シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100ITOH (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、自動車電池、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池、その他の事業について、基盤技術から製品・製造技術に至るまで、積極的な研究開発活動を行っております。
自動車電池の研究開発は、国内においては、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、㈱GSユアサ エナジーの技術開発部門などがそれぞれ実施しております。また、海外においては、海外生産拠点の技術開発部門、㈱GSユアサの技術開発部門、自動車電池技術部、GS Yuasa Asia Technical Center Ltd.などがそれぞれ実施しております。産業電池電源の研究開発は、㈱GSユアサの技術開発部門、産業電池生産本部技術部、電源システム生産本部開発部、ライティング本部製造部、㈱ユアサメンブレンシステムの技術生産部などがそれぞれ実施しております。車載用リチウムイオン電池の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱リチウムエナジー ジャパンの技術部、㈱ブルーエナジーの技術開発部などがそれぞれ実施しております。その他事業の研究開発は、㈱GSユアサの研究・技術開発部門、㈱ジーエス・ユアサ テクノロジーの技術部などがそれぞれ実施しております。
当連結会計年度における研究開発費は9,517百万円であります。
当連結会計年度における各事業別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
(1)自動車電池
自動車電池においては、国内、海外における自動車用鉛蓄電池、二輪車用鉛蓄電池に関する研究開発を実施しております。
国内自動車用鉛蓄電池の分野では、欧州車両向けEN規格(欧州統一規格)電池の日本メーカー製車両への採用が広がっており、これまで、同規格に準拠した「ECO.R ENJ」シリーズを一般用の6品種(LN0~LN5)、アイドリングストップ車用の3品種(LN2-IS、LN3-IS、LN5-IS)と幅広くラインアップしてきました。さらに、海外でも日本メーカー製車両のEN規格電池の取り換え需要が増加したのに対応し、2019年は同品種を海外向けに展開しました。また、リサイクル素材を積極的に採用し地球環境に配慮した、「ECO.R」 シリーズのリニューアルを実施し、短時間・短距離走行が中心の「チョイ乗り」等の乗り方の変化や車両の制御の変化により増加してきた放電気味の使用での劣化に対する耐久性能と気候変動による温暖化やエンジンのハイパワー化により懸念されるエンジンルームの高温化に対する耐久性能を向上させました。
国内二輪車用鉛蓄電池の分野では、レジャー用バイク、一般生活用のコミューターバイクなど、各車両用途に適応した新技術の開発を進めております。二輪車においてもアイドリングストップ車やハイブリッド車などの環境対応車両への関心が高まってきており、当社グループの高い耐久性能と充電受入性能を実現した二輪車用鉛蓄電池が採用されております。また、これら環境対応車両専用の二輪車用鉛蓄電池の開発も進めております。
海外自動車用鉛蓄電池の分野では、海外で生産及び使用される充電制御車やアイドリングストップ車用鉛蓄電池の製品・製造技術の開発を進めており、2015年に株式取得をしたトルコのInci GS Yuasa Aku Sanayi ve Ticaret Anonim Sirketiにおいて、欧州市場向けの高性能始動用鉛蓄電池「YBX5000」シリーズのLN2、LN3、LN5を開発し、さらにアイドリングストップ車用鉛蓄電池の開発を進めております。また、海外で生産及び使用されるハイブリッド車及び電気自動車用補機電池の開発を進め、順次市場に展開しております。
海外二輪車用鉛蓄電池の分野では、東南アジア地域での輸出向け中型二輪車の生産拡大に伴い、中型二輪車用の中容量クラスの制御弁式鉛蓄電池を開発し、同地域のそれぞれの生産拠点において順次市場に展開しております。また、今後も大きな成長が見込まれるインド市場向けに、コミューターバイク用に加えてアイドリングストップ車用の制御弁式鉛蓄電池を開発し、品種の拡大を図るとともに、新車採用されております。
また、欧州高級車のシステム起動及びバックアップ用の電池として、二輪用電池技術を利用しつつ、特別な排気構造を備えた制御弁式鉛蓄電池を開発し、欧州補修市場へ参入しており、本用途での品種拡大を図っております。
この分野に係る研究開発費は、2,434百万円であります。

