有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J35Z (EDINETへの外部リンク)
アネスト岩田株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)
有価証券報告書に記載した「事業の状況」、「経理の状況」等に関する事項のうち、経営者が当社グループの企業価値並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
そのため、既存の市場や製品、ビジネスモデルなどに固執したままでは、市場構造の変化を要因とした現行製品の需要減などにより、持続的な成長を遂げられなくなるリスクがあります。既存の事業において品質向上への絶え間ない努力、グローバルな視点でのモノづくりを通じて社会的な課題解決につながる製品開発を継続することは元より、新規の事業開拓を行い、柱となる事業構築をしていく必要があること、そのためには、失敗を恐れず、果敢に挑戦する企業文化を育むと同時に、様々な外部企業とのコラボレーションを行う上で全従業員の意識・行動改革を推進することが喫緊の課題であると認識しております。
当社グループはグループ間での交流や情報収集をさらに強化し、市場ニーズの把握に努め、国や市場ごとの重要性を見極めたうえで、事業環境の変化に対して柔軟かつ素早い対応を可能とする体制の構築と経営戦略の確立を目指してまいります。
なお、不測の事態が発生した際は、取締役会並びに経営会議に速やかに報告がなされるとともに、品質保証部門により、リコールを含めた必要な処置を迅速に講じてまいります。
そこで当社は、社是「誠心(まことのこころ)」を中核とする「アネスト岩田フィロソフィ」の浸透推進により、当社グループへの帰属意識の向上を図るとともに、海外拠点の代表者の職務権限に基づいて、各国の制度・実情に適合した雇用条件や評価制度に基づく裁量を認めることで、勤務条件や労働環境に対する不満の発生を未然に防止するよう努めています。なお、当該リスクが発生した際は、経営陣を含む必要な体制を整備し、勤務条件等の見直し、又はサプライチェーンの組み換えをはじめとした必要な対応策を講じてまいります。
しかしながら、自然災害や予期しないサイバー攻撃、又はコンピュータウイルスの侵入を原因とする不正アクセス等によって、情報漏えいや改ざん及びシステムの障害が発生したり、従業員の故意、又は過失により情報が流出した場合、市場からの信頼が損なわれるものと予測されます。さらに、流出した情報が悪用された場合には損害賠償の責任を負うことで企業価値、並びに経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで当社グループは、適切な情報セキュリティ体制を整備し、必要かつ十分なセキュリティ対策を講じるとともに、従業員に対する啓発教育をおこなっています。
なお、当該リスクが発生した際は、その要因・経緯を速やかに把握し適切な対処を実行する体制を構築するとともに、必要に応じて被害内容を開示することで二次被害の最小化と信頼の回復に努めてまいります。
かかる事態の発生に対しては、親会社の取締役会に速やかに報告がなされた後、第三者による調査を実施いたします。その後、該当者に対する適切な処分を行い、再発防止策の立案とその開示を迅速に行います。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1)事業活動に関するリスク
①事業環境の変化
当社グループは創業以来、塗装機器及び空気圧縮機といった製品とそれらに付随するサービスを市場へ提供することにより、世界のモノづくりに貢献してまいりました。その結果、海外販売比率が過半となり、人財、製品・サービス、資金の流れが多様化する中で、目まぐるしく変化する事業環境の影響を受ける割合がますます増加しております。そのため、既存の市場や製品、ビジネスモデルなどに固執したままでは、市場構造の変化を要因とした現行製品の需要減などにより、持続的な成長を遂げられなくなるリスクがあります。既存の事業において品質向上への絶え間ない努力、グローバルな視点でのモノづくりを通じて社会的な課題解決につながる製品開発を継続することは元より、新規の事業開拓を行い、柱となる事業構築をしていく必要があること、そのためには、失敗を恐れず、果敢に挑戦する企業文化を育むと同時に、様々な外部企業とのコラボレーションを行う上で全従業員の意識・行動改革を推進することが喫緊の課題であると認識しております。
当社グループはグループ間での交流や情報収集をさらに強化し、市場ニーズの把握に努め、国や市場ごとの重要性を見極めたうえで、事業環境の変化に対して柔軟かつ素早い対応を可能とする体制の構築と経営戦略の確立を目指してまいります。
②製品の品質
当社グループは、ISO9001に基づいた品質管理体制のもと製品の品質確保に細心の注意を払っておりますが、製品の調達、加工、組立等における欠陥が看過されたまま品質基準を満たさない製品が市場に供給され、欠陥に起因する損害が発生した場合、製造物責任保険で補償されない賠償責任を負担する可能性があります。合わせて、クレームに対する処理、製品回収及び交換等によって多額の費用が発生し、企業価値並びに経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで当社は、かかる事態の発生を未然に防止するために、原材料規格、製品規格などの必要な規程を遵守し、製品開発の初期段階から品質保証部門が客観的見地に立ち潜在的課題の撲滅をはかっています。さらに、国内のみならず海外の生産拠点に対しても適切な品質管理体制を整備することにより、各国における市場要求を満たす製品の品質を確保しております。なお、不測の事態が発生した際は、取締役会並びに経営会議に速やかに報告がなされるとともに、品質保証部門により、リコールを含めた必要な処置を迅速に講じてまいります。
