有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G9GB
太平電業株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当社グループの研究開発は、工事施工の能率および安全性の向上を目的とした機械・工具等の開発・改良と、受注領域拡大のための新分野技術の研究・習得を主体として行っております。開発品および開発工法を通じ、社員指導教育も併せて実施することで社員の専門知識の向上、技術レベルの向上を目指し活動を行っております。
当連結会計年度における各種プラント設備の建設、補修、維持関連の研究開発費はグループ全体で19百万円であり、その主なものは次のとおりであります。なお、当社グループの研究開発活動においては、各セグメントに関連したものが非常に多いため、セグメント別の記載はしておりません。
(1) 超音波フェイズドアレイ探傷器の応用
溶接工事における溶接部の検査は、一般的な手法では溶接部を長時間冷ましてから検査を行います。溶接部の冷却を待つことなく検査が出来れば、溶接欠陥部の早期発見に繋がり、溶接部の手直し作業に早く着手することが可能となります。その結果、溶接手直し作業による工程延期の抑制が期待されます。この工法「150℃まで検査可能な超音波フェイズドアレイ探傷器」を用いて、昨年度まで当社工場にて模擬による検証とデータ収集を行い、工法を確立しました。今年度は、この工法でターゲットにしていた溶接工事において妥当性の確認を行いました。その結果、超音波フェイズドアレイ探傷は、UT(超音波探傷検査)が検出した全ての溶接欠陥部を検出し、位置や深さもUTと類似の値が出ました。
今後は、溶接手直し作業時間を短縮すべく、溶接の早い段階(初層)での欠陥部を検出できるよう進めていきます。
(2) クリンカ除去工法のモルタル球製造設備改良
クリンカ除去工法に使用するモルタル球の品質向上および生産数増量に向け取り組んでおります。モルタル球の仕様は、一般のモルタルと異なりクリンカの付着したボイラチューブに損傷を与えないよう硬度を20N/mm2まで低下させております。この硬度を安定して製作するためにまず、モルタル製造会社の協力を得て専用モルタルを開発し、供給を開始しました。弊社でのモルタル球製造工程では、品質を安定させる要領の考案、設備の改善を行っております。また、今後の需要拡大を見通し、年間生産数を増量するための設備拡張を計画しております。これらの取組みにより安定した品質のモルタル球の供給と多くの顧客要望に対応していくことが期待されます。(3) 廃止措置工事に向けた福井工業大学との共同研究
原子力発電設備の廃止措置分野は、今後、廃炉ユニットの数が増えて事業の活発化が予想されます。原子力発電所に常駐する当社の強みは、廃止措置工事における技術的課題をいち早く掴むことができることです。その技術的課題を解決することができれば、技術的優位性が得られ受注拡大が見込まれます。そこで、原子力発電設備の廃止措置工事に適用可能な技術について、昨年度から福井工業大学(以下、福井工大)と次の3テーマについて共同研究を継続して行っております。(1)廃止措置工事に向けた作業の安全性評価 ………補足:ヒューマンエラー分析評価
(2)拭き取り除染技術の改善 …………………………補足:ゲルを用いた除染
(3)遮蔽体(鉛)の効率的解体・減容技術 …………補足:鉛を低融点合金化して切断
当連結会計年度は、作業員へのヒアリング、研究室でのデータ蓄積、検証試験などを行いました。今後は、福井工大と上記テーマの共同研究を継続し、当連結会計年度の試験結果に基づいて技術的評価を行い、廃止措置工事への適用可能な技術の確立を目指します。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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