百万円である。
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 事業等のリスク
- 経営上の重要な契約等
- 研究開発活動
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01336] S100DC9R)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。