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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100IQ0W (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 セイコーエプソン株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

エプソンは、創業当時からの独自の強みである「省・小・精の技術」を源泉とする「マイクロピエゾ」「マイクロディスプレイ」「センシング」「ロボティクス」のコア技術を徹底的に極め、これらをあらゆるお客様に提供できるように共通化(プラットフォーム化)し、お客様の期待を超える価値ある製品・サービスを創り出すことを目指して研究開発活動を行っています。
この基本方針のもと、将来に向けたコア技術・デバイスの開発やものづくり基盤の強化に加え、新規事業創出や事業強化などのための技術基盤の構築のほか、各事業における製品の競争力向上などに本社開発部門および事業部開発部門が連携のうえ取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発費総額は492億円であり、各セグメントの内訳は、プリンティングソリューションズ事業が175億円、ビジュアルコミュニケーション事業が102億円、ウエアラブル・産業プロダクツ事業が50億円、その他および全社が164億円です。
各セグメントの主な開発成果は、次のとおりです。

(プリンティングソリューションズ事業セグメント)
プリンター事業においては、家庭用インクジェットプリンターの新製品として、本体に大容量インクタンクを搭載した「エコタンク搭載モデル」を発売しました。本製品は、インクタンクがプリントヘッドに搭載されているオンキャリッジ式で、コンパクトデザインを実現し、手が汚れにくい「挿すだけ満タン」インク方式の採用により、インクの充填も簡単に行えます。インク残量の有無は本体前面のLEDで表示し、インク残量がある場合は白色で点灯、なくなった場合は点滅でお知らせします。常時消灯も可能であり、液晶パネルからもインク残量の確認ができます。
「エプソンのスマートチャージ」にプリントからフィニッシングまで進化したシリーズ3モデル、省スペース化と機能も進化した3シリーズ3モデルの計6モデルを発売しました。シリーズは、PrecisionCore ラインヘッドを搭載し、従来の100、75枚/分(※1)に加えて、60枚/分(※1)を新たに追加し、中速から高速機までラインアップを強化しました。本製品は、両面印刷など印刷パターンや用紙サイズに依存せずにそのスピードを実現します。ファーストコピータイム(※2)も「LX-10050MFシリーズ」で約4.9秒と高速であり、1枚目から大量印刷まであらゆるプリントシーンに高速で応えます。また、シリーズは、ファーストプリント(※3)は5.5秒とカウンター業務でもお客様をお待たせしないスピードです。加えて、本体に搭載した温湿度センサーにより、最適な乾燥時間を検出できるため、スピーディーに両面印刷を行なえます。本製品は、大量のスキャンやコピーを便利にスピーディーに完了させる150枚セット可能のADF(オートドキュメントフィーダ)を搭載しており、特に両面同時スキャンは業務の効率化に大きく貢献します。
プロフェッショナルプリンティング事業においては、サイン&ディスプレイ業界向けエコソルベントインク搭載大判インクジェットプリンターの新製品として、インクパックを採用した10色インク搭載「SC-S80650L」および4色インク搭載「SC-S60650L」の2モデルを発売しました。本製品は、2016年5月発売の現行モデル「SC-S80650」「SC-S60650」が持つ「高画質」「高生産性」「信頼性」はそのままに、大量印刷時の「インクカートリッジの交換が手間」というお客様の声にお応えし、新たにインクパックを採用しました。インクパックは、現行モデル(※4)で採用しているインクカートリッジの約2倍以上(※5)となるインク容量を実現したことで、大量印刷業務におけるインク交換頻度を減らし、生産性向上に寄与します。
また、昇華転写プリンターでは、エプソン初(※6)となる蛍光インク搭載6色モデル「SC-F9450H」と4色モデル「SC-F9450」、計2モデルを発売しました。本製品は、2017年9月発売の従来機「SC-F9350」が持つ高い信頼性および高生産性と高画質を兼ね備えたモデルであり、昇華転写プリンターではエプソン初(※6)となる蛍光インク(イエロー、ピンク)を搭載し、鮮やかでデザイン性が高いスポーツウェアなどの制作に適しています。
※1 A4横片面。印刷スピード算出方法についての詳細は、エプソンのホームページをご覧ください。
※2 測定基準:自社基準、印刷用紙:A4普通紙、印刷品質:標準、原稿セット方向:左向き、背景除去:自動オフ、印刷開始ボタンを押してから1枚目の印刷が完了し排紙されるまでの時間。なお、印刷原稿によってパフォーマンスが変わることがあります。
※3 測定基準:ISO/IEC17629、測定データおよび測定条件につきましては、エプソンのホームページでご確認ください。
※4 SC-S80650/SC-S60650
※5 メタリックシルバーは除く。
※6 2019年10月23日時点、昇華転写プリンターにおいて。

