有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G30Y
ヤマハ株式会社 事業等のリスク (2019年3月期)
有価証券報告書に記載した事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1 事業を取り巻く経済状況
当社グループは、世界の各地域に製造・販売拠点を置き、グローバルな事業展開を行っております。連結子会社59社のうち44社が海外法人であり、そのうちの23社が製造・制作会社等で、主要製造拠点は中国、インドネシア、マレーシアに集中しております。また、海外売上高は売上高の70.4%を占めております。そのため、世界各国の経済状況や市場環境の影響を受けます。世界の市場における景気後退、これに伴う需要の減少は、当社グループの収益と事業展開に影響を与える可能性があります。日本においては、当社グループの基幹事業である楽器事業で、子供を中心とする音楽教室や英語教室を展開しているほか、学校を通じた販売も重要な販売経路となっており、今後少子化の進行により、売上高の減少を招く可能性があります。
2 価格競争
当社グループは、事業を展開するそれぞれの分野で厳しい競争にさらされております。例えば楽器事業では、総合楽器メーカーとして高品質、高性能な製品を広い価格帯で販売しておりますが、個々の製品分野ごとに競合他社が存在しており、特に近年は、普及価格帯製品における競争が激化しております。また、音響機器事業では、競合他社との低価格化競争にさらされており、今後の流通変革、新技術開発の動向によっては、低価格化競争がさらに激化する恐れもあり、当社グループの現在の優位性が影響を受ける可能性があります。
3 法律・規制の影響
当社グループの事業は、全世界の拠点において、それぞれの国における法律の適用を受け様々な規制の対象となっております。例えば、対外的投資、国家安全保障上の輸出入制限、通商規制、独占禁止規制、消費者保護、環境保護他の規制の適用を受けております。当社グループは、コンプライアンスの実践に尽力しておりますが、予期せずこれらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの企業活動が制限され、コストの増加につながる可能性があります。
また、国内外における予期せぬ法律や政策、規制の変更などにより、当社グループの事業活動が大きな変更を余儀なくされ、その結果、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
4 為替レートの変動
当社グループは、全世界において製造・販売等の企業活動を行っておりますが、グループ各社における外貨建取引は為替レートの変動の影響を受けます。外貨建取引については、短期的な為替変動の影響を最小限に止めるため先物為替予約取引等を行っておりますが、為替変動により当初の事業計画を達成できない可能性があります。特に損益については、影響が大きいユーロ・円レートにおいて、1円変動すると約4.5億円の損益影響をもたらします。
5 事業投資
当社グループは事業の拡大のため、設備投資や戦略投資等の事業投資を行っております。投資決定にあたっては、投資効果とリスクを定性的かつ定量的に把握し、慎重に判断しておりますが、状況によっては、一部または全部の投資額を回収できない、または撤退の場合に追加損失が発生するリスクを負っております。このような場合、当該投資を行った投資が減損の対象となる可能性もあります。6 人材の確保・育成
当社グループは、高い専門性を備えた人材の採用、育成および配置が重要な経営課題の一つであると認識し、事業の維持・成長を達成するため、計画的な人材の確保や育成、配置に努めています。しかしながら、必要な人材を採用、育成できず、また重要な人材の流出等により十分な人材を維持・確保できない場合には、当社グループの将来の成長が阻害される可能性があります。7 人件費の上昇
当社グループの主要製造拠点は中国、インドネシア、マレーシアに集中しております。これらの国々での人件費の上昇が製造原価を増加させることがあります。
8 ストライキ等の労働争議
当社グループは、円滑な労使関係の構築に努めておりますが、労使の交渉が不調に終わり、長期間に及ぶストライキが発生した場合、事業活動の継続に支障をきたす可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
9 税制の影響
当社グループは、全世界で事業展開しておりますが、各国における租税制度の改正、税務行政の変更や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。
10 サイバー攻撃
当社グループの事業活動においては、情報システムの利用とその重要性が増大しています。サイバー攻撃やコンピュータウィルスへの感染などにより情報システムの機能に支障が生じた場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。11 政治・経済の混乱、テロ、戦争
政治・経済の混乱、テロ、戦争が発生した場合、当社グループの操業が遅延または中断する可能性があります。さらに、当社グループの製造拠点等が直接の損害を受けた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、事業を展開する各国の政情不安や港湾スト等の物流障害により製品の供給に影響を受ける可能性があります。
12 地震等自然災害による影響
地震等の自然災害の発生により、当社グループの製造拠点等が損害を受ける可能性があります。特に当社の本社及び国内工場が集中している静岡県内においては、東海地震の発生が予想されております。また、製造拠点が集中する中国、インドネシアやマレーシアにおいても、予期せぬ自然災害が発生する恐れがあります。このような事象が発生した場合には、施設面での損害のほか、操業の中断や遅延、多額の復旧費用の発生などが予想されます。加えて、原材料・部品供給業者の被災状況によっては、製造に影響を受ける可能性があります。また、物流網の途絶により製品の供給に影響を受ける可能性があります。13 他社との提携の成否
当社グループにおいて、他社との業務提携、出資、合弁会社の設立など、近年、他社とのパートナーシップ戦略の重要性が増しております。これらの業務提携、出資等は、相手先との利害の対立や相手先の事業戦略の変更等により、当初期待した効果が得られない場合があります。14 製品・サービスの欠陥
