有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G3H1
シスメックス株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当社グループは既存の体外診断領域の拡充を図ると共に、個人毎の特性に応じた個別化医療の推進と、より患者様の近くで検査を提供するプライマリケアの推進に取り組んでおります。
個別化医療においては、医薬品の投与に関わるコンパニオン診断薬の開発や、血液からより多くの情報を得るためのリキッドバイオプシー技術の開発に取り組んでおり、プライマリケアにおいては、患者負担の少ない検査法の樹立や、装置の小型化、操作性の向上を目指した開発などに取り組んでおります。
当連結会計年度における、主な研究開発活動の状況は以下のとおりであります。
(1) 2018年4月 当社と国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、国立がん研究センター)が共同で開発を進めてきた“がん関連遺伝子パネル※1検査システム”を用いて行う“個別化医療に向けたマルチプレックス遺伝子パネル検査”が、先進医療※2として承認されたとともに、本検査を国立がん研究センターにて開始いたしました。
※1 がん関連遺伝子パネル:
がんの診療上重要な複数の遺伝子の変異、増幅や融合を同時に解析できる診断薬のこと。NCCオンコパネルは、国立がん研究センターが中心となり開発された遺伝子パネルであり、日本人に特徴的な遺伝子変異を適切に診断できるように設計されている。
※2 先進医療:
未だ保険診療の対象に至らない医療技術のうち、厚生労働大臣の承認を受けたものを指す。2004年12月の厚生労働大臣と内閣府特命担当大臣(規制改革、産業再生機構)、行政改革担当、構造改革特区・地域再生担当との「基本的合意」に基づき、国民の安全性を確保し、患者さんの負担増大を防止するといった観点も踏まえつつ、国民の選択肢を拡げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用を認めることとしたもの。
(2) 2018年5月 当社が独自に開発したOSNA™法※3を用いて、がんのリンパ節転移を迅速に検出するがんリンパ節転移検査システムの新製品「遺伝子増幅検出装置 RD-200」及び遺伝子増幅検出試薬「リノアンプ™CK19」を国内で発売を開始することを発表いたしました。
※3 OSNA™法:
当社が開発した直接遺伝子増幅法(One-Step Nucleic Acid Amplification)。リンパ節へのがん転移の有無を判定できる。
(3) 2018年6月 当社、公益財団法人神戸医療産業都市推進機構※4及び国立大学法人京都大学は、神戸医療産業都市推進機構が進める「創薬イノベーションプログラム※5—免疫関連疾患の診断技術の開発—」に関する共同研究を開始いたしました。3者は、共同研究を通じて、自己免疫疾患※6や慢性炎症性疾患の早期発見などを可能とする診断システムの創出を目指します。
※4 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構:
神戸医療産業都市の中核的支援機関として、産官学医の連携・融合を促進する総合調整機能を担うとともに、先端医療の実現に資する研究開発及び臨床応用の支援、次世代の医療システムの構築を通じて、革新的医療技術の創出と医療関連産業の集積形成に寄与することが基本的なミッション。2018年4月より「公益財団法人先端医療振興財団」から、「公益財団法人神戸医療産業都市推進機構」と名称を変更。
※5 創薬イノベーションプログラム:
神戸医療産業都市に集積する研究機関や基盤施設などの研究開発機能を結集・連携させたプログラムを国内外の製薬会社などへ提案し、神戸医療産業都市推進機構との共同研究体制により、創薬の開発に必要な研究者、設備、臨床開発などの研究環境を一元的に提供。
※6 自己免疫疾患:
本来、外部から体内へ侵入した異物を認識し排除する役割を持つ免疫細胞が、自身の体内に存在する物質を攻撃することで生じる疾患の総称。
(4) 2018年8月 当社は免疫検査分野の全自動免疫測定装置 HISCL™-5000/2000i/800で使用可能な細菌性敗血症の主要検査項目プレセプシンの測定試薬「HISCL™ プレセプシン試薬」を発売いたしました。従来の敗血症バイオマーカーと比較し、より早期かつ高精度な診断を補助するプレセプシンの測定試薬を試薬ラインアップに加えることにより、細菌性敗血症の早期診断への貢献を目指します。
(5) 2018年8月 当社と凸版印刷株式会社、株式会社理研ジェネシスは、がん組織内の遺伝子変異を検出する検査を全自動化する「研究用遺伝子測定装置LW-100」及び関連試薬群を共同で開発いたしました。3者は、本システムの研究用としての提供を開始し、臨床用途での早期実用化に向けて、本システムの臨床的有用性の検証を積極的に進め、がん組織標本を用いた遺伝子検査の標準化を目指します。
