有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100FHO4
サッポロホールディングス株式会社 研究開発活動 (2018年12月期)
グループ横断型研究開発体制「サッポロイノベーションラボ」ではグループR&Dのコア技術として、「お客様を知る」、「おいしさを探す」、「おいしさを造る」、「おいしさを保証する」の4つを設定しております。「長期経営ビジョンSPEED150」に示された「異次元のスピード」を研究開発分野でも具体化するため、グループ内外を問わずに企業、大学、研究機関等との協働を進めております。
この研究開発体制の下、「お客様に食を通じた幸せをお届けするために、『創り』、『造り』続けます」という研究開発ビジョン、さらにはその先にあるお客様の笑顔を実現するため、サッポログループは挑戦を続けて参ります。
グループ基盤研究の中心である価値創造フロンティア研究所では、コア技術に基づき次の研究を進めております。
「お客様を知る」感性・情報科学研究では、お客様の嗜好を綿密に調査し、データを解析することによって、新商品の企画、中味開発、パッケージ選定に役立つ知見を提供しました。また、最先端のAI(人工知能)技術を活用し、いくつかの質問に答えるだけで、お客様個々の嗜好に合った商品を推奨するシステムを開発中です。さらには、工場熟練者の視線の動きを分析し、技術の見える化と伝承に関する研究に取り組んでおります。
「おいしさを探す」素材・機能研究では、大麦、ホップ、レモン、大豆、乳酸菌等の素材の健康機能についての研究開発を行っております。レモンからのクエン酸摂取による骨密度増加についての研究成果を発表し、レモンの健康機能に関する認知度を高めてきました。また、腸内細菌研究では、これまで着目されてこなかった斬新な発想での腸管ラジカル研究成果に対して2018年11月に日本食品免疫学会からポスター賞を授与されました。
「おいしさを造る」発酵・微生物研究では、創業以来酒類の研究開発で培ってきたサッポログループのコア技術のひとつである「発酵」をさらに深化させ、酒類のほか食品・飲料の価値創造を目的に研究開発を進めております。また、グループ独自の「SBL88®乳酸菌」についても、睡眠の質の改善作用を明らかにしました。
「おいしさを保証する」品質保証研究では、これまで以上にお客様の安全・安心志向や健康意識に応えるため、原料・製品の安全性分析及びそれを支える分析新技術の研究に継続して取り組んでおります。
おいしさ技術研究所では、「おいしさを造る」のコア技術を深化、発展させることを目的に、レモン、大豆等が本来持つ良さを引き出した素材の開発や、安全・安心でおいしい食品を製造できる加工技術の開発、様々な「酒」「食」「飲」のおいしさを機器分析等によって明らかにする取組みを進めております。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は29億円です。
セグメントの状況は次のとおりです。
[国内酒類事業]
1.商品開発について
酒類の商品開発については、変化をチャンスと捉え、現状の殻を破って「突き抜ける」存在となるべく、新たな価値創造に取り組んできました。
ビールテイスト酒類の商品開発については、変化をチャンスと捉え、現状の殻を破って「突き抜ける」存在となるべく、新たな価値創造に取り組んできました。
ビールテイストでは、通年新商品を上半期に3商品を発売しました。基軸ブランドでは、3月に「麦とホップ The gold」を「麦とホップ」としてリニューアルを実施しました。発売以来こだわり続けた麦原料100%とホップだけでつくる品質に更にこだわり、一口目の満足感と後味の良さを追求しました。2019年発売商品として、ヱビスブランドから、新たなお客様の獲得を目指し、上面発酵による「濃密な香り、コク、余韻」が特長の「ヱビス プレミアムエール」を開発、新ジャンルでも、高発酵・強炭酸を実現した「サッポロ 本格辛口」を新ジャンル本格競争に向け準備、また、Innovative Brewerブランドより、当社開発登録ホップであり、世界に誇れる「ソラチエース」を100%使用したエールビール「SORACHI 1984」を開発しました。
伸長するRTD市場に対しては、8月に「サッポロチューハイ99.99」を発売しました。本商品は、純度99.99%の高純度ウォッカ(※3)を使用した透明感のあるクリアな味わいで、飲み飽きないスムースな飲み口が特長の本格チューハイです。販売は好調に推移し、年間で239万ケース(250ml×24本換算)を達成し、販売目標の200万ケースを大きく上回りました。基軸ブランドの「男梅サワー」においては、10月にしょっぱい旨さをさらに進化させたリニューアルを行い、7月には「辛口男梅サワー」を限定発売しました。また、南日本酪農協同(株)とのコラボレーション商品「愛のスコールサワー」では、積極的なフレーバー展開を図ることで、販売数量は前年比204%と大きく伸長しました。「キレートレモンサワー」では、ヒアルロン酸やマルチビタミンなど、新たな機能価値を有する商品を発売することで、キレートサワーブランドの魅力を高めました。ワイン市場には、ポリフェノールを175mg/100ml含み、オークチップによる豊かで深みのある香りが特長の「ポリフェノールでおいしさアップの薫る赤ワイン」を限定発売しました。
