シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G8UM

有価証券報告書抜粋 株式会社駒井ハルテック 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、橋梁・鉄骨の製作及び架設段階での最先端の技術並びに風力発電に関する研究開発活動を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は45百万円であります。
当連結会計年度の研究開発の部門別内容については以下のとおりであります。

―橋梁事業―
当連結会計年度に実施した研究開発項目とその概略の内容を以下に示します。
1.災害時の人命救助や緊急車両の通行を目的にした緊急橋への転用可能な仮桟橋の開発
2.高速道路跨道橋の落橋を防止するための耐震補強技術の開発
3.補修・補強工事に必要な要素技術の開発
4.都市内高架道路のRC床版更新技術の開発
5.生産性・安全性向上へ資するICT技術応用の検討

1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究であります。これまでの載荷実験の結果を踏まえて実橋を製作し、現在、工事現場の桟橋として供用中です。併せて応力・変位のモニタリングも実施し、安全性を検証しました。本研究は南海・東南海地震や温暖化による集中豪雨・大型台風などに備えた防災技術の一つとなります。

2.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。高速道路上にはオーバーブリッジ(跨道橋)が多数あり、2016年の熊本地震では、このオーバーブリッジの落橋による高速道路の通行止めという事態が生じたことから、全国の高速道路でその対策が急がれています。本研究はこの耐震補強工法の開発を目的とし、載荷実験等を実施し、補強による性能の向上を確認しております。

3.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は震災復旧工事やその他の補修工事に活用が期待される接着系あと施工アンカー工法です。従来工法と比較して施工性に優れ、工事完了時にアンカーボルトの撤去が容易にできるタイプもあり、仮設材の設置等にも幅広く採用されています。

4.につきましても、前連結会計年度からの継続研究であります。本研究は制約条件が特に厳しい都市内高架橋において、損傷および劣化したRC床版の急速取替えを目的としています。特に、実工事に向けた具体的な施工方法の開発を目的に他3社と共同で研究しております。

5.につきましては、当連結会計年度から具体的な検討と試行を始めたものであります。建設業界では既にi-constructionと呼ばれるICTを活用した施工技術が提唱され、様々な現場で応用されて発展しています。鋼橋でも、その製作・施工における生産性・安全性向上へ向けた適切な技術の選択と活用を図るべく、要素技術の試行・検証を進めています。

当連結会計年度における橋梁事業の研究開発費は22百万円であります。

―鉄骨事業―
当連結会計年度に実施した研究開発項目と概略の内容を以下に示します。
1.高能率溶接施工法、及び溶接部の品質保証に関する研究
(1)板厚80mm角溶接1パスサブマージアーク溶接に関する研究
(2)D-Arc溶接法を用いたK開先完全溶込み溶接継手の裏はつり省略の検討
(3)ダイアフラム板厚100mmのエレクトロスラグ溶接に関する研究

2.KHコラムジョイントの適用範囲拡大への取り組み

1.(1)につきましては前連結会計年度に引き続き、板厚80mmの角溶接1パスサブマージアーク溶接施工の検証試験を実施しております。当連結会計年度では品質の安定化に向け、実物大のBOX柱試験体を用いて追加の検証試験を実施し、不安定要素を解決し適正な溶接法が確立できました。翌連結会計年度は引き続き実用化に向けた施工試験の実施に取り組んでまいります。
なお、本研究は国立大学法人千葉大学森田名誉教授および株式会社神戸製鋼所との共同研究として取り組んでおります。

(2)につきましても前連結会計年度からの継続研究であります。株式会社ダイヘンが開発したD-Arc溶接法の深い溶込み能力に着目し、K形開先の完全溶込み溶接継手の裏はつり(ガウジング)を省略することで、生産性の向上と作業者への負担軽減を図るべく研究を行っております。当連結会計年度では、CO2半自動溶接機による検証試験体の溶接試験を行い、ルート面(7mm)がある場合でも完全溶込み溶接となる事を確認しました。翌連結会計年度では、安定した溶接品質を保つため、さらに追加の検証試験を実施する計画としております。なお、本研究は株式会社ダイヘンとの共同研究として取り組んでおります。

(3)につきましては当連結会計年度からの新規研究であります。1電極のエレクトロスラグ溶接に関して現状ではダイアフラム板厚75mmまでの実績でしたが、板厚100mmまで拡大した溶接施工法を確立するものです。エンドタブの改良、オシレート幅の改良、予熱・後熱条件および溶接条件を設定し、試験体での確証実験を繰り返し実施した結果、実工事での製品製作を完了するする事ができました。

2.につきましては、中小ビル鉄骨向け柱梁接合部製品として開発しました「KHコラムジョイント」の製作工場拡大事業として富津工場での製作を開始しました。その過程で、角継手の溶込み量(6 mm)を安定して施工できるための試験を実施しました。この結果を踏まえ、実工事での製品を約40台製作完了しました。翌連結会計年度も継続して受注拡大と生産体制の構築を進めてまいります。

当連結会計年度における鉄骨事業の研究開発費は2百万円であります。

―その他―
環境部門における当連結会計年度に実施いたしました項目と概略の内容を以下に示します。
1.極寒冷地仕様風力発電機の実証
2.途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業
3.DNV―GL風力発電機設計認証追加及び台風仕様風力発電機設計

1.につきましては、前連結会計年度からの継続研究で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により、極寒冷地仕様300kW風力発電機3基をロシア北極海沿岸に建設し、風車の出力制御運転を実施しました。引続き三井物産株式会社及び株式会社東光高岳と共同で、翌連結会計年度には、系統を安定化させる「ポーラーマイクログリッドシステム」を構築し、安定的なエネルギー供給技術に関する実証を行う予定であります。

2. につきましては、前連結会計年度からの継続研究で、公益財団法人地球環境センターの補助金により、「フィリピン小規模離島向け台風対策風力発電機および多用途バッテリーによる余剰電力活用システムの開発・実証」事業を、本田技研工業株式会社と共同で行いました。フィリピンの離島に風力発電機3基を建設し、多用途モバイルバッテリーステーションで、風力発電余剰電力を活用するシステムを実証しました。


3.につきましては、風力発電機の認証取得に関する設計・解析等を実施したものであります。
①KWT300標準仕様のDNV―GL設計認証につき、新たなギアボックス製品の認証を追加しました。
②九州南部や沖縄地方の暴風地域は、本土と比較し設計風速が高いため、暴風時の耐荷力の不足等を計算、
KWT300台風仕様を検討しました。引続き、翌連結会計年度には再設計部品の設計等を行います。

当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は19百万円であります。

※以上、第2 事業の状況 の金額には、消費税等は含まれておりません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01362] S100G8UM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。