有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G16A
帝人株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
帝人グループは、"未来の社会を支える会社"を目指し、外部環境の変化を先取りして変革し続け、常に新しい価値を創出するよう取り組んでいます。中期経営計画2017‐2019『ALWAYS EVOLVING』では、成長戦略による基盤収益力の強化、発展戦略による新規コアビジネスの確立を推進するとともに、それを支える経営システム基盤の強化を図っています。研究開発活動については、積極的かつ効率的な投資を継続しており、マテリアル事業領域とヘルスケア事業領域を2本の柱として、既存事業の延長線だけではなく、新たな高収益事業を核とした事業ポートフォリオへの変革を目指しています。
研究開発体制については、国内9カ所、海外8カ所の拠点からなるグローバルなネットワークを有しており、技術革新が企業成長の基本であるとの認識のもと、グループ全体の研究開発戦略を設定し、グループ各社の連携を強化して、研究成果の早期実現を図っています。
帝人グループには、事業の持続的成長や事業構造の変革を可能とする基幹技術群と、それを支える高分子化学、創薬技術、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー等の基盤技術があります。これらの技術をベースに、「環境価値ソリューション」「安全・安心・防災ソリューション」「少子高齢化・健康志向ソリューション」を重点技術領域と定めて研究開発を進めています。
知的財産戦略では、ICTを活用したツールを駆使した知財情報解析を行い、グループ内外の技術動向、知財動向を把握し、自社開発のみでなくオープンイノベーションも含めた技術群、知財の獲得方策を策定し、ビジネスモデルを構築することを目指しています。
なお、当連結会計年度の研究開発費は364億円(前期比5億円増)でした。
また、報告セグメントごとの研究開発活動の概要は次のとおりです。
上記セグメントに属さない研究開発活動として、グループ共通の基盤技術の向上やエンジニアリング分野に関する研究開発等を行っています。これに係る研究開発費は7億円です。
研究開発体制については、国内9カ所、海外8カ所の拠点からなるグローバルなネットワークを有しており、技術革新が企業成長の基本であるとの認識のもと、グループ全体の研究開発戦略を設定し、グループ各社の連携を強化して、研究成果の早期実現を図っています。
帝人グループには、事業の持続的成長や事業構造の変革を可能とする基幹技術群と、それを支える高分子化学、創薬技術、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー等の基盤技術があります。これらの技術をベースに、「環境価値ソリューション」「安全・安心・防災ソリューション」「少子高齢化・健康志向ソリューション」を重点技術領域と定めて研究開発を進めています。
知的財産戦略では、ICTを活用したツールを駆使した知財情報解析を行い、グループ内外の技術動向、知財動向を把握し、自社開発のみでなくオープンイノベーションも含めた技術群、知財の獲得方策を策定し、ビジネスモデルを構築することを目指しています。
なお、当連結会計年度の研究開発費は364億円(前期比5億円増)でした。
また、報告セグメントごとの研究開発活動の概要は次のとおりです。
マテリアル セグメント | : ◆マテリアル事業 アラミド繊維分野では、「セーフティ」「オートモーティブ」「エアロスペース」「インダストリー」の4つを主力テーマとして、アラミド繊維製造技術及び新商品の開発を推進しています。耐熱性防護服用織物メーカーである「ウェステックス バイ ミリケン」とパートナー契約を締結し、共同展開の第一弾として、快適性と防炎性能の両立を実現した防護衣料向け織物「ウェステックス・シナジー・プロ」を共同開発しました。これは両社が培ってきたアラミド繊維織物に関する知見を駆使し、当社が展開する防炎性能に優れたメタ系アラミド繊維「コーネックス」を使用して開発したもので、アジア太平洋地域にて販売を開始しました。 炭素繊維分野では、高収益・高成長分野での事業拡大を進めるとともに、環境規制の高まりに伴う低燃費化の要請に応え、環境ソリューションとして「軽くて強い」高機能素材の拡大を図り、航空機の構造部材用材料である中間基材の開発を強化しています。ボーイング社との間で共同開発を進め、同社が展開する航空機の一次構造材向けの認定を受けた熱可塑プリプレグ「テナックス TPUD」は、耐熱性や耐衝撃性、耐疲労特性等に優れているほか、成形時間の大幅な短縮が可能で、生産効率の向上による低コスト化を実現しています。また、航空機のエンジン関連部材をはじめ、高い耐熱性及び耐衝撃性が必要とされる航空・宇宙用途向けに、このたび日本国内で初めて、両性能を兼備したビスマレイミド(BMI)系プリプレグの開発に成功しました。 樹脂分野では、今後成長が見込まれる電気自動車(EV)や、第5世代移動通信システム(5G)関連用途への高機能樹脂の提供を拡大すべく研究開発を行っています。ポリカーボネート樹脂では、高度な分子設計技術と重合制御技術を活かして、高画質化・デュアルカメラ化・小型化等が求められるスマートフォンカメラレンズや、耐熱性や耐候性が要求される車載用カメラレンズに使用する光学特性に優れた製品を開発しました。コンパウンド製品では、自動車・エレクトロニクス分野向けに、SKケミカル(韓国)との協業で展開しているPPS樹脂と帝人グループの高機能素材を組み合わせることにより、優れた強度と摺動性(滑りやすさ)等独自の機能を持つコンパウンド等の開発を進めました。