③M&Aを始めとした事業拡大
前中期経営計画期間では4件のM&Aを実施するなど、当社グループは事業基盤の強化を加速し持続的な成長を確保するために、必要と認識した企業への資本参加や買収を含めた協働先との包括的な業務提携を積極的に推進しております。M&Aにあたっては確認項目を明確化しており、事前にリスクやリターン、対象企業の財務内容や契約関係等に関する慎重な検討、及びデューデリジェンスを経て、十分なシナジー効果が得られるとの判断をもとに実施しております。しかしながら、その後の方向性の共有が順調に進まなかったことに起因する会社間の関係悪化、又は何らかの理由により当初想定した効果や利益を得られなかったことによる対象企業の業績低迷のほか、場合によっては期待した収益性が維持できず、のれん代の償却を一括で行うなど、業績に対して負のインパクトを与える可能性があります。さらに取得会社との関係が決裂した場合には、その販売エリア・市場の信用・顧客を失うことが考えられます。このようなリスクに対しては、事後のPMIを適切に行い、経営陣や担当の事業部門より経営支援をしていくことで発生の未然防止に努めますが、やむを得ず発生した場合は、契約の継続可否や損失の確定など、速やかに経営判断を進めてまいります。(2)人財に関するリスク
①人財の確保
当社グループは、全従業員の正社員化を原則として、通年にわたり採用活動を行っておりますが、現有の採用戦略や採用した人財に対する育成方針、人事評価制度にこだわり続け、事業環境の変化などを踏まえた改善を行わない場合、将来の持続的な成長に向けた十分な人財確保ができず、事業活動が停滞し持続的な成長ができなくなるリスクがあります。そのため、適法な労務管理の下、適所に適材を配置するための人財開発やグローバル視点での人事評価制度構築、評価者への教育などを重点的に行ってまいります。②労働問題
当社グループ従業員の過半数は、海外拠点に勤務する外国人によって構成されています。各国の社会情勢、労働環境に応じた働き方が求められる状況下では、国内外における労働組合等の団体との間に、勤務条件等をめぐる労働問題が提起される可能性があります。労働争議が提起され早期に収拾できない事態に至ると、事業運営の安定性及び継続性が損なわれ、深刻化することで製品の供給に重大な影響を与えるとともに、お客様からの信頼を失うことで企業価値並びに経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで当社は、社是「誠心(まことのこころ)」を中核とする「アネスト岩田フィロソフィ」の浸透推進により、当社グループへの帰属意識の向上を図るとともに、海外拠点の代表者の職務権限に基づいて、各国の制度・実情に適合した雇用条件や評価制度に基づく裁量を認めることで、勤務条件や労働環境に対する不満の発生を未然に防止するよう努めています。なお、当該リスクが発生した際は、経営陣を含む必要な体制を整備し、勤務条件等の見直し、又はサプライチェーンの組み換えをはじめとした必要な対応策を講じてまいります。
(3)ITに関するリスク
①IT投資
グローバル展開における競争力の強化を着実に推進するためには、絶え間ない革新が続いているITを導入することによって、ビジネスモデルの改革や高付加価値の製品開発、業務効率の向上を実現することが不可欠であると考えています。しかしながら、不測の事態によって、ITに対する知見やノウハウが社内から喪失することでIT戦略の実行が滞った場合、又は最新のITトレンドに合致した製品開発に遅れが生じた場合は、市場における競争力が低下したり、経営効率が損なわれたりすることで、企業価値並びに経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで当社では、経営計画と合わせて、中長期的なIT戦略を策定し、IT投資を会社の成長を牽引する重要な要素に位置付けるとともに、企業成長への貢献度を継続的に検証しています。なお、当該リスクが発生した際は、積極的な人材登用や新たなパートナー企業との提携を開始するとともに、陳腐化したIT資産を償却することによって経営基盤の建て直しを図ってまいります。②情報セキュリティ
事業活動を安定的かつ持続的に推進するために、情報システムの安全性・信頼性を維持していくことに対する重要性はますます高まってきております。当社は、事業活動を展開する過程で取得した技術開発や営業に関する機密情報、及び個人情報について厳重な管理を施しています。しかしながら、自然災害や予期しないサイバー攻撃、又はコンピュータウイルスの侵入を原因とする不正アクセス等によって、情報漏えいや改ざん及びシステムの障害が発生したり、従業員の故意、又は過失により情報が流出した場合、市場からの信頼が損なわれるものと予測されます。さらに、流出した情報が悪用された場合には損害賠償の責任を負うことで企業価値、並びに経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで当社グループは、適切な情報セキュリティ体制を整備し、必要かつ十分なセキュリティ対策を講じるとともに、従業員に対する啓発教育をおこなっています。
