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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G3U8

有価証券報告書抜粋 アルプスアルパイン株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループ(当社及び連結子会社)は、「人と地球に喜ばれる新たな価値を創造します。」を全ての礎に、事業活動を通じて持続可能な社会の発展に貢献することを目指しています。
「Right(最適な)」「Unique(独自性)」、「Green(環境にやさしい)」を兼ね備えた、「美しい電子部品を究める」ことを事業の根幹とし、70年の歴史の中で育んだ当社グループ独自の強みを最大限に活かし、新しい価値を創造しています。
当社グループの研究開発費の総額は32,886百万円です。

(1)電子部品事業
当社の価値創造の源泉は、市場のニーズを捉えた「美しい電子部品」です。そして、それをタイムリーに世の中に送り出すことが、私たちの価値創造です。創業以来70年の中で、深化・融合した技術と脈々と受け継がれている企業風土が相まって、価値創造を支えています。
人とメディアのより快適なコミュニケーションを目指し、「HMIの深化」「センサバラエティの拡大」「コネクティビティをキーとしたビジネスの拡大」を独自の柱とし、固有技術の深化・融合により、新たな価値ある製品を開発しています。
また、更なる未来を見据えた技術開発は、現在所有する技術に留まらず、新たな技術領域への挑戦に向けて、大学や研究機関・他企業とのオープンイノベーションやアライアンスにもこれまで以上に取り組み、当社独自の生産技術力と組み合わせて、今までにない新しい製品を新しい市場に送り出すために、ダイナミックな技術開発を行っています。
電子部品事業に係わる研究開発費は18,630百万円です。

①車載市場
自動車産業における100年に1度の大変革期の中、その中心にあるCASEに対応した各種センサやデバイス製品の開発に加え、コクピット・インテリアデザイン、運転操作システムで差別化する各種モジュール製品まで幅広く開発を行っています。


車の更なる安全・安心、かつ快適な車室内空間を実現するために、創業時からの実績を強みにしたHMI技術及びセンシング技術を応用した商品開発を行っています。また、小型電子シフターをはじめ、エアコンやオーディオの操作性向上を目的に、ハプティック®、タッチパッド、静電ステアリングホイールスイッチなどの開発を進めます。更に現在、自動運転の目となる、前方の車両や人・障害物などを検知し、衝突を防止するための超短距離ミリ波レーダーの開発も進めています。これら複合化・多機能化に加え、大学や研究機関と共同研究を進めている人間工学に基づいた、心地良く快適な操作フィーリングを追求することで付加価値向上を図ります。
一方、生産性改善を重要課題とし、材料や部品の共通化及び設計・開発工程の標準化を推進し、安定品質を維持して収益力の強化に取り組みます。


ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems)での自動運転の高度化に向け、コア技術である高周波回路技術によりモジュール化を行い、C-V2X(Cellular based Vehicle to X)モジュールの開発を開始しました。ITS(高度道路交通システム)が進展していくことによって、これまで以上に必要性が高まる車載デバイスの製品ラインナップの更なる拡充のため、研究開発を強化していきます。
車の神経というべき、状態検知のニーズが今後ますます増えており、エンジン、車体、ドアに留まらず、乗員の搭乗空間にも各種センサが組み込まれ、車と人の双方をセンシングすることにより、より安全で、快適な自動運転制御が可能になります。ドア、シートベルト等の開閉検知に使われている検出スイッチには、故障診断機能を付加、たとえスイッチが故障したとしてもアラームを発信することが可能となり、車両の安全性、信頼性向上に寄与しています。加えて、今後普及が進んでゆく高度自動運転では、車室内の状態検知のみならず、居住性や快適性を提供する心地よい操作フィーリングを追求した入出力デバイスの開発を進めます。
また、EV(電気自動車)/HV(ハイブリッド車)のモーター駆動制御とモーターの回生電流の直流返還制御や、バッテリーの充放電電流検知に使用されており、制御のための心臓部品として重要な役割を担っている量産中の電流センサに加え、電動化を担う各種センサを開発していきます。


②民生その他市場
スマートフォン、ノートPC、小型プリンタをはじめとするモバイル市場やEHII市場において、機器の軽薄短小・操作性・快適性・省エネ・高速大容量化等に貢献すべく、新素材からデバイス、モジュール製品等の幅広い分野で研究開発を行っています。


巨大な需要が続くスマートフォン市場では、防水防塵のスイッチ、タクトスイッチ® など各種操作入力用製品をはじめ、カメラモジュールの高性能化及び低消費電力、薄型化などのニーズに応え、手振れ補正用アクチュエータ、次世代タッチパネルとして期待されている折り曲げ可能なファーダブルタッチパネルセンサ、低ノイズ・低消費電力の3軸地磁気センサの新製品開発に更に注力します。また、スマートフォンの付加価値向上に熱転写プリンタ技術を応用した加飾印刷の開発に取り組んでいます。
ゲーム市場では長寿命・高触感のニーズからコントローラ用にスイッチやジョイスティック等のHMI製品、リアルな感触を再現できる2軸共振タイプの「ハプティック®リアクタ Hybrid Tough Type」の開発を行います。
これらの製品は、当社固有の精密加工技術、磁気・電気・熱設計技術を応用し開発され、自動機組立てで安定した供給と品質が保証されています。


