有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100DDKK
株式会社駒井ハルテック 研究開発活動 (2018年3月期)
当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は6千5百万円であります。
当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。
―橋梁事業―
当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。
1.仮桟橋から災害時の人命救助や緊急車両の通行を目的にした緊急橋への転用可能な橋梁の開発
2.高速道路跨道橋の落橋を防止するための耐震補強技術の開発
3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発
4.合成床版、鋼板接着床版の底面鋼板部におけるコンクリート充填及び劣化状況の接触・非接触調査方法の開発
5.都市内高架道路のRC床版更新技術の開発
1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。多発する地震や水害等によって橋梁が落橋・消失し、集落が孤立した場合に短時間で仮橋を設置し、人命救助や道路啓開のための緊急車両を走行させることを目的としております。なお、通常は仮桟橋等で使用し、有事の際には転用することを想定しております。南海・東南海地震や、温暖化による集中豪雨・大型台風などに備えた防災技術となります。
2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。高速道路上にはオーバーブリッジ(跨道橋)が多数あり、2016年の熊本地震では、このオーバーブリッジの落橋による高速道路の通行止めという事態が生じたことから、全国の高速道路でその対策が急がれております。本研究はこの耐震補強工法の開発を目的として株式会社高速道路総合技術研究所(NEXCO総研)他2社と共同で実施しております。
3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は震災復旧工事やその他の補修工事に活用が期待される接着系あと施工アンカー工法であります。従来工法と比較して施工性に優れ、工事完了時にアンカーボルトの撤去も容易にできます。現場における様々な条件下(高温時・低温時)でも性能に問題がないことが確認され、実工事への適用例も増えております。
4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。鋼コンクリート合成床版や、鋼板接着にて補強されたRC床版では、コンクリートとの剥離や水の浸入等の調査を非破壊で行う方法が求められており、その技術を確立、改良しております。現在は足場を設置せずに非接触で調査する工法の研究開発を、大学や他の研究機関と共同で進めております。
5.につきましては、当連結会計年度から開始した新規研究であります。本研究は制約条件が特に厳しい都市内高架橋において、損傷及び劣化したRC床版の急速取替えを目的としております。特に、実工事に向けた具体的な施工方法の開発を柱に他3社と共同で研究しております。
当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は2千6百万円であります。
―鉄骨事業―
当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。
1.高能率溶接施工法、及び溶接部の品質保証に関する研究
(1)板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究
(2)偏心した梁がBOX柱に付く場合のコーナー部の溶接継手性能に関する研究
(3)D-Arc溶接法を用いたK形開先完全溶込み溶接継手の裏はつり省略の検討
2.KHコラムジョイントの適用範囲拡大への取り組み
1.(1)につきましては前連結会計年度に引き続き、板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接施工の検証試験を実施しております。当連結会計年度では品質の安定化に向け、実物大のBOX柱試験体を用いて追加の検証試験を実施し、適正な溶接条件もほぼ確立できた状態であります。実工事に適用するまでには、さらに溶接外観及び溶込み形状の安定化が必要と考え、翌連結会計年度も引き続き検証試験を実施し、実用化を図るべく取り組んでまいります。
なお、本件は国立大学法人千葉大学森田名誉教授、株式会社日建設計及び株式会社神戸製鋼所との共同研究として取り組んでおります。
(2)につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は、BOX柱幅と梁幅が構造的にやむを得ず接近する場合に、BOX柱のダイヤフラム部エレクトロスラグ溶接とBOX柱角溶接部の3線交差部に、梁のフランジが取り付くこととなり、この部分は大入熱溶接を繰り返し行った部位であることから、溶接後の品質とその健全性の確認を行う必要があると考え、検証実験を実施したものであります。前連結会計年度では、一部の試験で予想より低い値となったものがあったため、当連結会計年度では溶接材料を変えた追加の試験を実施し、試験結果を整理いたしました。当初は当連結会計年度の日本建築学会学術講演会への発表を予定しておりましたが、報告書のまとめが完成する翌連結会計年度の日本建築学会学術講演会で発表することとしております。
なお、本件は株式会社日本設計及びJFEスチール株式会社との共同研究として取り組んでおります。
