有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100FX0A
三菱マテリアル株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当連結会計年度の研究開発活動は、基本的には各事業の基幹となる分野の研究を当社単独で、あるいはグループ会社と連携をとりながら行い、各社固有の事業及びユーザーニーズに応える研究についてはそれぞれが単独で行っております。当社グループの研究開発としては、各セグメントと技術統括本部開発部が協力して、グループ開発の全体最適化を進めて、盤石な技術基盤の確立を図ってまいります。また、技術統括本部の各部と協力して既存事業の技術・開発支援を行うとともに、これからの新事業や新材料を創りだす等のイノベーションを推進してまいります。当社グループには、プロセス型事業とプロダクト型事業があり、それらに応じた研究開発を行ってまいります。特にプロダクト型事業においては、より顧客視点を重視したマーケティングを行うことによって、自社の製品、技術及びサービスの差別化を図ってまいります。
なお、研究開発費の総額は、10,912百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1)高機能製品
銅加工事業の研究開発は、当社の中央研究所及び銅加工部技術室銅加工開発センターを中心として、堺工場や三菱伸銅株式会社との連携のもと、基盤技術の強化や製造プロセスの改善や新規銅合金の開発等をテーマに研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・端子コネクター用銅合金の開発と量産化
・各種シミュレーション技術の開発と応用(鋳造/加工/組織制御)
・ROX素材を生かしたプロセスと商品開発
(※ROX:SCR法により製造される無酸素銅荒引銅線)
電子材料事業の研究開発は、当社の中央研究所、三田工場、三菱マテリアル電子化成株式会社、セラミックスエ場、四日市工場において機能材料、化成品、電子デバイス、多結晶シリコン各分野の研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・EV向け電子材料部材・部品の開発
・エレクトロニクス向け電子材料部材・部品の開発
・半導体向け電子材料部材・部品の開発
アルミ事業の研究開発は、ユニバーサル製缶株式会社技術開発部並びに三菱アルミニウム株式会社研究開発部を中心に研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・缶胴、ボトル、缶蓋及びキャップの軽量化・用途拡大
・異形ボトルの開発
・自動車軽量化を目的とした板・押出材の開発
・各種熱交換器用素材の開発
・エレクトロニクス分野における板・箔材の開発
研究開発費の金額は、3,931百万円であります。
(2)加工事業
当社の中央研究所、筑波製作所、岐阜製作所、明石製作所、グループ会社である日本新金属株式会社、三菱日立ツール株式会社及び株式会社ダイヤメットを中心に研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・工具材料である超硬合金・サーメット・CBN焼結体の材料開発、硬質皮膜のコーティング技術開発
・刃先交換式切削工具、機能性コーティング膜を有する超硬ドリル・エンドミルの設計及び開発
・精密工具、微細加工用工具の開発、IT市場向け超精密耐摩耗工具、鉱山・都市開発工具の開発
・超硬工具の主原料であるタングステンカーバイド粉の開発
・廃超硬工具スクラップからタングステンを回収・分離するリサイクル技術の研究開発
・エコカー部品を中心とした高精度、高強度機械部品の開発
・ハイブリッド車・EV車等エコカー向けのリアクトルコア、モーターコアの開発
・自動車の電動化・低燃費化に伴い要求が高まる耐熱・耐食軸受の開発
研究開発費の金額は、455百万円であります。
(3)金属事業
製錬事業の研究開発は、グループ会社を含む国内各事業所と当社の中央研究所、生産技術センター、ものづくり推進部及び製錬部製錬技術開発センターとの緊密な連携により効率的に進めており、開発・製造が一体となって取り組んでおります。環境にやさしい製錬プロセスを最適化することにより高収益リサイクル企業となることを目指し研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・E-Scrap増処理技術開発
・製錬プロセス最適化のための各種解析及び開発
