有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100XNYW (EDINETへの外部リンク)
ローランド株式会社 研究開発活動 (2025年12月期)
当社グループの研究開発活動は、グループ全体で利用可能な要素技術開発と、製品カテゴリーに特化した技術開発があります。要素技術には、楽音合成、モデリング、音響効果、音響解析、高効率符号化等の理論構築、電子楽器の心臓部である音源とエフェクター用オリジナル・システムLSIやその上で動作するデジタル信号処理システムの開発があります。また、USBやBluetooth、Wireless LAN等の通信規格を利用したオーディオやMIDI(Musical Instrument Digital Interface)の伝送を行う通信技術及び、当社のネットワークサービスであるRoland Cloudのプラットフォームの開発も行っています。2024年には、「Roland Future Design Lab」という新しい開発組織を発足し、AIやWeb3といった新しい技術の調査、研究、開発に取り組んでいます。一方で、製品カテゴリーに特化した技術としては、鍵盤、パーカッションや管楽器などの演奏のためのセンサー技術、ギター関連事業製品のサウンド・エフェクト技術、ビデオ映像機器用の映像処理技術などの開発があります。
当連結会計年度の具体的な研究開発活動は次のとおりです。なお、当社及び連結子会社の事業は、電子楽器の開発、製造及び販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載していません。
(a)鍵盤楽器
電子ピアノ製品において、当社は長年モデリング音源技術による表現力向上に取り組んできました。上位モデルである「LXシリーズ」においては、最新のモデリング音源と、鍵盤、ペダル、再生系を高度に連携する「ピアノ・リアリティ・テクノロジー」を搭載しています。ピアノの発音をより高い精度でモデリングした音源、弾き方による音の違いを忠実に再現する鍵盤センシング技術、スピーカーシステムと信号処理による立体感のある音場再現技術を搭載し、ピアノ演奏の表現力をさらに高めました。一方、エントリーモデルのポータブルキーボード「GO:KEYS 3」「GO:KEYS 5」では、当社音源技術「ZEN-Core」(注1)とコード検出技術を組み合わせた自動伴奏機能を搭載しています。独自アルゴリズムによって、演奏に合わせてアレンジや音量がリアルタイムに変化するインタラクティブな自動伴奏機能を搭載することで、伴奏の臨場感を高めています。
(注1)オリジナル・システムLSIやコンピューター上で動作する拡張及びカスタマイズ可能なシンセサイザー音源をいいます。
(b)管打楽器
電子ドラムにおいては、2024年9月に発売したフラグシップ音源「V71」の技術を活用した下位音源「V51」「V31」を開発し、これらの音源を使ったドラムセットを2025年10月に発売しました。これによりVシリーズ音源は全機種共通でベストなドラム音色を提供できるようになりました。一方で操作性では、ライブや音楽制作、自宅練習など、ユーザーのニーズに合わせて製品を選べるよう、それぞれユーザー・インターフェースを最適化しています。またドラムパッドもデザインを一新し、クローム・フープとラバー・リム採用により打感を向上させたタム・パッド「PD-Pシリーズ」、その下位モデルの「PD-Hシリーズ」を新ラインナップとして追加しました。
また、電子ドラムの音源モジュールとパットの接続方法を変える新しいワイヤレス・システム「DrumLink」(注2)を搭載したワイヤレストリガーとワイヤレスハブをDrum Workshop社(以下、DW社)と共同開発しました。これらはV-DrumsシリーズやDW社とのコンバーチブル・ドラム・キット「DWe」に対応しており、ワイヤレストリガーと音源の間のケーブルを無くすことで、ドラム製品のセットアップが従来以上に自由になりました。
電子パーカッションにおいては、アコースティック・ハンドパンを電子化した「Mood Pan MN-10」を2025年7月に発売しました。ハンドパンの演奏性はそのままに、各国の民族音楽に合わせたスケール設定や、エフェクトの設定、パッドごとのキー設定など、電子ならではの機能を追加し、音色を含めたパラメーターをコントロールするソフトウエア「Mood Pan Plus」も同時リリースしました。