(ビジュアルコミュニケーション事業セグメント)
ビジネスプロジェクターの高輝度モデル、インタラクティブ機能搭載モデル、サイネージモデルの新製品として、全8機種11モデルを発売しました。本製品は、レーザー光源搭載で5,500lm~9,000lmまでの幅広い明るさに対応する「EB-L1070シリーズ/EB-L1490U/EB-L1495U」6機種9モデル、空間になじむシンプルな本体デザインに一新し、使い勝手を向上したインタラクティブ機能搭載モデル「EB-1485FT」1機種1モデル、さらにランプ光源でありながら10,000時間の長寿命を実現するサイネージモデル「EB-W50」1機種1モデルです。本製品の発売により、ビジネスプロジェクターのラインアップを強化するとともに、導入・活用のしやすさをより高めたソリューションを提供し、企業・教育機関・店舗・商業施設など、小規模空間から大規模空間まで、あらゆる映像シーンでお客様のご要望にお応えします。また、3LCD方式のホームプロジェクター「dreamio(ドリーミオ)シリーズ」の新製品として、「EH-LS500B」「EH-LS500W」「EH-TW7100」「EH-TW7000」を発売しました。「EH-LS500B」「EH-LS500W」は、壁の前に置くだけで最大130インチの4K(※7)映像が楽しめるレーザー光源採用の超短焦点プロジェクターです。通常のプロジェクターに比べ、非常に短い距離から大画面投写が可能なため、設置スペースの確保が難しいお客様にもお使いいただけます。「EH-TW7100」は10Wスピーカー2つを内蔵し、コントラスト比10万:1、「EH-TW7000」はスピーカー非搭載、コントラスト比4万:1のお求めやすい価格を実現したモデルです。ともに3000lmの明るさで、リビングで手軽に4K高画質大画面を楽しむことができます。Bluetooth®対応のオーディオ機器との簡単接続やゲームなどの動きの速いコンテンツに対応した設定など便利な機能を搭載しています。
※7 4K信号を入力し、4Kエンハンスメントテクノロジーによる4K相当の高画質で表示します。