・貴金属、PGM回収の高効率化
(※PGM:白金族金属)
研究開発費の金額は、229百万円であります。
(4)セメント事業
セメント事業カンパニーにおける研究開発は、ディビジョンラボであるセメント研究所を中心とし、テーマを中央研究所と共同または分担する効率的体制で実施しております。また、研究開発に当たっては各事業所との連携により成果の早期移管を実現するとともに、他事業部との連携や、関係会社、大学等との共同研究を推進しております。研究開発の主な内容は次のとおりであります。
・セメント工場の安定操業及び廃棄物・副産物の処理拡大に資する技術開発
・セメント製造における原価低減・省エネルギー・CO2削減に資する技術開発
・ニーズに対応したコンクリートおよびその製造技術開発
・コンクリート構造物の維持補修に関する商品開発
研究開発費の金額は、834百万円であります。
(5)その他の事業
当社のエネルギー事業(那珂エネルギー開発研究所等を含む)においては、エネルギー関連(原子力、地熱等)に関する技術開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・転換・再転換や再処理等原子燃料サイクルの高度化に係る技術開発
・福島原発事故に伴う廃棄物や放射性廃棄物の処理、処分、リサイクル等の技術開発
・澄川地域の地熱生産井噴気変動メカニズム解析
・地熱抗井内の気液二相流の非定常流れの数値解析
研究開発費の金額は、358百万円であります。
また、各セグメントにおける研究開発以外に、技術統括本部開発部では、当社グループにおける事業展開の選択肢を提示し、各セグメントと協力して当社ならではの新製品・新技術・新事業を創造してまいります。その研究開発に取り組む中央研究所では、金属加工、粉体プロセス、成膜・表面、機能化学、分離精製、コンピュータ解析、分析評価といった基盤技術の強化・革新を図り、これらを活用したテーマを推進しています。足許では、各事業のNo.1・オンリーワンに貢献する新製品・新技術をタイムリーに生み出してまいります。中長期的には、事業の柱となる新事業開発を推進し、長期的には夢のある将来技術にも果敢にチャレンジしてまいります。主なテーマは以下のとおりであります。
・熱電発電モジュール用途の銀焼成膜付基板
・アルミワイヤーハーネスのコネクター端子用防食めっき技術
・車載用高輝度LED向けメタルベース基板
・次世代型パワーモジュール向け焼結型接合材料
・次世代自動車向け高耐熱・高絶縁性樹脂の均一電着コーティング技術
・省エネ効果を高めるセメントキルンの高精度温度計測システム
・次世代自動車の耐高電圧・大電流用Cu-Mg系固溶強化型銅合金
・高硬度鋼切削加工用コーテッドCBN材種
研究開発費の金額は、5,103百万円であります。
なお、研究開発費の総額は、10,912百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1)高機能製品
銅加工事業の研究開発は、当社の中央研究所及び銅加工部技術室銅加工開発センターを中心として、堺工場や三菱伸銅株式会社との連携のもと、基盤技術の強化や製造プロセスの改善や新規銅合金の開発等をテーマに研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・端子コネクター用銅合金の開発と量産化
・各種シミュレーション技術の開発と応用(鋳造/加工/組織制御)
・ROX素材を生かしたプロセスと商品開発
(※ROX:SCR法により製造される無酸素銅荒引銅線)
電子材料事業の研究開発は、当社の中央研究所、三田工場、三菱マテリアル電子化成株式会社、セラミックスエ場、四日市工場において機能材料、化成品、電子デバイス、多結晶シリコン各分野の研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・EV向け電子材料部材・部品の開発
・エレクトロニクス向け電子材料部材・部品の開発
・半導体向け電子材料部材・部品の開発
アルミ事業の研究開発は、ユニバーサル製缶株式会社技術開発部並びに三菱アルミニウム株式会社研究開発部を中心に研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・缶胴、ボトル、缶蓋及びキャップの軽量化・用途拡大
・異形ボトルの開発
・自動車軽量化を目的とした板・押出材の開発
・各種熱交換器用素材の開発
・エレクトロニクス分野における板・箔材の開発
研究開発費の金額は、3,931百万円であります。