コンテンツ面においては、Roland Cloudと連携した新規ドラム音色のリリースを継続しています。2024年10月からVシリーズ音源用に市場投入した「V-Drums Instrument Expansions」を継続投入し、マルチ・サンプルされたアコースティック・ドラム音色や電子ドラム音色をVシリーズ音源に追加することで、音源のサウンドバリエーションを充実させることができます。加えて内蔵音色や外部音色と自由に組み合わせて、カスタム・キットを制作することも可能です。また名曲のドラム・サウンドをV-Drumsで再現した「V-Drums Kick Pack」もVシリーズ音源用に新たにリリースしました。これらコンテンツにより、製品のライフタイム・バリューの向上を実現しています。
電子管楽器においては、フルートのデザインとキー配置を採用しながら、多彩な音色、豊かな表現力、使いやすさなど電子楽器ならではの特長を備えた「Aerophone Brisa」を2025年11月に発売しました。これらの特長を実現するために自然な管楽器表現を追求した新しいサウンドエンジンである「SuperNATURAL Winds」や、全ての奏者にとって自然で扱いやすい息のコントロールを実現するデュアル・ブレスセンサーを新規開発し搭載しています。
(注2)DrumLinkは、電子ドラムのパッドやドラム・トリガー用のワイヤレス・テクノロジーです。ドラム専用に設計されており、最大30のパッド接続が可能で、ケーブル接続時と同等の超高速レスポンスと確実なパフォーマンスを実現しています。
(c)ギター関連機器
BOSSブランド製品においてもミュージシャンに新たな表現力と創造力を提案するため、新規技術開発に注力を続けています。2025年2月には、新次元の演奏体験を実現するV-Guitarプロセッサー「VG-800」を発売しました。ギター、ベースギターの各弦を独立して取り出すことができるディバイデッド・ピックアップ「GK-5」「GK-5B」と組み合わせることで、さまざまな種類のギターやシタール、バンジョーといった弦楽器サウンドの演奏が楽しめます。なかでも、かつてのアイコニックなサウンドで多くのファンを持つGR-300サウンドや、バイオリンのサウンドをモチーフとした新開発のVIOギターが特徴的で、得られるサウンドの幅が広がりました。
各弦を独立してピックアップできる性能を活かし、弦ごとのチューニングを自在に設定も可能です。近年では一般的となってきたヘビーなサウンドが得られるダウンチューニングや、独特の響きをもたらすオープンチューニングなども瞬時に設定完了します。このような機能は特にツアーミュージシャンの機材を減らすことにも貢献しており好評を得ています。
ギターエフェクトにおいては、ロータリー・スピーカーにより生み出される特徴的な揺れと豊かな空間的な広がりを細部に至るまで再現するコンパクトペダル「RT-2」を2025年8月に発売しました。クラシックなロータリー・サウンドに加え、新規開発した3種類のロータリー・サウンドを搭載し、シンプルな操作でロータリー・エフェクトに求められる多くの機能をコントロールすることが可能です。2025年9月には、時代を超えて愛されるBOSSのアイコニックなサウンドを体験できる革新的なコンパクトペダル「PX-1」を発売しました。「PX-1」には、1977年に登場したコンパクトペダルの初代3モデルを含む計8モデルがプリインストールされており、搭載する強力なDSP(Digital Signal Processor)により、オリジナルのペダルが持つサウンドはもちろん、特有のレスポンスや特徴的なノイズ成分まで再現することが可能です。また、有償の「モデル・パス」ライセンスにより、以降提供される新しいエフェクトに入れ替えることを可能にしています。2025年10月には、新たに開発した高度なアルゴリズムの採用により、楽器のキャラクターや弾き心地を維持したまま、自然な音程変化を実現するピッチシフター「XS-100」と「XS-1」を発売しました。「XS-100」は、搭載したエクスプレッション・ペダルやフットスイッチで±4オクターブの範囲をコントロールし、従来のピッチシフターを超えるダイナミックな演奏表現を実現しています。「XS-1」は「XS-100」と同様のアルゴリズムをコンパクトペダルのシンプルな操作性に落とし込み、より直感的なチューニング切り替えを実現しています。
アンプ関連製品では、洗練された質の高いレコーディングやシームレスなアッテネーション(信号や音量を減衰させること)を可能にした真空管アンプの「WAZA Tube Amp Expander Core」を2025年2月に発売しました。当社独自の設計思想である「Tube Logic」(注3)に基づいて開発されたアナログ設計のリアクティブ・ロードを搭載しており、真空管アンプの特性を損なうことなく最適な音量をコントロールすることができます。また、高品位なレコーディングを実現する2つの機能を備えており、多くのプレイヤーが愛用する真空管ギターアンプの活躍の場を広げるコンパクトなロードボックスです。
