有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G1DL
株式会社NTTドコモ 事業の内容 (2019年3月期)
(1)事業の概要
当社は、日本電信電話株式会社(NTT)を親会社とするNTTグループに属して、主に移動通信事業を営んでいます。同時に、当社、子会社102社及び関連会社23社は、NTTドコモグループ(当社グループ)を形成し、事業を展開しています。
当社グループにおけるセグメントの内容及び各社の位置付けは、次のとおりです。
〔セグメントの内容〕
セグメントの名称 | 主要な営業種目 | 主要な関係会社 |
通信事業 | 携帯電話サービス(LTE(Xi)サービス、FOMAサービス)、光ブロードバンドサービス、衛星電話サービス、国際サービス、各サービスの端末機器販売など | 当社 株式会社ドコモCS(全国9社) ドコモ・サポート株式会社 ドコモ・システムズ株式会社 ドコモ・テクノロジ株式会社 DOCOMO PACIFIC, INC. |
スマートライフ事業 | 動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービスなど | 当社 株式会社ドコモCS(全国9社) ドコモ・サポート株式会社 ドコモ・システムズ株式会社 ドコモ・テクノロジ株式会社 株式会社オークローンマーケティング タワーレコード株式会社 株式会社D2C 株式会社ドコモ・アニメストア 株式会社ドコモ・インサイトマーケティング ドコモ・ヘルスケア株式会社 株式会社日本アルトマーク マガシーク株式会社 |
その他の事業 | ケータイ補償サービス、システムの開発・販売・保守受託など | 当社 株式会社ドコモCS(全国9社) ドコモ・サポート株式会社 ドコモ・システムズ株式会社 ドコモ・テクノロジ株式会社 ドコモ・データコム株式会社 DCM Reinsurance Company, Inc. DOCOMO Digital Limited DOCOMO Innovations, Inc. |
〔当社グループ各社の位置付け〕
①当社は、全国において通信事業、スマートライフ事業及びその他の事業を行っています。②業務委託型子会社12社は、作業の効率性・専門性等の観点から別会社として独立し、当社の業務の一部分担あるいはサポートを行っています。
③その他の子会社90社、関連会社23社は、国内外における新規事業の展開を目的とした会社等により構成されています。
以上を系統図で示すと、次のとおりです。
2019年3月31日現在
(2) 事業に係る法的規制
当社は、電気通信事業法に基づき、総務大臣の登録を受けた電気通信事業者です。また、その事業を行うにあたり、電気通信事業法に基づく土地の使用権等に関する認定及び電波法に基づく免許等を受けています。
なお、当社は、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者として、電気通信事業法に規定される禁止行為等の規定の適用を受けるとともに、接続約款の届出・公表義務が課せられています。
事業に係る法的規制の概要は、次のとおりです。
(a) 電気通信事業法
[1] 電気通信事業者は、天災、事変その他の非常事態が発生し、又は発生するおそれがあるときは、災害の予防若しくは救援、交通、通信若しくは電力の供給の確保又は秩序の維持のために必要な事項を内容とする通信を優先的に取り扱わなければならない。公共の利益のため緊急に行うことを要するその他の通信であって総務省令で定めるものについても、同様とする。(第8条第1項)
電気通信事業者は、第8条第1項に規定する通信(以下「重要通信」という。)の円滑な実施を他の電気通信事業者と相互に連携を図りつつ確保するため、他の電気通信事業者と電気通信設備を相互に接続する場合には、総務省令で定めるところにより、重要通信の優先的な取扱いについて取り決めることその他の必要な措置を講じなければならない。(第8条第3項)
[2] 電気通信事業を営もうとする者で、その者の設置する電気通信回線設備の規模及び当該電気通信回線設備を設置する区域の範囲が総務省令で定める基準を超える場合は、総務大臣の登録を受けなければならない。(第9条)
第9条の登録は、電気通信事業法に規定する一定の事由が生じた場合において、その更新を受けなかったときは、その効力を失う。(第12条の2第1項)
[3] 上記[2]の登録を受けた者は、業務区域又は電気通信設備の概要を変更しようとするときは、総務大臣の変更登録を受けなければならない。(第13条)
[4] 総務大臣は、登録を受けた者が次の事項のいずれかに該当するときは、登録を取り消すことができる。(第14条)
(ア)登録を受けた者が電気通信事業法又は同法に基づく命令若しくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。
(イ)不正の手段により登録、登録の更新又は変更登録を受けたとき。
(ウ)特定の登録拒否事由のいずれかに該当するに至ったとき。
[5] 電気通信事業者について合併等があったときは、合併後存続する法人等は、電気通信事業者の地位を承継する。(第17条第1項)
[6] 電気通信事業者は、電気通信事業の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第18条第1項)
[7] 電気通信事業者及び媒介等業務受託者(電気通信事業法第26条に定める代理店等)は、電気通信役務の提供を受けようとする者(電気通信事業者である者を除く。)と次に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結又はその媒介等をしようとするときは、総務省令で定めるところにより、当該電気通信役務に関する料金その他の提供条件の概要について、その者に説明しなければならない。
