有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G20R
オークマ株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当グループでは、基礎及び応用研究、そして、これらの研究により裏付けされた新製品の開発までの一連の研究開発活動を、当社の技術本部及びFAシステム本部を中心として行っております。当連結会計年度は、研究開発費として4,596百万円を支出いたしました。
研究開発活動の概要は、次のとおりであります。
このような市場において、製品競争力を一層高めていくためには、生産性の向上に貢献し、高付加価値加工・高精度加工を安定して実現でき、かつ、環境・エネルギーに配慮したスマートファクトリーに対応できる自律型工作機械「スマートマシン」の開発が必要となります。当グループは、業界唯一の、機・電・情・知(機械・電気・情報・知識創造)の融合技術を持つ強みを活かし、「高精度生産性」の追及と「省エネルギー」に貢献するオンリーワン技術・製品の開発を行っております。
当グループは、加工寸法精度の安定化及び、加工条件を最適化して高能率化を自律的に実現する知能化技術を開発し、工作機械に適用してまいりました。工作機械用CNC装置にAI機能を内蔵したAI機械診断機能「OSP-AI」を開発し、機械の主軸や送り軸の診断を可能とすることで、不具合による突然の機械停止を防ぐことを可能にしました。また、工作物の不良につながる工具破損の課題に対し、リアルタイムにドリル加工の異常検知を行うことで不具合回避や工具費の削減を実現する「AIドリル加工診断」技術を開発いたしました。
製造業界では、人手不足が深刻化し、多くの企業で熟練技術者のノウハウ継承も深刻な課題となっています。こうした課題に対し、工作機械とロボットを完全融合した次世代ロボットシステム「ARMROID」を開発しました。「ARMROID」は、自社開発のロボットを工作機械の加工室内に設け、従来のロボットシステムでは対応できなかった加工中のサポートも可能にすると共に、ロボットの設置スペースを不要にして省スペース化を図りました。更に、従来のロボットシステムでは、ロボット操作やプログラム言語が工作機械とは全く異なり、ロボットの専門スキルを持った作業者しかロボットのティーチングなどのシステム設定ができなかったという課題がありました。この課題に対し、機械の操作と同じ操作感覚でロボット操作を可能とし、手動操作でも、自動運転でもロボットの衝突防止機能が有効に機能するので、工作機械を操作できる作業者であれば誰でも使いこなせるロボット制御システムを開発いたしました。そして、働き方に合わせて人とロボットの業務シェアにより、効率生産を実現する人調和型自動化セルとしました。この「ARMROID」は、「2018年度十大新製品賞」(日刊工業新聞社主催)を受賞いたしました。
自動車業界ではハイブリッド、EV等パワートレインが多様化し、低燃費の追究やユーザの嗜好の広がりから、自動車のスタイリングがますます重要視されるようになりました。外観デザインの進化につれて、意匠性の高いデザインが多用され、プレス金型製造においては、高いレベルでの形状精度と加工面品位の両立が求められるようになっております。このような課題に対し、加工時間の短縮と、長時間安定した高精度加工を実現し、型合せ時間を大幅に短縮する5面加工門形マシニングセンタ「MCR-S」を開発しました。
また、自動車部品、建設機械や油圧部品、半導体製造装置部品など、高速加工から重切削まで幅広い加工に対応できる十分な能力と、省人化・無人化ニーズにも応えられる機械が求められています。こうした需要に応えるため、高い生産性を実現する横形マシニングセンタ「MB-5000HⅡ」を開発しました。各移動軸の高速化と加工能力の向上により、加工時間の短縮を図り、加工領域を従来機に対し拡大した上で、機械スペースは従来機よりも小さくすることで、面積生産性を従来機比20%向上しました。
当グループは今後とも、お客様の利益の最大化に向けて「高精度生産性」を追求し、また、お客様が求める「ソリューション(課題解決や付加価値向上のための提案)」を機械に組込むことにより、新しい差別化・成長製品の創出を目指してまいります。機械技術、加工技術、制御・ITの技術基盤をベースに、トータルレスポンシビリティの強みをさらに拡げて「最高のものづくりサービス」を提供してまいります。
