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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IY17 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ダイキン工業株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、世界規模での地球温暖化やエネルギー問題への関心の高まりを受け、地球環境問題に対して積極的に貢献し事業拡大するべく、テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)を中心に、先端技術の研究開発に取り組んでおります。
2018年には、東京大学と「産学協創協定」を締結しました。両組織間の包括的な提携により、共同研究に留まらず両者で掲げる未来ビジョン作りや、相互の人材交流、東京大学関連ベンチャー企業との協業など、幅広く協業を推進してまいります。また、情報科学分野を中心にAI人材の養成などを行う「包括連携契約」を締結した大阪大学や、京都大学、中国の清華大学、北京大学などとの産学連携や様々な産産連携を推進し、協創することで、イノベーションを生み出し、複雑な社会課題を解決し、新たなビジネスを創出しております。
また、空間から得られる様々なデータを基に、各パートナー企業が持つノウハウを活用しながら、新たな価値やサービスを生み出していくための協創型プラットホーム「CRESNECT」の第1弾プロジェクトである「未来のオフィス空間」実現のための会員型コワーキングスペース『point 0 marunouchi』を2019年に開設し、実証実験に取り組んでおります。
これらの取組みにより、研究開発の大幅な効率化とスピードアップを図り、グローバル各地域で差別化商品を生み出していきます。

当連結会計年度におけるグループ全体の一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費は、67,967百万円であり、当連結会計年度における各事業別の主要な取り組みと成果及び研究開発費は次の通りであります。

① 空調・冷凍機事業
住宅用、業務用空調機器において、健康で快適な空間づくりに欠かせない湿度コントロール技術に優れた空調商品をラインナップしたブランドライン「うるるとさららシリーズ」を新たに立ち上げました。壁掛形ルームエアコン『うるさらX(エックス)』『うるさらmini(ミニ)』、除加湿ストリーマ空気清浄機『うるるとさらら空気清浄機』、店舗・オフィスエアコン『うるるとさららZEAS(ジアス)』を2019年11月より順次発売しております。
当社は空気・空間における湿度の重要性にいち早く着目し、1999年に世界初の湿度コントロール技術を搭載したルームエアコン『うるるとさらら』を発売しました。発売20周年を機に立ち上げた本ブランドの展開で、湿度に対する生活者の意識を高めるとともに、人々の暮らしの空間であるリビングルームや寝室、子ども部屋、オフィスや店舗、病院など、あらゆる場所の年間を通じた健康・快適な空間づくりを提供してまいります。
『うるさらX』においては、加湿・除湿といった湿度コントロール技術を活用し、室内機の熱交換器を洗浄する技術を開発しました。夏、冬問わず年間を通じて室内機を清潔に保ちます。また給気方式での換気機能を搭載しており、外の空気を入れながら、部屋を空調することで快適な室内環境を実現します。
『うるさらmini』においては、加湿能力が『うるさらX』と同等でありながら、室内機を薄型設計しました。寝室、小部屋に向けたうるるとさららエントリーモデルとして開発しております。
『うるるとさらら空気清浄機』においては、加湿、除湿、空気清浄、脱臭機能を搭載。更に当社壁掛形エアコンとの連動機能を新たに開発し、湿度制御技術を持たない機器でも除湿、加湿制御を可能にしております。
また、住宅用空調機器において、インテリアとの調和を追求した壁掛形エアコン『risora』では、室内機正面パネルを好みの色に変更でき、また、木目・大理石・レザーなどの質感を再現できる有料オプションサービス『risora custom style』を2019年6月に株式会社サンゲツと共同で企画しました。内装イメージに合わせた壁紙やルームエアコンの組合せを楽しみながら選ぶことができ、自分だけのこだわりの空間づくりに貢献します。
業務用空調機器において、店舗・オフィス用エアコン「スカイエア」の新機種として、清潔性や省エネ性の向上を実現する「FIVE STAR ZEAS(ファイブスタージアス)」シリーズと「Eco-ZEAS(エコジアス)」シリーズを2020年4月に発売します。本商品は、新たに搭載した「水内部クリーン」で、冷房や除湿冷房の運転終了後、結露水で熱交換器のホコリを洗い流し、送風運転と加熱乾燥運転によって内部を乾燥させることでエアコン内部を清潔にします。2018年4月に発売した不快なニオイの原因となる室内機内部のカビの成長を抑制する「ストリーマ内部クリーン」と組み合わせることでより健康に配慮したクリーンな空間の実現を目指します。
大容量タイプ(8・10馬力)においては、業界で初めて地球温暖化への影響が少ない冷媒R32を採用し、環境性を向上させました。省エネ性も従来機と比べて約20%向上し、19kgの軽量化(8馬力)も実現することで、使用者だけでなく施工者への負担も軽減します。
中~大規模ビルで使用される「VRV X」シリーズを2020年4月に発売します。近年、猛暑や台風などによる自然災害が増加し、室外機が置かれる環境はますます過酷になっていることに着目し、室外機のフレーム構造を強化することで、耐震性・耐風性を向上させました。震度7相当の振動試験、風速60 m/s相当の試験をクリアしています。
また、熱交換効率の高いマイクロチャネル熱交換器により、外気温41℃まで定格冷房能力を維持し、酷暑の過酷な環境においても安定した冷房能力を発揮します。
近年の設備施工者の人手不足に対しては、室内機の施工で負担の大きかったドレン配管工事の作業を容易にする「勾配フリー方式」を「VRV X」「スカイエア」ともに採用し、設置工事の作業負荷を軽減しました。
さらに当社は、エアコンの設備設計、施工、試運転に至るまでの工程で作業効率の向上を目指します。空調負荷の計算、選定、資料作成を自動化するクラウド型空調設計支援アプリケーション『DK-BIM』や、『空調工事完成図書作成支援アプリ(仮称)』などの業務支援サービスを利用いただくことで、空調設備が完成するまでのあらゆる工程において、大幅な工数削減を目指しております。
工場・倉庫等の大空間で使用する設備用エアコンにおいては、従来機と比べて省エネ・省施工・省メンテナンスを実現する「ベルトレスタイプ」を開発しました。従来の設備用エアコンでは、熟練技術者による調整やメンテナンスが必要で、費用と工数がかかっていましたが、本商品ではファンとモーターを直結した「ダイレクトドライブ方式」を採用することで、それらを大幅に軽減する事が可能です。また、市場の大部分を占める既設機からの入れ替え工事でも、風量を自動で調整する機能を搭載しており、大幅な施工時間短縮につながります。近年の人手不足による施工・メンテナンスにおける課題は空調業界全般に共通するものであり、今後、空調メーカーとしても継続的にこの課題を解決できる商品を創出してまいります。
アプライド機器においては、北米では、効率、カスタマイズ性を改善した新しい中大型ルーフトップを2019年9月に上市しました。また、急成長するデータセンター冷却市場向けに最適設計を行い、省エネ性能の高いフリークーリング機能を搭載した空冷チラーを2020年3月に上市しました。
欧州では、Fガス規制が強化される中、2019年12月に冷媒R513Aを採用したターボチラーを、2020年1月に冷媒R32を採用したスクロールヒートポンプチラーを矢継ぎ早に市場に投入し、昨年に引き続き低GWP冷媒の採用を拡大しました。
中国では、新型圧縮機を搭載し、用途範囲も一般空調から高温ヒートポンプ、氷蓄熱まで拡大する大型ターボチラーを2019年12月に上市しました。また、東南アジアなどの海外市場から要求がある環境負荷の低い低圧冷媒を採用した磁気軸受ターボチラーも2019年11月に上市しました。

