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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G1ZZ

有価証券報告書抜粋 株式会社医学生物学研究所 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

本年度は2020年度に向けた中期経営計画に従い、体外診断用医薬品の開発を主眼に活動致しました。
当連結会計年度における研究開発費は前期比5.5%増の1,268百万円で、主な進展は以下のとおりです。
(1)臨床検査薬事業
1)免疫・血清学検査試薬
①自己免疫疾患検査試薬
ⅰ) 難病指定のリン脂質抗体症候群の体外診断用医薬品として、当社はこれまで酵素免疫測定法(ELISA法)試薬のMESACUPTMカルジオリピン テストを販売してまいりましたが、新たな市場のニーズに対応するため、当該検査に追加する試薬として感度、迅速性に優れた化学発光測定法(CLEIA法)による全自動検査薬の開発に成功しました。基本開発はすでに終了し、臨床試験を経て2020年度の発売を予定しております。
ⅱ) ユーザーへのヒアリングの結果から、間質性肺炎、造血障害、甲状腺異常などに対する複数の製品を開発しています。2019年度には1項目の製造承認申請を予定しており、それ以外の項目についても開発が進んでいます。
②がん関連検査試薬
前期末に製造販売認証を受けました「MEBLuxTMテスト anti-p53」を2018年9月に発売いたしました。本製品は食道がん、大腸がん、乳がんの診断に有効なCLEIA法に基づく全自動測定機器に対応した体外診断用医薬品です。ELISA法試薬であった従来品の「MESACUPTM anti-p53テスト」よりも製品性能、操作性、迅速性において優れており、国内大手臨床検査センターで今後の使用が見込まれております。
③企業向けマテリアル
ⅰ) 大手グローバル検査薬企業であるロシュ・ダイアグノスティックス株式会社が発売した血液凝固分析装置「コバス® t 711」専用の血液凝固検査薬を2019年1月に国内向け供給を開始しました。本製品は当社従来製品と比較して高感度である上、高い再現性を有しており、より信頼性のあるデータを臨床現場に提供するものです。
ⅱ) 前期に立ち上げました中国市場向けCLEIA法の自己抗体検査薬の専門開発チームにおいては現地ニーズに合致した製品の開発が進んでおり、2019年度中には診断薬原料のサンプル供給を開始する予定です。

2)遺伝子検査試薬
遺伝子検査試薬は免疫・血清学検査試薬に続く第2の柱として製品群を開発しています。
ⅰ) 当社は大腸がん診療ガイドラインに対応した、大腸がんの治療方針決定に利用されるRAS遺伝子とBRAF遺伝子の変異を同時検出する「MEBGENTM RASKET-Bキット」を開発し、2017年12月に体外診断用医薬品として製造販売承認を受け、2018年4月に発売、8月より保険収載されました。本製品が患者さんへの最適な治療法の提供や医療費の適正化に、より一層貢献するものと期待されます。
ⅱ) 体外診断用医薬品として「MEBRIGHTTM NUDT15キット」を2018年7月に新発売し、2019年2月より保険収載されました。本製品は炎症性腸疾患などで使用されるチオプリン製剤によって起きる重篤な副作用の発生を予測するもので、本検査により副作用を回避した治療が可能となります。また、この副作用は日本人のみならず遺伝子型が近縁のアジアの患者さんにおいても同様に懸念されるため、特に市場が大きな中国への展開を視野にいれております。
ⅲ) 遺伝子検査薬分野では複数の感染症関連検査薬の開発も進めており、同時多項目検出系や超高速リアルタイムPCR系などのプラットホームで2020年度の製品化を目指しています。

臨床検査薬事業に選択・集中し、当該領域の第一人者である臨床医と協働してユニークな製品群の開発を行っており、引き続き先端診断分野で市場ニーズに合致した製品を上市していきます。また中国での当該事業を拡大すべく、当社がこれまでに培ってきた技術やノウハウを活かして中国子会社が最終製品の製造や許認可を取得できる体制の構築を目指していきます。

(2)LSTR事業(テトラマー試薬)
MHCテトラマー関連製品としてMR1テトラマー試薬を新発売しました。
近年、細菌感染からの生体防御で重要な役割を担うリンパ球としてMAIT細胞(Mucosal-associated invariant T cell)が注目されています。更にMAIT細胞は自己免疫疾患、肥満、2型糖尿病などの生活習慣病や癌などへの関与も示唆されており、今後更に研究対象として注目されると予想しています。
本試薬はフローサイトメーターを用いてMAIT細胞を特異的に検出する試薬であり、MAIT細胞の機能解析における重要なツールとしての使用が期待されます。

(3)抗体/タンパク質作製技術
抗体作製技術やリコンビナント タンパク質作製技術は当社の基幹技術であり、これらの技術を駆使して体外診断用医薬品の開発を進めています。
前記の大手グローバル検査薬企業に向けた血液凝固検査薬には当社で開発したモノクローナル抗体が採用されていますが、ここには高性能抗体の獲得技術と遺伝子操作技術による抗体作製技術が集約されており、製品の品質向上やコスト削減に大きく貢献しています。
また、自己免疫疾患検査試薬では抗原タンパク質の品質が製品性能に大きく影響しますが、外部から購入していた抗原タンパク質の一部を内製化し、製品の安定性やコスト削減などの大きなメリットが出ています。

(4)JKiC(JSR・慶應義塾大学医学化学イノベーションセンター)
当センターの研究対象は、①精密医療、②幹細胞生物学と細胞医療、③微生物叢、④先端医療機器の4領域ですが、当社では①の精密医療分野において組織染色用抗体や機能阻害抗体の開発、実用化を進めております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00978] S100G1ZZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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