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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IXEM (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 イーグル工業株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動は、グローバルに展開される回転装置軸封部品のソリューションプロバイダーとしての責務を果たすべく、主に、トライボロジー・材料技術・流体力学をはじめとするシール技術に必要な専門分野に特化した研究開発活動を行っております。
特に、近年の環境負荷低減の社会的背景を踏まえ、各マーケット分野に対して最適な低摩擦技術の開発に重点を置いております。その中でも自動車業界における「電動化」においては電費向上が大きなテーマであり、当社技術の果たすべき役割は非常に大きいものと認識し活動を進めております。
なお当社グループの研究開発活動は当社技術本部が主体となり、当社グループの各技術部門・生産部門・営業部門との連携のもとに、各セグメントで推進しております。
研究スタッフは194名でこれは総従業員数の2.9%にあたり、当連結会計年度の研究開発費は2,616百万円であります。
当連結会計年度における各部門別の研究開発状況は次のとおりであります。

(1) 自動車・建設機械業界向け事業
自動車業界のEVシフトへの対応として、迅速かつ的確にEV関連の技術情報を把握するため、EV市場として重要な中国と欧州にR&Dセンターを設立いたしました。また、EVに関する研究で著名な大学との技術的な連携も進めております。
シール製品については、エンジン冷却水循環ポンプ用メカニカルシールとして、表面テクスチャリング技術により密封性能を向上させ、かつ、大幅に摩擦力を低減させた次世代メカニカルシールを開発し、量産を開始いたしました。また、次世代自動車向けに表面テクスチャリング技術を用いたEV駆動モータ軸水冷用高速メカニカルシールを開発し、密封性能と低トルク性能の両立により顧客から高い評価を頂き、現在、具体的な量産に向けて生産ライン整備を進めております。更に、EV用減速機などの高速回転機器向けに、表面テクスチャリング技術を応用した油潤滑用高速メカニカルシールの開発を推進しております。
電動ウォーターポンプ用途として開発した、耐摩耗性に優れ、摩擦力低減を狙ったカーボン軸受については量産を拡大しております。また、小型電動ウォーターポンプ用に開発した小径リップシールについても、顧客評価が完了し、量産に向けた準備を進めております。
メカトロニクス製品及び金属ベローズ応用製品については、次世代自動車用として、FCV車用水素圧力制御弁、水素逆止弁の量産化検討及び熱マネジメント用製品の開発を行っております。また、従来内燃機関車用としては、燃費向上を主目的にAT用制御弁の低フリクション化、エアコン用制御弁、燃料脈動吸収部品の機能向上を行うと共に、新規顧客への拡販展開を図っております。次世代自動車を含む全車両タイプへの採用が期待できるセミアクティブサスペンション用制御弁においては、更なるシェア拡大を狙い、機能向上、小型化による搭載性向上に向け、継続して新構造の検討を行っております。
建設機械業界向け製品として、油圧ショベルのブームシリンダからの戻り油など、油圧システムの再生可能エネルギーを独自の自己圧作動型の増圧器で高圧に変換し、アキュムレータに蓄液して高圧エネルギーとして再利用することで、システムの省エネを図り、環境保全に貢献する画期的な油圧ハイブリッドシステムの開発を進めております。
自動車・建設機械業界向け事業に係る研究開発費は1,851百万円であります。
(2) 一般産業機械業界向け事業
一般産業機械向け事業は、各種プラント、原子力発電所に設置されるポンプ、コンプレッサーなどに使用されるメカニカルシールやカップリングの研究開発生産を手がけています。
工業用メカニカルシールについては、東南アジアの大規模石油精製コンビナート建設において、米国石油協会のメカニカルシール規格(API682)に対応した多数の高負荷メカニカルシール、ベローズシールとシール液サプライシステムを受注し、設計、製造、納入を行っております。
ダイアフラムカップリングでは、海外の石油精製、石油化学コンビナート、シェールガス関連のコンプレッサー向けに採用されております。また、発電所向け用途の大型カップリングの製品開発に、引き続き取り組んでおります。
一般産業機械業界向け事業に係る研究開発費は626百万円であります。
(3) 半導体業界向け事業
半導体業界向けには、半導体チップ・液晶パネル・太陽電池パネルなどの半導体製造装置に使用される各種製品を展開しております。
磁性流体真空シールについては、半導体製造装置等の耐高温用とともに、超高速回転真空シールの開発を進めております。
金属ベローズについては、半導体製造装置向け長寿命タイプの開発に取り組んでおります。
半導体業界向け事業に係る研究開発費は53百万円であります。

(4) 舶用業界向け事業
中・大型船舶において一般的な油潤滑の船尾管シールについては、環境に配慮した生分解性油をはじめ、様々な油種に適合するシール材の量産拡大に向けた活動に引き続き取り組んでおります。併せて、高荷重下での軸受潤滑特性改善に向けた生分解油の改良にも取り組んでおり、高粘度の自社製生分解性油ST-120は市場評価を完了しました。
また、環境影響への配慮を目的とした取り組みとしては、水潤滑環境下でも信頼性を向上させた大型船用の船尾管シールシステムの開発に引き続き取り組んでおります。
船舶の安全航行維持を目的に、軸系システムの機器状態監視システムについても開発を進めております。
舶用業界向け事業に係る研究開発費は20百万円であります。
(5) 航空宇宙業界向け事業
民間航空機エンジン主軸シールの量産供給は順調であり、加えて新規量産エンジン用シールの納入も開始しております。また、新規開発エンジン試験用シールの納入も開始しており、今後の量産のための準備を進めております。航空機エンジンのギアボックスシールでは、表面テクスチャリング技術を応用した低トルクシールの開発を進めており、併せて、シールの動特性把握による最適化などを図り、固有技術獲得にも引き続き取り組んでおります。
ロケットエンジン用シールでは、2020年2月に打ち上げが行われたH-ⅡAロケット及び2019年9月に打ち上げが行われたH-ⅡBロケットのエンジンにはシール部品、人工衛星にはバルブ・フィルターなどの機器製品を納入しております。更に、開発中の新型基幹ロケットH3ロケットのターボポンプや高圧配管、燃料タンク用のシール開発にも継続して参画しております。
航空宇宙業界向け事業に係る研究開発費は63百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01414] S100IXEM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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