当社グループの製品は、当社が定めたグループ品質管理規程及び製品品質規程によって管理されております。しかしながら、製品の全てについて欠陥が無いという保証はありません。製造物責任賠償及び一部製品の製品瑕疵に起因して被る損害については保険に加入しておりますが、この保険で損害賠償額を充分にカバーできるという保証はありません。製造物責任を伴う事故や大口のリコール等の発生があると保険料率の上昇が予想されます。また、設計変更などによる多額のコスト増大、当社グループの社会的評価の低下とそれによる売上高の減少が予想されることから、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが営む小売店舗、音楽教室、リゾート施設等における安全・衛生については十分注意を払っておりますが、万一事故が発生した場合、店舗・教室・施設等の一時休業や社会的評価の低下とそれによる売上高の減少が予想されます。
15 新技術開発
当社グループは楽器・音響機器に関わる事業領域をコアとし、楽器事業では世界一の総合楽器メーカーとしての地位を不動のものとする一方、音響機器事業では、オーディオと業務用音響機器を中心として事業を展開しております。その他の事業では、車載、アミューズメント機器、産業機器などの領域で事業を展開しております。音・音楽・ネットワーク・デバイス関連技術の差別化を図ることが、当社グループの発展、成長に不可欠な要素となっております。これらの技術開発が、将来の市場ニーズを正しく予想し、的確に行われない場合、楽器事業では、製品付加価値の低下、価格競争に陥る恐れ、新規需要喚起ができないなどの問題が生じ、音響機器事業、その他の事業では事業そのものの存続が困難となる可能性があります。
16 部材・部品事業における取引先への依存
当社グループが製造・販売する半導体、自動車用内装部品、部材・部品は、供給先メーカーの業績の影響を受けます。また、供給先メーカーとの間で、納期・品質等で信頼関係が損なわれた場合、その後の受注に悪影響を及ぼす可能性があります。また、品質等の欠陥によって、供給先メーカーから補償を求められる可能性があります。17 情報漏洩のリスク
当社グループは、様々な経営及び事業に関する重要情報や、多数の顧客情報等の個人情報を保有しております。重要情報等の管理につきましては、方針や規程を策定し、情報セキュリティのための体制を整備しておりますが、万一これらの情報が誤って外部に漏洩した場合には、当社の事業に重大な影響を与え、あるいは社会的信用を低下させる可能性があります。18 知的財産権の保護と利用
当社グループは、独自技術についての特許等の知的財産権、業務遂行上取得したノウハウを保有しておりますが、その一部は、特定地域では法的制限のため知的財産権による完全な保護が不可能、または限定的にしか保護されない状況にあります。第三者が当社グループの知的財産権を利用することを、効果的に防止できない可能性があります。その結果、当該第三者の製造した類似品、模倣品が市場に出回ることにより当社グループ製品の販売に支障をきたす可能性があります。また、当社グループの製品が第三者から第三者の知的財産権を侵害しているとされる場合があり、その結果、これを利用した当社グループ製品の販売が遅れることにより、販売できなくなる可能性があります。当社グループは、製品の重要な部分のいくつかについて第三者から知的財産権のライセンスを受けております。ロイヤリティの上昇は、製造コストの増大を招き価格競争力に影響が出るほか、ライセンスを受けられなくなった場合、当該製品の製造ができなくなる可能性があります。
19 原材料価格の高騰、原材料の供給、物流コストの増加
当社グループは製品の製造にあたり、木材、銅等の金属材料、樹脂等を部品として使用しておりますが、これらの材料価格の高騰が製造原価を増加させることがあります。また、材料の種類によっては、特定の業者より供給を受けているものもあり、供給状況によっては、製造に影響を受けることがあります。また、原油価格の高騰等により物流コストが増加すると、製造原価及び販売における売上原価を増加させる原因となることがあります。
20 環境保護規制
事業活動に対する環境保護規制は強化の方向にあり、企業の社会的責任の一つとして自主的な環境活動プログラムの実施が求められております。当社グループは、製品、梱包材、省エネルギー、産業廃棄物処理などについて環境基準を上回る対策の実施に努めておりますが、事故などの発生により制限物質が環境基準を超えることを完全に防止または軽減できる保証はありません。また、工場跡地等で、制限物質により土壌が汚染されている場合には、将来、売却しようとする際、多額の浄化費用が発生する、あるいは売却できない可能性があります。第三者に売却済みの土地から将来制限物質が拡散し、大気、地下水を汚染し、その対策費が発生する可能性があります。21 財政状態等の変動に係る事項
① 投資有価証券の評価
当社グループは、時価のあるその他有価証券(当連結会計年度末の取得原価135億円、連結貸借対照表計上額909億円)を保有しております。時価のあるその他有価証券は決算日の市場価格等に基づき、再評価を行うため、決算日の株価等によって貸借対照表計上額が変動し、その結果、純資産金額が変動する可能性があります。また、時価が取得価額に比べ著しく下落した場合には減損の対象となる可能性があります。② 土地の含み損
土地の再評価に関する法律に基づき再評価を行った土地の当連結会計年度末における時価と再評価後の帳簿価額との差異は8億円であり、保有する土地に含み損が発生しております。土地の売却等の場合には、この含み損が実現する可能性があります。③ 退職給付債務及び退職給付費用
当社グループの退職給付債務及び費用は、採用する退職給付制度及び割引率や長期期待運用収益率等の見積りに基づいて算出されております。退職給付制度は変更される場合があり、また見積りは決算期毎の結果と相違することがあります。結果として、退職給付債務及び費用が増加する可能性があります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02362] S100G30Y)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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