この戦略は、当グループならではの強みであり、他社が容易に真似できない差別化戦略であります。オンリーワン技術・製品を間断なく開発し、その業界、対象ワークでグローバルに競争力をもつ生産手段を提供し、お客様の利益を創出し続けることにより、世界の工作機械のエクセレントカンパニーを目指してまいります。
当連結会計年度における研究開発活動としては、高精度・高品質・高効率・安定加工を可能とするスマートマシンの制御技術開発、そしてスマートマシン及びスマートマニュファクチャリングの中核であるものづくりコントローラ「OSP suite」の開発強化、さらに自社工場DS1、DS2(Dream Site1、2)にて実証を進めてきたスマートマニュファクチャリングの研究成果を活かして、お客様の工場のスマート化をサポートする製品・ソリューション開発を進めてまいりました。
1) スマートマシンの制御技術開発
高速で高精度かつ高品位で安定加工への要求に応えるため、スマートマシンの制御技術開発及び診断機能開発を強化してまいりました。
1-1) 新高速・高品位加工機能「Hyper-Surface」
近年、金型加工に対する要求はより高度なものとなっており、特に機械加工後に手作業で行われる磨き作業を短縮するために、加工面品位の向上に対する要求が高まっております。この加工面品位向上の要求に応えるため、曲面を認識してエッジ部の形状精度を保ちながら滑らかな加工を可能とする「Hyper-Surface」を開発いたしました。「Hyper-Surface」は、加工パスの揺らぎを指令レベルで抑制する「指令位置平滑化機能」「送り速度平滑化機能」と、隣り合う加工パスのズレや不揃いを抑制する「隣接パス補整機能」を備えており、加工面品位を大幅に向上させることができます。
実際の加工現場では、荒加工から仕上げに至る加工工程や加工用途の違いにより、加工時間を重視する、あるいは加工面品位を重視するといったケースがあり、各機能の効き具合をパラメータで調整します。その際、各機能が持つ個々のパラメータの調整作業を軽減するため、「Hyper-Surfaceパラメータかんたん設定」機能を開発しました。予め加工工程や加工用途に応じた最適なセッティングを施しており、機械オペレータは加工の際に所望の加工工程や加工用途をリストから選ぶのみで、最適な加工条件を得ることを可能としました。
1-2) AI機械診断機能
高い生産性を維持するためには、生産設備の安定稼動と異常発生時のダウンタイム最小化が重要となります。AI機械診断機能は、当グループで培ってきた機械基礎特性の高度な知見と、ディープラーニングによるAI技術を融合し、世界で初めて工作機械用CNC装置にAI機能を内蔵いたしました。従来のボールねじ、ボールねじ支持軸受状態の見える化に加え、ミーリング主軸軸受状態の見える化を開発し、保全活動の支援を強化いたしました。オークマクラウドから最新のAI診断モデルを配信しており、出荷後も最新の情報でAI診断精度を向上させることができます。
1-3) AI加工診断機能
工具の有効活用による購入コスト削減や、工具異常による手直しコスト削減による生産性向上を支援する機能として、ディープラーニングによるAI技術を活用した工具の寿命・折損診断技術を世界で初めて開発いたしました。ドリルの摩耗状態を可視化することで寿命直前まで使う事ができ、さらに工具の破損を発生前に検出して回避することができます。
1-4) サイクルタイム短縮機能
生産性を向上させるために、サイクルタイム短縮に取り組んでいます。このサイクルタイム短縮に寄与する機能としては、「加工経路処理」「送り軸移動指令ブロック間処理」「主軸・送り軸の加減速処理」「ATC等の同時動作」等多数あり、加工内容に則して最適に組み合わせて使用することが重要となります。
サイクルタイム短縮に寄与する機能群を1つの画面に集約し、当社が用意した推奨値を加工内容に則してかんたんに一括指定できるようにしました。また、ガイダンスに添って推奨値の変更も可能で、変更した推奨値は保存され再利用を可能としましたので、生産性向上の取り組みに大幅に貢献できます。
2) ものづくりコントローラ「OSP suite」の強化
ものづくりの情報化・ネットワーク化への要求に応えるため、開発強化を加速してまいりました。
2-1) 新suiteアプリ「OSPマシニングレコーダ」
suiteアプリは、機械オペレータの1日の作業(機械点検、加工プログラム準備、段取り、加工、終了)を支援するアプリ、CAD/CAM、MES(製造実行システム)との連携を強化するアプリで、工場全体のスマート化を支援しています。
「OSPマシニングレコーダ」は、機内に設置したカメラで、常に映像を画面表示して機内の状態を監視いたします。さらに、加工プログラム実行開始時やアラーム発生時に映像を自動録画し、不良要因やアラームの原因追究を支援いたします。