ICT(Information and Communication Technology)による「超スマート社会」の実現が政府より打ち出されて以来、日本をはじめ先進各国でビッグデータを活用した革新的な取り組みが急速に広がり始めています。工業、インフラ、物流、ウェアラブルなどあらゆる分野で市場が形成されはじめており情報技術、エレクトロニクスの重要性が高まっています。当社グループはIoTスマートモジュールを用いて通信等各社との協業によるソリューション提案を様々な分野で進め、EHIIとして中国、インド、マレーシア等、各国での展示会に出展し、光通信やIoT等、進展する市場の新規開拓も進めてきました。
Energy分野では、大手海外企業とスマート分電盤用電流センサを量産開始して以来、家庭向け蓄電池システムの量産も実施し当社独自の軟磁性アモルファス材料 リカロイ™を用いた製品を基に、小型高効率技術を追求し、省エネルギー分野でのビジネス開発を継続して進めます。
IoT分野では、世界最小のセンサネットワークモジュールを開発し、ユーザー側で容易にIoT環境が構築できる開発キットも提供しています。現在、荷物の位置や状態をリアルタイムに把握できる物流状態の管理システムや製造現場における実証実験に基づいた「作業者見守りシステム」の採用が進んでいます。各種センサをヘルメットに装着、環境情報や作業者の生体情報・活動情報を取得することで、体調不良の検知や万が一の労働災害発生の早期発見・早期処置が可能となります。また送電線設備故障の未然防止のための異常放電を音や光で検知するシステムも開発が進んでいます。これら様々なビジネス形態の中で、スピーディーな事業基盤の確立に向け電子部品事業の強みであるハードウェア技術と車載情報機器事業のサービスビジネスフレームワークの融合により当社グループとして付加価値のある差異化した製品でソリューションビジネスを展開します。また、他社との協業や提携なども積極的に進め、国内外での生産体制の拡充及び生産性の改善に向けた各種取り組みを継続して進めていきます。

(2)車載情報機器事業
自動車業界における大きな潮流であるCASEが市場で加速する中、アルパイン(株)が一貫して大切にしてきた音へのこだわりやPremium HMIを核とした高付加価値製品と、価格重視傾向が顕著な既存製品のコモディティ化という2極化がより一層進行しています。
アルパイン(株)は、車室内を一人ひとりのお客様の感動空間へと変化させる“人とクルマをつなぐユニークなシステム製品”の提供を目指して、CASE/Premium HMIといった注力領域への研究開発リソースのシフトを加速すべく、電子部品事業と車載情報機器事業のコア技術を融合し、高付加価値領域の仕込みと事業化を推進し事業の拡大を目指します。

音響機器事業ではアルパイン(株)が自社ブランド及び自動車メーカー向けビジネスにおいてこだわり続けている“良い音”をより深化させ、プレミアム領域の更なる開拓を含めてより魅力ある製品開発を加速させるために、高級スピーカー専門メーカーであるイタリアFaital社との資本業務提携を行いました。アライアンス戦略により欧州地域の更なる音響機器事業の強化を図り、更なる顧客獲得・ビジネス拡大を目指します。
自動運転時代の到来により、車室内を快適移動空間化することが事業拡大に向けた重要なテーマであると認識しており、音をコントロールする技術開発、また、アルパイン(株)が長年培ってきた音のチューニングを機械学習・数値化することにより、人工知能(AI)を活用した短時間のチューニングを可能にし普遍価値であるプレミアムサウンドをより身近に実現することを目指した取り組みを推進します。

情報・通信機器事業では国内市販市場向けに投入したカーナビ『Big-Xシリーズ』が、J.D.パワー社による「2018年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査」において総合満足度1位を受賞しました。これにより2012年度から7年連続でお客様満足度No.1を獲得しました。
また、“シームレスなカーライフの提案”として、カーナビに蓄積された走行ログデータの収集・分析を行いスマホアプリと連動させることにより、一人ひとりのユーザーに合わせた情報を発信していくデータソリューションモデルの開発を行っており、ビッグデータ活用展2019に出展しました。
また、電子部品事業の高周波技術と車載情報機器事業のシステム設計・大規模ソフト開発ノウハウを融合した通信機器をはじめとした、シナジー効果を最大限に生かした魅力ある新たな製品開発を進めていきます。
車載情報機器事業に係わる研究開発費は14,196百万円です。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01793] S100G3U8)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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