(ア)その一端が移動端末設備と接続される伝送路設備を用いて提供される電気通信役務、又はそれ以外の電気通信役務であって、その内容、料金その他の提供条件、利用者の範囲及び利用状況を勘案して利用者の利益を保護するため特に必要があるものとして総務大臣が指定するもの。
(イ)上記[7](ア)に掲げるもののほか、その内容、料金その他の提供条件、利用者の範囲その他の事情を勘案して利用者の利益に及ぼす影響が少なくないものとして総務大臣が指定する電気通信役務。
ただし、当該契約の内容その他の事情を勘案し、当該提供条件の概要について利用者に説明しなくても利用者の利益の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして総務省令で定める場合は、この限りではない。(第26条第1項)
[8]-1 電気通信事業者は、上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約が成立したときは、遅滞なく、総務省令で定めるところにより、書面を作成し、これを利用者(電気通信事業者である者を除く。)に交付しなければならない。ただし、当該契約の内容その他の事情を勘案し、当該書面を利用者に交付しなくても利用者の利益の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして総務省令で定める場合は、この限りでない。(第26条の2第1項)
[8]-2 電気通信事業者は、上記[8]-1の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、利用者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって総務省令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該電気通信事業者は、当該書面を交付したものとみなす。(第26条の2第2項)
[8]-3 上記[8]-2に規定する方法(総務省令で定める方法を除く。)により上記[8]-1の規定による書面の交付に代えて行われた当該書面に記載すべき事項の提供は、利用者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該利用者に到達したものとみなす。(第26条の2第3項)
[9]-1 電気通信事業者と上記[7](ア)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約を締結した利用者は、総務省令で定める場合を除き、上記[8]-1の書面を受領した日(当該電気通信役務(上記[7](ア)の内その一端が移動端末設備と接続される伝送路設備を用いて提供される電気通信役務に限る。)の提供が開始された日が当該受領した日より遅いときは、当該開始された日)から起算して8日を経過するまでの間(利用者が、電気通信事業者又は媒介等業務受託者が下記[12](ア)の規定に違反してこの項の規定による当該契約の解除に関する事項につき不実のことを告げる行為をしたことにより当該告げられた内容が事実であるとの誤認をし、これによって当該期間を経過するまでの間にこの項の規定による当該契約の解除を行わなかった場合には、当該利用者が、当該電気通信事業者が総務省令で定めるところによりこの項の規定による当該契約の解除を行うことができる旨を記載して交付した書面を受領した日から起算して8日を経過するまでの間)、書面により当該契約の解除を行うことができる。(第26条の3第1項)
[9]-2 上記[9]-1の規定による電気通信役務の提供に関する契約の解除は、当該契約の解除を行う旨の書面を発した時に、その効力を生ずる。(第26条の3第2項)
[9]-3 電気通信事業者は、上記[9]-1の規定による電気通信役務の提供に関する契約の解除があった場合には、利用者に対し、当該契約の解除に伴い損害賠償若しくは違約金を請求し、又はその他の金銭等(金銭その他の財産をいう。[9]-4において同じ。)の支払若しくは交付を請求することができない。ただし、当該契約の解除までの期間において提供を受けた電気通信役務に対して利用者が支払うべき金額その他の当該契約に関して利用者が支払うべき金額として総務省令で定める額については、この限りでない。(第26条の3第3項)
[9]-4 電気通信事業者は、上記[9]-1の規定による電気通信役務の提供に関する契約の解除があった場合において、当該契約に関連して金銭等を受領しているときは、利用者に対し、速やかに、これを返還しなければならない。ただし、当該契約に関連して受領した金銭等のうち上記[9]-3ただし書の総務省令で定める額については、この限りでない。(第26条の3第4項)
[9]-5 上記[9]-1~[9]-4の規定に反する特約で利用者に不利なものは、無効とする。(第26条の3第5項)
[10]-1電気通信事業者は、電気通信業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、当該休止し、又は廃止しようとする電気通信業務に係る利用者に対し、利用者の利益を保護するために必要な事項として総務省令で定める事項を周知させなければならない。ただし、利用者の利益に及ぼす影響が比較的少ないものとして総務省令で定める電気通信役務に係る電気通信業務の休止又は廃止については、この限りでない。(第26条の4)
[10]-2上記[10]-1の場合において、電気通信事業者は、利用者の利益に及ぼす影響が大きいものとして総務省令で定める電気通信役務に係る電気通信業務の休止又は廃止については、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、同項の総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければならない。(第26条の4第2項)