(3)につきましては当連結会計年度からの新規研究であります。株式会社ダイヘンが開発したD-Arc溶接法の深い溶込み能力に着目し、K形開先の完全溶込み溶接継手の裏はつり(ガウジング)を省略することで、生産性の向上と作業者への負担軽減を図るべく研究を行っております。当連結会計年度では、株式会社ダイヘンと協議を行い、開先深さや溶接条件を決めて、検証試験体の溶接を行いましたが、完全溶込み溶接となるまでには至っておりません。翌連結会計年度では、更に開先角度の見直し、開先深さの見直しを行い、追加の検証試験を実施する計画としております。なお、本件は株式会社ダイヘンとの共同研究として取り組んでおります。
2.につきましては、中小ビル鉄骨向け柱梁接合部製品として開発しました「KHコラムジョイント」の柱成をこれまでの550mmから600mmまで拡大し、追加評定を取得いたしました(2016年11月)。550mmを超える大断面のKHコラムジョイントは富津工場での製作を予定しておりますが、KHコラムジョイントでは角継手の溶込み量を6mmと規定しているため、富津工場にて安定して6mmの溶込みが得られるかの検証試験を実施する必要がありました。当連結会計年度では、検証試験実施に向けた施工計画の立案、試験体の手配を実施いたしました。翌連結会計年度において溶接及び検証を行い、今後受注予定の工事に適用する予定であります。
当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は1百万円であります。
―その他―
環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。
1.極寒冷地仕様風力発電機の実証
2.途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業
1.につきましては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により、三井物産株式会社及び株式会社東光高岳と、風力発電システムを含むエネルギーインフラ実証事業として、極寒環境下にあるロシア連邦サハ共和国の独立系統地域においてエネルギーインフラを構築し、高効率なエネルギー供給システムの実証を行っております。翌連結会計年度に極寒冷地仕様300kW風力発電機を3基現地に設置して実証運転を開始する予定であります。
2. につきましては、公益財団法人地球環境センターの補助金により、「フィリピン小規模離島向け、多用途バッテリーによる風車余剰電力活用システム及び台風対策風力発電機開発実証事業」を行っております。わが国の低炭素技術シーズに基づいた「低炭素技術イノベーション創出事業」を、小規模離島が多数存在するフィリピンを対象にして、多用途モバイルバッテリーとアジア離島向けEV二輪車のセット、及び超大型台風に耐えうる300kW風力発電機を開発・導入し、風力発電余剰電力を活用するシステムを実証する予定であります。
当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は3千7百万円であります。
※以上、第2 事業の状況 の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。
―橋梁事業―
当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。
1.仮桟橋から災害時の人命救助や緊急車両の通行を目的にした緊急橋への転用可能な橋梁の開発
2.高速道路跨道橋の落橋を防止するための耐震補強技術の開発
3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発
4.合成床版、鋼板接着床版の底面鋼板部におけるコンクリート充填及び劣化状況の接触・非接触調査方法の開発
5.都市内高架道路のRC床版更新技術の開発
1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。多発する地震や水害等によって橋梁が落橋・消失し、集落が孤立した場合に短時間で仮橋を設置し、人命救助や道路啓開のための緊急車両を走行させることを目的としております。なお、通常は仮桟橋等で使用し、有事の際には転用することを想定しております。南海・東南海地震や、温暖化による集中豪雨・大型台風などに備えた防災技術となります。
2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。高速道路上にはオーバーブリッジ(跨道橋)が多数あり、2016年の熊本地震では、このオーバーブリッジの落橋による高速道路の通行止めという事態が生じたことから、全国の高速道路でその対策が急がれております。本研究はこの耐震補強工法の開発を目的として株式会社高速道路総合技術研究所(NEXCO総研)他2社と共同で実施しております。
3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は震災復旧工事やその他の補修工事に活用が期待される接着系あと施工アンカー工法であります。従来工法と比較して施工性に優れ、工事完了時にアンカーボルトの撤去も容易にできます。現場における様々な条件下(高温時・低温時)でも性能に問題がないことが確認され、実工事への適用例も増えております。
4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。鋼コンクリート合成床版や、鋼板接着にて補強されたRC床版では、コンクリートとの剥離や水の浸入等の調査を非破壊で行う方法が求められており、その技術を確立、改良しております。現在は足場を設置せずに非接触で調査する工法の研究開発を、大学や他の研究機関と共同で進めております。
5.につきましては、当連結会計年度から開始した新規研究であります。本研究は制約条件が特に厳しい都市内高架橋において、損傷及び劣化したRC床版の急速取替えを目的としております。特に、実工事に向けた具体的な施工方法の開発を柱に他3社と共同で研究しております。
当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は2千6百万円であります。
―鉄骨事業―
当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。