3) オークマスマートファクトリーの開発
ドイツの「Industrie4.0」や米国の「Industrial Internet」や中国の「中国製造2025」など、国を挙げて次世代のものづくりが推進しています。当社は、自社工場DS1、DS2にて実証を進めてきたスマートマニュファクチャリングを、機械の稼働状況を見える化する「Connect Plan」として、お客様へ導入しております。
「Connect Plan」は、機械の稼働状況や実績を見える化し、さらに機械の停止理由分析にAIを活用して細分化するAI稼働分析機能により、時間を要する機械停止理由の原因分析の自動化と具体的改善項目を見える化する事で、非稼働時間を削減するカイゼンサイクルを促して稼働率向上を支援いたします。
さらに部品加工工場の生産計画、生産進捗を見える化する事で、工場内での不慮のトラブルや頻繁な需要の変動、多品種少量・初品の短納期対応など市場・需要の変化に柔軟に対応できる生産の構築を支援してまいります。
また、「Okuma App ストア」では、お客様のニーズにフィットするアプリ等のダウンロードサービス、加工プログラム作成代行サービス、ウィルス対策ファイルやAI機械診断機能の最新ファイル配信サービス、機械故障をネットワークを介して診断するリモート診断をサービスしております。お客様と密着したサービスで、お客様のものづくり全般をサポートしております。
当グループでは、半世紀に渡る自社製NC開発の基本理念を今後も継承するとともに、当社の強みである機・電・情・知融合のコンセプトを基盤として、先進のサーボ技術、先進の情報技術、オンリーワンの知能化技術、先進のAI活用技術の開発と強化を進め、自社製NCとIT製品のさらなる進化を促進し、「総合一貫した“ものづくりサービス”」を通じて世界中のお客様の価値創造に貢献できるように推進してまいります。
研究開発活動の概要は、次のとおりであります。
(1) 新機種・新技術開発
先進国・新興国ともに需要が広がる自動車産業、そして成長を続ける航空機産業、労働力不足を背景に広範囲に亘る国内製造業の旺盛な設備投資意欲が続きました。2018年の日本の業界受注額は、1兆8,157億円と2017年に続き過去最高額を更新いたしました。このような市場において、製品競争力を一層高めていくためには、生産性の向上に貢献し、高付加価値加工・高精度加工を安定して実現でき、かつ、環境・エネルギーに配慮したスマートファクトリーに対応できる自律型工作機械「スマートマシン」の開発が必要となります。当グループは、業界唯一の、機・電・情・知(機械・電気・情報・知識創造)の融合技術を持つ強みを活かし、「高精度生産性」の追及と「省エネルギー」に貢献するオンリーワン技術・製品の開発を行っております。
当グループは、加工寸法精度の安定化及び、加工条件を最適化して高能率化を自律的に実現する知能化技術を開発し、工作機械に適用してまいりました。工作機械用CNC装置にAI機能を内蔵したAI機械診断機能「OSP-AI」を開発し、機械の主軸や送り軸の診断を可能とすることで、不具合による突然の機械停止を防ぐことを可能にしました。また、工作物の不良につながる工具破損の課題に対し、リアルタイムにドリル加工の異常検知を行うことで不具合回避や工具費の削減を実現する「AIドリル加工診断」技術を開発いたしました。
製造業界では、人手不足が深刻化し、多くの企業で熟練技術者のノウハウ継承も深刻な課題となっています。こうした課題に対し、工作機械とロボットを完全融合した次世代ロボットシステム「ARMROID」を開発しました。「ARMROID」は、自社開発のロボットを工作機械の加工室内に設け、従来のロボットシステムでは対応できなかった加工中のサポートも可能にすると共に、ロボットの設置スペースを不要にして省スペース化を図りました。更に、従来のロボットシステムでは、ロボット操作やプログラム言語が工作機械とは全く異なり、ロボットの専門スキルを持った作業者しかロボットのティーチングなどのシステム設定ができなかったという課題がありました。この課題に対し、機械の操作と同じ操作感覚でロボット操作を可能とし、手動操作でも、自動運転でもロボットの衝突防止機能が有効に機能するので、工作機械を操作できる作業者であれば誰でも使いこなせるロボット制御システムを開発いたしました。そして、働き方に合わせて人とロボットの業務シェアにより、効率生産を実現する人調和型自動化セルとしました。この「ARMROID」は、「2018年度十大新製品賞」(日刊工業新聞社主催)を受賞いたしました。
