有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G2F6
サノヤスホールディングス株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当社グループは、各事業分野において商品競争力の強化、事業分野拡大及びブランドイメージ向上を目指した各種の研究開発を積極的に推進した。当連結会計年度における当社グループ全体での研究開発費は382百万円である。
(1) 造船事業
造船事業では温室効果ガス、窒素酸化物及び硫黄酸化物の排出規制等の環境問題、エネルギー効率の向上など、商船を取り巻く社会的な要請に対応し、これらの課題解決に資する要素技術の研究・開発に重点的に取組み、その研究成果を基盤として新船型を開発した。
主力船型であるパナマックス型、スプラマックス型に続く当社バルクキャリアーの新たな商品ラインナップとして、新規則(NOx排出3次規制)を適用したハンディサイズ・バルクキャリアーの開発を行った。ハンディサイズ・バルクキャリアーは競合他社も多く激戦の市場ではあるが、事前に多くの顧客からヒアリングを実施し、新たなコンセプトを取り入れることで、他社と差別化を図った船型となった。既存のハンディサイズ市場で主流となっている載貨重量38千トン型と比較して、幅広・浅喫水を追求し汎用性に優れた船型としたことに加えて、ハンディサイズでは最大級の載貨重量41千トンを実現した。荷役の面では、ばら積み貨物を中心に木材や鋼材など、幅広い種類の貨物に対応できるよう、大貨物容積を確保するとともに、鋼材の大型化にも対応可能な構造とした。本船にも、当社が独自に開発した最新の省エネ装置を採用し、業界でトップクラスの燃費性能を実現した。その他、対応力強化の観点から、パナマックス型、スプラマックス型、ハンディ型以外の船型についても研究開発を進めており、専用船であるチップ船については、省エネ船型を開発し、船級協会よりEEDI(エネルギー効率設計指標)フェーズ3予備認証を取得した。
要素技術開発では、当社オリジナルの省エネ付加物として新たに開発した「舵フィン」の特許出願に向けた準備を進めた。また、新たな取組みとして、環境負荷低減を目的とした「LNG焚船」と乗組員負担軽減等を目的とした次世代船である「自動運航船」の開発・調査研究に着手した。いずれも、船級協会あるいは舶用メーカーと協力しながら研究を進めている。実海域性能関連については、独自の取組みとしてパナマックス型バルクキャリアーへのモニタリング装置搭載を計画したことに加えて、日本の主たる海運・造船・舶用工業・関係機関など計25社が参加する、オールジャパンの活動である海事クラスター共同研究「実海域実船性能評価プロジェクト」にも引き続き参加し、研究を進めた。
新規則対応も重要な研究課題として取り上げた。2020年1月からの「SOxグローバルキャップ規制」については、次世代船型として開発したパナマックス型バルクキャリアー及びスプラマックス型バルクキャリアーにおいてSOxスクラバー搭載設計の実績ができ、お客様のご要望に柔軟に対応しつつある。
設計基幹システムである「3D-CAD(FORAN)の開発」については、当年度も更なる適用領域の拡大を中心に、機能強化に取組み、実船適用した塗装面積・溶接長などの管理物量集計システムの更なる機能向上を実施した。併せて3Dモデルビューワーの現業活用範囲拡大及びユーザービリティ向上のための開発を実施した。
LNG運搬船向けタンク及び荷役システム開発については、環境規制の強化から燃料のLNG転換が進み国内輸送用の小型LNG運搬船(バンカー船)の需要が増加することを見据え、LPGタンクで長年培った経験と実績を活かし開発を早めており、受注できる体制の確立を進めている。
なお、造船事業部門の研究開発費は279百万円である。
(2) M&T事業
M&T事業では多様な市場、顧客ニーズに応えるべく、経済性・安全性に優れ、環境にも配慮した新商品開発・研究に取り組んだ。
建設工事用機械については、工事用エレベーターのメンテナンスの省力化に向けて、遠隔監視装置の試作・試験を行い、良好な結果を得た。今後、現場での実証実験を行う。また、建設現場の省力化に向けて、建物側電動扉の試作機を製作し耐久試験を行った。今後は、実用化を目指し、現場でのフィールド試験とエレベーターとの連動運転の開発を進める。機械式駐車装置においては、拡販のため国土交通省の認定取得機種の増加を図ると同時に、昨年度掲げた他社にはないニッチな領域での開発を推進し、車椅子利用者の利便性に配慮した車椅子利用者対応装置の試作機を完成させた。今後は、装置情報をメンテナンス業務に活かすためIoTの活用にも取り組んでいく。遊園機械製造では、新機種開発として小型機種にシューティング機能を付加した遊具を試作した。また、ドローンを活用した遊園地機械の点検手法の開発を進め、自社工場にてテスト飛行を実施した。今後は、ロケーションでのテスト運行を予定している。加えて、コースター走路の自走式点検車両の開発にも着手した。安全を確保した点検手法を拡充していく。