(6) 2018年12月 当社は血液凝固検査分野の「全自動血液凝固測定装置 CS-5100/CS-2500/CS-2400、CS-2100i/CS-2000i/CS-1600」で使用可能な新たな凝固第Ⅸ因子測定キット「レボヘムFIX 合成基質」の発売を開始することを発表いたしました。血友病B※7の診断・治療補助として用いられる本製品は、合成基質法を測定原理とした血漿中の凝固第Ⅸ因子測定キットとして国内で初の市場導入となります。
※7 血友病:
血友病には血友病Aと血友病Bの2種類が存在し、11種類の凝固因子のうち、8番目の因子(血液凝固第Ⅷ因子)の欠乏又は機能低下による疾患が血友病A、9番目の因子(血液凝固第Ⅸ因子)の欠乏又は機能低下による疾患が血友病Bである。第Ⅷ因子及び第Ⅸ因子の活性が40%未満の場合に血友病と診断され、活性が1%未満は重症、1%以上から5%未満は中等症、5%以上は軽症と分類される。
(7) 2018年12月 当社は生産性・信頼性・操作性を向上させた血液凝固検査分野の新製品「全自動血液凝固測定装置 CN-6000/CN-3000」の発売を開始することを発表いたしました。
(8) 2018年12月 当社は国立研究開発法人国立がん研究センターと共同で開発を進めてきた「OncoGuide™ NCCオンコパネル システム」について、がんゲノムプロファイリング検査用のシステムとして日本で初めて製造販売承認を取得いたしました。
(9) 2018年12月 当社はイメージングFCM技術※8を活用し、血液中の細胞を用いて染色体異常を調べるFISH検査※9を自動化する「イメージングフローサイトメーター MI-1000」及び「ソフトウェア MI FISH Master」を開発し、研究用として市場導入を開始することを発表いたしました。研究市場において自動化されたFISH検査の有用性検証を推進することにより、臨床用として活用可能なフローFISH検査を早期に確立し、FISH検査の効率化・標準化を目指します。
※8 イメージングFCM:
フローサイトメトリー(FCM)は、微細な粒子を流体中に分散させ、その流体を細く流して個々の粒子を光学的に分析する手法のことで、主に細胞を個々に観察する際に用いられる。
イメージングFCMは、大量の細胞を処理できるFCMと、細胞形態・蛍光画像の高速撮像及びそれら画像を自動分析する能力を兼ね備えたメルク社独自の技術。
※9 FISH検査:
特定の遺伝子にだけ結合する蛍光物質を使って染色体の中にある目的の遺伝子を検出する方法。通常のFISH検査は、スライドを顕微鏡で観察する必要があるが、フローFISH検査はイメージングフローサイトメーターで撮像し、自動解析を行うことが可能。
(10) 2019年1月 当社は2018年12月に製造販売承認を取得した「OncoGuide™ NCCオンコパネル システム」を発売いたしました。
なお、当連結会計年度における研究開発費は19,578百万円であります。また、2019年3月31日現在取得の工業所有権の総数は7,697件(海外を含む)となっております。
個別化医療においては、医薬品の投与に関わるコンパニオン診断薬の開発や、血液からより多くの情報を得るためのリキッドバイオプシー技術の開発に取り組んでおり、プライマリケアにおいては、患者負担の少ない検査法の樹立や、装置の小型化、操作性の向上を目指した開発などに取り組んでおります。
当連結会計年度における、主な研究開発活動の状況は以下のとおりであります。
(1) 2018年4月 当社と国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、国立がん研究センター)が共同で開発を進めてきた“がん関連遺伝子パネル※1検査システム”を用いて行う“個別化医療に向けたマルチプレックス遺伝子パネル検査”が、先進医療※2として承認されたとともに、本検査を国立がん研究センターにて開始いたしました。
※1 がん関連遺伝子パネル:
がんの診療上重要な複数の遺伝子の変異、増幅や融合を同時に解析できる診断薬のこと。NCCオンコパネルは、国立がん研究センターが中心となり開発された遺伝子パネルであり、日本人に特徴的な遺伝子変異を適切に診断できるように設計されている。
※2 先進医療:
未だ保険診療の対象に至らない医療技術のうち、厚生労働大臣の承認を受けたものを指す。2004年12月の厚生労働大臣と内閣府特命担当大臣(規制改革、産業再生機構)、行政改革担当、構造改革特区・地域再生担当との「基本的合意」に基づき、国民の安全性を確保し、患者さんの負担増大を防止するといった観点も踏まえつつ、国民の選択肢を拡げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用を認めることとしたもの。
(2) 2018年5月 当社が独自に開発したOSNA™法※3を用いて、がんのリンパ節転移を迅速に検出するがんリンパ節転移検査システムの新製品「遺伝子増幅検出装置 RD-200」及び遺伝子増幅検出試薬「リノアンプ™CK19」を国内で発売を開始することを発表いたしました。
※3 OSNA™法:
当社が開発した直接遺伝子増幅法(One-Step Nucleic Acid Amplification)。リンパ節へのがん転移の有無を判定できる。
(3) 2018年6月 当社、公益財団法人神戸医療産業都市推進機構※4及び国立大学法人京都大学は、神戸医療産業都市推進機構が進める「創薬イノベーションプログラム※5—免疫関連疾患の診断技術の開発—」に関する共同研究を開始いたしました。3者は、共同研究を通じて、自己免疫疾患※6や慢性炎症性疾患の早期発見などを可能とする診断システムの創出を目指します。
