有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G8O0
SWCC株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
当社グループは、電線線材事業、電力システム事業、巻線事業、コミュニケーションシステム事業、デバイス事業、その他新しい分野における新技術・新製品の研究開発を各事業子会社の技術開発部門が中心となって積極的に推進している。
当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額1,119百万円であり、その成果は次のとおりである。
(電線線材事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および冨士電線㈱を中心に進められている。
当社には耐燃性架橋ポリエチレン電線としてEM-TNCがあるが、配電盤や制御盤の小型化に対応し盤内配線の作業性を向上させるためEM-TNCの柔軟性を向上させた新製品(LTNC®)を開発した。
2017年に埼玉県で発生した大規模倉庫火災を受け国土交通省は耐熱電線端末部の耐熱性能強化を義務付けた。これに対応して耐熱電線に耐火性能を付加した「小勢力回路用耐火ケーブル(EM-JSH®)」を業界で初めてリリースし納入を開始した。
線材分野では、高機能無酸素銅を(MiDIPTM OFC/ミディップ オーエフシー)ブランドとして展開し、精密加工部品や成型加工品などの商品開発を進めている。また、銅銀合金線では、高屈曲特性を生かして医療関連、精密測定機器等へ適用すべく開発を継続している。
当事業に係る研究開発費は21百万円である。
(電力システム事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
当社グループでは、小型・軽量・環境に配慮した電力用機器製品を“SICONEX®(サイコネックス)”ブランドとして展開している。当社の66/77kV・154kV用の気中終端およびブッシングのラインナップであるダイレクトモールド製品は、これまでの磁器がい管構造に代わり、固体絶縁構造(ポリマー樹脂一体構造)を適用して軽量化・耐震性・環境調和・省力化を実現しており、電力製品の標準規格である電気規格調査会規格(JEC規格)おいて規格化されることになった。
66/77kV・154kV 機器用コンパクト製品およびスマート製品は、変電所のコストダウン・工事の省力化に優れることから電力会社の変電所に適用が拡大している。特に66/77kV機器用コンパクト製品は電力会社の変圧器標準化にともない標準部品として採用されることになった。さらに、老朽化が進む275kVクラスの超高圧変電所のリニューアルに対応するため機器接続用275kVスマート終端接続部をラインナップに加え、このほど、国内電力設備に初適用された。
当事業に係る研究開発費は248百万円である。
(巻線事業)
当事業における研究開発活動は、㈱ユニマックを中心に進められている。
自動車関連分野では、高耐熱性および高効率・高信頼性巻線が求められており、当社ではポリイミド樹脂に関する技術やその材料に適合した製造技術の確立により、耐熱性に優れた高電圧仕様のエナメル平角線を量産し、拡販・増産につながっている。現在は、さらなる高電圧化および信頼性確保のための材料開発を進めている。
当事業に係る研究開発費は3百万円である。
(コミュニケーションシステム事業)
事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および冨士電線㈱を中心に進められている。
光通信分野では、2020年頃に開始が想定される第5世代移動無線通信システムの無線基地局用に使用される光通信ケーブルおよび光応用製品の開発を進めている。
LANケーブル市場では、クラウドサービスやデータセンター需要増に伴い、伝送速度の高速化要求が年々高まる中、超高速化に対応すべく25/40ギガビット伝送方式のケーブルが米国TIAで新たに規格制定された。それに対応した新規格ケーブルの開発を進めている。
一方、主に工場内で使用される産業用ネットワーク市場についてもオフィス環境と同様な伝送方式(イーサネットシステム)の採用が増加しており、耐摩耗性に優れたノンハロゲンウレタンシース品、125℃耐熱製品、10ギガビット伝送対応製品をラインナップした。さらに産業用に対応した防水・防塵性の高い「丸型ねじ込み式コネクタ(M12コネクタ)」付きケーブルや伸縮自在なコードの開発を行っている。
当事業に係る研究開発費は39百万円である。
