有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100JQF4 (EDINETへの外部リンク)
株式会社 アドバネクス 事業等のリスク (2020年3月期)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 世界経済の変動
当社グループの主要な事業分野は、自動車、OA機器、医療、精密機器などの民生製品であり、それらに使われる精密金属加工製品をグローバルに供給していることから世界経済変動の影響をうけます。特に日本、米州、欧州及びアジアなどの世界の主要市場において予測を超える景気の後退や需要の縮小は当社グループの業績及び財政状態に多大な影響を与えます。
また、新型コロナウイルスによる経済活動への影響は全世界に拡大し、既に当社事業にも大きな影響を及ぼしており、現時点で今後の業績への影響度について見通しを立てることは困難な状況にあります。
② 為替レートの変動
当社グループは、世界12ヵ国に20ヵ所の生産拠点を持つなどグローバル展開が進んでおり、使用する通貨も多岐にわたりますが“地産地消”のビジネスが中心であり通貨の異なる市場に輸出するケースは少なく、商流における為替レートの変動リスクは比較的低いと言えます。一方、当社は成長市場の機会を求めて、近年メキシコ、インドネシア、インド、チェコに新工場を開設するため多くの投資を行った結果、資産等における為替レートの変動リスクを抱えることとなりました。実際、2020年3月期には新型コロナウイルスの影響もありメキシコとインドネシアの現地通貨が一時的に急落し多額の為替差損が発生しました。これらに対し当社は、海外子会社の事業安定化と現地での資金調達シフトを進めつつ、親会社から貸付した債権等を早期回収することでリスクの回避及び軽減を図っていきます。
③ 原材料の高騰
当社グループは、金属材やプラスチック材などの原材料を材料メーカー及び商社から調達しています。これらの材料メーカー及び商社とは、契約書を締結し安定的な供給に努めていますが、市況の変化による価格の高騰や品不足もしくは事故や災害等により供給が停止するリスクがあります。価格の高騰については、自動車関連の顧客を中心に販売価格を原材料価格と連動させる契約を結ぶことなどによりリスクの軽減を図っています。また、災害等による供給停止については、当社グループが扱う原材料の殆どが代替可能な一般材であるため、一部を除いて材料メーカーの変更によりリスク回避は可能であります。
④ 知的財産権の侵害
当社グループは、ねじ穴を補強するタングレス・インサートやボルト・ナットのゆるみ防止具のロックワンなど、当社が商標など知的財産権を保有する製品を製造・販売しています。それらの製品は優れた品質と供給網により日本国内や米州、欧州市場を中心に多くの業界や顧客に使用されています。一方、一部の新興国では当社の商標を不当に使用した類似製品(いわゆる偽物)が流通していることが確認されています。それらは当社の商機を不当に奪うことのみならず、劣った品質により当社に対するレピュテーションを下げるリスクとなっています。これに対し当社グループは顧客への注意喚起及び正規代理店を紹介することなどによりリスクの軽減を図っております。
⑤ 製品の品質問題
自動車メーカーは設計や製造段階を原因とする自動車製品の不具合が発見された場合、無料でそれを修理する「リコール」を行うことがあります。当社グループの売上は自動車関連向けが過半を占めており、当社製品を起因とする不具合が発生した場合に顧客よりその対応にかかるコストを請求される可能性があります。これに対し当社グループは、IATF16949(自動車産業向けの品質マネジメントシステム)を取得することや自動品質判定装置を導入することなど“品質問題を起こしえない製造工程”を目指しています。また、顧客との製品の納入仕様について慎重に交渉を行うことでリスクの軽減を図っています。
⑥ カントリーリスク
当社グループは、世界12ヵ国に20ヵ所の生産拠点を持つなどグローバル展開が進んでいることから、進出先の地域特有のリスクを抱えています。具体的には経済成長率やインフレ率を無視した最低賃金の引上げ、デモ・テロの発生、自然災害や感染症の拡大、関税や法人税率など税制ルールの変更が想定されます。これらに対し当社グループは、それぞれの海外子会社と定期的にミーティングを行うなど、情報共有を密にし現地の状況及び現地政府の考えや方針などを分析することで早期に経営判断を下せるように努めております。
⑦ 災害等
地震・台風・水害等の大規模な自然災害や火災・停電等が発生した場合、製造拠点の設備故障や損壊により復旧費用の発生や製品の供給継続に問題が発生するリスクがあります。当社グループは、それぞれの拠点においてリスクアセスメントを行ったうえBCP(事業継続計画)を策定しており、災害発生時はその計画に基づいて行動することによって早期復旧や損害の最小限化を図ってまいります。
⑧ 訴訟
当社グループは、事業活動において継続的なコンプライアンスの実践に努めています。それにも関わらず、様々な訴訟及び規制当局による法的手続の当事者となる可能性があります。また、当社は前代表取締役会長の加藤雄一氏らから、2018年6月21日開催の第71期定時株主総会の決議が無効であるとして同年8月24日に株主総会決議不存在確認等の訴訟を起こされ今なお係争中です(2019年10月17日に東京高等裁判所より原告の請求を棄却ないし却下する控訴審判決が出されましたが、原告は現在上告受理申し立て中です)。同裁判や関連する係争が長期化することにより追加費用の発生する可能性があります。
⑨ 情報セキュリティ
当社グループは、事業活動における情報システムの重要性は高まっており、情報資産の保護や安定的な供給の実現のためセキュリティ対策を講じていますが、想定を超えるサイバー攻撃や不正アクセスなどにより、基幹情報システムの停止や機密情報の流出などの問題が発生する可能性があります。
⑩ 資金調達
当社グループは、設備投資などの資金需要が生じた場合には、調達時の金利情勢、外部マクロ環境、当社の状況などを総合的に勘案し、必要な資金を調達することとしています。このため、金融市場の不安定化が生じた場合などには、資金調達の制約を受け、資金調達コストが増加することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は財務制限条項を付記した融資契約を株式会社三菱UFJ銀行と締結しています。事業環境の変化により業績が大きく悪化した場合、同契約における期限の利益喪失事由となる財務制限条項(詳細は「第5 経理の状況1 連結財務諸表等注記事項連結貸借対照表関係」に記載しております。)に抵触し、キャッシュフローが著しく悪化する可能性があります。
⑪固定資産の減損
当社グループは、国内に5ヵ所、海外に15ヵ所の生産拠点があり、それぞれにおいて有形固定資産、ソフトウエアやのれんなど多くの固定資産を有しています。自動車向け製品は新規受注獲得から量産(販売)開始まで数年の時間を要することから、経営環境の変化等で当初計画していた収益性が低下し投資額の回収が見込めなくなった場合には、帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなるため、当社グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 退職給付債務
当社グループは2011年11月1日付で適格退職年金制度から、一部確定拠出年金制度に移行していますが、当社グループの従業員退職給付費用及び退職給付引当金は、割引率、年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される基礎率や前提条件に基づいて算出され、さらに過去の年金資産の運用成果等が反映されています。割引率及び年金資産の運用成果の悪化は、当社グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01393] S100JQF4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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