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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J1WU (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 トーヨーカネツ株式会社 事業等のリスク (2020年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動

当社のリスク管理体制は、取締役の中から任命されたリスク管理統括責任者が当社及び当社グループのリスク管理を統括し、全社リスク管理部門がリスク管理統括責任者の指揮命令の下、リスクの洗い出し、評価・結果のモニタリング等を行っております。重要リスクについては、経営環境の変化やリスク対応状況等を踏まえ定期的に見直しが行われ、適切なリスク対策が適時に実行されるよう努めております。
事業活動に影響を与える可能性のあるリスクのうち、重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、予見することが困難なリスクも存在します。
なお、2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大による影響は、当社にとって多方面にわたる重大なリスクとして認識しております。業績面については、当連結会計年度(2020年3月期)における影響は限定的でありました。しかしながら翌連結会計年度(2021年3月期)においては、一部の受注済み案件の中止・遅延や海外調達部品の供給遅れの発生等により、業績の下振れリスクが生じております。また、エネルギー需要の減少観測に基づく石油・ガス関連の設備投資の抑制や、航空旅客数の急減に伴う空港関連設備需要の減少等は、中長期的に当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。一方で、物流ソリューション事業においては、新型コロナウイルス感染症の終息後の巣ごもり消費の拡大・定着や、物流施設内での密集回避に向けた機械化・自動化の進展等は事業拡大の機会であると捉えております。そのため、新たな社会様式に対応し、感染対策としてソーシャルディスタンスの確保にも有効な次世代ソリューションを提供してまいります。また当社グループでは、これまで感染拡大の防止に向けて徹底した対策を行ってまいりましたが、引き続き従業員とその家族をはじめとするステークホルダーの皆様の安全を最優先に、感染を予防する観点からも、経営のデジタル化を推進しながら生産性の向上を図りつつ、多様な働き方を可能とする制度や環境の整備に着手しております。財務面においては十分な手元流動性を確保しつつ、慎重な投資判断を行いながら不測の事態に備えてまいります。
文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在における判断によるものです。

① 世界経済・エネルギー市場動向等に関するリスク
当社グループの主力事業については次のような市場動向の影響を受ける可能性があります。
物流ソリューション事業では、小売、卸売、生協等の業界を中心に製品・システムを納入しております。また国内空港を中心に手荷物搬送システム等を提供しております。そのため、景気後退や少子高齢化の進展等による物流量の低下等で、物流施設関連への投資が停滞した場合や、航空関連需要の動向によっては、当事業の展開に影響を与える可能性があることから、AI、IoT技術を活用したメンテナンス事業の拡大や東南アジアを中心とする海外展開を図っております。
機械・プラント事業においては、LNGプラントや製油所等に各種タンクを納入するとともに、既設の原油タンク等のメンテナンスを実施しております。そのため世界的な景気動向の他、産油・産ガス国や消費国の経済・社会情勢、各国のエネルギー・環境政策の動向、原油・LNG価格の動向等により、プラントオーナーの投資計画の中止・延期・大幅見直し等が発生した場合には、当事業の業績に悪影響を及ぼす可能性があることから、安定収益源の確保による受注変動に強い事業体質を確立すべく、メンテナンス案件の収益性向上等の取り組みを強化しております。
また、経済環境が悪化した場合には次のようなリスクを想定しております。
a)為替相場の変動
当社グループの事業活動には、海外における製品の生産、資材の販売、建設工事等が含まれており、主に米ドル建てでの取引が発生します。現時点において、外貨建ての取引高、及び保有資産額は相対的に僅少であるため、為替相場の変動リスクは低いと認識しておりますが、想定外の円高進行は将来的な当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
b)金利の変動
当社グループは営業債権等による信用供与、固定資産取得等のため、短期・長期の調達比率のバランスを鑑みながら金融機関より資金調達を行っております。大規模な金融緩和政策等により、低金利が継続しているものの、金利が上昇する局面においては、資金調達コストが増大し、当社グループの成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
c)保有有価証券の評価
当社グループは、時価のある有価証券を保有しております。決算期末日の株価によって再評価を行っており、大幅に株価が下落した場合は、当社グループの成績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