(デバイス事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および㈱ダイジを中心に進められている。
制振・制音事業では、人手不足等を背景に鉄道騒音対策用制振材の施工性向上に対するニーズが高まっており、2019年度より市場投入すべく開発に着手した。建築分野は、首都圏を中心に増加している音響施設(各種ホール、スタジオ、シネコン)向け防振装置の開発を進めている。
情報機器では、複写機・プリンター・軽印刷機に使用される様々な部品の開発を継続し、省エネルギー・環境対応・超高画質化など年々高まる顧客要求に応える製品の市場投入を継続している。さらに当社独自のスポンジローラを開発し量産を開始した。
ワイヤハーネス関係では、自動車用ハンドルヒーターやシートヒーターの端末加工方法を改良し、販売を伸ばしている。また、半導体製造装置やロボット等の産業機器向けや高齢化社会に対応した医療・介護向け等の成長が期待される分野の製品(アシスト機器など)の開発も進めている。
当事業に係る研究開発費は121百万円である。
(その他)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
自動車電線・応用製品では、環境負荷低減のため自動車の軽量化が進められており、当社グループでは、アルミ合金線技術を活かした細径・高強度電線の開発を進めてきており、顧客が要求する高い機械的強度を確保した細径電線の製品化に成功し、2018年度から納入を開始した。また、リッツ線とそのコイル化技術を用いて、非接触給電システム用部材の開発を行っており、コイル単体で形状保持可能なハイブリット巻きコイルを開発した。非接触給電技術は、産業分野での採用も期待されており、今後無人搬送車用、ロボット等への適用拡大が期待される。
超電導応用製品では、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により公募・採択された「プラント内利用のための低コスト型三相同軸超電導ケーブルシステムの開発」で、2018年度末には国際規格であるCIGRE TB 538準拠の形式試験を実施し、2019年度からは実証試験フェーズへ移行することが決定した。本件は、三相同軸型ケーブル構造の採用とプラント内の冷熱ラインを冷却に使用し、システム全体のコスト低減および省エネルギー効果を実証するものである。
これらの事業に係る研究開発費は685百万円である。
当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額1,119百万円であり、その成果は次のとおりである。
(電線線材事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および冨士電線㈱を中心に進められている。
当社には耐燃性架橋ポリエチレン電線としてEM-TNCがあるが、配電盤や制御盤の小型化に対応し盤内配線の作業性を向上させるためEM-TNCの柔軟性を向上させた新製品(LTNC®)を開発した。
2017年に埼玉県で発生した大規模倉庫火災を受け国土交通省は耐熱電線端末部の耐熱性能強化を義務付けた。これに対応して耐熱電線に耐火性能を付加した「小勢力回路用耐火ケーブル(EM-JSH®)」を業界で初めてリリースし納入を開始した。
線材分野では、高機能無酸素銅を(MiDIPTM OFC/ミディップ オーエフシー)ブランドとして展開し、精密加工部品や成型加工品などの商品開発を進めている。また、銅銀合金線では、高屈曲特性を生かして医療関連、精密測定機器等へ適用すべく開発を継続している。
当事業に係る研究開発費は21百万円である。
(電力システム事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
当社グループでは、小型・軽量・環境に配慮した電力用機器製品を“SICONEX®(サイコネックス)”ブランドとして展開している。当社の66/77kV・154kV用の気中終端およびブッシングのラインナップであるダイレクトモールド製品は、これまでの磁器がい管構造に代わり、固体絶縁構造(ポリマー樹脂一体構造)を適用して軽量化・耐震性・環境調和・省力化を実現しており、電力製品の標準規格である電気規格調査会規格(JEC規格)おいて規格化されることになった。
66/77kV・154kV 機器用コンパクト製品およびスマート製品は、変電所のコストダウン・工事の省力化に優れることから電力会社の変電所に適用が拡大している。特に66/77kV機器用コンパクト製品は電力会社の変圧器標準化にともない標準部品として採用されることになった。さらに、老朽化が進む275kVクラスの超高圧変電所のリニューアルに対応するため機器接続用275kVスマート終端接続部をラインナップに加え、このほど、国内電力設備に初適用された。