自動車業界ではハイブリッド、EV等パワートレインが多様化し、低燃費の追究やユーザの嗜好の広がりから、自動車のスタイリングがますます重要視されるようになりました。外観デザインの進化につれて、意匠性の高いデザインが多用され、プレス金型製造においては、高いレベルでの形状精度と加工面品位の両立が求められるようになっております。このような課題に対し、加工時間の短縮と、長時間安定した高精度加工を実現し、型合せ時間を大幅に短縮する5面加工門形マシニングセンタ「MCR-S」を開発しました。
また、自動車部品、建設機械や油圧部品、半導体製造装置部品など、高速加工から重切削まで幅広い加工に対応できる十分な能力と、省人化・無人化ニーズにも応えられる機械が求められています。こうした需要に応えるため、高い生産性を実現する横形マシニングセンタ「MB-5000HⅡ」を開発しました。各移動軸の高速化と加工能力の向上により、加工時間の短縮を図り、加工領域を従来機に対し拡大した上で、機械スペースは従来機よりも小さくすることで、面積生産性を従来機比20%向上しました。
当グループは今後とも、お客様の利益の最大化に向けて「高精度生産性」を追求し、また、お客様が求める「ソリューション(課題解決や付加価値向上のための提案)」を機械に組込むことにより、新しい差別化・成長製品の創出を目指してまいります。機械技術、加工技術、制御・ITの技術基盤をベースに、トータルレスポンシビリティの強みをさらに拡げて「最高のものづくりサービス」を提供してまいります。
この戦略は、当グループならではの強みであり、他社が容易に真似できない差別化戦略であります。オンリーワン技術・製品を間断なく開発し、その業界、対象ワークでグローバルに競争力をもつ生産手段を提供し、お客様の利益を創出し続けることにより、世界の工作機械のエクセレントカンパニーを目指してまいります。
(2) NC装置とIT製品の開発
当グループは、1963年(1963年)に自社製NC「OSP」の開発に成功して以来、機械とNC装置を一体でサポートする「トータルレスポンシビリティ」を基本理念とし、現在では、機・電・情・知(機械・電気・情報・知識創造)の融合をコンセプトとして、お客様のものづくりを支えるソリューションを提供する先進技術と機能の開発を続けております。近年、グローバル競争が激化する中、ものづくり産業における生産革新、スマート化の流れが進展しております。こうしたスマートなものづくりを支えるのが、スマートマシンであり、スマートマニュファクチャリング(スマートなものづくりの仕組み)であります。当連結会計年度における研究開発活動としては、高精度・高品質・高効率・安定加工を可能とするスマートマシンの制御技術開発、そしてスマートマシン及びスマートマニュファクチャリングの中核であるものづくりコントローラ「OSP suite」の開発強化、さらに自社工場DS1、DS2(Dream Site1、2)にて実証を進めてきたスマートマニュファクチャリングの研究成果を活かして、お客様の工場のスマート化をサポートする製品・ソリューション開発を進めてまいりました。
1) スマートマシンの制御技術開発
高速で高精度かつ高品位で安定加工への要求に応えるため、スマートマシンの制御技術開発及び診断機能開発を強化してまいりました。
1-1) 新高速・高品位加工機能「Hyper-Surface」
近年、金型加工に対する要求はより高度なものとなっており、特に機械加工後に手作業で行われる磨き作業を短縮するために、加工面品位の向上に対する要求が高まっております。この加工面品位向上の要求に応えるため、曲面を認識してエッジ部の形状精度を保ちながら滑らかな加工を可能とする「Hyper-Surface」を開発いたしました。「Hyper-Surface」は、加工パスの揺らぎを指令レベルで抑制する「指令位置平滑化機能」「送り速度平滑化機能」と、隣り合う加工パスのズレや不揃いを抑制する「隣接パス補整機能」を備えており、加工面品位を大幅に向上させることができます。
実際の加工現場では、荒加工から仕上げに至る加工工程や加工用途の違いにより、加工時間を重視する、あるいは加工面品位を重視するといったケースがあり、各機能の効き具合をパラメータで調整します。その際、各機能が持つ個々のパラメータの調整作業を軽減するため、「Hyper-Surfaceパラメータかんたん設定」機能を開発しました。予め加工工程や加工用途に応じた最適なセッティングを施しており、機械オペレータは加工の際に所望の加工工程や加工用途をリストから選ぶのみで、最適な加工条件を得ることを可能としました。
1-2) AI機械診断機能
