有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G9UM
サンヨーホームズ株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当社グループは、経営理念及び指針に基づき「人と地球がよろこぶ住まい」をブランドに掲げ、社会課題を解決すべく、お客様が持つお困り事を解決し、暮らし満足の向上と、地球環境に配慮した高性能・高品質・高付加価値な住宅の供給を目指しており、その実現のため、暮らし提案力・デザイン力・工業化技術力に基づく品質の向上及びコスト削減を目的に研究開発活動を行っております。また、暮らし提案システム「KURASI'TE」を導入し、さまざまな暮らし方に応じて、より満足を得る舞台(生活を演じる舞台)を提案することを基本とし、それぞれの家族構成で、どのようなライフスタイルを送りたいのかを把握することで、お客様の希望を反映した住まいを提案することが当社の使命であると考えております。
事業コンセプトである「エコ&セーフティ」を主軸に置いた独自の技術開発をベースに、長寿命で環境性能に優れ、快適で安全で、そして安心して暮らして頂ける住宅を供給することが社会課題の解決に繋がると考えております。そこで長期優良住宅やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)(注1)を普及、促進させ、質の高い築古建築が価値を持つ日本となることを目標として、独自技術の研究開発に取り組んでおります。
本年度につきましては、国策でもある2020年までに新築戸建住宅の過半数をZEH化するという目標を背景に、ZEH基準である外皮平均熱貫流率(以下「Ua値」という)0.6(当社販売エリア)よりも高い性能値であるUa値0.5(モデルプラン)として2016年度より市場導入し、鉄骨構造でありながらハイスペックな高断熱住宅として販売しております。その結果、一般財団法人日本地域開発センターが主催し、優れた省エネルギー住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2018」において「優秀賞」を受賞しました。これは「特別優秀賞」を含め、4年連続での受賞となります。また、「優秀企業賞」も同時に受賞し、これは2年連続の受賞となります。
更に、リビングで快適な温度に調整された空気を、エアコンのない洗面室等に送風することで脱衣室が夏は涼しく冬は暖かくなり、入浴後の湯冷めやのぼせを解消、乳幼児やお子様の健康と安全に配慮された温度ストレスのない快適な住まいが可能となる空気搬送ファン「ここちshAir(シェア)」を市場導入しました。この取組みが評価され、特定非営利活動法人キッズデザイン協議会が主催する「第12回キッズデザイン賞」を受賞しました。これからの新しい研究として、省エネで健康・快適な住まいに「IoT技術」を取り入れ、生活のあらゆるモノとつながりながら、より便利で安心な暮らしをデザインしていきたいと考えております。そこでこの度、AIスピーカーと連携させ、複数の住宅機器を同時にコントロールできる「AI/IoTで繋がる暮らし」を市場導入しました。「おはよう」「ただいま」などの一声でシャッター雨戸の開閉・照明の点滅・エアコンのオンオフなどの一連の操作を同時にすることができます。これに加え、温度・湿度・動きなどのセンサーが一体化した「マルチセンサー」によって特定の家族や住まいの状況を把握できることで、離れていてもご家族を見守ることが出来る安心で便利な「IoTで見守る暮らし」を市場導入しました。これはワイヤレスマルチセンサーによって家族(個人)を概ね特定ができることが特長で、どのお子様(又は親など)が帰宅したのかが把握でき、更に熱中症などの室温状況、窓やドアの開閉状況などが把握できるため見えていなくても安心できるシステムとなります。我々は、これからも次世代のスマートな住まい方で、より便利で快適な暮らしを実現します。近年、高齢化を背景にサービス付高齢者向け住宅(サ高住)や老人ホームなどの「ケア付き住宅」の需要が高まっております。それら施設に付属する共用空間(食堂など)の広い空間に対応出来る「ハイブリッド構法~最大10mスパンの大空間」を市場導入しました。品質が高い工業化住宅の軽量鉄骨造をベースに、大空間が必要なところにのみ強い圧縮力が長所である鉄筋コンクリート造(RC造)を柱として活用することで最大スパン10mが可能となります。工業化住宅の軽量鉄骨造は、在来工法であるRC造や重量鉄骨造に比べ、高い品質、安定した工期、コストメリットなどがあります。一方、RC造などの在来工法はロングスパンの空間を作れるメリットがあります。そこで、それぞれの長所を融合させることで、品質・工期・コストを維持しながらも必要に応じてロングスパンにする「ハイブリッド構法」を導入することで今までにはなかった建築提案が可能となります。
また、多様化した住宅市場が潜在化してきていることに対応するために、顧客層に応じた「暮らしの提案」をビジュアル化する「life style KURASI'TE」を導入することで、お客様へ住まいに対する「気づき」を得て頂き、「購買意欲」を高めるだけでなく、お客様満足を満たして頂くことで、経営理念である「快適空間の創造」と「退屈しない人生の提案」の実現を図っております。
研究開発の方針については、市場環境の変化や住生活へのニーズ・ウォンツの変化に対応すべく、適時見直しを行っております。研究体制としては、2018年8月に建築構造、基本性能の技術開発を担当するP&F本部開発部と、商品企画~設計・施工・品質を担当する経営戦略本部商品部とを合併し、営業開発本部住宅商品開発部として、住宅の基礎となる技術開発、そして商品企画立案から部材設計・施工・品質、設計・建築統括部門までの一気通貫体制とし、暮らしの提案から始まり、着工、お引渡し、アフターサービスに至るまでのお客様対応を担当することで、市場の変化に対応しやすい体制としています。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は122百万円であり、主として住宅事業に関する研究開発活動でありますが、マンション事業に展開可能なものについては展開しており、セグメントに分類することができません。
主要課題としては、以下のとおりであります。
1.エコロジー
(1)創エネルギー
①太陽光発電と連動した蓄電池や太陽熱利用等、自然エネルギー自給住宅の開発
②設置コストを低減し経済性に優れた太陽光発電システムの開発
(2)省エネルギー
①高断熱・高気密技術の導入によるZEH・LCCM住宅の開発
②HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を用いた先進住宅の開発
2.セーフティ
(1)安全
①30年後・60年後と強さが変わらない鉄骨軸組工法による高耐震、制震住宅の開発
②ライフサイクル変化に対応できる長寿命住宅の開発
(2)安心
①快適な温熱環境、音環境、防犯など住まいの基礎技術の開発
②見守り・健康介護・ヘルスケアなどライフサポートの提案
3.くらし提案
①ライフスタイルの変化に応じた住まい方提案
・住まう方の主観的価値を訴求する暮らし方提案
・コミュニティ賃貸住宅の提案
②シニア市場への対応
・高齢者居住商品(福祉施設、サービス付高齢者向住宅)
・既存住宅へのリニューアル、点検、保証などセット提案による価値の提案
③健康住宅の提案
・バリアフリー、ユニバーサルデザインの研究
・PM2.5・CO2など室内空気質における快適提案
・アンチエイジング提案
・健康素材の研究
④AI/IoTへの対応
・センサーによる見えないものの見える化の研究
・センサー技術を活用した暮らしの提案
・センサーデータによる更なる快適な暮らしへの活用研究
(注1)住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、太陽光発電等によってエネルギーを創り、年間に消費する正味(ネット)のエネルギー量が概ねゼロ以下となる住宅
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E27273] S100G9UM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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