なお、研究開発費は102百万円である。
(1) 造船事業
造船事業では温室効果ガス、窒素酸化物及び硫黄酸化物の排出規制等の環境問題、エネルギー効率の向上など、商船を取り巻く社会的な要請に対応し、これらの課題解決に資する要素技術の研究・開発に重点的に取組み、その研究成果を基盤として新船型を開発した。
主力船型であるパナマックス型、スプラマックス型に続く当社バルクキャリアーの新たな商品ラインナップとして、新規則(NOx排出3次規制)を適用したハンディサイズ・バルクキャリアーの開発を行った。ハンディサイズ・バルクキャリアーは競合他社も多く激戦の市場ではあるが、事前に多くの顧客からヒアリングを実施し、新たなコンセプトを取り入れることで、他社と差別化を図った船型となった。既存のハンディサイズ市場で主流となっている載貨重量38千トン型と比較して、幅広・浅喫水を追求し汎用性に優れた船型としたことに加えて、ハンディサイズでは最大級の載貨重量41千トンを実現した。荷役の面では、ばら積み貨物を中心に木材や鋼材など、幅広い種類の貨物に対応できるよう、大貨物容積を確保するとともに、鋼材の大型化にも対応可能な構造とした。本船にも、当社が独自に開発した最新の省エネ装置を採用し、業界でトップクラスの燃費性能を実現した。その他、対応力強化の観点から、パナマックス型、スプラマックス型、ハンディ型以外の船型についても研究開発を進めており、専用船であるチップ船については、省エネ船型を開発し、船級協会よりEEDI(エネルギー効率設計指標)フェーズ3予備認証を取得した。
要素技術開発では、当社オリジナルの省エネ付加物として新たに開発した「舵フィン」の特許出願に向けた準備を進めた。また、新たな取組みとして、環境負荷低減を目的とした「LNG焚船」と乗組員負担軽減等を目的とした次世代船である「自動運航船」の開発・調査研究に着手した。いずれも、船級協会あるいは舶用メーカーと協力しながら研究を進めている。実海域性能関連については、独自の取組みとしてパナマックス型バルクキャリアーへのモニタリング装置搭載を計画したことに加えて、日本の主たる海運・造船・舶用工業・関係機関など計25社が参加する、オールジャパンの活動である海事クラスター共同研究「実海域実船性能評価プロジェクト」にも引き続き参加し、研究を進めた。
新規則対応も重要な研究課題として取り上げた。2020年1月からの「SOxグローバルキャップ規制」については、次世代船型として開発したパナマックス型バルクキャリアー及びスプラマックス型バルクキャリアーにおいてSOxスクラバー搭載設計の実績ができ、お客様のご要望に柔軟に対応しつつある。
設計基幹システムである「3D-CAD(FORAN)の開発」については、当年度も更なる適用領域の拡大を中心に、機能強化に取組み、実船適用した塗装面積・溶接長などの管理物量集計システムの更なる機能向上を実施した。併せて3Dモデルビューワーの現業活用範囲拡大及びユーザービリティ向上のための開発を実施した。
LNG運搬船向けタンク及び荷役システム開発については、環境規制の強化から燃料のLNG転換が進み国内輸送用の小型LNG運搬船(バンカー船)の需要が増加することを見据え、LPGタンクで長年培った経験と実績を活かし開発を早めており、受注できる体制の確立を進めている。
なお、造船事業部門の研究開発費は279百万円である。
(2) M&T事業
M&T事業では多様な市場、顧客ニーズに応えるべく、経済性・安全性に優れ、環境にも配慮した新商品開発・研究に取り組んだ。
建設工事用機械については、工事用エレベーターのメンテナンスの省力化に向けて、遠隔監視装置の試作・試験を行い、良好な結果を得た。今後、現場での実証実験を行う。また、建設現場の省力化に向けて、建物側電動扉の試作機を製作し耐久試験を行った。今後は、実用化を目指し、現場でのフィールド試験とエレベーターとの連動運転の開発を進める。機械式駐車装置においては、拡販のため国土交通省の認定取得機種の増加を図ると同時に、昨年度掲げた他社にはないニッチな領域での開発を推進し、車椅子利用者の利便性に配慮した車椅子利用者対応装置の試作機を完成させた。今後は、装置情報をメンテナンス業務に活かすためIoTの活用にも取り組んでいく。遊園機械製造では、新機種開発として小型機種にシューティング機能を付加した遊具を試作した。また、ドローンを活用した遊園地機械の点検手法の開発を進め、自社工場にてテスト飛行を実施した。今後は、ロケーションでのテスト運行を予定している。加えて、コースター走路の自走式点検車両の開発にも着手した。安全を確保した点検手法を拡充していく。
なお、研究開発費は102百万円である。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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