[11] 電気通信事業者は、上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務に係る電気通信事業者の業務の方法又は電気通信事業者が提供する上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務についての利用者からの苦情及び問合せについては、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない。(第27条)
[12] 電気通信事業者又は媒介等業務受託者は、次に掲げる行為をしてはならない。(第27条の2)
(ア)利用者に対し、上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約に関する事項であって、利用者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為。
(イ)上記[7](ア)(イ)に掲げる電気通信役務の提供に関する契約の締結の勧誘を受けた者(電気通信事業者である者を除く。)が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為(利用者の利益の保護のため支障を生ずるおそれがないものとして総務省令で定めるものを除く。)。
[13] 電気通信事業者は、電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の業務及びこれに付随する業務の委託をした場合には、総務省令で定めるところにより、当該委託に係る媒介等業務受託者に対する指導その他の当該委託に係る業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じなければならない。(第27条の3)
[14] 総務大臣は、電気通信事業法に規定する一定の事由に該当すると認めるときは、電気通信事業者又は媒介等業務受託者に対し、利用者の利益又は公共の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる。(第29条)
[15] 総務大臣が電気通信事業法第30条第1項の規定により指定する第二種指定電気通信設備(総務大臣が電気通信事業法第34条第1項の規定により、他の電気通信事業者の電気通信設備との適正かつ円滑な接続を確保すべき電気通信設備として指定する電気通信設備)を設置する電気通信事業者は、次に掲げる行為をしてはならない。(第30条第3項)
(ア)他の電気通信事業者の電気通信設備との接続の業務に関して知り得た当該他の電気通信事業者及びその利用者に関する情報を当該業務の用に供する目的以外の目的のために利用し、又は提供すること。
(イ)その電気通信業務について、当該電気通信事業者の特定関係法人(第12条の2第4項第1号に規定される当該電気通信事業者の親会社、兄弟会社、子会社等)である電気通信事業者であって総務大臣が指定するものに対し、不当に優先的な取扱いをし、又は利益を与えること。
総務大臣は、上記に違反する行為があると認めるときは、総務大臣が指定する第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、当該行為の停止又は変更を命ずることができる。(第30条第5項)
[16] 総務大臣が指定する第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、総務省令で定める勘定科目の分類その他会計に関する手続に従い、その会計を整理し、電気通信役務に関する収支の状況その他その会計に関し総務省令で定める事項を公表しなければならない。(第30条第6項)
[17] 電気通信事業者は、他の電気通信事業者から当該他の電気通信事業者の電気通信設備をその設置する電気通信回線設備に接続すべき旨の請求を受けたときは、次に掲げる場合を除き、これに応じなければならない。(第32条)
(ア)電気通信役務の円滑な提供に支障が生ずるおそれがあるとき。
(イ)当該接続が当該電気通信事業者の利益を不当に害するおそれがあるとき。
(ウ)上記[17](ア)(イ)のほか、総務省令で定める正当な理由があるとき。
[18] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備と他の電気通信事業者の電気通信設備の接続に関し、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額及び接続条件について接続約款を定め、総務省令で定めるところにより、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。(第34条第2項)
第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款を公表しなければならない。(第34条第5項)
[19] 総務大臣は、第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が届け出た接続約款が次の事項のいずれかに該当すると認めるときは、当該第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者に対し、相当の期限を定め、接続約款を変更すべきことを命ずることができる。(第34条第3項)
(ア)総務省令で定める標準的な接続箇所における技術的条件が適正かつ明確に定められていないとき。
(イ)総務省令で定める機能ごとの第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が適正かつ明確に定められていないとき。
(ウ)第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者及びこれとその電気通信設備を接続する他の電気通信事業者の責任に関する事項が適正かつ明確に定められていないとき。
(エ)電気通信役務に関する料金を定める電気通信事業者の別が適正かつ明確に定められていないとき。
(オ)上記[19](ア)~(エ)のほか、第二種指定電気通信設備との接続を円滑に行うために必要なものとして総務省令で定める事項が適正かつ明確に定められていないとき。