高い生産性を維持するためには、生産設備の安定稼動と異常発生時のダウンタイム最小化が重要となります。AI機械診断機能は、当グループで培ってきた機械基礎特性の高度な知見と、ディープラーニングによるAI技術を融合し、世界で初めて工作機械用CNC装置にAI機能を内蔵いたしました。従来のボールねじ、ボールねじ支持軸受状態の見える化に加え、ミーリング主軸軸受状態の見える化を開発し、保全活動の支援を強化いたしました。オークマクラウドから最新のAI診断モデルを配信しており、出荷後も最新の情報でAI診断精度を向上させることができます。
1-3) AI加工診断機能
工具の有効活用による購入コスト削減や、工具異常による手直しコスト削減による生産性向上を支援する機能として、ディープラーニングによるAI技術を活用した工具の寿命・折損診断技術を世界で初めて開発いたしました。ドリルの摩耗状態を可視化することで寿命直前まで使う事ができ、さらに工具の破損を発生前に検出して回避することができます。
1-4) サイクルタイム短縮機能
生産性を向上させるために、サイクルタイム短縮に取り組んでいます。このサイクルタイム短縮に寄与する機能としては、「加工経路処理」「送り軸移動指令ブロック間処理」「主軸・送り軸の加減速処理」「ATC等の同時動作」等多数あり、加工内容に則して最適に組み合わせて使用することが重要となります。
サイクルタイム短縮に寄与する機能群を1つの画面に集約し、当社が用意した推奨値を加工内容に則してかんたんに一括指定できるようにしました。また、ガイダンスに添って推奨値の変更も可能で、変更した推奨値は保存され再利用を可能としましたので、生産性向上の取り組みに大幅に貢献できます。
2) ものづくりコントローラ「OSP suite」の強化
ものづくりの情報化・ネットワーク化への要求に応えるため、開発強化を加速してまいりました。
2-1) 新suiteアプリ「OSPマシニングレコーダ」
suiteアプリは、機械オペレータの1日の作業(機械点検、加工プログラム準備、段取り、加工、終了)を支援するアプリ、CAD/CAM、MES(製造実行システム)との連携を強化するアプリで、工場全体のスマート化を支援しています。
「OSPマシニングレコーダ」は、機内に設置したカメラで、常に映像を画面表示して機内の状態を監視いたします。さらに、加工プログラム実行開始時やアラーム発生時に映像を自動録画し、不良要因やアラームの原因追究を支援いたします。
3) オークマスマートファクトリーの開発
ドイツの「Industrie4.0」や米国の「Industrial Internet」や中国の「中国製造2025」など、国を挙げて次世代のものづくりが推進しています。当社は、自社工場DS1、DS2にて実証を進めてきたスマートマニュファクチャリングを、機械の稼働状況を見える化する「Connect Plan」として、お客様へ導入しております。
「Connect Plan」は、機械の稼働状況や実績を見える化し、さらに機械の停止理由分析にAIを活用して細分化するAI稼働分析機能により、時間を要する機械停止理由の原因分析の自動化と具体的改善項目を見える化する事で、非稼働時間を削減するカイゼンサイクルを促して稼働率向上を支援いたします。
さらに部品加工工場の生産計画、生産進捗を見える化する事で、工場内での不慮のトラブルや頻繁な需要の変動、多品種少量・初品の短納期対応など市場・需要の変化に柔軟に対応できる生産の構築を支援してまいります。
また、「Okuma App ストア」では、お客様のニーズにフィットするアプリ等のダウンロードサービス、加工プログラム作成代行サービス、ウィルス対策ファイルやAI機械診断機能の最新ファイル配信サービス、機械故障をネットワークを介して診断するリモート診断をサービスしております。お客様と密着したサービスで、お客様のものづくり全般をサポートしております。
当グループでは、半世紀に渡る自社製NC開発の基本理念を今後も継承するとともに、当社の強みである機・電・情・知融合のコンセプトを基盤として、先進のサーボ技術、先進の情報技術、オンリーワンの知能化技術、先進のAI活用技術の開発と強化を進め、自社製NCとIT製品のさらなる進化を促進し、「総合一貫した“ものづくりサービス”」を通じて世界中のお客様の価値創造に貢献できるように推進してまいります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01481] S100G20R)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。