有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100FGUZ
中外製薬株式会社 研究開発活動 (2018年12月期)
当社グループは、医療用医薬品に関して国内外にわたる積極的な研究開発活動を展開しており、国際的に通用する革新的な医薬品の創製に取り組んでおります。国内では、御殿場、鎌倉に研究拠点を配置し、連携して創薬の研究を行う一方、浮間では工業化技術の研究を行っております。また、海外では、中外ファーマ・ユー・エス・エー・インコーポレーテッド(米国)、中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッド(英国)、日健中外科技(北京)有限公司(中国)、台湾中外製薬股份有限公司(台湾)が医薬品の開発・申請業務を、中外ファーマボディ・リサーチ・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)、共同支配事業であるC&Cリサーチ・ラボラトリーズ(韓国)が医薬品の研究開発を行っています。
当連結会計年度におけるCoreベースの研究開発費は、942億円となりました。
2018年1月1日から2018年12月31日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりであります。
「がん領域」
・糖鎖改変型タイプⅡ抗CD20モノクローナル抗体「RG7159」(製品名:「ガザイバ」)は、CD20陽性の濾胞性リンパ腫を適応症として2018年7月に承認を取得し、8月に発売しました。
・HER2二量体化阻害ヒト化モノクローナル抗体「RG1273」(製品名:「パージェタ」)は、HER2陽性の乳がんにおける術前・術後薬物療法を適応症として、2018年10月に承認を取得しました。
・改変型抗PD-L1モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを適応症として2018年1月に承認を取得し、4月に発売しました。2018年3月には、化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対して承認申請を行い、12月に承認を取得しました。2018年12月には、小細胞肺がん及び乳がんを予定適応症として承認申請を行いました。肝細胞がんを予定適応症として2018年4月に、頭頸部がん(維持療法)を予定適応症として2018年6月に、早期乳がんを予定適応症として2018年8月に、それぞれ第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体「RG435」(製品名:「アバスチン」)は、肝細胞がんを予定適応症として2018年4月に第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・AKT阻害剤「RG7440」は、乳がんを予定適応症として、2018年1月に第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・抗HER2ヒト化モノクローナル抗体/HER2二量体化阻害ヒト化モノクローナル抗体「RG6264」(配合剤、皮下注)は、乳がんを予定適応症として、2018年7月に第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・ALK阻害剤「AF802/RG7853」(製品名:「アレセンサ」)は、非小細胞肺がん[アジュバント]を予定適応症として、2018年8月に第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・ROS1/TRK阻害剤「RG6268」は、2018年7月に導入契約を締結し、非小細胞肺がん及び固形がん[NTRK融合遺伝子陽性]を予定適応症とする国内開発を開始し、2018年12月に固形がん[NTRK融合遺伝子陽性]を予定適応症として承認申請を行いました。
・抗CEA/CD3バイスペシフィック抗体「RG7802」は、固形がんを予定適応症として、2018年1月に第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・抗CD20/CD3バイスペシフィック抗体「RG7828」は、血液がんを予定適応症として、2018年3月に第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・PI3K阻害剤「RG7604」は、導入元のロシュが実施した海外臨床試験の結果に鑑み、固形がんを対象とする開発を中止しました。
「骨・関節領域」
・活性型ビタミンD3誘導体「ED-71」(製品名:「エディロール」)は、骨粗鬆症を予定適応症として、2018年2月に中国で承認申請を行いました。
「神経疾患領域」
・抗α -シヌクレインモノクローナル抗体「RG7935」は、パーキンソン病を予定適応症として、2018年2月に第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・「GYM329/ RG6237」は、神経筋疾患を予定適応症として、2018年10月に第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
「その他の疾患領域」
・抗factor IXa/Xバイスペシフィック抗体「ACE910/RG6013」(製品名:「ヘムライブラ」)は、血液凝固第VIII因子に対するインヒビターを保有する成人及び小児の血友病Aに対する週1回の皮下投与による予防投与療法に対して、2018年2月に欧州で、3月に国内で承認を取得し、5月に国内で発売しました。また、血液凝固第VIII因子に対するインヒビター非保有の成人あるいは小児の血友病Aに対する週1回、2週に1回または4週に1回の皮下投与による予防療法の効能・効果、及び血液凝固第VIII因子に対するインヒビター保有の成人あるいは小児の血友病Aに対する2週または4週に1回の用法用量の追加について、2018年4月に国内、米国及び欧州で承認申請を行い、2018年10月に米国で、12月に国内で承認を取得しました。
・抗VEGF/Ang2バイスペシフィック抗体「RG7716」は、糖尿病黄斑浮腫を予定適応症として、2018年9月に第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・「AMY109」は、子宮内膜症を予定適応症として、2018年2月に第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・抗IL-13ヒト化モノクローナル抗体「RG3637」は、第Ⅱ相国際共同治験「RIFF試験」の結果に鑑み、特発性肺線維症を対象とする開発を中止しました。
・URAT1阻害剤「URC102」は、開発ポートフォリオの優先度を考慮し、痛風を対象とする開発を中止しました。
※本章において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
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