(カ)第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者が取得すべき金額が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを算定するものとして総務省令で定める方法により算定された金額を超えるものであるとき。
(キ)接続条件が、第二種指定電気通信設備に自己の電気通信設備を接続することとした場合の条件に比して不利なものであるとき。
(ク)特定の電気通信事業者に対し不当な差別的な取扱いをするものであるとき。
[20] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、届け出た接続約款によらなければ、他の電気通信事業者との間において、第二種指定電気通信設備との接続に関する協定を締結し、又は変更してはならない。(第34条第4項)
[21] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、第二種指定電気通信設備との接続に関する会計を整理し、及びこれに基づき当該接続に関する収支の状況その他総務省令で定める事項を公表しなければならない。(第34条第6項)
[22] 第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は、当該第二種指定電気通信設備との接続に係る電気通信事業法第33条で指定する総務省令で定める機能を休止し、又は廃止しようとするときは、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、当該第二種指定電気通信設備とその電気通信設備を接続する他の電気通信事業者であつて当該機能を利用するものに対し、その旨を周知させなければならない。(第34条の2)
[23] 総務大臣は、電気通信事業者が他の電気通信事業者に対し当該他の電気通信事業者が設置する電気通信回線設備と当該電気通信事業者の電気通信設備との接続に関する協定の締結を申し入れたにもかかわらず当該他の電気通信事業者がその協議に応じず、又は当該協議が調わなかった場合で、当該協定の締結を申し入れた電気通信事業者から申立てがあったときは、上記[17]に掲げる事由に該当すると認める場合その他一定の場合を除き、当該他の電気通信事業者に対し、その協議の開始又は再開を命ずるものとする。(第35条第1項)
[24] 総務大臣は、上記[23]に規定する場合のほか、電気通信事業者間において、その一方が電気通信設備の接続に関する協定の締結を申し入れたにもかかわらず他の一方がその協議に応じず、又は当該協議が調わなかった場合で、当該一方の電気通信事業者から申立てがあった場合において、その接続が公共の利益を増進するために特に必要であり、かつ、適切であると認めるときは、一定の場合を除き、他の一方の電気通信事業者に対し、その協議の開始又は再開を命ずることができる。(第35条第2項)
[25] 電気通信事業者の電気通信設備との接続に関し、当事者が取得し、若しくは負担すべき金額又は接続条件その他協定の細目について当事者間の協議が調わないときは、当該電気通信設備に接続する電気通信設備を設置する電気通信事業者は、一定の場合を除き、総務大臣の裁定を申請することができる。(第35条第3項)
[26] 上記[25]に規定する場合のほか、上記[23]又は上記[24]の規定による総務大臣の協議の開始又は再開の命令があった場合において、当事者が取得し、若しくは負担すべき金額又は接続条件その他協定の細目について、当事者間の協議が調わないときは、当事者は、総務大臣の裁定を申請することができる。(第35条第4項)
[27] 第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者は当該電気通信設備を用いる卸電気通信役務の提供を開始したときには、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨、総務省令で定める事項を総務大臣に届け出なければいけない。届け出た事項を変更し、又は当該業務を廃止したときも、同様とする。(第38条の2)
[28] 電気通信事業者は、外国政府又は外国人若しくは外国法人との間に、電気通信業務に関する協定又は契約であって総務省令で定める重要な事項を内容とするものを締結し、変更し、又は廃止しようとするときは、総務大臣の認可を受けなければならない。(第40条)
[29] 支援機関は、年度ごとに、支援業務に要する費用の全部又は一部に充てるため、接続電気通信事業者等から負担金を徴収することができる。接続電気通信事業者等は、支援機関に対し、負担金を納付する義務を負う。(第110条第1項、第4項)
※支援機関
総務大臣は、基礎的電気通信役務の提供の確保に寄与することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人であって、支援業務に関し一定の基準に適合すると認められるものを、その申請により、全国に一を限って、支援機関として指定することができる。(第106条)
※基礎的電気通信役務
国民生活に不可欠であるためあまねく日本全国における提供が確保されるべきものとして総務省令で定める電気通信役務をいう。(第7条)
※適格電気通信事業者
総務大臣は、支援機関の指定をしたときは、基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者であって、一定の基準に適合すると認められるものを、その申請により、適格電気通信事業者として指定することができる。(第108条第1項)
※接続電気通信事業者等
適格電気通信事業者と相互接続し、もしくは適格電気通信事業者と相互接続をしている電気通信事業者と相互接続をし、又は適格電気通信事業者又は適格電気通信事業者と相互接続をしている電気通信事業者から卸電気通信役務の提供を受ける電気通信事業者で、その事業の規模が政令で定める基準を超えるものをいう。(第110条第1項)