当事業に係る研究開発費は248百万円である。
(巻線事業)
当事業における研究開発活動は、㈱ユニマックを中心に進められている。
自動車関連分野では、高耐熱性および高効率・高信頼性巻線が求められており、当社ではポリイミド樹脂に関する技術やその材料に適合した製造技術の確立により、耐熱性に優れた高電圧仕様のエナメル平角線を量産し、拡販・増産につながっている。現在は、さらなる高電圧化および信頼性確保のための材料開発を進めている。
当事業に係る研究開発費は3百万円である。
(コミュニケーションシステム事業)
事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および冨士電線㈱を中心に進められている。
光通信分野では、2020年頃に開始が想定される第5世代移動無線通信システムの無線基地局用に使用される光通信ケーブルおよび光応用製品の開発を進めている。
LANケーブル市場では、クラウドサービスやデータセンター需要増に伴い、伝送速度の高速化要求が年々高まる中、超高速化に対応すべく25/40ギガビット伝送方式のケーブルが米国TIAで新たに規格制定された。それに対応した新規格ケーブルの開発を進めている。
一方、主に工場内で使用される産業用ネットワーク市場についてもオフィス環境と同様な伝送方式(イーサネットシステム)の採用が増加しており、耐摩耗性に優れたノンハロゲンウレタンシース品、125℃耐熱製品、10ギガビット伝送対応製品をラインナップした。さらに産業用に対応した防水・防塵性の高い「丸型ねじ込み式コネクタ(M12コネクタ)」付きケーブルや伸縮自在なコードの開発を行っている。
当事業に係る研究開発費は39百万円である。
(デバイス事業)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱および㈱ダイジを中心に進められている。
制振・制音事業では、人手不足等を背景に鉄道騒音対策用制振材の施工性向上に対するニーズが高まっており、2019年度より市場投入すべく開発に着手した。建築分野は、首都圏を中心に増加している音響施設(各種ホール、スタジオ、シネコン)向け防振装置の開発を進めている。
情報機器では、複写機・プリンター・軽印刷機に使用される様々な部品の開発を継続し、省エネルギー・環境対応・超高画質化など年々高まる顧客要求に応える製品の市場投入を継続している。さらに当社独自のスポンジローラを開発し量産を開始した。
ワイヤハーネス関係では、自動車用ハンドルヒーターやシートヒーターの端末加工方法を改良し、販売を伸ばしている。また、半導体製造装置やロボット等の産業機器向けや高齢化社会に対応した医療・介護向け等の成長が期待される分野の製品(アシスト機器など)の開発も進めている。
当事業に係る研究開発費は121百万円である。
(その他)
当事業における研究開発活動は、昭和電線ケーブルシステム㈱を中心に進められている。
自動車電線・応用製品では、環境負荷低減のため自動車の軽量化が進められており、当社グループでは、アルミ合金線技術を活かした細径・高強度電線の開発を進めてきており、顧客が要求する高い機械的強度を確保した細径電線の製品化に成功し、2018年度から納入を開始した。また、リッツ線とそのコイル化技術を用いて、非接触給電システム用部材の開発を行っており、コイル単体で形状保持可能なハイブリット巻きコイルを開発した。非接触給電技術は、産業分野での採用も期待されており、今後無人搬送車用、ロボット等への適用拡大が期待される。
超電導応用製品では、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により公募・採択された「プラント内利用のための低コスト型三相同軸超電導ケーブルシステムの開発」で、2018年度末には国際規格であるCIGRE TB 538準拠の形式試験を実施し、2019年度からは実証試験フェーズへ移行することが決定した。本件は、三相同軸型ケーブル構造の採用とプラント内の冷熱ラインを冷却に使用し、システム全体のコスト低減および省エネルギー効果を実証するものである。
これらの事業に係る研究開発費は685百万円である。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01336] S100G8O0)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。