有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100FZZR
日本鋳造株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
連結財務諸表提出会社の研究開発は、経営戦略に基づいた生産性向上と商品開発及び基礎技術開発を目的として商品開発に必要な各種設備の整備も行い、また、JFEスチール株式会社との共同研究等の連携も行いながら推進しており
ます。
当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は114百万円であります。
(1)素形材関連開発
2018年度、新規導入した金属3D積層造形設備(3Dプリンター)を用い、競争力が高くかつ将来の発展性が期待される低熱膨張材商品「LEX」に関して新たな分野で開発を行いました。また、当社素形材商品を今までより広い範囲
で適用できるように新規材料開発を進め、材料改善および既存材への機能付加等を推進しました。
① 金属3D積層造形の技術開発
昨年度、当社では30年以上にわたる低熱膨張材料の成分設計・鋳造・熱処理技術を基に、3次元造形品に適
用されるLEX材の開発に成功しました。
その特徴は、「従来の機械加工では不可能な複雑形状の製品を高精度に製造可能」であるとともに、「大幅に工程が省略」できるため「短納期で在庫負担の低減」も実現され、金属粉末の再利用が可能で地球環境にや
さしい製造技術であります。
また、3次元造形品は、従来の製造プロセスとは大きく異なる温度制御が可能であり、「革新的な物性を有した新機能材料の開発」が可能となり、従来の製造方法よりも性質および品質が一層向上できることが確認さ
れました。
今後、お客様のニーズに応じた製品の実用化を目指し開発を進めています。
② LEX-ZERO材の高機能化
LEX-ZEROは「ゼロ膨張」が最大の特徴でありますが、他のLEX材と同様、耐食性やヤング率の改善が必要で
あり、低温安定性の更なる向上が要求されます。
かつて開発されたステンレスインバーは耐食性が高いとされますが実用化・普及が進んでいません。そこでステンレスインバーをベースに実用材の開発を考え、複数鋼種の評価を行いました。その結果、非常に狭い組
成範囲で「ゼロ膨張+高ヤング率+優れた低温安定性+高強度」が得られることが分かりました。
本材料は高価の金属を大量に使うため、鋳造品・鍛造品ではコストパフォーマンス的に普及は難しい場合、
金属3D積層造形品に適用し、高機能化される高商品価値が期待されます。
③ 低温安定性の良好なLEX材の開発
Crは低熱膨張性を阻害するためこれまで不純物として扱ってきましたが、マルテンサイト変態点(Ms点)を低温側に移動する効果が大きいことを利用して当社低熱膨張材LEXの低温安定性を改善することに効果が確認
されました。従来LEX材より低温適用範囲を拡大し、Cr添加により耐候性の改善も期待されます。
(2)エンジニアリング関連開発
利用者が求めている商品テーマの提案を念頭におき、新しい商品のラインナップと既存商品の高機能化を目的として研究開発を行いました。また、道路橋の防災または減災、さらには想定と異なる事態でも貢献する耐震補強製品
と道路橋の老朽化ならびに維持管理対策に貢献する商品の開発を積極的に推進しています。
① 機能分散形式による耐震・免震・制震装置の設計
既設橋梁の耐震補強工事は、機能分散形式、すなわち既設支承に加えて耐震装置を設置する方法が多く採用されています。そのため、既設橋梁に適合した耐震ストッパーや浮き上がり防止装置(上揚力対応)などの開
発を行い、実績を上げています。
また、橋梁用制震装置として、鋼材履歴型ダンパーと粘性系シリンダーダンパーの開発が完了しすでに製品化しています。これらのダンパーを利用して、道路橋の維持管理対策に貢献する商品開発を推進するととも
に、顧客ニーズを満足するための新商品開発と既存商品の改良に努めています。
② 超高減衰ゴム支承(商品名:HDR-S)
橋梁の新設工事は、免震形式が広く採用されています。そのため、高機能性と価格優位性をもつHDR-Sの提案を積極的に行い、堅実な受注成果を上げています。今後は、超高減衰ゴム支承の更なる適用拡大に向けた研
究を行い、拡販と受注増加を図ります。
(3)建材関連商品開発
露出型弾性固定柱脚のNCベースは、下ナット方式のメカニズムが評価され、大スパン構造物、大型倉庫、公共設
備、病院、ホテルなど多岐に渡る建物に採用されています。
近年、JFEスチール殿の建築構造用高強度鋼材(550N/mm2TMCP鋼材)を使用した「鋼板製ベースプレート」を開発
し、高強度柱材への対応が可能になりました。