なお、当社は適格電気通信事業者である東日本電信電話株式会社(NTT東日本)及び西日本電信電話株式会社(NTT西日本)と相互接続する接続電気通信事業者です。
[30] 電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する電気通信事業を営む電気通信事業者又は当該電気通信事業を営もうとする者は、土地の使用の規定の適用を受けようとする場合には、申請により、その電気通信事業の全部又は一部について、総務大臣の認定を受けることができる。(第117条)
[31] 次の各号のいずれかに該当する者は、上記[30]の認定を受けることができない。(第118条)
(ア)この法律又は有線電気通信法若しくは電波法の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
(イ)電気通信事業の登録を取り消されたことにより認定がその効力を失い、その効力を失った日から二年を経過しない者又は下記[35](ア)の規定により認定の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者
(ウ)法人又は団体であって、その役員のうちに上記[31](ア)(イ)のいずれかに該当する者があるもの
[32] 認定電気通信事業者は、業務区域又は電気通信設備の概要の事項を変更しようとするときは、総務大臣の認定を受けなければならない。(第122条)
[33]-1認定電気通信事業者たる法人が合併等をしたときは、合併後存続する法人等は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。(第123条第3項)
[33]-2認定電気通信事業者が認定電気通信事業の全部の譲渡しをしたときは、当該認定電気通信事業の全部を譲り受けた者は、総務大臣の認可を受けて認定電気通信事業者の地位を承継することができる。(第123条第4項)
[34] 認定電気通信事業者は、認定電気通信事業の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。(第124条)
[35] 総務大臣は、認定電気通信事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。(第126条)
(ア)上記[31](ア)(ウ)に該当するに至ったとき。
(イ)事業の開始の義務の規定により指定した期間内に認定電気通信事業を開始しないとき。
(ウ)上記[35](ア)(イ)に規定する場合のほか、認定電気通信事業者がこの法律又はこの法律に基づく命令若しくは処分に違反した場合において、公共の利益を阻害すると認めるとき。
(b)電波法
[1] 無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。(第4条)免許の欠格事由として一定の外資規制がありますが、電気通信業務を行うことを目的として開設する無線局には適用がありません。
[2] 無線局の免許を受けようとする者は、申請書に、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。(第6条)
(ア)目的
(イ)開設を必要とする理由
(ウ)通信の相手方及び通信事項
(エ)無線設備の設置場所
(オ)電波の型式並びに希望する周波数の範囲及び空中線電力
(カ)希望する運用許容時間
(キ)無線設備の工事設計及び工事落成の予定期日
(ク)運用開始の予定期日
(ケ)他の無線局の免許人等との間で混信その他の妨害を防止するために必要な措置に関する契約を締結しているときは、その契約の内容
また、同条第8項では以下の規定が設けられています。
次に掲げる無線局であって総務大臣が公示する周波数を使用するものの免許の申請は、総務大臣が公示する期間内に行わなければならない。
(コ)電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動する無線局
(サ)電気通信業務を行うことを目的として陸上に開設する移動しない無線局であって、上記[2](コ)に掲げる無線局を通信の相手方とするもの
(シ)電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局
(ス)基幹放送局
この規定により、移動通信事業に供する無線局の免許が、無秩序に申請されることがないようにされています。
[3] 総務大臣は、申請書を受理したときは、遅滞なくその申請が次の事項のいずれにも適合しているかどうかを審査しなければならない。(第7条)
(ア)工事設計が電波法第三章に定める技術基準に適合すること。
(イ)周波数の割当てが可能であること。
(ウ)その他、総務省令で定める無線局の開設の根本的基準に合致すること。
一般的には、総務省は新規事業者又は新システムへの周波数割当てなどの重要事項に関する審議を電波監理審議会に諮問し、同審議会からの答申を得た後に免許を交付しています。
[4] 免許人は、通信の相手方、通信事項若しくは無線設備の設置場所を変更し、又は無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。(第17条)
[5] 総務大臣は、免許の申請等に資するため、割り当てることが可能である周波数の表(周波数割当計画)を作成し、これを公衆の閲覧に供するとともに、公示しなければならない。(第26条)
周波数については、総務省令である無線設備規則において、携帯電話サービス(LTE(Xi)サービス、FOMAサービス)及び衛星電話サービスが利用できる周波数帯がそれぞれ規定されています。
(注) 上述の内容は2019年3月31日時点における電気通信事業法及び電波法に基づき記載しています。
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