※4 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構:
神戸医療産業都市の中核的支援機関として、産官学医の連携・融合を促進する総合調整機能を担うとともに、先端医療の実現に資する研究開発及び臨床応用の支援、次世代の医療システムの構築を通じて、革新的医療技術の創出と医療関連産業の集積形成に寄与することが基本的なミッション。2018年4月より「公益財団法人先端医療振興財団」から、「公益財団法人神戸医療産業都市推進機構」と名称を変更。
※5 創薬イノベーションプログラム:
神戸医療産業都市に集積する研究機関や基盤施設などの研究開発機能を結集・連携させたプログラムを国内外の製薬会社などへ提案し、神戸医療産業都市推進機構との共同研究体制により、創薬の開発に必要な研究者、設備、臨床開発などの研究環境を一元的に提供。
※6 自己免疫疾患:
本来、外部から体内へ侵入した異物を認識し排除する役割を持つ免疫細胞が、自身の体内に存在する物質を攻撃することで生じる疾患の総称。
(4) 2018年8月 当社は免疫検査分野の全自動免疫測定装置 HISCL™-5000/2000i/800で使用可能な細菌性敗血症の主要検査項目プレセプシンの測定試薬「HISCL™ プレセプシン試薬」を発売いたしました。従来の敗血症バイオマーカーと比較し、より早期かつ高精度な診断を補助するプレセプシンの測定試薬を試薬ラインアップに加えることにより、細菌性敗血症の早期診断への貢献を目指します。
(5) 2018年8月 当社と凸版印刷株式会社、株式会社理研ジェネシスは、がん組織内の遺伝子変異を検出する検査を全自動化する「研究用遺伝子測定装置LW-100」及び関連試薬群を共同で開発いたしました。3者は、本システムの研究用としての提供を開始し、臨床用途での早期実用化に向けて、本システムの臨床的有用性の検証を積極的に進め、がん組織標本を用いた遺伝子検査の標準化を目指します。
(6) 2018年12月 当社は血液凝固検査分野の「全自動血液凝固測定装置 CS-5100/CS-2500/CS-2400、CS-2100i/CS-2000i/CS-1600」で使用可能な新たな凝固第Ⅸ因子測定キット「レボヘムFIX 合成基質」の発売を開始することを発表いたしました。血友病B※7の診断・治療補助として用いられる本製品は、合成基質法を測定原理とした血漿中の凝固第Ⅸ因子測定キットとして国内で初の市場導入となります。
※7 血友病:
血友病には血友病Aと血友病Bの2種類が存在し、11種類の凝固因子のうち、8番目の因子(血液凝固第Ⅷ因子)の欠乏又は機能低下による疾患が血友病A、9番目の因子(血液凝固第Ⅸ因子)の欠乏又は機能低下による疾患が血友病Bである。第Ⅷ因子及び第Ⅸ因子の活性が40%未満の場合に血友病と診断され、活性が1%未満は重症、1%以上から5%未満は中等症、5%以上は軽症と分類される。
(7) 2018年12月 当社は生産性・信頼性・操作性を向上させた血液凝固検査分野の新製品「全自動血液凝固測定装置 CN-6000/CN-3000」の発売を開始することを発表いたしました。
(8) 2018年12月 当社は国立研究開発法人国立がん研究センターと共同で開発を進めてきた「OncoGuide™ NCCオンコパネル システム」について、がんゲノムプロファイリング検査用のシステムとして日本で初めて製造販売承認を取得いたしました。
(9) 2018年12月 当社はイメージングFCM技術※8を活用し、血液中の細胞を用いて染色体異常を調べるFISH検査※9を自動化する「イメージングフローサイトメーター MI-1000」及び「ソフトウェア MI FISH Master」を開発し、研究用として市場導入を開始することを発表いたしました。研究市場において自動化されたFISH検査の有用性検証を推進することにより、臨床用として活用可能なフローFISH検査を早期に確立し、FISH検査の効率化・標準化を目指します。
※8 イメージングFCM:
フローサイトメトリー(FCM)は、微細な粒子を流体中に分散させ、その流体を細く流して個々の粒子を光学的に分析する手法のことで、主に細胞を個々に観察する際に用いられる。
イメージングFCMは、大量の細胞を処理できるFCMと、細胞形態・蛍光画像の高速撮像及びそれら画像を自動分析する能力を兼ね備えたメルク社独自の技術。
※9 FISH検査:
特定の遺伝子にだけ結合する蛍光物質を使って染色体の中にある目的の遺伝子を検出する方法。通常のFISH検査は、スライドを顕微鏡で観察する必要があるが、フローFISH検査はイメージングフローサイトメーターで撮像し、自動解析を行うことが可能。
(10) 2019年1月 当社は2018年12月に製造販売承認を取得した「OncoGuide™ NCCオンコパネル システム」を発売いたしました。
なお、当連結会計年度における研究開発費は19,578百万円であります。また、2019年3月31日現在取得の工業所有権の総数は7,697件(海外を含む)となっております。
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