(注3)真空管アンプの入力から出力までの各パーツやコンポーネントの精密な動作、さらにそれぞれの相互作用によって発生する複雑な振る舞いを徹底的に分析し、アンプ全体をトータルに設計する設計思想です。
(d)クリエーション関連機器&サービス
シンセサイザーカテゴリーにおいては、ステージキーボードの新たなフラッグシップモデルとして、「V-STAGE88」と「V-STAGE76」を2025年2月に発売しました。これは、長年にわたり培ってきた当社の音源技術の粋を集め、まさにその集大成と言える製品です。「V-STAGE」には、V-Pianoテクノロジー、Virtual Tone Wheel、スーパーナチュラル・ピアノ、そしてZEN-Coreという、当社が誇る4つの革新的なモデリング音源が堅牢な筐体に凝縮されています。それぞれの技術が持つ豊かな表現力と、これまでの開発で培われた膨大なノウハウが融合することで、どんなステージにおいてもプレイヤーの最高のパフォーマンスを引き出すことができるステージキーボードです。
Dance&DJカテゴリーにおいては、新世代リズムマシン「TR-1000」を2025年10月に発売しました。「TR-1000」は、伝統的な「TR-808」「TR-909」を継承するアナログ・サウンドに最新のデジタル音源とサンプリング技術を融合し、幅広いジャンルの音楽制作に対応します。直感的な操作性と多彩なエフェクト機能を備え、ライブパフォーマンスやスタジオワークで高い創造性を発揮します。
ネット配信ユーザーに向けては、「BRIDGE CAST」シリーズをリリースしており、ビデオキャプチャー機能を統合することで、ゲーム機の映像と音声の取り込みを可能にした「BRIDGE CAST X」もラインナップされています。2系統の接続が可能なUSB-C端子とHDMI入力端子によって複数の機器に接続し、シンプルな配線の機材環境を実現するとともに、直感的なユーザー・インターフェースでゲーム実況の高品質なリアルタイム配信が可能です。さらに、同シリーズで最もコンパクトなゲーミング・オーディオ・ミキサー「BRIDGE CAST ONE」では、操作性の高い大きなノブ一つで、プレイ中でもチャットやゲームの音量をシンプルに調整できます。手のひらサイズの小型ボディながら、上位モデル譲りの高ゲインを誇るマイク用プリアンプや、配信者のトークやチャット音質を向上させる様々な音声処理機能を搭載しました。場所を取らず、持ち運びもしやすいため、ゲーム対戦遠征先や旅行先でも優れたサウンドでのゲームプレイやこだわりの配信が可能です。
音楽・メディア制作者向けのクラウドを利用したソフトウエア音源のサブスクリプション・サービスであるRoland Cloudにおいては、ネットワーク上のプラットフォームの整備、サービスの拡大を継続しています。BOSSのエフェクターをソフトウエア製品化した「BOSS Effects Pedals」シリーズを2025年5月より継続リリースし、ソフトウエア製品の種類とユーザーを拡大しています。2025年11月には「Roland Future Design Lab」とNeutone社にて共同開発を行った、音色変換のAI技術が搭載されたエフェクター「LYDIA」のプロトタイプを発表しました。急速に発展するAI技術を活用し、ユーザーのクリエイティビティを刺激する楽器体験をユーザーに提供すべく、研究開発を進めています。
(e)映像音響機器
アフター・コロナ以来、ステージのリモートでの演出が一般化した一方で、従来からのライブ演出も復調し、多種多様なイベントが活況です。このような状況において、当社のAVミキサーのVRシリーズや、ビデオ・ミキサーのVシリーズはそれらイベントでの需要に応えています。最新のVシリーズとしては、操作性や安定性に加えて、現在求められる高い汎用性やより高度な映像演出を可能にした「V-80HD」があります。この「V-80HD」とPCをHDMIケーブル1本で接続するだけのセットアップで、高品質なテロップや動きのあるグラフィックを合成して、映像演出のクオリティを高めるソフトウエア「GRAPHICS PRESENTER」も公開中です。「GRAPHICS PRESENTER」のコンテンツは、Roland Cloudから無償でダウンロードできます。
以上のような研究開発活動の成果により、当連結会計年度の研究開発費は、5,438百万円となりました。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01834] S100XNYW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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