空調・冷凍機事業に係る研究開発費は、59,140百万円であります。

② 化学事業
化学事業の研究開発は、豊富なフッ素素材や多岐にわたるフッ素化学関連技術を元に新商品開発及び用途開発を行っております。
フッ素樹脂・ゴムではフッ素材料の得意とする耐熱性や耐薬品性、誘電特性などを活かし、自動車・半導体・ワイヤー&ケーブル(IT分野)などでの差別化新商品研究を行っております。フッ素の非粘着性、耐薬品性を活かしたコーティング材料開発、撥水撥油性を活かしたテキスタイル処理剤、カーペット処理剤の開発、さらには含フッ素化合物の機能性を活かした液晶関連材料の開発や、医薬中間体の受託合成研究など、フッ素に関する幅広い研究開発を行っております。冷媒分野では、人工知能等を活用し環境規制対応の次世代冷媒の開発を加速しております。
これらの開発に加え、周辺事業領域の研究開発や用途開発としてはフィルム等の加工品や他素材との複合材料開発を、先端材料研究としてはメディカル分野、光学分野、環境分野、電池エネルギー分野などで新たな部材・デバイスビジネスの探索を進めることによってフッ素化学グローバルNo.1、オンリーワンのケミカルソリューション事業展開を目指しております。特に車載電池分野では、グローバルで連携し市場の更なる開拓に注力します。
これらの研究開発を加速・推進するべく、化学事業部では新商品開発の確実な実行を担い、TICにおいては、化学事業につながる次世代テーマの探索を実施しております。

化学事業に係る研究開発費は、6,727百万円であります。

③ その他事業
油機関連では、油圧技術とインバータ技術を融合させた商品であるハイブリッド油圧システムの特徴を活かし、従来の油圧システムではなし得ない省エネ性と高機能を実現しております。また、国内外での採用拡大に取り組む中低圧・小容量市場に加え、高圧・大容量市場への用途開発を進めております。
プレスなどの産業機械向けの『スーパーユニット』は工場の電力削減の切り札として省エネ性で高い評価を得ており、低騒音、発熱低減、タンク油量削減による作業環境改善や環境負荷低減にも寄与しております。
また、電動に匹敵する高い応答性と省エネ性を実現した成形機向けの大型システムも市場に投入し、異電圧電源対応などアジア各国、その他の地域特性に合わせた機種シリーズを拡充し、各地域での採用が進んでおり、プレスなど、他の用途でのグローバル展開、拡販も進めております。
さらに、特殊車両用の省エネシステムについても開発を進めており、車両向けの油圧ハイブリッドシステムが実機採用されております。
このように従来の油圧システムに加えて、その枠を超えた先進的な環境対応商品をグローバルに提供する商品と技術の開発を進めております。
特機関連では、主に防衛省向け砲弾・誘導弾弾頭と在宅酸素医療用機器に関する研究を行っております。

その他事業に係る研究開発費は、2,100百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01570] S100IY17)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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