現在、従来の鋳鋼型から開発した鋼板タイプへの切り替えを推進中であり、更に顧客ニーズにマッチした製品を
開発します。
ます。
当連結会計年度の主な研究開発の内容は次のとおりであり、研究開発費の総額は114百万円であります。
(1)素形材関連開発
2018年度、新規導入した金属3D積層造形設備(3Dプリンター)を用い、競争力が高くかつ将来の発展性が期待される低熱膨張材商品「LEX」に関して新たな分野で開発を行いました。また、当社素形材商品を今までより広い範囲
で適用できるように新規材料開発を進め、材料改善および既存材への機能付加等を推進しました。
① 金属3D積層造形の技術開発
昨年度、当社では30年以上にわたる低熱膨張材料の成分設計・鋳造・熱処理技術を基に、3次元造形品に適
用されるLEX材の開発に成功しました。
その特徴は、「従来の機械加工では不可能な複雑形状の製品を高精度に製造可能」であるとともに、「大幅に工程が省略」できるため「短納期で在庫負担の低減」も実現され、金属粉末の再利用が可能で地球環境にや
さしい製造技術であります。
また、3次元造形品は、従来の製造プロセスとは大きく異なる温度制御が可能であり、「革新的な物性を有した新機能材料の開発」が可能となり、従来の製造方法よりも性質および品質が一層向上できることが確認さ
れました。
今後、お客様のニーズに応じた製品の実用化を目指し開発を進めています。
② LEX-ZERO材の高機能化
LEX-ZEROは「ゼロ膨張」が最大の特徴でありますが、他のLEX材と同様、耐食性やヤング率の改善が必要で
あり、低温安定性の更なる向上が要求されます。
かつて開発されたステンレスインバーは耐食性が高いとされますが実用化・普及が進んでいません。そこでステンレスインバーをベースに実用材の開発を考え、複数鋼種の評価を行いました。その結果、非常に狭い組
成範囲で「ゼロ膨張+高ヤング率+優れた低温安定性+高強度」が得られることが分かりました。
本材料は高価の金属を大量に使うため、鋳造品・鍛造品ではコストパフォーマンス的に普及は難しい場合、
金属3D積層造形品に適用し、高機能化される高商品価値が期待されます。
③ 低温安定性の良好なLEX材の開発
Crは低熱膨張性を阻害するためこれまで不純物として扱ってきましたが、マルテンサイト変態点(Ms点)を低温側に移動する効果が大きいことを利用して当社低熱膨張材LEXの低温安定性を改善することに効果が確認
されました。従来LEX材より低温適用範囲を拡大し、Cr添加により耐候性の改善も期待されます。
(2)エンジニアリング関連開発
利用者が求めている商品テーマの提案を念頭におき、新しい商品のラインナップと既存商品の高機能化を目的として研究開発を行いました。また、道路橋の防災または減災、さらには想定と異なる事態でも貢献する耐震補強製品
と道路橋の老朽化ならびに維持管理対策に貢献する商品の開発を積極的に推進しています。
① 機能分散形式による耐震・免震・制震装置の設計
既設橋梁の耐震補強工事は、機能分散形式、すなわち既設支承に加えて耐震装置を設置する方法が多く採用されています。そのため、既設橋梁に適合した耐震ストッパーや浮き上がり防止装置(上揚力対応)などの開
発を行い、実績を上げています。
また、橋梁用制震装置として、鋼材履歴型ダンパーと粘性系シリンダーダンパーの開発が完了しすでに製品化しています。これらのダンパーを利用して、道路橋の維持管理対策に貢献する商品開発を推進するととも
に、顧客ニーズを満足するための新商品開発と既存商品の改良に努めています。
② 超高減衰ゴム支承(商品名:HDR-S)
橋梁の新設工事は、免震形式が広く採用されています。そのため、高機能性と価格優位性をもつHDR-Sの提案を積極的に行い、堅実な受注成果を上げています。今後は、超高減衰ゴム支承の更なる適用拡大に向けた研
究を行い、拡販と受注増加を図ります。
(3)建材関連商品開発
露出型弾性固定柱脚のNCベースは、下ナット方式のメカニズムが評価され、大スパン構造物、大型倉庫、公共設
備、病院、ホテルなど多岐に渡る建物に採用されています。
近年、JFEスチール殿の建築構造用高強度鋼材(550N/mm2TMCP鋼材)を使用した「鋼板製ベースプレート」を開発
し、高強度柱材への対応が可能になりました。
現在、従来の鋳鋼型から開発した鋼板タイプへの切り替えを推進中であり、更に顧客ニーズにマッチした製品を
開発します。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01236] S100FZZR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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