※1 国産大手メーカーより発売されている糖質0の商品において(当社調べ2017年10月現在)18kcal/100ml当たり
※2 日本国内で発売されているビールテイストの「リキュール(発泡性)①」または「その他の醸造酒(発泡性)①」において。当社調べ2018年1月現在。
※3 エタノール以外の有機物割合が0.01%未満のウォッカを純度99.99%と当社として規定
2.研究開発について
「酒」分野の研究開発を担う、サッポロビール社酒類技術研究所では、「おいしさを造る」と「おいしさを保証する」の一環として、ビールの泡の色の定量化に世界で初めて成功し、泡の白さとビールの液色との相関関係、さらには麦芽の種類やビールの鮮度によって泡の色が変化することを明らかにしました。
同じくバイオ研究開発部では、酒類の「おいしさを造る」大麦・ホップの育種・開発を行っており、同部が開発した旨さ長持ち麦芽の原料であるLOXレス大麦は、カナダ、オーストラリア、欧州及び北海道で商業栽培され、2018年8月には、カナダのサスカチュワン大学と共同で開発したCDC Goldstarが新たに品種登録されました。国産初のLOXレス品種「札育2号」は、北海道産ビール大麦の主力として生産量を拡大しております。一方、クラフトビールの伸長で注目されるホップでは、開発した新品種「フラノマジカル」の商業栽培が北海道で開始され、2018年9月には柑橘果実様の特有香を持つ「フラノ1501U号」を品種登録出願する等、ユニークな原料開発を行っております。
これまでの「ホップの栽培安定化へのグローバルな貢献」、「優良ホップ品種の継続的な育種開発」、「ホップ特有の成分に関する多角的解析」の3点からなる『ホップ品質の多角的な解析とその応用』に関する研究成果については、育種・栽培技術から商品開発までの一気通貫した取組みとして評価され、2018年度日本農芸化学会技術賞を受賞いたしました。
国内酒類事業の研究開発費の金額は12億円です。
[食品・飲料事業]
「食」・「飲」分野においては、「おいしさを探す」一環として、当社とポッカサッポロフード&ビバレッジ社が協働し、レモンの摂取による健康状態への効果を長期にわたって調査する観察研究を、国産レモンの産地である広島県の大崎上島町にて地元自治体や大学と協働して進めております。また、国産レモンの省力化栽培・供給拡大を念頭に、IoTを活用したレモン栽培の研究を開始しました。
さらに「食」分野の拡大加速のため、「おいしさを造る」例として、大豆と「発酵」技術の組合せによる「とろ~りまろやか」食感の実現や、「発酵」により豆乳に含まれるイソフラボンを吸収しやすく変化させ、「SOYBIO(ソイビオ)豆乳ヨーグルト」の開発に結び付けました。
食品・飲料事業の研究開発費の金額は10億円です。
この研究開発体制の下、「お客様に食を通じた幸せをお届けするために、『創り』、『造り』続けます」という研究開発ビジョン、さらにはその先にあるお客様の笑顔を実現するため、サッポログループは挑戦を続けて参ります。
グループ基盤研究の中心である価値創造フロンティア研究所では、コア技術に基づき次の研究を進めております。
「お客様を知る」感性・情報科学研究では、お客様の嗜好を綿密に調査し、データを解析することによって、新商品の企画、中味開発、パッケージ選定に役立つ知見を提供しました。また、最先端のAI(人工知能)技術を活用し、いくつかの質問に答えるだけで、お客様個々の嗜好に合った商品を推奨するシステムを開発中です。さらには、工場熟練者の視線の動きを分析し、技術の見える化と伝承に関する研究に取り組んでおります。
「おいしさを探す」素材・機能研究では、大麦、ホップ、レモン、大豆、乳酸菌等の素材の健康機能についての研究開発を行っております。レモンからのクエン酸摂取による骨密度増加についての研究成果を発表し、レモンの健康機能に関する認知度を高めてきました。また、腸内細菌研究では、これまで着目されてこなかった斬新な発想での腸管ラジカル研究成果に対して2018年11月に日本食品免疫学会からポスター賞を授与されました。
「おいしさを造る」発酵・微生物研究では、創業以来酒類の研究開発で培ってきたサッポログループのコア技術のひとつである「発酵」をさらに深化させ、酒類のほか食品・飲料の価値創造を目的に研究開発を進めております。また、グループ独自の「SBL88®乳酸菌」についても、睡眠の質の改善作用を明らかにしました。
「おいしさを保証する」品質保証研究では、これまで以上にお客様の安全・安心志向や健康意識に応えるため、原料・製品の安全性分析及びそれを支える分析新技術の研究に継続して取り組んでおります。
おいしさ技術研究所では、「おいしさを造る」のコア技術を深化、発展させることを目的に、レモン、大豆等が本来持つ良さを引き出した素材の開発や、安全・安心でおいしい食品を製造できる加工技術の開発、様々な「酒」「食」「飲」のおいしさを機器分析等によって明らかにする取組みを進めております。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は29億円です。
セグメントの状況は次のとおりです。
[国内酒類事業]
1.商品開発について
酒類の商品開発については、変化をチャンスと捉え、現状の殻を破って「突き抜ける」存在となるべく、新たな価値創造に取り組んできました。