(2)加工事業
当社の中央研究所、筑波製作所、岐阜製作所、明石製作所、グループ会社である日本新金属株式会社、三菱日立ツール株式会社及び株式会社ダイヤメットを中心に研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・工具材料である超硬合金・サーメット・CBN焼結体の材料開発、硬質皮膜のコーティング技術開発
・刃先交換式切削工具、機能性コーティング膜を有する超硬ドリル・エンドミルの設計及び開発
・精密工具、微細加工用工具の開発、IT市場向け超精密耐摩耗工具、鉱山・都市開発工具の開発
・超硬工具の主原料であるタングステンカーバイド粉の開発
・廃超硬工具スクラップからタングステンを回収・分離するリサイクル技術の研究開発
・エコカー部品を中心とした高精度、高強度機械部品の開発
・ハイブリッド車・EV車等エコカー向けのリアクトルコア、モーターコアの開発
・自動車の電動化・低燃費化に伴い要求が高まる耐熱・耐食軸受の開発
研究開発費の金額は、455百万円であります。
(3)金属事業
製錬事業の研究開発は、グループ会社を含む国内各事業所と当社の中央研究所、生産技術センター、ものづくり推進部及び製錬部製錬技術開発センターとの緊密な連携により効率的に進めており、開発・製造が一体となって取り組んでおります。環境にやさしい製錬プロセスを最適化することにより高収益リサイクル企業となることを目指し研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・E-Scrap増処理技術開発
・製錬プロセス最適化のための各種解析及び開発
・貴金属、PGM回収の高効率化
(※PGM:白金族金属)
研究開発費の金額は、229百万円であります。
(4)セメント事業
セメント事業カンパニーにおける研究開発は、ディビジョンラボであるセメント研究所を中心とし、テーマを中央研究所と共同または分担する効率的体制で実施しております。また、研究開発に当たっては各事業所との連携により成果の早期移管を実現するとともに、他事業部との連携や、関係会社、大学等との共同研究を推進しております。研究開発の主な内容は次のとおりであります。
・セメント工場の安定操業及び廃棄物・副産物の処理拡大に資する技術開発
・セメント製造における原価低減・省エネルギー・CO2削減に資する技術開発
・ニーズに対応したコンクリートおよびその製造技術開発
・コンクリート構造物の維持補修に関する商品開発
研究開発費の金額は、834百万円であります。
(5)その他の事業
当社のエネルギー事業(那珂エネルギー開発研究所等を含む)においては、エネルギー関連(原子力、地熱等)に関する技術開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。
・転換・再転換や再処理等原子燃料サイクルの高度化に係る技術開発
・福島原発事故に伴う廃棄物や放射性廃棄物の処理、処分、リサイクル等の技術開発
・澄川地域の地熱生産井噴気変動メカニズム解析
・地熱抗井内の気液二相流の非定常流れの数値解析
研究開発費の金額は、358百万円であります。
また、各セグメントにおける研究開発以外に、技術統括本部開発部では、当社グループにおける事業展開の選択肢を提示し、各セグメントと協力して当社ならではの新製品・新技術・新事業を創造してまいります。その研究開発に取り組む中央研究所では、金属加工、粉体プロセス、成膜・表面、機能化学、分離精製、コンピュータ解析、分析評価といった基盤技術の強化・革新を図り、これらを活用したテーマを推進しています。足許では、各事業のNo.1・オンリーワンに貢献する新製品・新技術をタイムリーに生み出してまいります。中長期的には、事業の柱となる新事業開発を推進し、長期的には夢のある将来技術にも果敢にチャレンジしてまいります。主なテーマは以下のとおりであります。
・熱電発電モジュール用途の銀焼成膜付基板
・アルミワイヤーハーネスのコネクター端子用防食めっき技術
・車載用高輝度LED向けメタルベース基板
・次世代型パワーモジュール向け焼結型接合材料
・次世代自動車向け高耐熱・高絶縁性樹脂の均一電着コーティング技術
・省エネ効果を高めるセメントキルンの高精度温度計測システム
・次世代自動車の耐高電圧・大電流用Cu-Mg系固溶強化型銅合金
・高硬度鋼切削加工用コーテッドCBN材種
研究開発費の金額は、5,103百万円であります。
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