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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LEGM (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 中本パックス株式会社 研究開発活動 (2021年2月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、地球環境保全を経営の重要課題と位置付けており、資源の再利用化(リサイクル)及び廃棄物の減容化を目指しております。プラスチックの中でも特にポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で資源を循環させることを目指し、食品関連製品の基材開発だけでなく、工業・医療の分野も視野に入れ、広範囲にわたる顧客ニーズに応えたPET製品を提供するための研究開発を進めております。
当連結会計年度の研究開発は当社のプロダクト事業本部開発技術部においてリサイクル技術や製品に付加価値をもたせることができる基材の開発を行っており、研究開発スタッフは7名です。
当連結会計年度における研究開発費は、87,716千円であり、研究開発活動については次のとおりであります。
なお、当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。

(1)薄肉剛性容器の開発
パッケージング業界はコストダウンという大きなニーズとともに廃棄物の減容も重要な課題であります。現在、食品包材分野の薄肉容器はポリスチレン(PS)が多くを占めていますが、環境負荷の観点からPETの薄肉容器が希求されております。弊社ではPETの分子配向による結晶化技術を応用し、薄く軽量かつ剛性ある容器の開発を行っております。
また、この容器には内層にリサイクル材を利用することも可能であり、PSやA-PET代替として拡販が進んでおります。

(2)透明耐熱PET容器の開発
PETの分子配向による結晶化技術、ブレンド技術と成型などの加工技術を応用し、透明耐熱PET容器の連続成型用シートの開発及び加工技術の開発を行っております。
透明容器の分野ではポリプロピレン(PP)、PS、PETが主流でありますが、従来のPETは耐熱性に乏しく、用途が限定されておりました。透明PETで耐熱性が必要である電子レンジ対応容器などの食品分野やメディカル分野への採用を進めております。

(3)NC-PET(超高耐熱PET容器)の開発
PETの改質技術、ブレンド技術と成型などの加工技術を応用し、超高耐熱(190℃以上)のPET容器の開発を行っております。食品包材分野ではコストダウンが重要であるためブレンドする原料を見直し、コストダウンに繋がる技術開発も行っております。
グラタンなどオーブンで調理すると、PPやPSのプラスチック容器では融点を超えるため、ほとんどは紙容器が採用されております。しかしながら、紙容器では形状に制限があることから、オーブンにも対応ができる安価な高耐熱プラスチック容器を開発することでその市場での競争力強化を進めております。
また、冷凍流通にも耐えうる耐寒グレードのNC-PETを開発中であり、さらなる市場拡販を目指しております。

(4)NS-PET(ヒートシールPET)の改良・開発
プラスチックの袋のほとんどはヒートシールで加工されております。ヒートシールが可能なプラスチックとしてポリエチレン(PE)やPPが採用されておりますが、PETの改質技術や加工技術を応用し、ヒートシールが可能なPETの開発を行っております。
PE、PPの袋に油物(たとえば唐揚げなど)を入れて電子レンジで加熱することは、融点を超えるために不可能です。PETの融点を生かした用途の袋やヒートシールが必要な分野への採用を進めております。

(5)貼合用(NTSⅢ)PETフィルム開発
NS-PETからの応用品であり、両面ヒートシール性・成型性が良好なフィルムであります。汎用品に多いPETフィルムは2軸方向に延伸して製造されているため、延伸余力が少なく成型ができませんが、NTSⅢフィルムは無延伸であるため伸びやすく、成型性が良好であります。このフィルムを使用すれば、ALL-PETの印刷容器ができます。今後は生産方法の確立と、さらなる市場開拓を行ってまいります。

(6)インクジェット
食品パッケージ分野におけるデジタル化及びオンデマンド化を実現させるために、環境問題に即した水性インクジェットインクを活用したインクジェットシステムの開発を昨年に引き続き目指しています。現在、国内インクメーカー1社の新開発ナノ水性インクジェットインクをテスト機で吐出テストしております。また、海外では、USのメーカーと提携し、インクジェットヘッド、ナノ水性インクおよびアンカー剤も含めて、テスト印刷を実施継続しております。今後もさらなる研究を加え、早急に当社グループ仕様のインクジェットシステムの実現を目指して努力してまいります。

(7)発泡PET
食品包装容器としての発泡樹脂はPS、PPがほとんどであります。一部、発泡PETもありますが、価格、成型性の難しさ等の問題があります。この開発品は耐熱性,断熱性があり、ローコスト、易成型の発泡PETを目指しております。PS、PPに比べてPETは剛性があり、薄肉化できるメリットを持ち合わせているため、発泡業界へ新たな需要の確立を目指します。

(8)環境対策
海洋プラ問題を皮切りに世界的に環境志向が強くなっており、プラスチック材料の見直しが進んでおります。弊社ではこれまでにも薄肉剛性容器による原材料の削減や、NC-PET耐寒グレードによる賞味期限のロングライフ化、結合剤を用いたリサイクルPETのアップサイクリング技術などを通じて環境対策に貢献してきました。そして現在、既存開発品へのバイオPETの配合や生分解樹脂と紙の複合化など、より多様な可能性を追求しながら環境対策に取り組んでおります。

(9)その他
PETの改質技術を応用した材料、延伸や成型などの加工技術を応用した包材等、食品包材分野のニーズに対応する研究開発を進めております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E31924] S100LEGM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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