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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100GA34

有価証券報告書抜粋 日本発條株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、「創造挑戦型」の基礎技術の研究開発から「開発提案型」の新製品開発、更には生産技術の開発にいたるまで、積極的な研究開発活動を行っております。また、昨今の四輪車、二輪車の電動化に伴い、市場動向や顧客ニーズを迅速に研究開発へ反映させる為、マーケティング機能を有する電動化事業推進室を新設し、新製品及び新規事業開拓を進めております。
現在、研究開発は、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室、各生産本部の開発部門、技術部門、設計部門等、また、各子会社の開発部門等により鋭意推進されております。研究開発スタッフは全体で1,074名であり、これは全従業員数の5.9%に当たります。当連結会計年度における当社グループ全体にて支出した研究開発費総額は、16,822百万円であり、これはグループ全体の売上高の2.5%に当たります。
当連結会計年度における事業の種類別セグメントの研究開発活動は、以下のとおりであります。なお、上記の研究開発費には、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室で行われている各事業部門に共通する材料技術、加工技術、接合技術、分析技術、解析技術等の基礎研究開発の費用1,074百万円が含まれております。

(1)懸架ばね事業
自動車業界おいて、100年に一度の大変革期と言われている中で、電動化や自動運転車両へのニーズに対応するため、軽量化と高品質化、さらには高い付加価値のある製品の技術開発に取り組んでおります。
これらの具現化に向けて、高強度の新鋼種および繊維強化プラスチック材料の開発等を行うと同時に、最適な成形、熱処理およびショットピーニング等の加工技術開発に加え、原価低減を目的とした無人化や省エネルギー化を実現する生産方式の開発を並行して進めております。
当連結会計年度の主な成果は、耐久性と品質に優れた製品の開発を完了させ、量産化したことです。また、今後の課題は、さらなる軽量化技術の創生のベースとなる、新材料と加工方法の開発とグローバル展開であります。
当事業に関する研究開発費の金額は、4,488百万円であります。

(2)シート事業
軽量化、自動運転に対応するシート、生体信号利用のシート応用製品、快適な動性能・静性能を持つシートに重点を置き、開発活動に取り組んでおります。
軽量化への取り組みとしては、超ハイテン材の使用部位を拡大することや、近い将来の材料動向を踏まえた高強度材や高延性材などを採用したフロントシートフレームの開発を行っております。
また、さらなる軽量化として部分的に非鉄金属の採用も視野に入れており、フロントフレームだけではなく、リアシートへの適用も検討しております。
将来予想される自動運転車に対応するシートについては、自動運転時に必要なシート機能を検討し、その中から当社独自のアイテム開発を進めております。例えば、自動運転Level3、4となると、車内で本と読んだり、リラックスしたりと車内での過ごし方が多様化します。そこで2018年度より、その際の乗員の姿勢や必要機能を調査し、その結果を織り込んだ自動運転車向けシートの開発に取り組んでいます。また、自動運転になると従来よりも車で過ごす時間が長くなると予測されており、長時間着座による疲労も増加すると考えられます。長時間着座によってユーザーはどのような違和感、痛み、圧迫感を感じるのかを分析して、それらを改善できるアイテム開発にも取り組んでおります。
快適な動性能・静性能を持つシートの開発については、人間の特性,感覚に合った動・静性能を持つシートの開発に取り組んでおります。シートの振動乗心地評価には,乗員が着座した状態でのシート上振動データが必要になります。これまでに、シートと人間のFEモデル(有限要素解析モデル)を用いて、着座時のシート上振動を予測する手法を開発済みです。また、2列目、3列目のシートにおいては、車両走行中に生じるフロアの動的な変形(振動)がシート上振動に影響を与えてしまうため、新たに車体フロアの動的変形を考慮したシート上振動の予測手法を開発致しました。静的な座り心地に関しては、シート及び人体FEモデルを用いた着座時シート上圧力分布予測に取り組んでいます。また温熱快適性については、評価やデータのばらつきが大きな人間の代わりに温熱計測用のマネキンを用いた安定的な計測・評価技術を開発しております。
当事業に関する研究開発費の金額は、5,830百万円であります。

(3)精密部品事業
精密ばね分野においては、エンジン・トランスミッション部品に代表される自動車関連製品をはじめとして、HDD(ハードディスクドライブ)用部品、半導体の検査用プローブ等、幅広い分野での製品開発を行っており、特に現在はHEV(ハイブリッド車)・EV(電気自動車)向けの製品開発、ばねの高品質化・低コスト化に向けた生産技術開発、高強度材料の開発に注力しております。
HEV・EV分野については、高精度プレス加工技術を基盤とした、モーター部品、パワーモジュール部品及び燃費向上に寄与する軽量化技術の開発を行っております。
ばねの高品質化・低コスト化については、線ばね・皿ばねの全自動品質保証設備、及び省人化・無人化を実現する一貫生産ラインの開発を行っており、その生産技術のグローバル展開も進めております。
また、これらの基となる素材についても、更なる高強度材の開発を進め、製品の高性能化、高信頼性化を進めています。その一方で廉価材の開発を進め、製品のコスト低減化にも努めております。
HDD関連分野においては、データセンター向けHDDの高容量化に対応するため、引き続きCLAサスペンション(Co-Located Actuator)の高性能化、及びCLAとMilli-DSAを合体させたTSA(Triple Stage Actuator)の開発を進めております。近年、記録密度増加が鈍化しているため多盤化が更に進み、9・10枚Disk HDDの開発が主流となっています。サスペンション等の部品はより薄くなるにもかかわらず、冷却用高速ファンによる10kHz前後まで及ぶ外部振動のためHDDの位置決めはますます難しくなり、より薄型で位置決めに適した高性能CLA、もしくはTSAが必要となります。これらの製品開発と共に生産技術、品質向上・コスト低減に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に関する研究開発費の金額は、3,051百万円であります。

(4)産業機器ほか事業
半導体製造プロセスは、積層化と微細化が進み顧客要求が厳しさを増しております。半導体製造装置開発では、顧客別の要望に応えるために開発段階から深く入り込み、設計/試作/評価をトータルに実施できる体制を整えました。半導体製造装置の心臓部品の開発に必要となる接合技術の深耕を図るために、ろう付技術のほかに、拡散接合技術やコールドスプレー技術を駆使し、信用性の高いコンタミレスの金属製ヒータや冷却板を開発しております。更にはセラミック溶射技術を応用し、絶縁特性、均熱特性、大型化対応などを図り、北米向けでヒータ製品の業界トップシェアを維持しております。
IMS(金属基板:Integrated Metal Substrate)については、近年、自動車向けの基板の需要が多く、高品質、高信頼性に加え高清浄度に対する要求が高まっております。IMSは高密度・大容量化に伴い、放熱性ニーズが高まっており、それに応えるべく高放熱絶縁材料の開発を継続的に推進しています。開発した絶縁材は高い放熱性を持つとともに高い耐熱性も持ち、セラミック代替を目指しております。
その一方で安価な絶縁材料を使ったIMSや、より耐久性に優れたIMSの開発も行っております。
ゴルフシャフト事業では、重量シャフトがメインの北米のシェアを拡充すべく、肉厚調整・熱処理技術・解析技術を駆使して、北米市場のニーズである高弾道・低スピンのスチールシャフトを開発し商品化しております。一方で更なる超軽量化シャフト開発にも取り組んでおります。
当事業に関する研究開発費の金額は、2,376百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01367] S100GA34)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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