② プロジェクトの遂行に関するリスク
物流ソリューション事業では、Eコマース市場の拡大、物流業務のアウトソーシングの広がり等により、サプライチェーンの中で物流センターにおける役割が増えるとともに、物流業務の効率化、拠点の集約化の動きに合わせて物流センターが大型化する傾向にあり、これまで以上にプロジェクト管理・遂行能力の重要性が高まっております。
そのため、当事業においては、営業提案から施工まで一貫した納期管理の徹底を行い、また標準化、生産性向上によるコスト・作業負担の低減に努めております。しかしながら、短納期化が求められる中での予期せぬ建築施工計画の変更による工期圧縮や、一定期間内に複数の大型プロジェクトを同時進行することに伴う納期調整等、様々な要因によって想定外のコストが発生する可能性があります。また、当事業が提供する中核製品の中には、海外の特定取引先から調達している製品が存在し、取引先の経営方針・経営環境の変化や、自然災害、事故等により、安定的にこれら製品を調達できない場合にはプロジェクトの遂行に影響を与える可能性があります。
機械・プラント事業においては、国内製油所を中心にタンク補修工事を請け負っております。パートナー企業との連携を強化しながら安定的な施工体制を整えておりますが、工事従事者が不足した場合や資機材の調達価格が高騰した場合には、当事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、機械・プラント事業を中心に海外でも事業を展開しております。また、当社連結子会社のインドネシア現地法人においてタンク等の鉄鋼材料の加工や現地工事を行っており、マレーシア現地法人では現地空港における手荷物搬送設備のメンテナンス、及び現地石油化学プラント関連設備のメンテナンス事業を行っております。これらの海外事業には以下に掲げるようなリスクが内在しており、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
1.法律又は規制の予期せぬ変更
2.政治経済の不安定性
3.人材確保の困難性
4.不利な税制改正
5.テロ、戦争、疫病、災害、その他の要因による社会的混乱
また、プロジェクトの遂行にあたっては案件に応じて製造物責任賠償保険等に加入するとともに、品質を担保するため、当社グループでは社内規定を制定し、品質マネジメントシステムを整備する等、品質管理を強化しております。また品質問題が発生した場合でも品質管理の主管部門を社長直轄とすることで、迅速な対応を可能とする体制を整備しております。しかしながら万が一製品に重大な品質クレーム・トラブルが発生にした場合には、修繕費用や賠償の発生等によりプロジェクト収益が悪化するのみならず、当社グループの社会的評価の低下に繋がり、業績・財務状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。

③ 受注競争の激化による影響
当社グループの主力事業は何れも受注型産業であり、厳しい受注競争に晒されているため、採算面での不合理な下方圧力に直面した場合には、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顧客の政策・方針や、業界の経営環境変化、業界再編の動きは、受注活動に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクに対し、物流ソリューション事業においては、国内外における顧客領域の拡大を進めつつ、外部技術の柔軟な導入による最適なソリューション提供を行うと同時に、製品の内製化、標準化を推し進め、価格競争力を強化しております。また、更なる業務効率向上を図るために社内システムの刷新を行う等の対策を進めております。
機械・プラント事業では厳しい事業環境が長期化する中で、コア技術であるタンクEPC(設計・調達・施工)遂行能力を向上・発展させ、品質面での優位性を活かした受注活動に取り組むとともに、海外子会社による事業領域の拡大を図っております。
また、厳しい受注競争の中で、当社グループは持続的企業価値向上と社会の発展に貢献することを目指し、「物流・エネルギー分野のソリューションイノベーター」となることを経営ビジョンとして掲げ、最先端技術を有する国内外の企業との連携や、コーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)を活用したスタートアップとの連携等を通じて、技術開発に取り組んでおります。
しかしながら、製品・技術のライフサイクルが短命化する中で、市場からの要請に対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下し、中長期的に業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 新規事業の立ち上げに関するリスク
当社グループは、長きにわたり物流ソリューション事業、機械・プラント事業の2事業を主力として展開をし、これまで両事業が相互補完的にグループ収益を支えてまいりましたが、これら事業の環境変動幅は大きく、収益のボラティリティが高いと認識しております。
そのため、物流ソリューション事業、機械・プラント事業に続く第3の柱となる事業の創出を目指し、M&Aの実行や、コーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)の立ち上げとスタートアップとの連携等、あらゆる手段を講じてその可能性を追求しております。
しかしながら、こうした戦略的投資に対して、当初に期待した効果、シナジーが得られず新規事業の立ち上げに繋がらない場合は、当社グループの業績及び財務状況に中長期的に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 気候変動に関する影響
当社グループでは、ESG経営の推進や、SDGsやパリ協定で示される国際的な目標を重要視しており、中でも「気候変動による事業環境変化への対応」を経営上の重要課題(マテリアリティ)の一つとして認識しております。
世界的な環境意識の高まりや低炭素・脱炭素型社会への移行の中で事業機会を見極め、当社の技術を活かし大型液体水素タンクの開発やバイオマス発電への参画等により、環境面での取り組みを促進しております。また、当社が掲げる環境方針のもと、ISO14001を取得・更新し、環境マネジメントシステムを積極的に整備・運用をしております。
しかしながら今後、気候変動の影響が深刻化すると、エネルギーシフトによるLNG・原油等のタンク需要が減少することで、当社の事業環境に悪影響が及ぶ可能性や、当社グループの事業に起因した土壌汚染、大気汚染及び水質・海洋汚染等の環境問題が発生した場合には、社会的な信用低下につながる可能性があります。