(ウエアラブル・産業プロダクツ事業セグメント)
ロボティクスソリューションズ事業においては、コントローラー内蔵の6軸(垂直多関節型)ロボット「VT6L」に設置環境の幅が広がるクリーン仕様(※8)、プロテクション仕様(※9)の2モデルを追加・発売しました。本製品は、可搬重量が6kg、アーム長は920mmであり、電子・電気部品や自動車部品の人手による単純な搬送、組み立て作業などを自動化することに適した6軸ロボットのエントリーモデルです。本体とコントローラーの一体化により、スペースが限られた場所でも設置可能です。クリーン仕様は、クリーンルーム内での電子・電気部品などの組み立てなどの作業にて使用できます。また、プロテクション仕様は、高い規格レベル(※9)の防塵・防水性に対応し、部品の研磨作業などを実施している環境において設置可能となり、ロボットの活躍の幅が広がります。
また、色味検査の自動化を実現する小型・軽量の分光カメラを開発しました。本製品は、製造ラインに組み込める小型・軽量の分光カメラであり、お客様の色味の管理に関する工程に対し、3つの価値「自動化により検査を定量化できる」「製造ラインの中に組み込める」「合成の手間無く画像を出力できる」を提供し、これらにより、ものづくりに取り組むお客様は、従来よりも手軽に製造工程における色味の管理を行うことが可能となります。
マイクロデバイス事業においては、リアルタイムクロックモジュール(※10)の新ラインアップとして、3.2×2.5×1.0㎜サイズの小型パッケージ品にタイムスタンプ機能を備えた「RX8111CE」「RX4111CE」を開発しました。本製品は、当社従来品「RX8130CE」の特長である、小型、32.768kHz振動子内蔵(調整済)、バックアップ電源自動切替機能のほか、機能面で新たにタイムスタンプ機能を加えました。本機能は、イベント発生時に時刻情報を保持する機能で、例えばシステムのソフトウェアアップデート時刻や電池交換した時刻または異常アラート発生時刻などにご利用いただけます。本タイムスタンプ情報は、バックアップ電源切替え駆動時でも保持し、堅牢性の高いシステム構築に寄与いたします。本製品の消費電流は、従来品「RX8130CE」の300nAからその3分の1の100nAへと大幅に削減し、これにより、従来よりも小型で安価な2次電池やキャパシタも使用ができるようになりました。また、従来のI2C-Bus(※11)インターフェースに加えSPI-Busインターフェースもご用意しています。
このほか、低消費電力16ビットフラッシュメモリー内蔵マイコンの新製品として、エアコンなどの家電リモコン製品やタイムスイッチやカウンタなどの小型FA機器に最適な「S1C17M40」を開発しました。本製品は、従来の「S1C17M3シリーズ」と同じく、液晶表示向けとして最適な仕様を備えた汎用性の高いマイコンです。加えて、内蔵発振回路の機能を「S1C17M3シリーズ」の±1%(動作温度25℃)から±1%(動作温度0~85℃)に向上させ、かつ繰り返しデータの書き換えが可能なEEPROMをエプソン製マイコンでは初めて内蔵し、ワンチップ化した点を特長としています。これにより、さらに新たな用途が広がり、家電リモコンから小型FA機器まで、さまざまなお客様製品の部品点数や実装面積の削減に貢献します。
※8 クリーン度 クラス4(ISO14644-1)
※9 保護等級 IP67(IEC規格)
人体・固形物体に対する保護:完全な防塵構造。
水の侵入に対する保護:規程の圧力、時間で水中に没しても水が浸入しない。
※10 リアルタイムクロックモジュール:時計・カレンダー機能などを持ったリアルタイムクロックICと32.768kHz水晶振動子を一つのパッケージに内蔵した製品。これにより、発振回路設計、時計精度調整が不要になるとともに、お客様における回路基板のスペース効率を向上できるメリットがあります。
※11 I2C-Busは、NXP Semiconductorsの商標です。

(その他および全社)
高性能な3軸加速度センサーの新ラインアップとして、産業用途に最適なインターフェースであるCAN(※12)対応の「M-A552AC1」とRS-422(※13)対応の「M-A552AR1」を開発しました。本製品「M-A552AC1」「M-A552AR1」では、2019年5月からサンプル出荷を開始した「M-A352」の性能を維持しつつ、お客様からご要望が強かった産業分野で幅広く採用されているCANおよびRS-422インターフェースをそれぞれ標準装備し、金属筐体パッケージ化により、IP67相当の防水・防塵性能を実現しました。これらの高い耐環境特性により、長距離、高安定性、高信頼性が要求される多様な産業アプリケーションへ適用可能です。本製品は、構造ヘルスモニタリングなどの産業分野で要求される高性能で柔軟なシステムの構築を軽易にできます。さらに、多ノード(多点)計測や同期計測といった複雑で高度な計測システムの構築も容易に実現可能です。また、屋外などの厳しい環境下でも、簡単に設置、接続し計測できるため、お客様のシステム開発期間を大幅に短縮できます。
※12 CAN(Controller Area Network):車載機器・産業機器などで使用されるネットワークプロトコル
※13 RS-422:産業・工業製品などで使用されるシリアル転送のインターフェース仕様

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01873] S100IQ0W)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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