1.高能率溶接施工法、及び溶接部の品質保証に関する研究
(1)板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究
(2)偏心した梁がBOX柱に付く場合のコーナー部の溶接継手性能に関する研究
(3)D-Arc溶接法を用いたK形開先完全溶込み溶接継手の裏はつり省略の検討
2.KHコラムジョイントの適用範囲拡大への取り組み
1.(1)につきましては前連結会計年度に引き続き、板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接施工の検証試験を実施しております。当連結会計年度では品質の安定化に向け、実物大のBOX柱試験体を用いて追加の検証試験を実施し、適正な溶接条件もほぼ確立できた状態であります。実工事に適用するまでには、さらに溶接外観及び溶込み形状の安定化が必要と考え、翌連結会計年度も引き続き検証試験を実施し、実用化を図るべく取り組んでまいります。
なお、本件は国立大学法人千葉大学森田名誉教授、株式会社日建設計及び株式会社神戸製鋼所との共同研究として取り組んでおります。
(2)につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は、BOX柱幅と梁幅が構造的にやむを得ず接近する場合に、BOX柱のダイヤフラム部エレクトロスラグ溶接とBOX柱角溶接部の3線交差部に、梁のフランジが取り付くこととなり、この部分は大入熱溶接を繰り返し行った部位であることから、溶接後の品質とその健全性の確認を行う必要があると考え、検証実験を実施したものであります。前連結会計年度では、一部の試験で予想より低い値となったものがあったため、当連結会計年度では溶接材料を変えた追加の試験を実施し、試験結果を整理いたしました。当初は当連結会計年度の日本建築学会学術講演会への発表を予定しておりましたが、報告書のまとめが完成する翌連結会計年度の日本建築学会学術講演会で発表することとしております。
なお、本件は株式会社日本設計及びJFEスチール株式会社との共同研究として取り組んでおります。
(3)につきましては当連結会計年度からの新規研究であります。株式会社ダイヘンが開発したD-Arc溶接法の深い溶込み能力に着目し、K形開先の完全溶込み溶接継手の裏はつり(ガウジング)を省略することで、生産性の向上と作業者への負担軽減を図るべく研究を行っております。当連結会計年度では、株式会社ダイヘンと協議を行い、開先深さや溶接条件を決めて、検証試験体の溶接を行いましたが、完全溶込み溶接となるまでには至っておりません。翌連結会計年度では、更に開先角度の見直し、開先深さの見直しを行い、追加の検証試験を実施する計画としております。なお、本件は株式会社ダイヘンとの共同研究として取り組んでおります。
2.につきましては、中小ビル鉄骨向け柱梁接合部製品として開発しました「KHコラムジョイント」の柱成をこれまでの550mmから600mmまで拡大し、追加評定を取得いたしました(2016年11月)。550mmを超える大断面のKHコラムジョイントは富津工場での製作を予定しておりますが、KHコラムジョイントでは角継手の溶込み量を6mmと規定しているため、富津工場にて安定して6mmの溶込みが得られるかの検証試験を実施する必要がありました。当連結会計年度では、検証試験実施に向けた施工計画の立案、試験体の手配を実施いたしました。翌連結会計年度において溶接及び検証を行い、今後受注予定の工事に適用する予定であります。
当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は1百万円であります。
―その他―
環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。
1.極寒冷地仕様風力発電機の実証
2.途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業
1.につきましては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により、三井物産株式会社及び株式会社東光高岳と、風力発電システムを含むエネルギーインフラ実証事業として、極寒環境下にあるロシア連邦サハ共和国の独立系統地域においてエネルギーインフラを構築し、高効率なエネルギー供給システムの実証を行っております。翌連結会計年度に極寒冷地仕様300kW風力発電機を3基現地に設置して実証運転を開始する予定であります。
2. につきましては、公益財団法人地球環境センターの補助金により、「フィリピン小規模離島向け、多用途バッテリーによる風車余剰電力活用システム及び台風対策風力発電機開発実証事業」を行っております。わが国の低炭素技術シーズに基づいた「低炭素技術イノベーション創出事業」を、小規模離島が多数存在するフィリピンを対象にして、多用途モバイルバッテリーとアジア離島向けEV二輪車のセット、及び超大型台風に耐えうる300kW風力発電機を開発・導入し、風力発電余剰電力を活用するシステムを実証する予定であります。
当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は3千7百万円であります。
※以上、第2 事業の状況 の金額には、消費税等は含まれておりません。
- 有価証券報告書 抜粋メニュー
- 連結経営指標等
- 提出会社の経営指標等
- 沿革
- 事業の内容
- 関係会社の状況
- 従業員の状況
- 事業等のリスク
- 経営上の重要な契約等
- 研究開発活動
- 株式の総数等
- 発行済株式総数、資本金等の推移
- 株価の推移
- 最近6月間の月別最高・最低株価
- 株式所有者別状況
- 役員の状況
- コーポレートガバナンス状況
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01362] S100DDKK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。