なお、当該リスクが発生した際は、その要因・経緯を速やかに把握し適切な対処を実行する体制を構築するとともに、必要に応じて被害内容を開示することで二次被害の最小化と信頼の回復に努めてまいります。
(4)法令等に関するリスク
①環境規制
環境に関する意識が世界的に向上する中、日本及び諸外国においては、環境に対する法規制の新設や強化が行われております。規制の内容には国や地域によって差異があるため、各国に点在する現地子会社が情報収集及びその対応を行えるよう、必要な機能を移管するなどの体制整備を進めております。しかしながら、基準を満たした製品の投入や規制対応に遅れが生じた場合には当社グループの事業活動に制限を受ける可能性があります。その際には規制に対応することの経済的合理性をもって、当該項目に関する更なる投資の可否を判断いたします。②不正会計及びその他の不正行為
近年、不正会計処理や不祥事件など、内部統制の欠陥に関わる問題の発生により企業の信頼性が著しく失墜する、あるいは企業の存立を揺るがす事態が発生しております。当社は、グループ役員及び従業員がコンプライアンスに則した行動をとるための体制構築や仕組みづくり、グループ会社に対する健全な経営支援を推進するともに、海外子会社を含めた内部通報制度の策定、監査等委員による不定期監査といったモニタリング体制を築くことで、当社グループ内においてコンプライアンス違反行為が発生しないよう努めております。しかしながら、万が一そのような事態が発覚した場合には、賠償責任の発生といった短期的な業績への損害のみならず、当社の信用が失墜することにより販売活動や採用活動に支障を来すなど、長期にわたり経営環境が悪化する可能性があります。かかる事態の発生に対しては、親会社の取締役会に速やかに報告がなされた後、第三者による調査を実施いたします。その後、該当者に対する適切な処分を行い、再発防止策の立案とその開示を迅速に行います。
③知的財産
当社グループは幅広く海外展開を進めていますが、当社グループが現在保有する、あるいは将来にかけて開発する製品及び技術やビジネスモデルなどにおいて、第三者から模倣される、あるいは意図せずに、他社の知的財産権や特許権、商標を侵害してしまうリスクがあります。その場合、損害賠償や訴訟の発生により費用面のみならず技術自体を使用できない、あるいは不利な状態での使用を余儀なくされることなどに起因して、業績又は財政状態に悪影響を及ぼすことも考えられます。そのため、製品の機能やデザインに関する知的財産権や特許権、商標権を取得し、管理を強化するとともに、関係する外部機関の協力を得ながら、その影響を受けない、あるいは影響を最小限とする体制を構築してまいります。④移転価格税制
当社グループは世界の主要な地域に子会社を有し、グローバルな事業活動を展開しております。グループ会社間取引におきましては、移転価格税制の遵守に努め、取引価格を設定しておりますが、見解の相違から税務当局より指摘を受けた場合は、追徴課税などの発生に伴い、当社グループの業績及び財務状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。その為、外部機関の協力を得ながら、正しい法的理解の下、税務当局との見解の相違が生じないよう努めてまいります。(5)その他のリスク
①新型コロナウイルス
2019年末から現在に至るまで、全世界に感染が拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関して、取引先様及びグループ従業員に感染が確認された場合、関係先の営業停止や一時閉鎖等により事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、お客様や従業員の安全を最優先として、行政の指針に基づいて感染予防に努めるとともに、不要不急な出張の中止や在宅勤務(テレワーク)の推進、時差出勤の徹底を実施しております。同時に、生産体制への影響を最小限にとどめるため、在庫の拡充や特定の調達先に対する依存度を低下させるなどの対応策を継続しております。また、世界的な流行に歯止めがかからない状況が長期化することにより、経営成績の悪化につながる恐れがあるため、社長執行役員を委員長とする危機管理委員会を開催し、BCP(事業継続計画)の最適化を図るとともに、当社グループを取り巻く経営環境を迅速かつ適切に把握することにより、必要な対策を講じてまいります。②予期しない発生事象
当社グループは世界各国に事業を展開しております。これらの国や地域において、予測のできない政治的・経済的変動、テロ行為・戦争の勃発、感染症の流行、地震や台風といった自然災害の発生などが起こった場合、事業所の損壊、原材料調達や物流の停滞などにより、世界各地への製品供給に甚大な影響を与え、当社の事業活動及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。当社ではBCPを策定するとともに、生産機能を分散、グループ間での製品調達の可能性を模索するなど、万が一そのような事態が発生した場合でも速やかに供給体制の確立が行える組織づくりに努めております。
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