(2)産業電池電源
産業電池及び電源装置事業では、産業用鉛蓄電池、電源装置、太陽光発電用パワーコンディショナ、産業用リチウムイオン電池、照明、環境関連機器に関する研究開発を実施しております。
産業用鉛蓄電池の分野では、北米などの海外市場で需要拡大が見込めるデータセンタ用途や5G基地局用途向けに、ハイレート短時間のバックアップ性能を大幅に向上させた制御弁式鉛蓄電池の開発に取り組んでいます。現在、量産ラインでの先行試作を順調に進めており、今後、製品ラインナップの拡充を計画していきます。また、東南アジアにおける通信市場の旺盛な需要に応えるために、ベトナム工場で産業用鉛蓄電池の開発を行い、2017年度より生産を開始しておりますが、更なるラインアップの拡充を図るために、2019年度より2Vタイプ4品種と12Vフロントターミナルタイプの新商品を量産開始しました。また、日本国内では、鉄道地上設備などの放電頻度が比較的多い用途向けに国内最高水準の放電耐久性能とスタンバイユースでの長寿命を兼ね備えたSNS-TNシリーズを2019年度より市場に展開しました。
バッテリー式フォークリフト用鉛蓄電池においても、海外需要の拡大に対応し、中国(DINタイプ5品種)/タイ(DINタイプ2品種)/パキスタン(EB電池3品種)で新商品を市場に展開しました。
電源装置分野では、常時インバータ給電方式の汎用UPS「Acrostar THA2-1000」(1kVA)を開発しました。従来機種に比べて消費電力を20%削減し、さらにスマートエコモード方式を採用することで、大幅に消費電力を削減することが可能となりました。なお、UPS本体の設計標準使用期間を従来機種より長い8年に延長したことにより、ランニングコストを低減することができます。また、EV/PHEVへの充放電を可能としたV2X双方向充電器「VOXSTAR」を開発しました。V2H機器は家庭用を想定しており、電力消費規模から6kW を上限とした単相機器が主流ですが、パブリック用途で使用するために、V2H認証機器では業界初となる三相10kWへの大容量化を実現しました。定置蓄電池PCSと組み合わせたV2Xシステムを構築することで、BCP対応のみならず、EMS対応の調整力として、車両の蓄電池をアクティブに活用することが可能となります。
産業用リチウムイオン電池の分野では、リチウムイオン電池モジュール「LIM50ELシリーズ」の販売を開始しました。従来の「LIM50ENシリーズ」の互換品でありながら、サイクル運用時の容量劣化を約50%に、バックアップ用途などのフロート運用時の容量劣化を50%以下にすることに成功しました。これにより、頻繁に充放電が行われる用途でも長期間使用することが可能となり、インフラ設備の防災対応だけではなく、電力需要調整市場でも大いに活躍できます。また、大規模蓄電システム用「LEPS-1-16」モジュールを開発しました。エネルギー容量が向上した新規開発セルを採用し、モジュール1台あたりの搭載セル数を12セルから16セルにすることにより、従来の「LIM50EN-12」と比較して体積エネルギー密度を1.73倍とすることができました。このモジュールは、風力発電の出力変動緩和のため、北海道豊富町に設置する世界最大規模の出力240MW・容量720MWhの蓄電池設備に搭載されます。
照明分野では、HID代替LEDランプやラインアップ拡充に取り組み、LEGAランプRが2019年度省エネ大賞を受賞することができました。
環境関連機器の分野では、電池用セパレータに適用しているグラフト重合技術を応用した次亜塩素酸生成装置向けの電解隔膜の開発を開始しました。また、MBR(膜分離活性汚泥法)向けに低ファウリング膜の開発を進めており、大口顧客への拡販を計画しております。
この分野に係る研究開発費は、2,325百万円であります。

(3)車載用リチウムイオン電池
車載用リチウムイオン電池事業では、リチウムイオン電池基礎研究、車載用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。
リチウムイオン電池基礎研究の分野では、中大型電池の信頼性、安全性及びエネルギー密度の向上を目的として様々な研究を実施しております。また、リチウムイオン電池のさらなる性能向上を図るため、次世代正極、次世代負極材料の探索並びにその性能改善を進めております。さらに、ポストリチウムイオン電池の基礎研究を実施しております。
車載用リチウムイオン電池の分野では、EV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、HEV(ハイブリッド車)用リチウムイオン電池を増産するとともに、品種展開と増産対応に向けてさらなる改良と信頼性、安全性の向上に取り組んでおります。また、車載用の12Vリチウムイオン電池の開発も進めております。
この分野に係る研究開発費は、4,370百万円であります。

(4)その他
その他事業では、航空宇宙用リチウムイオン電池に関する研究開発を実施しております。さらにポストリチウムイオン電池の基礎研究を実施しております。
航空用途では、米国ボーイング社787型機に搭載されるリチウムイオン電池を納入中です。宇宙用途では、液体燃料ロケット「H-ⅡA」、「H-ⅡB」や「イプシロン」に当社のロケット用リチウムイオン電池を納入しております。2016年12月より、宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機」によって、宇宙ステーションの電源として搭載される当社のリチウムイオン電池の輸送が開始され、2020年5月21日に打ち上げられた「こうのとり9号機」によって、すべての電池の輸送は完了しました。
この分野に係る研究開発費は、386百万円であります。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02089] S100ITOH)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。