⑥ 情報セキュリティ並びに情報インフラ整備に関する影響
当社グループは事業を通じて顧客、技術情報等さまざまな機密情報を取り扱っており、これら情報の管理強化のため、情報セキュリティ委員会を組織し社員教育の実施等、その重要性の周知徹底を行うとともに、情報システムのセキュリティ対策を行っております。
しかしながら、コンピュータウイルス等予期せぬサイバー攻撃により、かかる情報システムの機能に支障が生じ、不適切な形で機密情報が消失、漏洩した場合には、当社グループの信頼性を損なうこととなり、事業活動そのものに影響を与える可能性があります。
また、当社グループではロボティクス・プロセス・オートメーション(RPA)による業務の自動化・効率化や業務標準化システムの導入を進める等、IT技術によるビジネスモデルの変革を目指しておりますが、これらデジタル・トランスフォーメーション(DX)の取り組みに遅れを取った場合には、競争上の優位性を確立できず、事業機会を失う可能性があります。

⑦ 人材の確保・育成に関する影響
当社グループでは、人材の確保と育成は重要課題の一つであり、人材の流出や採用コストの上昇は、事業活動に影響が生じる可能性があると認識しております。
そのため、人事制度を刷新して人材の高質化と活性化を図るとともに、女性活躍推進行動計画を策定し、女性管理職候補者の育成・登用、時差勤務の利用促進、有給取得率向上等に向けた取り組みを進める等、働きやすい職場環境づくりによる人材の定着化を推進しております。

⑧ 労働安全衛生に関する影響
当社グループでは、安全をすべてに優先すべき事項と捉え、「労働安全衛生方針」のもと、OHSAS18001・ISO45001の取得・更新、社長直轄の主管部門の設置、グループ安全会議の開催、現場パトロールの実施、パートナー企業を含めた安全体制の維持・拡充等により、安全衛生の確保・向上に努めております。
しかしながら、このような対策を取っていながらも、事件、事故が発生した場合、工場の稼働や顧客対応に支障が生じるだけでなく、損害賠償の発生、刑事罰や行政処分の執行、社会的信用の失墜等につながり、事業活動や財務状況に影響を与える可能性があります。

⑨ 自然災害・疫病等に関するリスク
当社グループは、火災や地震、大規模な自然災害や疫病の流行等に備え、業務継続計画(BCP)マニュアルを策定し、連絡体制の整備、災害備蓄の実施や、国内主要製造・開発拠点における耐震補強工事や避難所の設置等、事業継続に必要な対策を講じております。
しかしながら、想定以上の災害の発生により深刻な物的・人的被害を受けた場合、社員の健康のみならず施設に重大な影響を与え、損害保険の付保による適切なカバーを行なっているものの、直接的・間接的損害や復旧費用等が予想以上に多額となり、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑩ コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、社会インフラという社会からの信頼なくしては成り立たない分野で事業を行っており、法令等を遵守するコンプライアンスは、信頼される事業活動のもっとも重要な基盤の一つであると認識しております。
そのため、当社ではコンプライアンス委員会の設置や統括責任者の任命等組織体制を整備する他、グループ企業行動憲章をはじめとした諸規程を定め、グループ全取締役及び社員へ社会的責任及び公共的使命を周知徹底及び意識を醸成する等、コンプライアンスを堅持する取り組みを推進しております。
しかし万が一、国内外の関連法規等に抵触する事態が発生した場合には多額の課徴金や損害賠償が発生する等、業績と財務状況に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループの社会的な信用が低下し、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。

従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01572] S100J1WU)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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