ビールテイスト酒類の商品開発については、変化をチャンスと捉え、現状の殻を破って「突き抜ける」存在となるべく、新たな価値創造に取り組んできました。
ビールテイストでは、通年新商品を上半期に3商品を発売しました。基軸ブランドでは、3月に「麦とホップ The gold」を「麦とホップ」としてリニューアルを実施しました。発売以来こだわり続けた麦原料100%とホップだけでつくる品質に更にこだわり、一口目の満足感と後味の良さを追求しました。2019年発売商品として、ヱビスブランドから、新たなお客様の獲得を目指し、上面発酵による「濃密な香り、コク、余韻」が特長の「ヱビス プレミアムエール」を開発、新ジャンルでも、高発酵・強炭酸を実現した「サッポロ 本格辛口」を新ジャンル本格競争に向け準備、また、Innovative Brewerブランドより、当社開発登録ホップであり、世界に誇れる「ソラチエース」を100%使用したエールビール「SORACHI 1984」を開発しました。
伸長するRTD市場に対しては、8月に「サッポロチューハイ99.99」を発売しました。本商品は、純度99.99%の高純度ウォッカ(※3)を使用した透明感のあるクリアな味わいで、飲み飽きないスムースな飲み口が特長の本格チューハイです。販売は好調に推移し、年間で239万ケース(250ml×24本換算)を達成し、販売目標の200万ケースを大きく上回りました。基軸ブランドの「男梅サワー」においては、10月にしょっぱい旨さをさらに進化させたリニューアルを行い、7月には「辛口男梅サワー」を限定発売しました。また、南日本酪農協同(株)とのコラボレーション商品「愛のスコールサワー」では、積極的なフレーバー展開を図ることで、販売数量は前年比204%と大きく伸長しました。「キレートレモンサワー」では、ヒアルロン酸やマルチビタミンなど、新たな機能価値を有する商品を発売することで、キレートサワーブランドの魅力を高めました。ワイン市場には、ポリフェノールを175mg/100ml含み、オークチップによる豊かで深みのある香りが特長の「ポリフェノールでおいしさアップの薫る赤ワイン」を限定発売しました。
※1 国産大手メーカーより発売されている糖質0の商品において(当社調べ2017年10月現在)18kcal/100ml当たり
※2 日本国内で発売されているビールテイストの「リキュール(発泡性)①」または「その他の醸造酒(発泡性)①」において。当社調べ2018年1月現在。
※3 エタノール以外の有機物割合が0.01%未満のウォッカを純度99.99%と当社として規定
2.研究開発について
「酒」分野の研究開発を担う、サッポロビール社酒類技術研究所では、「おいしさを造る」と「おいしさを保証する」の一環として、ビールの泡の色の定量化に世界で初めて成功し、泡の白さとビールの液色との相関関係、さらには麦芽の種類やビールの鮮度によって泡の色が変化することを明らかにしました。
同じくバイオ研究開発部では、酒類の「おいしさを造る」大麦・ホップの育種・開発を行っており、同部が開発した旨さ長持ち麦芽の原料であるLOXレス大麦は、カナダ、オーストラリア、欧州及び北海道で商業栽培され、2018年8月には、カナダのサスカチュワン大学と共同で開発したCDC Goldstarが新たに品種登録されました。国産初のLOXレス品種「札育2号」は、北海道産ビール大麦の主力として生産量を拡大しております。一方、クラフトビールの伸長で注目されるホップでは、開発した新品種「フラノマジカル」の商業栽培が北海道で開始され、2018年9月には柑橘果実様の特有香を持つ「フラノ1501U号」を品種登録出願する等、ユニークな原料開発を行っております。
これまでの「ホップの栽培安定化へのグローバルな貢献」、「優良ホップ品種の継続的な育種開発」、「ホップ特有の成分に関する多角的解析」の3点からなる『ホップ品質の多角的な解析とその応用』に関する研究成果については、育種・栽培技術から商品開発までの一気通貫した取組みとして評価され、2018年度日本農芸化学会技術賞を受賞いたしました。
国内酒類事業の研究開発費の金額は12億円です。
[食品・飲料事業]
「食」・「飲」分野においては、「おいしさを探す」一環として、当社とポッカサッポロフード&ビバレッジ社が協働し、レモンの摂取による健康状態への効果を長期にわたって調査する観察研究を、国産レモンの産地である広島県の大崎上島町にて地元自治体や大学と協働して進めております。また、国産レモンの省力化栽培・供給拡大を念頭に、IoTを活用したレモン栽培の研究を開始しました。
さらに「食」分野の拡大加速のため、「おいしさを造る」例として、大豆と「発酵」技術の組合せによる「とろ~りまろやか」食感の実現や、「発酵」により豆乳に含まれるイソフラボンを吸収しやすく変化させ、「SOYBIO(ソイビオ)豆乳ヨーグルト」の開発に結び付けました。
食品・飲料事業の研究開発費の金額は10億円です。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00393] S100FHO4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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