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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100KZ6I (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ユニオンツール株式会社 事業等のリスク (2020年12月期)


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有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応を迅速かつ効果的に実施する所存であります。なお、本文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日(2021年3月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

①製造業の生産動向
当社グループの主な製品は、プリント配線板用超硬ドリル(PCBドリル)や超硬エンドミルなどの産業用切削工具とその他製品である転造ダイス・測定機器などであります。このため、経営成績等は、製造業全般の生産動向や工場稼働率の動向により影響を受けています。
生産動向の強弱を決める要因は、消費者の嗜好変化、政治経済動向、生産側の都合、大規模自然災害等多岐にわたります。当社グループは、どんな緊急時でも完全にストップする可能性が少ない消耗工具での事業展開に注力することで一定の業績を確保してまいりました。また、需要の急激な変化が常態であるとの認識を共有し、製販一体となった需要動向の精査と予測精度の向上を果たしつつ、見込生産を実施しております。その他、流通分を含めた在庫把握体制の強化やリードタイムの短縮に注力しております。
なお、前述の生産動向の決定要因のうち、新型コロナウイルス感染拡大と米中貿易摩擦の影響については別掲しております。

②PCBドリルへの依存体質
当社グループの売上高の約7割がPCBドリルになっており、今後しばらくはこうした状況が続くものと予測されます。このため、同製品の主要市場であるプリント配線板市場の生産動向に、当社グループの経営成績等は影響を受けています。近年、プリント配線板は高品質・高密度傾向が強く、その用途も拡大している分野で、お客様の要求もめまぐるしく変化し、多岐にわたっています。
当社グループは、PCBドリル分野で唯一世界展開を果たしている企業グループであり、生産設備の内製化(製造業の自由度を圧倒的に高めることができると考えております。)という特色を持っています。世界からの情報と内製技術の蓄積により高付加価値製品の一早い開発・製造が可能になっており、このような体制を強化することで競合他社に対する競争優位性を保てるものと思っております。
また、プリント配線板には、近年、技術革新が起こっています。このため予測し難いことではありますが、プリント配線板の技術開発動向も経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
技術革新要求は一定の地域で起きており、また、その要求を満たすための新技術・新製品はこれまでの技術の積重ねによって生み出されるものであることから、現在トップメーカーの地位にある当社が突然厳しい立場になることはないと考えておりますが、業績の更なる安定のために対象市場が異なる超硬エンドミルや転造ダイス製品の拡大にも注力しています。

③日本を含むアジア向け売上高が高いこと
連結売上高の約9割が、日本を含むアジア向けとなっています。世界的にこの地区への製造業シフトが見られ、このような傾向は止むをえないものと考えております。このような状況から、この地区での政治的・経済的・社会的変化や法規制等の変更および天変地異の発生などにより、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当連結会計年度においては、米中貿易摩擦の激化や中国の保護主義的経済運営の顕在化、そして新型コロナウイルス感染の発生などがあり、特に当社グループに関連深い東アジアでの動きがめまぐるしく変化していました。この変化の後も不透明感が高い状況にありますが、短期的な業績のブレは懸念されるものの、中期的にはアジア地区からの需要の拡大が期待されています。

④製品価格の下落傾向があること
プリント配線板は電子部品の電気的導通のベースとなるものであり、電子機器製品に必ず搭載されています。電子機器製品の本体価格は恒常的に低下する傾向にあり、搭載の各種部品・半導体等も同様の傾向にあります。このような状況下、主力のPCBドリルに対しても厳しい値下げ圧力がかかっています。当社グループは、品質・技術・サポート体制・供給力の強化を図り、少しでも価格競争による影響を回避すべく努力しておりますが、製品価格の下落が当社経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記②において当社グループ製品の高付加価値新製品に対する期待の高まりがあることを記載していますが、業界全般の価格推移に対する抵抗力が発揮できる地合いが出てきているものと思っています。今後とも価格下落圧力に対応できる新製品の開発・投入を進めてまいりたいと思っています。


⑤原材料価格動向
当社グループ製品の主要原材料は超硬合金「タングステンカーバイド」であり、タングステン鉱石の市場価格変動の影響を受け調達価格が変動します。当社グループは、高まる製品供給責任を重く受けとめ、安定した材料調達努力を続けておりますが、急激な需要増、供給量の低下など原材料価格の高騰があった場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度においては、新型コロナウィルスの感染拡大による景気の低迷から、各種原材料価格は落着いて推移していました。当面リスクとしての認識は低いと思われますが、当社グループ全体での原材料の一括購入、リサイクル材の活用および新材料の試作などを引続き強化してまいります。

⑥製造ノウハウ等が一つの拠点に集中していること
自社製機械設備製造の大部分および技術開発の大部分が、新潟県長岡市の長岡工場に集中しています。製造・技術一体となった効率高い生産設備の開発、最先端技術製品の市場に先んじての投入など、集中させているメリットは十分にあると考えていますが、同地区の地理的環境や物流網への変化・支障が生じた場合、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
近年、異常気象の発生や記録的大雪などが各所で問題になっていますが、新潟県長岡市は、同市独自の「消雪パイプ」道路網の整備が完了しているなど自然災害への備えが進んでいる地区であります。当社長岡工場でも大雨による水害対策の整備に乗り出しており、備えを厚くしています。その他、新型コロナウイルス対策として、早い時期から感染予防対策の徹底、キメ細かい運用を図っておりリスクの抑え込みを進めています。

⑦為替レートの変動について
外貨建売上高と海外子会社の現地通貨建決算書類の連結において、為替レートによる円換算を行います。急激な為替レート変動などがあった場合、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。

⑧新型コロナウイルス感染拡大について
当社グループの生産は日本とアジアに立地し、販売は全世界にわたっています。新型コロナウイルスの感染拡大により、生産・設備投資の調整や当社グループ製品に関わるサプライチェーンの分断・混乱が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
当連結会計年度においては、年初に中国生産の調整を余儀なくされましたが、その後の対策の徹底により直接の影響は生じておりませんでした。また、需要面では自動車の生産調整など消費マインドの悪化に関わる低迷はあったものの、テレワーク関連製品や半導体関連製品の需要拡大と当社グループ製品の主需要先である中国での急激な内需拡大などがあり、年度後半においては業績に大きな影響を及ぼすものではありませんでした。2021年に入り、ワクチンの開発・接種が開始されており、新型コロナウイルス感染症に関わる懸念事項は徐々に払拭されていくものと考えていることから、当社グループの経営戦略や事業展開に中長期的にも影響を及ぼすものではないと思っております。当面は、未知の取組みが続くと思いますが、感染予防対策の徹底と感染予防に資する新たな生活様式の受入れを急ぎ進めていく所存であります。

⑨米中貿易摩擦について
米国と中国の貿易摩擦は、当社グループに関連深い電子機器業界に先行き不透明感をもたらしています。中国での欧米向け高級品生産の他国への流出や自国生産強化を急ぐ中国政府の保護主義的行動、そして米国の保護主義的囲い込み政策などがこの間に起きていますが、世界分業体制により進化してきた電子機器業界のあらゆる面での見直しを要する可能性が出てきています。このような業界全般にわたる見直しは、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ製品は、主に世界の高付加価値製品・技術に関わる領域向けが多いことから代替品の登場が急速に進むものではないと考えていますが、情報収集の強化を図りつつ、適時で適切な規模・生産品目の生産力の強化と在庫融通のグループ連携強化を進め、供給責任の充足と一層の信頼感の醸成に努めてまいりたいと思っています。



従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01505] S100KZ6I)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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