また、技術サポート・開発拠点としてタイにテクニカルセンターを設立し、中国からの生産シフトが進むアジア全域でローカルでの顧客ニーズに対して迅速な開発が出来る体制づくりの推進に取り組みました。 フィルム分野では、既に有している易成型フィルム技術の応用の一環として、樹脂及び金属部品と同時に成形できる加飾フィルムの開発を継続しており、将来はスプレー塗装を代替することを目指しています。また、独自に保有するPENフィルムの低誘電特性に加え、難燃性付与技術を生かし、5Gの実現を見据えた採用の拡大に注力しています。 ◆繊維・製品事業 暮らしの快適性向上を「ものづくり」の基点にして、研究開発活動を実施しています。衣料素材では、次世代快適スウェット素材「フリーモ プロ」、撥水性ストレッチファブリック「ミノテックST」、麻調合線素材「シャレールリュクス」、着用快適性を追求した新素材「デルタSLX」等のスポーツ、ファッション用テキスタイルを上市しました。産業資材用途では、ニトリと共同開発した機能カーテン「エコナチュレ」、超極細ファイバーのナノフロントを用いた主に中国セメント工場向けの高性能バグフィルター等を開発し、上市しました。更に、新事業分野では、高機能繊維とセンシング技術を融合させた新たなウェアラブルソリューションとして「MATOUS(マトウス)」ブランドを立ち上げ、スポーツ・トレーニング分野や労働分野をはじめとする幅広い分野で製品評価、テスト販売を開始しました。 ◆複合成形材料事業ほか 複合成形材料分野では、顧客要求に沿ったコンポジット製造技術を他社に先駆けて構築することにより、自動車部品の軽量化、高強度化を中心とした社会に必要とされる環境、安全ソリューションの提供に向け、グループ内外の素材や技術を結集し、マルチマテリアル(MM)コンポジットによる提案力の強化を推進しています。成果の1つとして、2019年3月に開催された「JECワールド2019」にてMMドアを展示しました。本製品は、自動車の軽量・高強度化、デザイン自由度の向上、及び製造工程の短縮等に貢献する、コンポジット製の座席ドアモジュールで、スチールを使用した従来のドア部品に比べて、強度を保ちながら約35%の軽量化に成功しました。 また、新事業分野では、発展戦略による新規コアビジネスの確立を目指しています。半導体液体フィルター用途向けの需要が拡大している高機能メンブレン「MIRAIM」について、松山事業所内に量産設備の設置が完了しました。2019年4月より操業を開始しました。 当セグメントに係る研究開発費は160億円です。 |
ヘルスケア セグメント | : 骨・関節、呼吸器、代謝・循環器の3領域に特化し、医薬品と在宅医療のシナジーも生かしながら、患者さんの Quality of Life 向上、新たな治療選択肢の提供につながる医薬品、医療機器、そして付加価値サービスを生み出すために、積極的な研究開発を行っています。また、デジタルヘルスケア、機能性食品素材等の分野で、未病~疾病~介護の全てに対応するヘルスケア事業基盤の構築、情報プラットフォームを活用した新規事業の創出に注力していきます。 医薬品分野では、2018年8月に株式会社陽進堂及びYLバイオロジクス株式会社と、関節リウマチ治療薬エタネルセプトのバイオ後続品の販売提携契約を締結しました。同剤は2019年3月に製造販売承認を取得しています。また、英国の製薬企業であるリーディアント社と日本における独占開発・販売契約を締結しているアデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症治療剤「レブコビ筋注2.4mg」は、2018年6月に承認申請を実施し、2019年3月に製造販売承認を取得しました。また、2018年7月よりフェブリク®の痛風、高尿酸血症の小児患者への適応拡大に向けた第II相試験に着手し、これに伴って2018年9月にフェブリク®の再審査期間が2021年1月20日まで延長される旨の通知が発出されました。加えて、2018年9月に、中国でフェブキソスタットの「痛風患者における高尿酸血症の長期治療」の適応が承認され、2019年3月より販売を開始しました。ベニロン®の適応拡大に関して、2018年9月に慢性炎症性脱髄性多発根神経炎、2019年3月に視神経炎について、それぞれ承認申請を実施いたしました。 在宅医療分野では、モニタリング機能を高めた次世代酸素濃縮装置や周辺機器の開発、データ活用に関する研究を進めており、2018年4月に酸素濃縮装置の使用データを医療従事者がウェブ上で閲覧可能とすることで患者治療状況を把握、外来指導等に活用できるHOTデータマネジメントシステム「HOT見守り番Web」をリリースしました。 新規ヘルスケア分野では、再生医療分野において、JCRファーマ株式会社と日本国内におけるヒト(同種)歯髄由来幹細胞を用いた急性期脳梗塞を適応症とする再生医療等製品「JTR-161」の共同開発を進めてきました。2019年2月、「JTR-161」の急性期脳梗塞患者を対象とした国内第I/II相臨床試験において、第1例目の被験者に治験製品が投与されました。 当セグメントに係る研究開発費は198億円です。 |
上記セグメントに属さない研究開発活動として、グループ共通の基盤技術の向上やエンジニアリング分野に関する研究開発等を行っています。これに係る研究開発費は7億円です。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00872] S100G16A)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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